○松平
委員 確かにその
通りだろうと思うのです。日本の埋蔵量というようなもの、それから天然
ガスの方が割り方コストも安い、確かにその
通りだろうと思います。
それからもう
一つは、私はこういうふうに見ているのです。今大臣が言われたように、自由化ということでどういうふうにコストが
変化するかわからぬけれ
ども、今は十年ぐらい前と違いまして、アメリカのコントロールというか、アメリカの
石油のウエートが非常に少なくなって中近東に移っているということと、もう
一つアフリカのサハラの
石油開発ということが、中近東と同等のような非常に大きな
影響を与えるだろうと思うのです。すなわち五年か六年ぐらい
たちますと、現在の計算ではサハラの
石油はヨーロッパ全体をまかなってなお余りあるまでに、増産の態勢に入っていくのではないか、こういうふうに思うのであります。従って、
石油のコストというものは、おのずからやっぱり下がってくる、こう見ておるわけです。そういったところに自由化という問題が普遍化してきますと、やはり日本における非常に高いコストの
石油と、比較的コストの安い天然
ガスということを比べてみると、どうもやはり天然
ガスにかなり力を注ぐような方向へいかなければいけないのではないか、こういうのが私の
考え方の基礎になっているわけであります。そこで、これは議論になるからやめますが、次の五カ年計画というものを立てられる場合には、私はやっぱり
石油と天然
ガスというものを一体的に
考えて、そして、
ガスについてはどうだ、あるいは
石油についてはどうだ、こういうことに、私は、もっと実情に即した方向に再検討しなければならぬじゃないか、こういう気がしているわけなので、それを
意見として申し上げたわけであります。
そこで、それに関連してお伺いをしたいのは、今
鈴木君もここで触れられましたけれ
ども、当初この
石油資源開発株式
会社を始めるときには、鮎川さんは、ここで技術を養成するのだ、そしてこの技術を中近東なり東南アジアなりの
石油開発に役立たせる
一つのプールというようなものに
考えていきたい、こういうことであったわけであります。そこで、そういう当初の
考え方があってできた
会社であるから、スマトラなり何なりに行きたいという気になるのは当然だろうし、また、私は、それはいいチャンスがあるならば、そういう方向へいくべきであろう、こういうふうに思われるわけでありますけれ
ども、しかし、今回の北スマトラの油田の
開発についての、いわゆる小林グループというものとペルミナ
石油会社との契約というものをずっと読んでみますと、少し早まったのではないかというか、あせったのではないか、こういう気がしておるわけであります。すなわち、日本側の出した当初案というものと、本年の四月七日かに契約がサインされておりますが、そのサインされた契約というものを読んでみますと、かなり開きがある。つまり、インドネシア自体が非常に民族主義的な傾向もあり、日本の思うような条件では応じなかったことはわかりますけれ
ども、しかし、何かその間において、早く契約を結ばなければならないというようなあせりがあって、その結果、どうも日本側にはあんまり有利でないような契約が結ばれておるのではないか、こういう気がしておるわけであります。そこでお伺いしたいのは、この小林グループとペルミナ社との間の
石油開発に関しての協力
関係の話し合いというものは、そのつどというか、
政府に
報告がなされておるのかどうかということを、当初伺っておきたいと思います。