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説明員(
源田実君) チンドールの射撃大会と申しますか、ロケット、ミート、米軍で言っておりますのはウイポンス・ミート、これは私は途中で聞きましたので、参りたいとは思いましたが、すでに米軍と
打ち合わせて、これは十月の十五日であります。すでにエドワードを発って私はもうワシントンに着くときであります。また、これに行くのには、あらかじめ
米空軍に対して了解を求めて、相当
期間がたってそれに対する許可が出てくるのでありまして、期目的には、私が知った時期には間に合いません。それからまた、私が参りましたのは、それからエドワードを出て参りまして、そうして
グラマンのタイガー、この基地、それからハミルトンの
F101の基地、それからコロラド・スプリングスのいわゆるノーランドの司令部、それからワシントン・マックガイアの
F106が今
最後のテストをやっております——オペレーション・テスト。こういう所を回っておりましたので、行く余裕は、ございませんでした。
またウイリアムズ・テル、これは今申されましたチンドールの……、これは私が了解をしている限りでは、こういう趣旨のものでございまして、
世界各国のあれが参観にはあるいは来ておったかもしれません。しかしやった
部隊は、全
世界に散布している
米空軍が各地方々々ごとに、師団なら師団の中で競技をやります。そうしてその中の最優秀の者が地方で選ばれます。その師団で選ばれたのが地方においてまた、太平洋地域なら太平洋地域において各師団の中の第一級の者がそこに集まってまたやります。その勝者が、
世界各国に行っている
米空軍から集まりまして、そこでおのおの部類に分かれてウイポンス・ミートをやるわけであります。私はそれだと了解しております。そうしてまた、これに参加した
部隊は、三つのカテゴリーに分かれております。というのはF89、これで、これに持つMBIという
兵器、これが第一のカテゴリーであります。これに参加しているのはそれらのうちおのおの飛行隊の選手であります。それからその次のカテゴリー2というのが
F102でありまして、これがファルコンの
ミサイルを二種類持つわけでございます。これは六個中隊これに参加しております。そうしてカテゴリーの3というのは、これが
F104と
F100とありまして、これに
F104が二チーム、それから
F100は一チーム参加しております。そうしてこのおのおのがやるのはおのおの違った
状況で、この三つの各カテゴリー1、カテゴリー2、カテゴリー3、おのおののカテゴリーの中では同一条件のもとにこの競技を行ないます。従いましてカテゴリー2にある
F102でファルコンを射ったのとカテゴリー3で
F104がサイドワインダーを射つのとは、条件が違うわけであります。従いまして同一の条件のもとにこれを
比較するということは、これは適当でないと
考えます。さらにまた、米軍におきましては、何発撃って何発当たったということを正式に
発表するということは、これは軍隊の常識としてこのものは
発表しないのが当然だと思います。これは何発当たったというようなことが、正式には私は出ていないのだ。ただ米軍でやっておりますのは……、もう
一つ申し上げます。直接当たったダイレクト・ヒット、これは例のヒューズの新聞とそれからアビエーション・ウイークに出ておりますが、ダイレクト・ヒットというものとまた有効弾というものとは違うのであります。というのは、この標的はたしかファイヤー・ビーという標的を使っておりますが、これは実機よりは相当小さいものであります。従いまして、実機を射つ場合には命中するたまもこの標的には命中しない。その付近を通るやつは、別個な観測
方法によって、有効弾としからざるものとに分けております。従いまして、このダイレクト・ヒットの数、これは私の得ておるところでは、もとより条件が違うから同一に論ずることはできませんが、ファルコンが六ミッション出まして、六ミッションのうちでファイブ・ヒット。ところが射っておるたまは十七発打っております。サイドワインダーは三十二発射ちましてたしか二つ直撃があったはずであります。ところが、これはまだオフィシャルに
発表あったレコードではありません。さらに精細なレコードがこれから作られるのだと思います。米軍でやっておりますのは、これは点数でやっております。その点数でやっておるのを計算いたしますと、ファルコンの得た点数、ミッションの数とその得た総点数、また104がやっておる総ミッションとその総点数、その総ミッションで総点数を割った数はほぼ同じ
数字に出て参ります。従いまして、大体オール・ウエザーで、雲の中で射ってるというものと、雲のない、いわゆる青空で射つものとを同一の基準のもとに
比較することは、もともとこれは適当でないと
考えますが、この場合、104が一発のダイレクト・ヒット、いわゆる直撃弾を得たというのは全天雲で、いわゆるオール・ウエザーかあるいはオール・ウエザーに近い
状況において、今までは無効であった、役に立たないと思われたサイドワインダーが、なおかつその
状況において二発の直撃弾を出したのだということのように私は了解しております。それでまたさっき申されましたいわゆるレーダーがどれだけの能力があって、そうしてサイドワインダーはどれだけの
命中率があって、ファルコンはどれだけの
命中率があるか、こういうことはわれわれは
航空自衛隊の幹部として今度の評価に当たりまして、そういうことをやらないで帰るというようなことは
考えられないのでありまして、これは長い間軍人生活をやりました私たちが、行って
飛行機だけ見て、その
飛行機がどれだけ相手を落とせるだろうかということを見ないで帰るということはとうてい
考えられない。事実われわれはそれを
調査して帰りました。事実これはやりたかったのでありますが、一発相当高い値段のサイドワインダーをどんどん
アメリカのものを射つわけにもこれも参りません。また射場の
関係もございます。目標機も向こうで出してもらわなければならない、事実そういうことはできません。従って
アメリカ空軍がやりました長い間の実験成果、このチンドールでは、申し上げますが、年に一回そういう
部隊が集まってきてやるのでありまして、そのときの運、不運で非常な射撃の名手といえ
ども、失敗するときがあります。しかしながら、私たちの得たこの資料は、あそこにエグリンという基地があります。その基地とそれからまた海軍の基地をも含めまして、その両者において、長い間にわたってやった実験の積み重ねの成果を持って帰っております。これは幾らだということを、私がここで申し上げるわけにはこれは参りません。米軍の方の非常な機密でございまして、これを私が今ここで申し上げることはできませんが、これはそのサイドトワインダーのいわゆる効力といいますか、
命中率といいますか、これは非常に高いものであります。範囲は相当高い高度まで参ります。またファルコンも、これももとより優秀であります。私は決してファルコンが悪いとは申しません。非常に優秀でございます。しかしながら、われわれがそこで得た資料においては、これはファルコンには二つあります。IRとレーダー・ホーミング、そのおのおの比べる場合には、IRだけを比べなければならない。その場合はサイドワインダーの方が上位でございます。従いまして、その
兵器の効率といいますか、こういうものについては十分な
調査をいたしまして、実際さらに十分と言えば、これを自分で打つのでありますが、これは、事実
日本のものでもないし、人のものでありまして、相当な金もかかりますし、いろいろな都合で、これは実際はできませんでした。従って向こうの資料をもらったので判定しているわけでありますが、それによりますと、これは信頼上得る精度を持っている、こういう工合に申し上げたいと思います。