○
政府委員(
秋山武夫君) お説のように
煙火関係はほとんど
零細企業でございます。
従業員を使っておる
企業というのはきわめてわずかなものでございます。すなわち大工、左官というふうなものに類するような若干の徒弟は使っておるといたしましても、いわゆる
親分式の
やり方でございまして、従って非常に
危険度も高いわけでございます。前回の
決議がありまして以後も、また実は
埼玉県で
煙火の
工場が
事故を起こすというようなことでまことに申しわけないと存じております。幸い本
年度の
予算にはある
程度の
予算、三千万円でございますが、国の
負担分として三千万円、これを所管の管内の
都道府県で同額、すなわち三千万円、さらに
業者自身が全体の半額、すなわち六千万円、全額合わせますと一億二千万円でございますが、これだけの
資金を投じまして、
煙火工場のうちの特に
人家に近い、あるいは
保安距離が若干不安だというようなところにバリケードを
工場のまわりに作らせるということで
補助金を計上いたしまして、これはすでに
工事にほとんど全部着手をいたしておるような次第であります。御
承知のように夏が
シーズンでございますので、この
シーズン中に
事故を起こさないようにするということで、早い
工場はすでに完成いたしております。現に
工事が進行しておるものもたくさんでございます。そういうことで今後はかりに
花火工場が
事故を起こしましても、
周辺に
被害を及ぼすということは、従来よりは
被害を減少させることができると確信いたしております。実はただいま申し上げましたような
煙火工場は
中小企業者でございますし、特に夏場を控えて非常に作業を急いでいるというようなことで、
臨時工をふやすとか、不なれな者を使うというようなことで、いろいろの原因から
事故を起こしがちでございます。ちょうどただいまやりそうな時期でございますので、あらかじめこの春各
都道府県に厳重な通達をいたしまして、昨年も同様なことをいたしておりますが、本年はさらに過去の例にかんがみて厳重な
監督をするようにということで、臨検、その他の現場の
検査を
強化するというような
指導をいたしております。幸い本日までのところ
煙火工場の
事故は
埼玉県以後起こっておりません。