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1959-11-18 第33回国会 参議院 逓信委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十四年十一月十八日(水曜日)    午前十時五十九分開会   —————————————   委員の異動 十一月十七日委員野坂參三君辞任につ き、その補欠として須藤五郎君を議長 において指名した。 十一月十八日委員山田節男辞任につ き、その補欠として永岡光治君を議長 において指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     柴田  栄君    理事            鈴木 恭一君            手島  栄君            松平 勇雄君    委員            黒川 武雄君            最上 英子君            安井  謙君            永岡 光治君            野上  元君            光村 甚助君            須藤 五郎君   政府委員    郵政政務次官  佐藤虎次郎君    郵政大臣官房文    書課長     畠山 一郎君   事務局側    常任委員会専門    員       勝矢 和三君   説明員    郵政省郵務局長 板野  学君   —————————————   本日の会議に付した案件 ○郵政事業及び電気通信事業運営並  びに電波に関する調査の件  (郵政省関係の問題に関する件)   —————————————
  2. 柴田栄

    委員長柴田栄君) ただいまより開会いたします。  委員の変更についてお知らせいたします。  十一月十七日、野坂參三君委員辞任せられました。その補欠須藤五郎君が選任せられました。  十一月十八日、山田節男君が委員辞任せられました。その補欠永岡光治君が選任せられました。   —————————————
  3. 柴田栄

    委員長柴田栄君) 郵政事業及び電気通信事業運営並びに電波に関する調査を議題とします。  前回に引き続いて郵政関係の問題について質疑を続行いたします。
  4. 野上元

    野上元君 本日私は、前回委員会質問を留保いたしておりました仲裁裁定実施の問題、それから年末首繁忙対策の問題について質問をいたしたいと存じます。  まず最初に、仲裁裁定実施の問題について、前々回でしたか、佐藤政務次官が、仲裁裁定実施については全力をあげて努力する、若手の時間をかしてもらいたいと、こういう答弁があったわけですが、その後における政務次官交渉された結果について報告をしてもらいたいと思います。
  5. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) 先般当委員会で、裁定を受けないでおるが、二百五十円問題をどうかという御質問でありましたから、御承知のごとく、一万数千名にのみその二百五十円を実施して、そうして二十二万有余の多数の方々にそれを支給しないということは、まことに当局をあずかっておりまする一人として、これは不公平じゃないかというように私自体考えまして、大蔵大臣に七、八回にわたりまして実は交渉に参っておるのであります。しかしながら、大蔵大臣もいわく、出してはやるが、何とか裁定を受けてこなければ困るじゃないか、こう言うので、遅々として進まざるのが現在の実情であります。私も何とか年内に本問題の解決めどをつけなければならぬ、また要望にこたえて、喜んでその職務に従事していただきたい。そのように考えてはおりますが、裁定を受けなければどうしても困るのだという一点張り大蔵省が逃げておるような実情でございまして、今日いまだその目的まで到達しないことをまことに私自体も遺憾に思っておる次第でございます。
  6. 野上元

    野上元君 そうすると政務次官としては、今後はどういうふうにされる御予定ですか。
  7. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) できるだけの努力はいたしてみますが、ただいま申し上げましたごとく、裁定を受けなければ予算処置にも困るというので、大蔵大臣も実は逃げを張っておるような次第ですが、重ねて要求はする決意でおります。
  8. 野上元

    野上元君 そうすると、前回佐藤政務次官も同席されて明らかにしたように、前国会における衆議院あるいは本院の予算委員会において、大蔵大臣が出すべくいろいろと検討しておるのだということについての大蔵省の緒論というのは、どういうことになっておるのでありますか。
  9. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) 横川委員からの御指摘がありましたものですから、私も当時の予算委員会速記録を見ないでおりましたが、三十四年三月三十日の予算委員会におきまするところの大蔵大臣が支給するというようの速記録がありましたから、それを持っていきまして、そうして重ねて、こういうことをあんた、明しておるじゃないか、だのにこれを実施しないということは、私ども二十二万の者を指導していく上においても、また働いてもらう上においても非常に立場上困るじゃないか、何とか一考してもらいたい、こういうことで申し、重ねて要求しておるような次第でありますが、何としても裁定を受けなければこれは出す方法がないのだと……。出す方法がないといっても、予算十一億か十二億のことであろうから、何とかこの際面子を立ってくれないかということで、実はお願いし陳情をしております。  そこで実は私毎日一緒のところに、九段の宿舎におるものですから、衆議院の社会党の井手君からその活がありましたから、井手君に、とにかく君が真意を聞いてみてくれというので、先般の衆議院予算委員会で、井手君も大臣に問い詰めて聞いたようでしたが、やはりその一点張りのようで、今日進まざるところは、そういう結果でありますが、今後も重ねてお願いはいたしてみますが、結果論として私の感ずるところに、裁定を受けなければ出さぬという決意でおるのじゃないかと、このように私は考えておるから、しからば三月三十日のあなたの予算委員会におけるところのこの速記録は、一体どうしたということで伺ったのですが、それもやはり裁定を受けなければというつもりでおれはいたのだと、このように言って、のらりくらりしておるような実情でございまして、全く私がまだ力の足らざるか、今日交渉段階もその程度でございまして、お許しを願いたい。重ねて私もお願いはしていく決意でございます。
  10. 野上元

    野上元君 政務次官は、今非常に新聞紙上をにぎわしておりますが、全逓の年末首におけるいろいろな行動計画等新聞に出ておりますが、それの最も大きな焦点は何だとお考えになっていますか。なぜああいうことをやらなければならぬのかという点について政務次官はどういうふうに分析されておりますか。
  11. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) 私は全逓の諸君の決意新聞紙上でよく見て実は一驚しておるような次第ですが、少なくとも同じ屋根の下におるのですから、何とかこの話の広場を作って話し合ったら、ものの解決というものはつくのじゃないかと、その話の広場をいつ、どこにするかというめどが一番必要じゃないか、こう考えております。ただそのやあやあ、やあやあだけで、ほんとうにお面も小手も胴も一つもまだ打ったこともない。ただ両方でぎゃあぎゃあ、ぎゃあぎゃあやるだけのことで、まだそこまでいっておらない。ただ私は、でき得ることならば、話の広場を作ることがまず先決問題じゃないか、こう考えております。特に全逓皆さんといい、また私ども自体といたしましても、公共のために、大衆に迷惑をかけるということは本意ではなかろうと思います。ただ自分目的が貫徹しないために、政府がその責めを負うか、あるいは全逓皆さん責めを負うかという段階に相なりますかという問題は、勝った負けたの問題でなくて、一軒のうちにおる以上は、国民要望にこたえられるところの方法に持っていかなくちゃならない、このように私は考えております。
  12. 野上元

