○
長谷川(保)
委員 今の
盲学校、聾(ろう)
学校及び
養護学校への
就学奨励に関する
法律の一部を改正する
法律案に関連いたしまして、私もきわめて簡単に伺いたいと思います。
先ほど来
西村委員からいろいろ詳しく御
質問があり、私もこの前伺ったのでありますが、この前伺ったときに
大臣ちょうどお見えになりませんでした。まず第一に申し上げておきたいのは、労働省の職
業訓練部長もいらっしゃいますが、アメリカ等の実績を見ますと、ほとんどすべての
職業、これを実際にやっております。この間も申し上げたのでありますけれ
ども、アメリカのライト・ハウスの工場に参りましたところが、エレベーターを運転しておる人も全盲の娘さんでありましたし、ミシンを踏むのも普通のミシンを踏んでおる、あらゆる物を作っております。それからトウの編みもの、日本では竹の編みもの、こういうものも非常なスピードでやっております。それから織物でも手芸品でも、工業的なもの、たとえばブラシを作るというようなものでも、全部やっております。ですからこの間も私は
文部省の方にこの同の
質問で申し上げたのでありますが、今まで
盲人には
あんま、
はり、
きゅう、音楽というようなことであったその
教育方針を全部変えて、あらゆる
職業に晴眼者と同じようにやるのだという方法をとる必要がある。そういう方針を新たにとる必要がある。何も
文部省と労働省の
職業訓練の方と競合せぬでもいいと思うのです。生徒については
盲ろうの
義務教育学校あるいは
高等学校等におきまして訓練すればいいし、すでに成人して
社会に出ております者に対しては、あなたの方でやればいいし、別に競合する必要は何もないと思うのでありますけれ
ども、いずれにいたしましても方針は私は今
お話のような狭いものではなくて、あらゆるものをやる。向こうへ行って実際に調べてみますと、ゲージ類からはかりまで、全部
盲人用のものができております。それで少し訓練が進めば、さらに今のミシンを踏むなりその他晴眼者と全く同じようにやっておる。ですからそういう
考え方等について根本的に変えていく必要がある。これは
文部省も
大臣もそういう方針を来年あたりぜひ打ち出して、この間もお願いしたのですけれ
ども、来年あたりそういうモデル
学校を作ったらどうか。そういうことなどは非常に新しいことでもあり、
盲人等に非常な希望を与えることですので、ぜひそういうふうにしてもらいたいと思うのであります。
本日私特につけ加えて伺いたいことは、
盲人ではございますけれ
ども、全盲ではない、弱視、半盲という諸君、こういう諸君が
相当あると思います。これも私は実物を見てきたのであります。実際やっておるところを見てきたのでありますけれ
ども、これは
厚生省の方にもぜひ聞いていただきたいのでありますが、非常に特殊な眼鏡を作っておりまして、いわゆる弱視者がそれをかけることによって、非常にたくさん救われて、晴眼者と同じ
教育を受け、同じ
職業の訓練を受けて、
社会生活ができるということが、アメリカに参りますと現に行なわれておる。私、きょうはいなかの方にその資料をみな置いてきてありますので、数字を持っておるのでありますけれ
ども、きょう申し上げられませんが、どのくらいのパーセンテージの者が
盲人扱いから晴眼者扱いになるかという数字が、これもアメリカで出ております。
文部省あるいは
厚生省、労働省でも、そういう点をお調べになっているか。今、アメリカで工夫しておりますのは、特別な非常に大きく見せる、虫めがねをくくりつけたようなたぐいのものをつければ、晴眼者と同じように
教育して扱えるのでありますけれ
ども、こういうことをお調べになっているかどうか。今、
盲学校に入っております諸君のうちで、いわゆる半盲がどのくらいの数字あるか。また
厚生省でお調べになっている、
一般の国民の中で
盲人として扱われておりまする人のうち、どのくらい半盲、弱視の人々があるか。実際においては、
あんま、
はり、
きゅうをやっている者の中では弱視者があると思うのです。つえなしでも歩く人もありますが、そういうのがどのくらいのパーセンテージあるか、お調べになっておれば、お知らせいただきたい。