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森本委員 そういうのを中央からずっと大々的にやるということになりますと、かなり金がかかるわけでありますが、各地方のローカル
放送もやっておりまする衛星都市の
放送局でありますると、その専属の
放送楽団なんかも相当持っておるところもあるわけであります。その中に一人か二人中央から入れて、そしてそれも一日、二日ということでなしに、場合によっては日を切ってもいいのですけれども、これを今月と来月というふうに恒久的あるいは半永久的にやって、その場合に何らか
NHKと
契約しておる者は、たとえば入場券をもらっていくとかなんとか、そういうふうなことも私は具体的に考えていっていいじゃないか、すでにあなた方を監督するところの
郵政省においては、これは昔からでありますが、簡易生命保険の
加入者については、あるいはまた積立貯金の
加入者については、へたな浪花節ですけれども、浪花節を雇って全国津々浦々を巡業しておるわけであります。全くいなかの方に行っても、そういうときに簡易保険に入っておったから浪花節が聞けた、あるいは映画が見れたということを
郵政省自体が事業の推進のためにやっておるわけであります。だからそういう点についてももう少し
NHKが、そういうことだけをやれというわけじゃないけれども、
ラジオの
契約者というものがだんだん減ってくるに従って、そういうあらゆることを考えて、あなたのところは利口な人が多いわけでありますから、そういうことを十分に考えて推進をしていくことを特にこういう際に要望をしておきたいと思います。これも
一つ将来の
研究課題として、たまたまやったことがありますということでなしに、
郵政省がそれをやっておる大きな例がありますし、そういう例も考えて今後の対策を立てていただきたいと考えるわけであります。
そこでだんだん話が横道にそれていきましたが、もともと
ラジオが五八%が
テレビをつけたということによって
廃止になる。大体
テレビをつけたようなところはへたな浪花節なんかを持っていっても聞きませんから、先ほどの点については
郵政省とはだいぶ違った感覚でやらなければならぬと思いますが、それはそれといたしましても、とにかく
テレビをつけたということによる
ラジオの
廃止が非常に多い。三十五
年度におきましても、
テレビが三百五十万も
増加する。こういうことになりますと、今のままで無対策でいきました場合には、
ラジオの減というものはここに現われておりますところの百六十万以上に上ってくるのではないか。
小野専務が言いましたような対策あるいは今私が申しましたようないろいろな方策をとってやれば必ずできると思いますが、それでも
テレビをとったからもう
ラジオを聞かないという人がだんだんふえてくるということは避けがたい事実だろうと思うわけであります。また事実
テレビをとってそれから
ラジオをとるところは、場合によったら
テレビと
ラジオ、それから
ラジオはトランジスター・
ラジオあたりを自分の部屋に置いて、中には兄弟
一つずつ持っておるというようなところもこのごろは出てきつつあるわけであります。そういう場合はせいぜい
ラジオというものはニュースを聞くか、あるいは若い者であれば深夜
放送を聞くという
程度が今の
ラジオを聞いておる現状じゃないかというように考えるわけであります。そういうふうになっていきますと、
ラジオと
テレビの料金の問題についても、最初に私が申し上げましたように、この第二条において、本年は
ラジオは八十五円、
テレビジョンは三百円ということになっておりますけれども、将来
テレビをつけたから
ラジオをやめるという人がまだまだ出てくると思いますが、そうなった場合、たとえば
テレビジョンの三百円の十二倍、それから
ラジオの八十五円の十二倍、その合計をいたしましたところの
金額から若干
——二百円でも三百円でも、あるいはその
金額は妥当な
金額でなければならぬと思いますが、それを引いたもの、これか
ラジオと
テレビを両方つけておるところの料金だ、そこで料金の立て方については、
ラジオだけをとっておるものは八十五円、
テレビジョンだけをとっておるものは三百円、それから
ラジオと
テレビをとっておるものは両方合わせてこれよりも若干安い、こういうふうな新しい観点の料金というものも考えていっていいじゃないか、こう考えるわけでありますが、まずこれはむずかしい問題ではございません。政治感覚ですぐ判断ができるわけであります。そこで政治家として
大臣がこれをどうこうということじゃないのでありますけれども、そういうふうなやり方については
大臣としては大体どのようにお考えになっておるか。まず
大臣から回答しないと、おそらく協会の方は安心して答えることができぬから、考慮いたしますぐらいの回答をすると思いますので、まず
大臣に
——これは簡単な問題でありますから、むずかしい理屈じゃございません、政治的な感覚と庶民の感覚をもってするならば、そういう料金の三本立の方が今後はいいじゃないかという気が私はするわけでありますが、
一つ大臣の庶民的な感覚でお答え願いたいと思うわけであります。