    野上元君 私も当面紛争解決する、何といっても門口というものは、これは話し合いにあるということについて、全くあなたと同意見です。話し合いができれば、問題の解決というのはそこから出てくるわけです。話し合いがないところに問題の解決もないわけなんです。だから、これはあなたも、同席された郵政大臣に対する私の要望に答えて、大臣は、現在のところ話し合いするお気持はない、まあこう言って答弁されたのですけれども、今や年末が近づいてきて、国民も非常に大きな関心を持っておるときに、なおかつこの郵政省を実質的に動かしておる労働組合といまだに話し合いをせずにして、この年末首を切り抜けていこうとする郵政省態度は、われわれとしてはどうしても納得ができない。その点について政務次官は、今後郵政大臣あるいは事務当局に対してどういうふうな態度をもって臨まれるか。幸いあなたは話し合いをしたいというのですから、どういうことで今後やっていかれるか、一つ抱負を聞きたい。
  13. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) 御承知通り政府当局におかれましても、非常に決意は固いようです、私の聞き及んでいる程度では。そこで解雇三役の問題があるとかいうお話ですが、あまり本問題に対して、タッチせなければならないことでありますが、私は、現段階において私が立ち上って、話の広場をどうしようかということにもいきませんし、大臣意見も一応尊重して、そして来たるべき時が来たれば、やがてその話の広場ができ得るようにしなきゃならない義務が私にあるじゃないか、このように私は考えておって、目下その方面に苦慮しております。政府当局におかれましても、解雇三役の問題、そして正常化してもらうことを念願しておるようでありますが、これにはまたいつの時代にか、近い将来にその広場も求められるように、お互い互譲精神をもっていかなければならない時代がくるじゃないか、このように考えておりますが、現段階においては、大臣初め政府当局においても、今日それに対処する、解雇三役問題を主体として考えておるようであります。何とか皆さんと話の広場を作りたい、このように考えています。
  14. 野上元

    野上元君 私が申し上げているのは、もうあとわずかの期間しかないのですよ、年末までには。この問題を解決しなければ、郵政省としても重大な問題になると思う。従ってこの問題を解決するための話し合いを始めなければならぬ。あなたは今話し合いをしたいと言っておるのだが、今努力をしたいと言っておるのですが、時期が到来すればという答弁を使っておりますが、一体いつまでにあなたは話し合いをすれば、この問題の事態を解決することができるというように考えておられますか。
  15. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) どうもこの問題をここで言明せよと申されましても、それは野上委員も十分私の心中はおわかりのことと、私は強く信じておるのです。何とか方法は立てなければならぬ。また大臣とも十分折衝して、そして皆さんほんとう話し合い広場を作るということにおいてここで今どういう計画があるかということを申されましても、ここではちょっと私の心中だけは申し上げられないから……。これは野上委員も私の心中は十分察しておって下さるものと、私は考えておるような次第ですが、いつやるか、こう申されましても、現段階において、今日この席でいつまでにそれじゃ話の広場を作るということのできない私の心中も御察し願いたい。
  16. 野上元

    野上元君 今まできわめて自由奔放な佐藤政務次官であって、われわれも非常に期待しておったのだが、きょうのこの委員会ではきわめて慎重な態度をとっておるわけなんで、今までのグラマンがロッキードに変わったようなもので、政府の重大なる政策の転換があったのか、あなたに対する政治的の重圧がかかっているのじゃないかと心配しておるのだが、その点はどうですか。
  17. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) 私は野上委員も十分御承知の、私の心中は察せられておるということは強く信じておるのですが、私も衆議院という政治の末席を汚しておる。一体政治って何だろうということの結論になると思います。私は、政治というものは、大衆生活の安定を基準とする政治の実現ということに私は今日まで考えて参っております。端的に言えば、きょうよりあした、あすよりあさってと、お互いが安心して生活が営なめるようの政治をとるのが政治家の勤めだと、こう私は考えております。その考えに私はあやまちないようにする。そうすることは、一つの闘争を主体とするものでなくして、いつもながら話し合いで、互譲精神をもっていかなければならぬという決意には、何ら私の決意には変わっておりません。どうかこの問題だけは一つ承知願って、これこそしばらくの時間をお許しを願いたい、こう思っておるのです。
  18. 野上元

    野上元君 これはもう押し問答、水掛け論みたいになっちゃって、あなたの演説を聞いておってもこれは仕方がないので、これでは解決にならないので、問題は、あなたのような考え方が基本をなすとしても、現実に起きておる紛争解決するために話し合いをしなければ、これは解決糸口が見つからぬわけなんですから、一日も早く糸口を見つけて解決していくことは、それこそ政治家としても私は力を注くべきだと思う。その点について、私の方も組合に対して、一日も早く話し合いをしなさいと言っているのだが、あなたの方で固く円を閉ざして断わる、門前払いを食わす。これでは解決にならぬじゃないかと思う。その点を具体的にあなたの方では、いつその門を開くのか、早く聞かないと間に合わなくなる。その点をわれわれとしては心配しておるのだが、それに対するあなたの今までのような一つ勇断をもってこの問題の解決に当たってもらいたいのだが、最近心情が変わったようなんで、非常に心配しておるのだが、その点どうですか。
  19. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) 御指摘のごとく、一生懸命で努力して、談笑のうちに解決のでき得るようの、最大の努力は惜しまずにやるつもりで決意しております。これはほんとうに私は真剣に考えておる問題です。どうぞ一つ努力することにおいてはやぶさかでないということをお誓い申し上げますから、御了承願います。
  20. 野上元

