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森本小
委員 最後に、
貯金局長に一言お伺いをいたしておきたいと思いますが、このごろ郵政省の犯罪事件というものが、決算
委員会におきましても、一番多いわけであります。過日決算
委員会でも、総理並びに大蔵大臣、会計検査院長等を呼んで、自民党、社会党、民社党三党が一致をいたしまして共同決議をいたしましたけれ
ども、その中でも特に郵政省の犯罪事項というものが多いということが指摘をせられまして、総理並びに大蔵大臣その他もすべてこれに対して今後注意をする、こういうことを言っておるわけでありまするが、私が特にきょう
貯金局長にお伺いをしたいと思いますることは、この間の読売新聞に、一部民としての投書が載っておったわけであります。その投書を見てみますと、こういうことが非常に犯罪になるもとでありまするが、定額貯金を一万数千円期間内に払い戻しを当該
郵便局長にお願いをした。市内の
特定局であります。そうすると、期間内の払い戻しでありますから、今すぐそれを払い戻しをすることはできますけれ
ども、すぐ払い戻しをいたしますると、直ちにこれが貯金の純増に
影響する、そうして当該局の成績が悪くなる、そういう
考え方から、その定額貯金が六カ月でありますから、六カ月になるまであと二カ月間というものを、当該
郵便局長が自分の私金を立てかえてそれを支払っておるわけであります。たまたま、私金を立てかえて支払ったところが、それが
現実に千二百円
程度過払いをしておる。そこで、過払いをしておるということで、貯金局の方から、その過払いに対して、戻してもらいたい、こういう要請があって、そうしてすぐそのことによってこの局長が立てかえ払いをしておるということがわかったわけであります。そこで、私はこの新聞記事を見て
——実際問題としてちょっと
やり方が間違っておったかもわかりませんけれ
ども、直ちにこの新聞記事に出ておりますところの東京
郵政局の貯金部の
課長補佐
——名前は忘れましたが、それに直ちに電話をかけてみました。これは一体どういうふうに処理をするのかということを聞いてみますと、これは全然犯罪でも事故でもない、こういう取り扱いをしておるわけであります。私は、直属長でも何でもありませんから、そうですかと言って電話を切りましたけれ
ども、そういう
考え方自体が犯罪になる大きな原因ではないか、少なくとも、これは犯罪ではなくしても、こういうことが事故になるもとであります。しかも公金に対して私金を立てかえて、支払いをするということは、これは絶対に事故であります。それが全然事故でない、普通の
やり方である、こういう
考え方に郵政当局なんか立っておるわけでありますが、そういう
考え方自体が、公金と私金を混同し、犯罪になる
一つの大きな原因ではなかろうか、こう考えて、特にきょうは
貯金局長に、それについての
文書がおそらくあなたのところにも回っておると思いますから、それについての見解をはっきりと表明をしておいてもらいたい。そうしないと、全国的にこういうケースが非常に多いわけであります。こういうことは絶対にやってはいかぬ。これは明らかに事故である。と同時に、場合によっては犯罪となる可能性もあるということを明確にしておかないと、少なくともあの決算
委員会の議事録を見ましても、従来とかく特定
郵便局長が切手、収入印紙の公金を私金と同じように借りる、あるいは為替貯金の公金を私金と同じように一時借用するというようなことが、事故の大きな原因になっておるわけであります。そういう点について
一つ貯金局長としてこの問題についての見解をはっきりと表明を願っておきたい。こう思うわけであります。