○久保等君 時間が、本日非常になくなりまして、あまり質疑をいたすことができないと思うのですが、まず最初に私、今度の
暫定措置法案を
国会に
提出せられた特に
電電公社の
立場から、この法案に対する基本的な
考え方をお伺いしたいと思うのです。
その基本的
考え方ということの内容についての問題よりも、こういう重要法案の
国会における審議の促進について、どういうお
考えを持っておるのか、実は三月に、一度新聞に載っておるのを私拝見したのですが、
総裁が、
電話の
拡充法案の問題について新聞記者と、おそらく会見をせられたときに話をせられた問題じゃないかと思うのですが、三月の四日の日の
東京新聞の朝刊に載っておるのですが、四月中に
電話は引けない、
債券の
値上げの審議が非常におくれておるというような見出しでもって報道されたことがございます。時を同じくして、やはりNHKでも、そういったことを報道なされたそうですが、これは衆議院段階における当時の状況について、早くも四月中には引けないといったようなことが、
総裁から新聞記者会見の際に言われたというようなことが報ぜられておったのですが、はたしてそれならば、
公社当局で一日でも早く、この法案の審議が促進されるような態勢を一体とっておったかどうかということについては、私
ども非常に実は疑問に思うのです。この法案は当初
提出したときと違って、三月中にできれば成立をさせたいという予定であったようでありますが、今日すでに四月に入っておるわけですが、われわれとしても、十分に審議を尽くすべき点を審議を尽くして、その結果はもちろん採決の結果に待つより
方法がありませんし、特にわれわれ党の
立場から申し上げれば、残念ながらこの法案に対しては賛成できないのですが、しかしいずれにいたしましても、審議の促進をすることについては、いささかもやぶさかでありませんし、できれば一日でも早く結論を見出していくべきじゃないかという
考え方で終始参っておるのですが、どうもこの法案に対する
電電公社当局の態度にいたしましても、何かそこに、ほんとうにこの法案の一日も早い成立を望んでおるのかどうか、疑問に思われるような言動が実は私
どもの耳に入るわけです。私は、何も古い三月四日当時の話を持ち出して、とやかく申し上げようとは思っておらないのですが、ごく最近においても、特に副
総裁等の言動の中にも、そういう点が私はちらちら現われているようなことを耳にするわけです。まことにどうも、私は遺憾だと思います。いろいろ各局長、非常に御熱心に何とか早くということでお話も私は聞いているのですが、そういうまた合間々々には、何かとにかく、もう衆議院を通った法案は、当然参議院において成立するのだというような話も聞かされると、
国会で、一体こういう重要法案を扱うことについて、あまりにもその言動において、無責任じゃないかという実は気がいたすわけなんです。
総裁の場合は、具体的な例を申し上げますれば、私がただいま申し上げたように、三月の上旬ごろの報道で、もちろん的確なこれは私は報道とも思いません、
総裁が、そういういわば審議のおくれているのは、
国会のせいだといったようなことを言ったとは思わない。しかしやはり、こういう報道がなされております以上、誤解を招くような言動があったことだけは事実だろうと思います。しかも
総裁を当然補佐して参るべき副
総裁自体が、これまたごく最近においても、そういったことを言われているというようなことを聞きますと、われわれとしてもこういう重要法案のみならず、今後、
拡充計画をほんとうに一日でも遅滞なく円滑に遂行していこうとする
立場からするならば、はなはだ不謹慎きわまる言動だと私は思うのです。そういう点について、
総裁の私は率直なお気持を
一つ伺いたいと存じます。