    野上元君 二百五十円の問題は、今日までいわゆる年度の中途であっただめに、これを実施する場合に、仲裁裁定がなければ予算総則を動かすことができない。ふやすことができない。従って今日までできなかったのだ。こういう政府答弁をしておったのだが、来年度予算の中にはこの問題を盛り込んで予算を要求されておりますか、その点はどうなんですか。
  21. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) その問題については、経理局長がやがて参りますから、経理局長から答弁させます。
  22. 野上元

    野上元君 それでは、私はこの問題についての質問は、一応関係者が見えるまで質問を留保いたします。
  23. 光村甚助

    光村甚助君 大臣の留守中に私は政務次官質問したことがあるのですがね。そのときあなたは、自分の腕で解決するようなことの答弁があったのであります。私はそのときに、あなたの心意気はなかなか壮とするけれども世の中というものはそんな単純なものじゃないぞということを私は言ったのだが、それがその通りになっているのだ。政務次官は大体あのときから大きなことを言い過ぎるので、非常に組合でもわれわれでも迷惑しているというのは、あなたの北海道だとか広島における、放言だとは言わないが、そういうことが非常に郵政省職員安心感を与える。次官がああ言っているのに組合は何をやっているのだ。政務次官はなかなか話せる政務次官じゃないかと期待しているのだね。それが全然できないということになると、私はこの間も言ったように、政治家なんというのは簡単にそう言ったんじゃ政治家資格はないじゃないかとあなたに言ったことがあるのだ。ところが、おれはそういうことは知らなかったので、わしの言ったことは責任を持ってやるのだということを、あんた、こういうことを言っている。少なくとも委員会でそういう大みえを切ったら、少しくらい、十言ったら一つくらいはやはり責任を持って解決つけるくらいの努力がなければ、私はこれは実際政治家としての資格はないと思うのだ。実際それで、あんたが政務次官になったときの私は冒頭でも、あんたは、おれは郵政政務次官なんかいやだといって辞令を取らなかったという話から、けしからぬじゃないかと、郵政省というところは二十五、六万という人間もおるし、電通やNHK、いろいろなものを入れると、相当な人間を抱えている大きなところなんだ。そういう心がまえで郵政行政というのはできないんじゃないかと、私はあんたに言ったこともあると思うのです。だから少なくともあれだけアドバルーンを上げたんだったら、さっきあんたの答弁によると、大臣の話も聞いて、いずれおれが出なければならないとおっしゃる。これは話が逆なんで、少なくとも、私はあんたを責めるつもりはないですけれども、あれだけアドバルーンを上げたんだったら、少しぐらい私は責任を持ってやってもらいたいと思うのです。それはあんたを追及しようとは思いませんがね。
  24. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) ただいま野上委員に御答弁申し上げたようなわけで、私も七、八回にわたって大蔵大臣ほんとうに折衝しておるのです。けれども大蔵大臣は、裁定が受けられないものをと言うから、あんたはそれで済むかもしれないが、私どもは一軒のうちにおって、指導的立場をあずかっているのだと、一万数千名の者にやって、二十二万有余方々にやれないということは、われわれは、一体、たとえて言うならば、私が乗っておる自動車の運転手、あるいは私のところにおってお茶をくんでくれる給仕に至るまで、これも全逓職員だ。それらに私がそれじゃというので、小づかいやったらいいものじゃない。一軒の屋根の下に、同時に同じところに働いておる者にやらないでおるという私ども気持になってくれろということで、ほんとうに私はおしかりを受けている以上に努力しておることには間違いないのです。けれども、それが実現しないということで、大きなことを言うなといっておしかりを受けますが、実際私の気持としては、これはやらなければならない。何とかして省内における予算の範囲でできないかしらということまで、経理局長捻出方法考えてみてくれと申しておりますが、どういたしましても、三十四年度のワクという予算がきまっておるから、ほんとう捻出方法がなくて困るのだというようの立場で、経理局長が私に話され、私自身もまた、何とかして大蔵省を説得しなければならぬということにおいて、ほんとうに苦慮し、努力しておるのであります。  それで、ただいま御指摘を受けた通り、私は実際に郵政政務次官に任命されたときにお断わりしました。と申すことは、私は郵政事業に対して速記録の一ページもまだ今日まで読んだことがなかったのです。私は建設行政にのみ専念しておりまして、そして郵政事業に対して、技術あるいは事務の運行について、一つも私は速記録も読んだことはない。そこへい持っていって、私のような者が政務次官になってみたところで、満足な働きはできないのだというので、私は御辞退申し上げたのです。そこで、実は私自身も入ってみまして、郵政事業の国家的大きな仕事がこれだけあることはまずおそるべきことだ。今まで私自身考えておったことにあやまちがあったのだ。これはもう取っ組んで、一生懸命で勉強しなければならない。また先輩の教えも請わなければならないというようになったのでありまして、当時私の政務次官を引き受けなかった理由というものは、勉強していないから……。今日政治家がここにおる役人連中に悔辱されることもそこにあるのだ。長と名がつけば盲腸でもいいようなことじゃいかぬ。何でも、政務次官でも委員長でももらえばいい気になってそういうことをしているから、役人はおぎゃあというときから専念して事務技術に堪能しておるところに、今度は何も知らないやつが入っていくから、今度来た政務次官は何も知らないじゃないか。何だ政治家なんてろくなものじゃないじゃないかと侮辱されておるのはここにあるんだというので、実は私は受けなかったのです、率直に申し上げると。そこで入ってみて皆さんにいろいろ御意見を聞き、あるいは入って一応事務を勉強さしてみてもらうというと、これだけ国家的の大きな仕事はないんだということに考えつきまして、目下一生懸命で、野人佐藤ではありますが、勉強をさせてもらっておるような実情でありますから、どうぞその辺は御了承を賜わりたいと思います。努力は一生懸命にします。
  25. 光村甚助

