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鶴園哲夫君 こういう都市近傍の開拓地が特に営農の困難な点もありまして、さらに土地ブローカーの暗躍等もあって、不安定な
状態に置かれる。それに対して土地ブローカーが土地を購入するということはなかなかむずかしい。しかし、
防衛庁が土地を購入するということについては簡単にできるというような感じを開拓者なり、あるいは土地ブローカーなり、市民等に与えているように思うのです。それでこれは農林省の政策等も
関係があるわけでありますけれ
ども、ともかく数年来から
防衛庁としては土地を買いたいのだというような話を流布されているように聞いておるわけですがそういったようなことがさらに開拓者の好奇心なり、あるいは開拓者の
気持というものを安定ならしめない形にしておるんじゃないだろうか。しかも、開拓地は、御
承知のように国の政策として緊急開拓として
相当な金をつぎ込んで作った開拓地でございます。その開拓地が簡単に
防衛庁の手ならば売り渡せるというようなところに問題があるのじゃないだろうかというように思っておりますが、この点は農林省も来ておりませんので、特に追及はいたしませんですけれ
ども、こういったような問題が演習場拡張の問題についてはいろいろからまってきておるんじゃないだろうかというように思っております。それはまあともかくといたしまして、落下傘の降下演習のために六万坪ほど拡張する必要があるというような
お話でありますが、これは拡張する必要があるかどうかという点について、周辺の開拓者もそういう必要はないんじゃないかというふうに見ておるようであります。その理由としてあげておりますのが若干点あるわけですが、
一つは先ほど私申し上げましたように、六十七万坪の演習場のごく端っこの方でやっておられるということです。もう少しまん中に降下演習場を持っていけないか。これは二百メートル幅の六百メートル長さあればいいんだそうでありますが、もう少しまん中に持っていけないかという
意見があるようであります。そうしますと、あすこを拡張しなくてもいいんじゃないだろうか。さらに松林が北側の方にあります。この松林が百メートルないし四百メートルの幅で二千メートルの長さにわたって松林がある。これは防風林としては
相当、大き過ぎる、広過ぎるもんだと思います。百メートルないし四百メートル幅の二千メートルの長さでありますからして、若干切られたこともあるようでありますが、これをもう少し防風林にふさわしくすれば切れるのじゃないかと、そうすればこの余裕というものが
相当浮かび上ってくるのじゃないかという
意見、さらに御
承知だろうと思いますが、東の方に水田がありますね、演習場の中に。この水田は大体百メートルから二百メートルの幅で約八百メートルの長さの水田ですね。これだけの大きな水田が演習場の中にある。この問題もやはり考えなければならぬ点じゃないだろうか。さらに演習場のまん中からこう近くにありますが、実弾射撃場が三つあると、非常に大きな実弾射撃場のようですが、その
一つは使っておられるようですが、二つは全く使っておられないという点もありまして、さらにイペリットを埋めてあるという話で、従って、その降下演習場を演習場のまん中に、もう少しまん中に持ってくるというと、イペリットを埋めてあるのと
関係があるので危険であるというような
お話もなさっておりますが、この点は開拓者たちが耕作をしておったところですし、開拓者としてはイペリットを埋めてあるけれ
ども、土深く埋めてあるし、埋めてある坪数が狭いので害はない、こういうことを言っておるわけです。防風林の先ほどの再メートルない上四百メートル、長さ約二千メートルの防風林を防風林に相応するように
整備できると思いますし、また、イペリットの問題、さらに実弾射撃場の問題等がありますので、あの道路ぎわで、しかも演習場の片方に片寄って降下演習をしないで、もう少しまん中の方に持ってこれるのじゃないかと、そういたしますというと、先ほど
お話しの落下傘の降下習演のために六十七万坪をさらに六万坪ふやすというようなことはやらなくてもいいんじゃないかと、こういうふうに考えられるわけです。開拓者としては先ほど私申し上げましたように、土地を売りたいという希望、ところが、都市近傍でありますから非常にこれは上がっている、つり上げる、その土地を単に売りたいために
防衛庁に持ち込んでいるのじゃないかというような風評もあるわけですし、広げなければならぬのかどうかという点につきまして伺いたいと思います。