○
松尾(金)
政府委員 私
どもの方で、前に、
商工会議所に依頼をいたしまして、
割賦販売の
実態調査をしたのであります。その当時の
状況も必ずしも全部をとらえておるというわけには参らないかもしれませんが、客観的に申しますと、昨日
参考人からもそういう
意味の陳述があったと思いますが、まず二、三%
程度の
貸し倒れというのが多いようであります。しかし、これもいわゆる
割賦販売の形態によるのでありまして、たとえば自動車の
月賦販売というような場合になりますと、
相当程度信用調査その他も行なわれる結果であると思いますが、この場合にはその
貸し倒れの
比率は〇・一、二%くらいというふうにかなり少ないようであります。またそういう
個品割賦販売でなくて、
チケット販売の場合も、
発行団体の
種類によっていろいろ違うのでありますが、この場合にはまず一%
程度の
貸し倒れ比率が従来の
傾向であるようであります。要するに〇・一、二%から二、三%というくらいの幅がございますが、これは
割賦販売の業態によって差があるということであろうと思います。
それからもう
一つ、いわゆる
デフレ、
不況の
状態になると
貸し倒れがますます大きくなるのではないかという点は、私実証的に申し上げるわけではありませんが、
一般的にそういう想定ができると思います。ただ私
どもが聞いておりますところでは、
一般に
不況な
経済状況のときには、逆に
割賦販売が伸びるという
傾向があるようであります。
一般に
消費者の手先が苦しくなって、しかし片方に商品がほしいということになりますと、勢い
割賦の方に従来よりもやや希望が大きくなるということも想像されるのであります。そうなると勢い
貸し倒れの
比率が高くなるということも想像できるのでありますが、この辺は、まだ私のところで、ある
実態調査でそういう数字をつかんでおるものではありませんので、これ以上御
説明申し上げることはできません。