    光村甚助君 だから。この前から言っているように、あなたの心意気は私は壮とすると言っているのですよ。だから参議院議員、私も参議院議員だけれども参議院議員出身大臣というのができると軽視される。野人佐藤虎次郎というような人が出てくれば、大臣を補佐してこれはなかなかうまくいけるじゃないかとわれわれも期待をしていたし、あなたの発言からもそういうことが感ぜられたのです。ところが今になってみると、われわれの期待も裏切られた。しかし努力をしたとおっしゃるけれども、これは努力はなるほどされたでしょう。しかしあなたは政府の一員で政務次官なんだから、やめる気で、やめなさいと私は言いませんが、やはりあっちこっちであなたが言われたことができなければ、職を賭してでもやられたら私は片づくのじゃないかと思うのです。前の寺尾大臣もここにこられたとき、私は意地悪く質問をしたのですが、やめられると、それが値打ちがなくなるかどうか知りませんが、前の大臣が、全郵政や全持定のわずかな組合に支給して、大多数の全逓組合に支給しない政治なんておかしいとはっきり言っているのです。自民党の人で、まして前大臣がね。それが野に下ったからといってそれが実施できないということ自体も私には納得できないのです。これは政府自体がどう言おうと、自民党連中が私はだいぶ圧力をかけているんだと思うのですが、そうなれば、あなただって、こういうところで言っては悪いかもしれませんが、河野派のなかなか有力者なんだから、相当やはり勢力があると思うのです。その点からも一ふんばりして、親分でも動かしてもらってやってもらわなければ、北海道だとか広島であなたの言われたことが一つも実現できないということは、納得できないし、話し合いをしたい話し合いをしたいと言われるが、さっき野上委員が言ったように、話し合いをしたいとこっちが行けば、逃げ隠れしまして会わない。どうすれば片づくのですか、まるでこちらの、それがもう一つ、あなたの長広舌を聞いてもしようがないです、施政方針を……。年賀の問題だってそうでしょう。実際上会わないと言って、じゃその年賀がおくれる責任組合にある、話し合いも何もせずに、一方的にやれやれなんということが、今の時代に私はあり得ない。こういう問題は、私、大臣がきたらもっと徹底的にやりたいと思っておりますが、非常勤を三百万雇って七億か八億使って、あなただとか大臣はしろうとでわからない。僕らのように三十年近く郵便からたたき上げた人間は、こんなもの三百万、五百万使ったって、こんなものはできっこない。郵務局長なんかも腹の中ではそうだろうと思う、くろうとだから。大臣政務次官が党の政策でそういうことをやれと言われているから実際上やっているだけです。郵便事業というのは七万人くらいかいない。延べ三百万雇ったところで、どこにそんな人間を置いて、どこで仕事をするか、そんなことあなたに言ったってしょうがない。いずれこの問題はやるつもりだけれども、話をせずに命令だけ出してやる、やらなければ処罰するという、こういう政治がありますか。大体そういう点なんかをもう少し、あなたは大臣を補佐する人間なら、けんかでもして一つやらなければ、弾圧をすれば世の中はうまくいくのだという考え方は、今のような時代には通らないですよ、実際。私はあまり長広舌をふるうのはやめますけれども大臣が来たときやりますが、もう少し政務次官なら一つからだを張って一つでも片づけてもらわなければ、あなたの平生の言論に対しては私は納得できないと思うのです。
  26. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) よく御警告を尊重いたしておきます。
  27. 野上元

    野上元君 今話し合いの問題が出ておるのだが、この間の郵政局長会議政務次官は出ましたか。
  28. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) 私はほかの委員会がありましたものですから、そちらへ行っていて出席しませんでした。
  29. 野上元

    野上元君 あなたは郵政省最高幹部の一人なのだが、この郵政局長会議の決定事項を知っていますか。
  30. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) 文書の上ではちょっと見ました。
  31. 野上元

    野上元君 これには話し合いをやろうなんていうことは全く書いてない。刑事罰で組合に臨むのだということをきめているのだ。こんなことでは、あなたが口で何百万べん言ったって話し合いなんかできやしないのです。話し合いしようなんていう気は全然ないのですから。とにかくやるならやれ、刑事罰で臨むのだ、これ一点張りなんだ。これでは話し合いも何もできないですよ。それに毎日新聞の「余録」という中に出ておるが、あなたはあとでこれを読んで下さい。政府一体何をしているのだ。まず政府がこの際大きな腹をもって問題の解決に乗り出さなければならないのじゃないか、新聞でさえこう言っておる。にもかかわらず、刑事罰で臨むのだというようなことを堂々と郵政局長会議でやっておるなんていうことは、あなたの言うことと全く反対のことを郵政当局はやっておると思うのだが、政務次官一体どう考えますか、この郵質局長会議のことを。
  32. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) 先ほど御答弁申し上げた通り気持に変わりはありません。
  33. 野上元

    野上元君 あなたの言ったことと逆なことばかり郵政省はやっておるのだが、あなたは一体政治家としてどうしますか、こういう場合に。あなたの考えておること、あなたの信念とは全く反対な現象ばかりきめておる。そういう場合にあなたのとるべき態度というのはどういうことになりますか。
  34. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) 私は、先ほど申しあげたごとく、政府当局といたしましての方針が、解雇三役問題を主体として今日論議されておるようであります。その問題が、果たして解雇三役そのものに限定されてこの交渉に当たるのか、あるいは今後一そうに進歩的の考え方を持たなければならないかということに対しては、ここでは言明はでき得ませんが、私自身としては、私の決意というものに対しては野上委員も必ず知っていていただけるものと私は強く信じております。どうか一つその辺だけで、これ以上お許しを願いたいと思います。
  35. 野上元

    野上元君 その問題についてはそれでは私の質問はあとに留保しますが、最近郵政省全逓との間の紛争状態は、これは全逓郵政省が当事者ではなくして、私は全逓政府当局あるいは労働省との間の紛争状態のような感じがするのだが、郵政省一体責任ある立場を今日でもとっておるのかどうか。いわゆる郵政省は独自の見解をもってこの問題の解決に当たろうという決意があるのかどうか、その点を一つ伺いたい。
  36. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) これは事重大でありますから、大臣もやがて見えると思いますから、大臣郵政省決意を聞いていただきたい。
  37. 野上元

