○關(守)
政府委員 少し申し上げにくいことなんですけれども、これは先ほど一番最初に御
説明申し上げましたが、ヨーロッパの市場に、通商貿易の面でございますけれども、御
承知の
通りそこで
日本を締め出そうという空気があるわけです。これは何とかして
日本としては防がなければ困る、こういう問題があるわけです。ただいまの九ヵ国の
会議というのも、これは結局は暫定的なものでございまして、追ってはヨーロッパの
先進国それから
アメリカ、カナダ、そういうものが集まって、そういう
会議ができるだろうと思います。そこに吸収されるまでの過渡的な存在になっておるわけであります。われわれとしましては、やはりヨーロッパの貿易市場から締め出されないということのためには、そういうことをやる新しい機構ができる——そのうちに二つの機能が吸収されると思いますが、それは今申しました通商の問題と、もう
一つは
後進国援助の問題と二つあると思います。で、われわれとしましては、やはりそこで締め出されないためには、いきなり通商と申しますか貿易面の
会議には入れないとしましても、こちらの面にはできるだけ
関係をつけておいて、そこを足場にして入っていきたいというような考えも一部にあるわけであります。そういう考慮が
一つ。それからもう
一つは、これはやはりこういうものに入っておきますれば、結局連中がやるときにも締め出しを食わないということが
一つ。一緒になってやるときにも
日本はこれに入って一口乗るということのチャンスがふえてくるということが
一つ。それからもう
一つは、やはりわれわれとしましてはこれを通じまして、われわれの最も大きな関心を持っている
東南アジアの方面に、もっと彼らの関心を向けていきたいわけであります。しいて申しますと、表面はやはりそういうことは言えないことになっておりますが、そういう考えがあるわけであります。しいて直接的な
利益と申しますれば、そういうふうなことになるんじゃないかと思います。