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石山委員 きょうは初めの日だから、
通り一ぺんの質問というよりも、こういう意図のもとでわれわれは問題を見ているのだ、この問題の解明については、やはり時間をかける必要がある。たとえば実際の場合、あなたは侵略というふうな言葉を使った、侵略を予想した場合に、日米共同で云々という言葉も使ったわけなんです。それから交戦中、たとえば極東の中で交戦中に、
アメリカから要請があった場合に、
自衛隊ははたしてどういう
立場をとれるものかという実際問題等が私は起きてくると思う。こういうような問題は、やはりお互いがよく話し合って解明しなければならないと思うのです。たとえば一片のあやまちで
日本の基地に爆弾が落ちた。そのことが口実となって全面
戦争に協力するというような形になるかもしれませんし、こういう点はやはり私は段階をつけて話し合いをよくしておいて、
自衛隊というものの存在を——つまり
国民から信頼を受ける
立場、むだなものではないのだ、有事の際は役立つのだ、必要だというふうなことになれば、私
たちが反対してもこれはどんどん伸びていくだろうし、そういう態度からしても、もっと話をしたい点が私はたくさんあります。
それから
事務当局にお伺いしますが、私が例を引いた、いうところの遠い親類よりも近い他人の、たとえば中共と、日米
安保条約のようなものを結んだ場合、経済的にどのくらい違いがあるか、軍事的にどういう優位性があるかということは研究したことがありますか。いつかそういう点を
一つ私は聞き合わしてみたいと思っていたのですが、それは今聞くのじゃないです。
それからこれは
委員長にもお願いしておくのですが、また
長官にもお願いするのですが、
防衛二法案を上げる最終段階になりますと、やはりどうしてもこれは今度新
安保条約によって
戦争に介入する、
戦争の渦中に巻き込まれるという
危険性が多分に出てくるわけですね。まあ
戦争という言葉はあまり使いたくないとするならば、熱のある紛争かもしれぬ、熱い
戦争かもしれぬが、その中にわれわれが介入させられる危険が多分にある。この問題が煮詰まり、さらに
安保条約が大体の
格好がついてくる、
防衛二法案もそれに結びついて上がっていくという態勢になった場合に、やはりこれは最高
責任者である岸首相と
防衛庁長官の二人がおそろいになって御答弁いただかなければ、私はこの
自衛隊の問題はなかなか解明されていかないと思うので、
一つその点を努力されて、
委員長も努力されて、両者の出席を常に促す、それがおいでにならなければ、私の方ではピントをはずれたことを
局長さん
たちにお尋ねをするしか方法がないので、そういう点も十分配慮して法案の
審議に支障のないように願いたい、こういうことを希望しておきます。