    野上元君 それでは私の答弁に対して重大なポイントについては大臣が来なければ答弁できないということですから留保いたします。それで委員長、この問題はあと回しにしたいと思うのです。
  38. 柴田栄

    委員長柴田栄君) 承知しました。なお現在答弁の留保されております問題は次の機会にでも大臣出席のときにあらためてやっていただきます。
  39. 野上元

    野上元君 それでは私の方から郵務局長の方に年末首の繁忙対策について若干質問したいと思います。  今年の年賀はがきはどういうふうに発行されるのですか、その数量等もお聞かせ願いたいと思います。
  40. 板野学

    説明員(板野学君) お答えいたします。お年玉つき年賀はがきは八億三千万枚発行されます。それで今年の年末首の取り扱い物数の大体予想でございますが、年賀郵便物につきましては、ただいま官製のお年玉はがき以外に一種なり五種なりで出される郵便物もありますから、それらを総計いたしまして大体十億二千万通の年賀郵便物が出される、このように予想いたしております。
  41. 野上元

    野上元君 八億三千万枚というのは全部お年玉つきはがきで五円ですか。
  42. 板野学

    説明員(板野学君) 八億三千万枚のうち、六億二千万枚はお年玉つきの五円のはがきでございます。あとは四円ということになっております。
  43. 野上元

    野上元君 そうすると十億三千万枚との差は大体私製はがき等が見込まれているということですね。
  44. 板野学

    説明員(板野学君) さようでございます。それから官製のこれがおそらく、これで不足になれば、官製の五円はがきがあるいはこの中にまじって出るかもしれません。
  45. 永岡光治

    永岡光治君 ちょっと大臣が来なければどうかと思いますが、きょうは昔なじみの委員会に来たわけでございますが、大臣の出席があれば大臣にぜひ伺いたいと思ったのですか、お見えにならぬそうですし、また私午後は予算委員会の方に回らなければなりませんので、政務次官大臣にかわってお答えいただきたいと思います。  郵政当局の使命は、郵便あるいは貯金、保険、こういう事業を円満に運行させるというのが最高の使命なのか。あるいはそういうことはどうでもいいのだ、国民に迷或をかけても、ある程度法律を守ることに重点を置いているのか、いずれが重点なのか。企業官庁の責任ある衝に当たっている政務次官のお考え、信念を一つお伺いしておきたいと思います。
  46. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) 大衆に迷惑を与えず、業務に専念するということが第一主眼でなければならないと思います。
  47. 永岡光治

    永岡光治君 しからば今団体交渉ができる、できないをめぐりまして、特に郵便は非常に困難な状態に置かれておりますが、これは話し合いをすれば、私は円満に解決できる見通しを国民の一人として持っているわけですが、団体交渉をしてはならないという規定がどこかにあるのですか、そうしてまた、団体交渉をしたならば、その団体交渉をした者が刑罰を受けるというような規定はどこにあるのですか。
  48. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) 法規の問題については、私はのみ込んでおりませんが、常識的に判断いたしましてどうかして正常に復して話し合いをしていかなければならないのだということは、先ほど来申し上げた通りで、どうしてもこの問題は、話し合いをつけなければ解決がつかないところがあるではないか、かように考えております。
  49. 永岡光治

    永岡光治君 政務次官答弁気持は大体理解できるんですが、私の聞きたいのは、団体交渉は法律で禁止されておるのかどうか、このことをさっき聞きたかったわけですが、もし政務次官でお答えできなければ事務当局でもけっこうですが、どなたか禁止されておる規定があれば、第何条に団体交渉をしてはいけないという規定がある、ということをお示しいただきたいと思います。
  50. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) 私の聞き及んでいる程度では、法律的に話し合いをしてはいけないというようなことはないだろうと思うんです。
  51. 永岡光治

    永岡光治君 ただいまの私の二つの質問によりまして明確になったことは、郵政当局の使命としてはサービスの改善、サービスの円滑な運行ということについて使命を負わされている。そのことをもう一番大きく考えておる、こういうことでございます。そして今この混乱の起きた原因は、団体交渉ができてないというところに原因があるわけですが、その団体交渉をしてはいかぬという規定もない。こういうわけで、なぜに団体交渉をしないか。国民郵便が早く正常な運行に戻り、サービスの改善されるのを望んでおるわけです。政府は法律で禁止されてもないのにどうして団体交渉に応じないのか、その点がわからぬ。従って、もし団体交渉に応じないというその方針を明確に今後も貫くとするならば、事業の混乱の原因は政府にあるということを、私はここではっきり言えると思うんですが、そうでないということが言えるか、その根拠を政務次官からお答えいただきたいと思います。あなたはサービスの改善が郵政省の使命だと、団体交渉すれば、それは解決できる、その団体交渉はしない、なぜしないかというと、組合はいつでも団体交渉したいというより、むしろ団体交渉してくれという要望をしておるにもかかわらず、いやそれはならぬと政府が断わっておる。団体交渉は法律上禁止されておるのかというと、団体交渉は禁止してない。してみるとどうしてもこの混乱の原因は郵政当局以外にないと思うんですが、そうでないというならばその根拠がわからないんです。それを一つ政務次官からお答えをいただきたいと思います。
  52. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) この交渉に応じなければならないとか、あるいは拒否しなければならぬということについては、正当の理由ある場合には私は交渉に応じてもいいじゃないか、こう考えております。ただ公労法四条三項によって何だか解雇三役をどうとかいう問題があるようですが、この法律的解釈の問題については、私は専門家でないからわかりませんが、そういうことが載っておるようです。そのために今日交渉を拒否しておるのではないか、このように私は考えておるわけです。そこでそういう問題があるが、その法律的解釈の問題については、私は専門家でないということは先ほど申し上げましたごとくでありまして、どうすれば一体いいんだ、ここがめどじゃないかと思うんです。これが私は先ほどから申すように、腹芸といっちゃ変だが、やらなければならないことが残っておるじゃないか。これは法律の詳しい人たちは公労法四条、あるいは三項がどうとかこうとかいう理論になるでしょうが、私は専門家でないからそれはわからない。ただ私は常識的に判断したときに、これは政治的に解決をつける必要があるじゃないか、このように私は考えておるわけです。
  53. 永岡光治

