○
吉江勝保君
全学連の問題につきまして午後
質疑が行われまして、詳細に御答弁をいただいたのでありまして、私も
野本委員の
質問に対し、また他の
委員の
質問に対しまする当局の応答を承ったのでありまして、きょうは
全学連の問題につきまして
質疑応答をやったのでありまして、大学のまた行政方面につきましては、あらためて、きょうの
質疑応答等を参考にいたしまして、本
文教委員会でも取り上げたいと思うのでありまするが、本日、
全学連に関しまして行なわれました
質疑応答を通じまして、私の
感じたことでありまするが、
全学連という名前が最近非常にしばしば世上、世間に伝わるようになっておりまして、非常に
関心を持たれておるのでありまして、これが
全国の大学の学生の自治合の連合会であるということのだんだん実態もわかってきつつあるようであります。そういうような大学の学生のこれらの連合会の組織であって大学の学生の
行動である、こういうようにわかって参りますというと、大学の学生というものが、ああいうような行き過ぎた
行動をやっておってよいのかと、こういうような世論が引当最近強く起こって参っておるのであります。一部の特殊な人がやっておるというような、
全学連というものがはっきりわからぬときには、そういうような見方もあったかと思うのでありまするが、
全国の
学校のほとんどの生の参加しておる組織でこういうことをやっておる、こういうことになってきますというと、
父兄におきましても、また
一般の世人におきましても非常に深い
関心を持ち、また心配を持つようになってくるのでありまして、今までも
全学連という名前におきまして、新聞あるいはその他のものに報道されておりまする事件の中には、相当問題になりまするものもあるのでありまして、そういうものは、次にまた本
委員会等におきましても具体的に取り上げたいと思うのでありまするが、しかし本日は、去る二十七日の国会構内乱入事件というようなものが発端になりまして、
全学連というものの全貌が
質疑応答されたのであります。概括的に、私はこういうような
質疑応答が行なわれました結果
感じましたことは、世人の考えておりまする大学というものは、専門の学芸を深く研究をいたしますために設けられておりまする施設でありまするので、こういう大学におりまする学生の
行動には、やはり一定の知的な、技術的な限度というものもあるのでありまして、しかもそれが大学という
最高の知識水準を持っておりまする人たちだけに、その
行動につきましては、人から言われなくても、自分自身で自律するところがあってしかるべきだと思うのであります。で、私は今日、国におきましても学生一人に対しましては年間二十万円
程度の国費を出しまして、そうしてわが国の学問の向上のためにも、その人の人格陶冶のためにも
最高のものをおさめてもらいたい、こういう意味で税金の中から学生一人にただいま申しましたような国費が支出されておるのであります。学生はあらゆつる面におきまして十分な活動をやられますことはけっこうでありますが、それは常になすべき限度というものを十分に自覚されまして、自分のまず学問の研究というような点につきましては、もう論ずるまでもないと思いまするが、十分の研究をされまして、そして本業の後におきましては、本人はもちろん、社会のために有意義な人材になってもらいたいと思うのでありまして、もし大学に在学いたしまして学業をおろそかにし、しかも大学に登校もせずに、あるいは一種の運動に専従するような
立場で、こういうような運動をやっておるというようなことになりますと、私
どもが大学に対しまして期待をし、また国費を出しております趣旨にも反しまするので、私
どもは大学の学生の諸君が
最高の学問を、学芸を深く研究されますことに最善の努力をされまして、そして学内におきましても、学外におきましても、そのとられます
行動につきましては、大学の学生としてふさわしいような
行動をとっていただきますように、私は強く念願をいたすものでありまして、このことは本
委員会におきましては、党派は違いましても皆さんの御賛研を得られることと思うのでありまするが、あえて私はそういうものを決議というような形には申しませんが、私は
委員の一員といたしまして強く要望いたしまして、本日の
質疑応答の所感にさしていただきます。