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島上委員 それじゃ私の方から発表しましょう。これは非常に大事な問題です。岸さんが三悪追放を唱えてから皮肉にも、大きくいえば幾何学的にふえている。
昭和三十二年度は五億五千百三十五万六千七百九十一円、これは自民党に対する寄付、このうち八七・六%が財界からの寄付でございます。その次は
昭和三十三年度は一挙に十四億六千九百六十万六千九十六円、これはうち八七%が財界からの寄付でございます。三十四年度は驚くなかれ上期だけで、一月から六月だけで十二億六千五十万六千七百三十七円、これも同様八七、八%が財界からの寄付でございます。おそらく去年は下期のが出ますれば二十億を突破するでしょう。
昭和三十二年度は五億であったのが三十四年度が二十億、四倍になっておる。社会党もここにありますが、社会党は
昭和三十三年度、古いことを言ってもいいと思うのですが、
昭和三十三年度は自民党の十四億に対して二億四千四百五十九万、このうち党外からの寄付は三〇%でございます。(「財界は」と呼ぶ者あり)財界はスズメの涙ほどです。このほかに言うならば、自民党内の派閥の蓬庵会、宏池会、耕道会、周山会というような派閥がございますが、これもずいぶんたくさんあります。社会党より各派閥がよけいもらっておる。こういうような、私は、一方においては国の財政投融資がだんだんだんだんふえていって、外航船舶に対する利子補給も復活していって、そうしてそういうものから寄付をもらってよろしいというような抜け穴があって、そうして政党にこういうように年年年々多勢寄付がある、経済再建懇談会からは月々二千万円の経常費まで自民党さんに寄付されておる、こういう状態で
一体よろしいかどうか。岸さんはこう言っています。岸さんの
答弁では、政党の資金は、政党みずから政党員によってまかなうようにするのが理想でございまして、私もそのようにいたしたいと存じております、こう
答弁しております。それならばその理想に一歩々々近づいて、
昭和三十二年度よりも
昭和三十三年度が少なくなった、三十四年度がもっと少なくなった、そうしてその中において外部からの、財界からの寄付と党員の比率は、党員の負担の比率がだんだん多くなってきたというのならば、その理想に、岸さんが
答弁したように理想に一歩でも近づいているということを理解できます。ところが逆ではありませんか。逆であって、こういうような弊害の根源を法的に規正しようという熱意が全然ないということになれば、岸さんがどんなにそつのない
答弁をされても、それは事実とはかくの
通り全く相反するものであるということを私指摘せざるを得ないわけですよ。これでも政治資金規正法の改正をおやりになるというお
考えはございませんか、自治庁長官に。