    永岡光治君 今の政務次官のお答えは、私は非常に高く評価し、そのことがぜひ実現されることを切に念願をしておるものの一人でございますが、これは国政をあずかる立法府の一員としてはもとよりでありますが、同時に多くの国民を代表する議員の一員としても、当然私はそうあってしかるべきだと思うのであります。  そこで、ただいま四条三項の規定が提起されましたけれども、これは法文をごらんになればわかるように、組合としての、何と申しましょうか、権利を主張することができない意味にとれることがあって、法外組合といわれておるわけです。しかし法外組合であるからということで、そのことで団体交渉をしてはならぬという規定はどこにもないわけです。ただ組合が団体交渉をしろと要求した際に応じないことができる。その応じないことができるということは従って、今日の時点では郵政当局は応ずるか応じないかの決定をすればいいことになる。そこで私がしばしば繰り返しておりますように、郵政当局が団体交渉しさえすれば、国民へのサービスの向上はここで解決できるのじゃないか、なぜやらないのか、こういうことを申し上げておるわけであります。それがどうもサービスの改善になることをあなた方は使命としながら、それを故意に延ばしておるということでは、私はこれは政府責任になるではないかということを申し上げておる。  しかも私非常にふに落ちないことは、地方の職場に参りますると団体交渉をしております。三六協定を結んでおる。それはそういう支部は単一組合ですから、そういう全く同じ内容を持つ地方段階では団体交渉をしておきながら、上では団体交渉をしないということは、これまた私は理解に苦しむわけです。これは労働基準法で規定されておるわけですから、話し合いをしてなければならぬということを言っておるそうですけれども、それは何の根拠であれ団体交渉をしていることは事実です。何時まで勤務して何日間超勤をやるということをやっておるわけですから、これは明らかに団体交渉をしておるわけですが、その同体交渉ができておる組合、つまり生きている組合は、たまたま上におる人が総括的に団体交渉をしよう、いやそれはいけないと、もしそれを許さないならば郵政当局は非能率的になると思う。一万数千の職場があるわけですが、Aの局はこういう協定を結び、Bの局はこういう協定を結ぶということになったら、これはまたおかしなことになると思うのですね。統一をはかる上に、やはり郵政という一つの省があってそれで統括しておるわけですから、そこでその被使用者の方を代表する組合とは一本で交渉したら私は非常に早いと思うが、それもやらない。どうも政府のやり方は何をやっておるか筋が通っていないと思う。  しかもおかしなことは、私この間地方に参りましたが、高知県のある局で、九月末までは団体交渉をしてきまっておった内容があるわけです。さて十月一日になったところが職場ごとに、その支部ごとに結んではいけないという、本省か郵政局か知りませんが、指示が来た。そこでその局長は大へん弱りまして、きのうまでいいというのになぜきょう変えなければならぬのか。客観的、主観的条件も変わっていないのにいきなりそういうことをやられてきた。そのためにちょうどそれが年会その他の払い出しの期間であったので非常に窓口が混雑した。そのときに私が行ったわけですが、その局長さんが迷惑しているわけです。きのうまでいいものがなぜきょう悪くなったかわからぬ。それで公衆に大へん迷惑を及ぼしているのです。これは全く郵政当局の一方的な作為に基いて混乱が起きておるわけです。  そうして今度は中央では団体交渉ができるかできないかということで騒いでおる。私は後ほど資料を要求したいと思うのです。第一、三百万人とか五百万人とかの人を動員してどうにかしようという誠意のほどはわかりますが、ほんとうにこの年末首を切り抜ける誠意があるのかないのか私は疑うのですが、私の前に光村さんからお話があったけれども、とても一月末になっても年賀郵便は残ると思います。郵政当局計画でいけば私は残るという、自分のささやかな経験でありますが、私は郵便に携わった者の一人としてそういう気がするのですが、なければ幸いであります。しかしそうなるでしょう。国民は好んでいるでしょうか、好んでいないと思う。国民は、たとえ法律に禁止規定があったにしても、今そのいろいろな規定があります。窓口機関で、郵政省のみならずいろいろ取り扱い規定等があって、そのために迷惑をこうむっている。何とか役所は簡素化しなければならぬという気持を持っている。規定があってもその規定を曲げて、区役所なり市役所の窓口はああいう取り扱いをしても、国民は双手をあげて私は歓迎している今日の時代だと思うのです。郵便の場合もそうだと思うのですが、郵政省の場合もそうです。この前は、今はだいぶん非常に強い制限をしているそうでありますが、保険の契約額をたくさんとった方が国民のためになるということで、郵政当局はかつて十万、十五万という最高制限があったにもかかわらず、二口も三口も余分に契約をさして、いうなれば法を侵して国民にサービスをしてきたわけです。法を侵して国民のしりを叩いて、郵政当局が今日サービス改善をすることになる。そのことを望んでおるにもかかわらず、団体交渉ができないということで、しかもそれは団体交渉をしてはいかぬという規定があるならばいざ知らず、法律に禁止規定もないのにかかわらず、なお団体交渉をしないで、国民に大へんな迷惑を及ぼしている郵政当局考え方が私にはふに落ちないのであります。だから私はそういう観点からするならば、先ほど政務次官もしばしば申されましたが、これは早くやらなきゃだめです。  私はもう一つここで聞きたいのですが、三百万、五百かということをきめておりますが、その前にこの組合の代表と真剣に話し合って、こういうむだなこと、むだです、これは明らかに、国民にとっても非常にむだなんです。だからそういうむだをやらずに、しかもあなた方がこれを乗り切ろうという誠意のほどはわかるのですが、こういう計画をきめる前に、組合一体真剣に話し合ったことはあるのでしょうか。国民はそのことを望んでいるのです。どこの新聞の論調を見ましても組合も悪い、政府も悪い、早く話し合って円満に解決してくれというのは一致した意見だろうと思います。あなた方はこういう計画をきめる前に、これをやらなくてもいけるような努力をした痕跡があるでしょうか、ないでしょうか。誠意を尽したのでしょうか。その点をます私は聞いてみたい。
  54. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) 今の、まだその交渉をしてみようとか、しようとかいうようなことは言っておったようではございませんが、今後しからば団体交渉に応ずるかどうかという問題は一政務次官責任でなくして、これは大臣答弁を願いたいと私は思います。  そこで実はただいま御指摘のごとく、地方では三六協定を結んだじゃないかと、その通りであります。実は私、委員各位の方々も御承知のように、静岡市、清水市の両方で遅配がだいぶありまして、ちょうど私の郷里なものですから、だいぶ私も傍観しておったのですが、騒ぎが大きいから乗り込んでいってみた。いろいろと話し合った結果、人間も足りないのだ、三六協定も結ばないと言うからそれで局区長を呼びつけて、それからとにかくすぐ結べということで、私はその交渉に応じさして結ばした経験があって、今日非常に市民から、現業員諸君を初め非常に感謝されておるような実態で、さようの話の場があればいつでも解決がつく。  そこで実はただいま御指摘のように、しからば十五万人雇って延べ三百万人でこの年末闘争を戦い切れるかと、こういう御質問のようですが、私が先ほど光村議員におしかりを受けたごとく、実は私も北海道から熊本まで現場を巡視したのです。私ども驚いたことは、何といいますか、内勤の仕分けをするとても熟練している方々と非常勤で入った人との仕分けを見ておったが、五分の一もでき得ないという実情なんです。果して、年末闘争を切り抜けていくのに、どこを一番やらなきゃならないかということも、これは私自身考えはそう思っておりますが、ただこの年末首を三百万人でやれるかやれないかということの御指摘に対しては、私はどうもなかなか不安ではなかろうか、このように考えておるのですが、ただ今日、本省において団体交渉をやるかやらないか、こういう問題については、どうも私が一政務次官として責任を負うということは、むしろ放言になってはいけませんから、大臣に御質問願ってその真意を確めていただきたい、かように思うのです。
  55. 永岡光治

