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政府委員(大来佐武郎君) ただいまの電源開発審議会は、今小室
局長の御
答弁のありました
通りの
趣旨でございます。実は長期
計画は、
経済全体の長期
計画は、一昨年の暮に新長期
計画としてできております。それは、エネルギーの
計画も、それに合ったものとして、一環としてできておるわけでございます。ただ御承知のように、その後の
経済の推移、特にエネルギー
経済といいますか、エネルギー構造、需要構造の変化というものが、
計画策定当時より、かなり急速に進んで参りました。どうも、今までの
計画のラインだけでは無理じゃないか、こういうような御
趣旨もございまして、前回あるいは前々回の
国会の、この
委員会その他でも、いろいろ御討議があったわけでございまして、そういう点から申しまして、
経済全般の指標としては、比較的そう大きな狂いではございませんが、エネルギーが多少違っているということで、今年の春に、
経済審議会にエネルギー部会を設けまして、川北興銀頭取が部会長で、いろいろ専門家を集めまして、来年三月まで、じっくりした
検討をする、こういう建前で、現在進行中でございまして、中間的に、いろいろな
研究をやっておるわけでございます。ただ直接の当面の問題として、いろいろエネルギー問題、特に石炭問題に火がついておりますので、この方は、直接担当されます通産省の方で、当面の対策として御
研究になっておられます。私
どもは、仕事の性質から申しまして、長期の基本的な問題を
検討するということで従来からずっとやっておるわけでございます。で、たまたま
経済計画の方も、従来から
日本の
経済の建前、自由
経済の建前からいたしまして、五ヵ年
計画を積み上げるというのではなくて、二、三年ごとに、その後の
状況の変化を織り込みまして、新しい
計画で置きかえていくという建前になってきているのであります。つい先般、
経済審議会に所得倍増を目途とする新らしい長期
経済計画の策定の諮問がございまして、目下その準備にかかっているような次第でございます。ただ、電力につきましては、これは電源開発促進法という法律がございまして、たまたま企画庁の所管になっておりますので、その法律に従いまして、長期
計画に基づいて各年次の開発
計画をきめていく審議会、調整審議会に諮ってきめるという法律上の建前がございますので、この長期
計画のワクの中で、
年度の
計画を
考えていかなければならない。そういたしますと電気事業のように、かなり工事に長期間かかります事の性質上、
計画は五年ないし六年で、従来やっているのでありますが、二年ぐらいたちますと、ワクをこえる
状況になって参ります。三年目には、どうしても少し先に延ばさないと、現在の
計画を
決定していく上に支障が生ずる、こういう形になるものでございますから、従来も、大体毎年先に延ばすというようなやり方を踏襲して参っております。今回は、電気につきましては、特に
計画と実績が非常に目下のところ、よく合っております。二年前にできました
計画と比べると、現在三十四
年度の電力消費全体としての見通しは、誤差が一%以内というような
状況でございますけれ
ども、地域別には、やはり見通しと実績と、かなり違った点もございますし、さらに新しい開発につきまして、先がつかえて、三十七年では間に合わない、どうしても三十八
年度までの
計画を、調整審議会で御承認願いませんと、今、目前の建設
計画のワクに差しつかえるというような事情がございますので、
計画の、電力については、現行
計画と実績の狂いも少ないのでございますので、とりあえず一年間延長するという
程度の修正を昨日の調整審議会で行なったわけでございます。