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横路委員 総理が二月の二十六日に本
委員会で愛知
委員の
質問にお答えになりました点は、記録にも載っておりますし、そのとき
政府側から配付になりました「新
安全保障条約にいう
極東の観念」という中で明確になっているわけです。しかし、今どうも
総理は、
金門、
馬祖について、個々の島々について入るとか、入らないとかということは、そういうことを答えることは適当でないというお話ですが、三月の一日、予算
委員会で
総理は、社会党の
田中委員の
質問に答えて
——田中委員は
金門、
馬祖は含まるべきではない、これは中華人民共和国を刺激する最大の問題であるから、これは除外すべきだ、こういう点につきまして、
総理はどういうようにお答えになっておるかというと、この
金門、
馬祖については、これを
極東の「地域には含める、こういう解釈であります。」、さらに、
田中委員から重ねて、
総理から御
答弁がございましたので、将来問題の種になる地域だから、ぜひこれは除外すべきだ。
岸総理は、このときこう言っています。「
金門、
馬祖は御承知の
通り中華民国の領有しておるところでございます。従ってこの状況のもとにおいて、台湾の平和と安全の場合に非常に密接な
関係を持っておる地域でございますから、この
極東という
範囲に入れるという解釈を変えることは、これは私
どもは考えておりません。」と言っておる。これは二月二十六日前の、私がこの前指摘しました二月十日の淡谷
委員、二月十二日の辻原
委員の
質問に答えて、この点は、
藤山外務大臣は明確に入るとお答えになっておる。しかし、二月二十六日に統一見解として変更になったのかもしれないと私
どもは思うから、この間聞いたわけです。私もその点、三月一日の
田中委員の予算
委員会における
速記録をここに持ってきているわけです。今私が読んで、
総理にお聞きいただきましたように、
総理は、この
金門、
馬祖については、中華民国の領有しておるところであるから、「この
極東という
範囲に入れるという解釈を変えることは、これは私
どもは考えておりません。」と言っておる。これが二月二十六日の統一見解以前なら別です。しかし、三月一日の予算
委員会で
答弁されているわけですから、この点まで否定なさるのですか。この点について、
総理はさらにこれについての見解を変えられるのですか。この点はこの
通りでありますというなら、この
通りであるでけっこうなんです。