    永岡光治君 いずれこれは大臣、主管労働大臣等にも質問をする機会があろうかと思いますが、私はこの三権分立というのは岸内閣では符に強調されているように承っておりますが、承りますと、これ私、そしてまたその現場に直面した者の一人でありますが、立法の府にある、率直に申しまして佐藤さんの所属しております自民党の中に、弾圧対策か何か知りませんが、しかるべき名称のもとに作られた委員会がありまして、各省のこういう紛争についてこれを干渉する。その精神はある程度お宅の立場に立てばその意味はわからぬわけではありませんけれども、問題は郵政当高が話し合いをして解決をしようという場面が実は先にあったわけです。ところが団体交渉してはまかりならぬと、厳重な監視役をその中に入れて、郵政当局が乗り込んで、そうしてそういう話し合いをするような役人は首を切るとおどかしておる。一体こういうことが立法の府として正しいあり方とあなたお考えでございましょうか。まずその正しいか、正しくないかを一点。  私は実は昨年の暮でしたか、郵政省における職場大会がありまして参りました際に、率直に申し上げますと、辻政信氏は当時自民党に所属しておりました。何で来たんだと言いましたらそういう意味のことをほのめかしておりました。そういうことで非常に干渉している。これは最も私は慎しむべきことだと思うのですね。しかも最近の傾向を見てごらんなさい。問題は郵政当局国民の間の問題について、あまりにも外野応援団が多過ぎて、今の投げた球はボールだ、ファウルだというはたの方がうるさくて、ほんとう全逓と郵政当局の試合が一向に進まないのでは不幸です、国民にとっては。とりもなおさず立法府の、特に自民党さんの方の行き過ぎだ。関心を持つことはいいと思う、当然だと思いますが、行き過ぎた交渉がややもすれば過去にあり、またこの年末を控えまして、そういう危険を私は痛感するわけですが、そういう動きがかりにあった場合には、あなたはこれを断固として排除するだけの決意を、持っておいでになりますか。
  56. 佐藤虎次郎

    政府委員佐藤虎次郎君) 永岡議員も十分調査あるいは聞き及んで御承知かと思いますが、党の牛にも労働なんか特別委員会とかというやつがありまして、倉石君がその委員長かをやっておるのです。しばしば私に出てこいと、こういうお話です。私は現場をあずかっておる私であるから、私の常識に基づく判断でものの解決をしなきゃならぬし、あなた方が、当時労働大臣をされておって今日ILOの何とかという問題があるようですが、この問題も解決をつけないで、あなた方だけがアドバルーンを上げてわれわれを圧迫をしている、それに応ずるわけにいかないというので、私はその委員会に大体月のうち三回か四回呼び出しを食うのですが、それには応じないで断固として今日まで一ぺんも行ったことがない。そうすると、どうかして、やろう、とりつかまえなければいけないと、こういう話らしいのですが、私は当局をおあずかりしておる以上は、常識の判断で、これにはできないというので応じないでおりまして、今日まだ圧迫の段階までは参っておりません。やがてそういう事態も来るであろうが、私はそういうものにはなるべく応じないで独自の常識判断でいきたいと、かように私は考えております。
  57. 永岡光治

