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木村(守)
委員 ただいま可決されました
治山治水緊急措置法案に対する附帯決議をいたしたいと思います。
まず、決議文を朗読いたします。
治山治水緊急措置法案に対する附帯決議
本法の施行にあたり、
政府は左の点に留意し、所期の目的達成に遺憾なきを期すべきである。
一、各年度の予算につき、充全の措置を講じ、確実な実行を期すること。
二、
治水計画においては利水の
関係を考慮し、総合的
計画の樹立につとむること。
三、海岸保全の
計画を速かに画定して、
国土保全の万全を期するとともに、実施に当りては、農林、建設、運輸等各省間の
調整を積極的に図ること。
四、
北海道開発計画については、その特殊性に鑑み、
北海道開発庁長官との連絡に遺憾なきを期すること。
右決議する。
簡単に趣旨説明を申し上げますと、累年襲来する台風に際しまして、わが国の受ける災害はまことに重大なるものがあるのであります。特に昨年度におきましては、伊勢湾台風等のように、五千名にあまるところの貴重なる人命に死傷者を出したというようなことは、放置すべからざる問題でありまして、こういうような忌まわしい問題を解決いたしまして、
国土の保全をはかり、民生の安定をはかることが政治の要諦であると考えまして、この
法案が提出されるに至りましたことは、まことに国民とともに御同慶にたえない次第であります。
しかしながら、この
法案の実施にあたりましては幾多心配せざるを得ない点がありますので、蛇足ではありまするが、かくのごとき附帯決議を提出するに至った次第であります。特に御
承知のように、今回の
治水計画につきましては水の利用という最も重大なる問題が閑却されてあるようでありますので、この点の注意を喚起するとともに、海岸保全は周辺に海を持つところのわが国におきましては、きわめて重大なる問題であると考えますので、この海岸保全につきましては根本的な
計画を樹立されまして、もって
国土の保全をはかることが最も大事なことと考える次第であります。
また、各年度の予算につきましては、
道路整備五カ年
計画等のようにガソリン税のような特定財源がないという点から、きわめて危ぶまれる点がありまするが、この財源措置につきましては、
政府は
責任を持って十全の措置を講ぜられるよう、そうして確実な実行をはからるるように要望する次第であります。
また、
北海道の問題につきましては、ただいま論議の過程に示されたような状態でありまして、
北海道開発庁長官との連絡につきましては、緊密を要せられるよう要望する次第であります。
以上、説明を申し上げます。
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