○小柳勇君 では次に芦屋基地の二千四百十三名の首切りを中心に具体的に簡潔に
質問して参りますが、いきさつは先日もちょっと発言しましたように、二月九日の日に、基地の人事部長のハットン少佐から小倉渉外労務管理事務所長に対して、また、翌十日ヘリング司令官から福岡県知事に通告された、それによると、芦屋基地第四八三輸送大隊は六月二十五日に沖紛と立川に各一個中隊移動し、それ以後十三月末まで少数の将兵と
労務者が残り、十二月末で基地を閉鎖することが明らかになった。そのために
人員整理が
政府雇用と軍直用合計二千四百十三名が
人員整理される。そういうことが明らかになったのですぐ
交渉を持った。そのいきさつはこれは大手でありますから記録に残しておくために読みあげますと、「本年一月十二日、古田小倉労管所長とハットン人事部長
交渉で」
「(イ)基地の閉鎖は考えていない、又そのような指令も受取っていない。(ロ)
労務者については解雇を考えていない、又六月までの予算は確保してある、と言明している。」こういうようなことで、六月までは大丈夫だと思っておったところが、急に通告がなされて、すでに三月一ぱいで四十五名首切られました。四月が四十五名、五月が二百七十名、六月が三百七十名、七月三百三十五名、八月が百十名、それからあと十二月が三百五十二名、こういうことで解雇されていくわけです。で、
人員整理の通告後の情勢を、明らかになったのを発表しておきますと、「部隊移動の作業は四月半より始める。六月以前の解雇については、予算がない。」それから「その理由は、部隊の移動費を現有予算の中からネン出しなければならないので解雇することになった。部隊移動は四月中旬から始めるが、五月までに「なくなる職場がない」、そういうことが明らかになっておる。こういうことで、まあ
交渉することによってだんだん
米軍の移動によって一方的に
労務者が解雇され、その通告を受けてとまどっておるというのが
現実でございますが、これは
政府も、国
会議員としても、いろいろ折衝して今日どうしても
米軍の一方的なこの解雇を撤回することができない。で、せめて六月まで解雇を待ってくれないか、そのうちに職場をいろいろ考えようということまで妥協して
交渉したの、でありますけれども、ついに今日その
交渉すら成立しないというようなことです。従って、この
交渉の経過で問題になりました問題点を提出してそれから
質問して参りますが、第一は板付基地で、前に解雇通告が出た者も、これが
交渉の結果延期され、その解雇を撤回されておる。
第二点は、「六月まで確保されていた労務費が移駐費に喰われている。」
第三番目には、「
人員整理の計画は第五空軍で作られたもので、閉鎖前は
労働強化が発生する、現に職場によっては残業をやらしている。」
第四番目に、「部隊移動が四月中旬から始まっても、六月までは職場がある。」
第五番目には、「人員教理前の
事前調整を全然やらなかった。」
こういうことが問題としてわれわれ今まで折に触れ
質問はして参りましたけれども、根本的にこれからどうするかという問題があるわけです。従って、
労働大臣も見えましたので、当面の対策と今後の対策の二つに分けて簡潔に
質問したいと思います。
すでに三月は解雇されまして、四月もまた解雇されようとしておりますが、いま一度、せめて六月まで解雇を延期されるように
政府として
交渉できないものであろうか、これを
一つ労働大臣に御
答弁願いたいと存じます。