    永岡光治君 質問者もあるようですから、私一つだけ要望して終わりたいと思いますが、とにかくこの冒頭申し上げましたように、この問題の解決はそう私はむずかしくないと思うんです。郵政当同がほんとうにしっかりしてくれて、そして郵政当局ももとよりでありますが、一連の官僚諸君がしっかりしておれば、私はこういうことはないと思うんです。問題はやはり国民にサービスするこれはサービス機関ですから、普通の監督官庁と違う官庁だということをまず冒頭念頭に置いておいていただきたい。そうしてあなたがしばしば言明されますように、サービスの提供、従って混乱の一日もすみやかなる解決ということが、当面一番課せられた大きな問題だと思います。その問題の解決は、あなた方が虚心たんかいに話し合うことによって解決すると、それはそうあまりむずかしくないと思う。しかもそのことを組合の代表もおそらく私は望んでおると思います。望んでおると思うんですね。早く話し合いができてこれが解決することは望んでおる。そういうことを一日もすみやかにやってもらいたい。こういうことはあまりおそくなりますと、そのことがこの年末時の繁忙期を迎えまして大して好結果にならないことを私は憂えるからであります。だから政務次官という立場にありますけれども大臣もいませんが、きょうは大臣になりかわってあなたに要望しているわけでありますが、そういうことをぜひ早急に解決するように、閣内においても、あるいは党内においても大いに発言して、いい方向に努力していただきたい。これをお願いいたします。  もう一つは資料の要求でありますが、三百万、五百万と新聞紙上でいろいろいわれておりますが、私ども算出根拠もよくわかりませんので、一体その今郵政局長会議に諮ったとか諮らぬとかいうような野上委員の発言でありましたが、新聞紙上で伝えられている三百万、五百万の内容がよくわかりませんので、いかなる内容であるのか、いかなる対策であるのか、資料を詳細にわたって提出されることを要求いたします。
  58. 光村甚助

    光村甚助君 資料を委員長、要求いたしたいと思います。同じように。ちょっと郵務局長、聞いておいて下さい。年賀はがきのお年玉はがき、五円が何故、四円が何枚、それから私製が大体どのくらい出る予想か。それと去年、昭和三十三年度の実績を、小包と年賀郵便と別に出していただきたい。  それから非常勤を三百万雇うということですが、三百万などのようにして雇うのか、いつ大体雇ってどういう訓練をやるのか。それから非常勤には内勤、外勤どのぐらいかということと、内勤、外勤の賃金は幾らか。それから仮局舎の計画ですね、まあ延べ三百万ですから一日相当になるだろうと思うんです。そうするとその仮局舎の計画は大体どうするのか、今の郵便局じゃこれはできないと思うんですが、そうすると仮局舎の総坪数ですね。まあ前年度は二万九千五百七十五坪ということになっておりましたが、ことしは大体どのくらいの見込みなのか、東京、大阪、名古屋、これは一番大きな問題ですが、そういうことの資料。自転車の借り上げは何台であるのか、それに要する料金、寝具を大体どのくらい借り上げるか、カバン、郵袋はどうするのか、そういうこと。それから鉄道運送でどのくらいやるのか、専用自動車でどのくらいやるのか、臨時集配施設でどのくらいやるのか。予算七億なんぼとかいろんなことを言っていますがわからない。そういうのを出していただきたい。ほんとうにあなた万の方でやれるということになれば国民の代表として安心してまかせますけれども、なかなか私どもは安心してまかされないので、一つどういう方法ほんとう年賀郵便を乗り切るんだという資料がありましたら出していただきたい、これが納得すれば追及いたしません。ぜひ委員長資料をお願いいたします。
  59. 柴田栄

    委員長柴田栄君) 今の永岡委員光村委員から御要求になりました資料を、御趣旨に沿ってできるだけ詳細にかつなるべく早く御提出いただけますか。
  60. 板野学

    説明員(板野学君) できるだけ早く差し上げるようにしたいと思います。
  61. 柴田栄

    委員長柴田栄君) ぜひ一つなるべく早く、なるべく詳細に御提出をお願いいたします。
  62. 須藤五郎

    須藤五郎君 先ほどから同僚諸君の質問を聞いておりますと、どうも佐藤政務次官政府当局意見はだいぶ違っているようです。政府当局意見が佐藤次官と同じであれば非常に幸いであると思いますが、どうも違っておって、各同僚諸君も大臣に対する質問保留しておるような状態です。こういう中で私も実は相当の質問をしたいと思って用意をしてきているのですが、今日は大臣も御出席にならないのでこれでは質問することができません。ですから私の質問は明日の委員会に譲りたいと思うわけです。で、明日委員会が開かれますときには必ず大臣に出席してもらいたい。それから郵務局長と東京の郵政局長と人事部長の出席をしてもらいたいと私は思いますから、どうかそういうふうに委員長の方でお取り計らいを願いたいと思います。
  63. 柴田栄

    委員長柴田栄君) 速記をとめて。    〔速記中止]
  64. 柴田栄

    委員長柴田栄君) 速記をつけて下さい。  ただいまの須藤委員の御要求に対しましては、終了後理事会に諮りまして御趣旨に沿うように御相談いたしたいと思います。
  65. 野上元

    野上元君 ほとんど質問ができなかったので、次回に譲らなければならぬことになってしまったのですが、委員長並びに理事の皆さんお願いしたいのですが、明日の計画が根本的にこれじゃ狂ってしまうわけですね、従って明日のやり方等について十分に一つ検討を加えてもらって、のちほどすみやかに一つ通知してもらいたいと思います。これでは全然、私の方が委員会に要求した部分に対する答弁が全然ないものですから、この点一つ計らっていただきたいと思います。
  66. 柴田栄

    委員長柴田栄君) 承知いたしました。ただ他の委員会等との関係で大臣の出席を求め得るかどうかということも、ちょっと調査しなければならぬ事情もございまするし、理事会会に諮りまして、あるいは明日そのことが処理できなければ、次の早い機会には、もう一ぺん残っておりまする案件を総括して大臣の出席を求めて御質疑を願う、こういうことに御了承いただきたいと思います。
  67. 野上元

    野上元君 私が心配しているのは、いよいよせっぱ詰まっておりますから、しかもこれは逓信委員会ですから、主として郵政大臣は逓信委員会の出席に応じて、ここで答弁されることが最も大きな私は仕事だと思うのです。従ってできるだけ他の委員会の方は遠慮してもらって、すみやかに逓信委員会には明日でも出席してもらうように委員長の方から特段の一つお取り計らいを願いたい。
  68. 柴田栄

    委員長柴田栄君) 速記をとめて。    〔速記中止〕
  69. 柴田栄

    委員長柴田栄君) それでは速記を起こして。  本日はこの程度にいたします。散会いたします。    午後零時十一分散会