○相澤重明君 大臣のお考えは大へん私はいいと思う。しかし現実にそういう、たとえば今度新しくできた戸塚のあのバイパス
道路でも、三ツ沢から入った所のすぐ隣りに、何ですかあれは品濃ですか、料金徴収所の手前に農家がある。その人たちなんかはそこを通らなければほかに道がないわけだ。そういう所へ作っていって料金を取るなんというのは、まことに私はけしからぬと思う。そういうようなことを私は聞いておる。人間の家が前に作ってあるものを
建設省がバイパス
道路を作った。それで
道路公団に管理をさしておって、今度はその近所の家の者は通ることができないのだから、その
道路を出なければ……。そいつを今度は交通に百二十円なり百四十円取るなんということは、私はこれはいかぬ話しだと思う。その点はよくあとで調べてもらいたい。私はそういうことだったら許すことはできないと思う。今までの
建設大臣の言うように
道路はみんなのためにある、国民のためにあるのだということを、そういう点を今後一つ
注意してほしいと思うのです。
それから、あと二つだけ私はお尋ねしておきたいと思うのですが、これは新潟の地盤沈下を初め、
東京都自身がきのうの雨で非常に地盤の沈下した所に水が寄ったわけです。このことは単に、新潟県のは代表的な地盤沈下の問題であるけれ
ども、
東京でもこれをなおざりにしたら大へんな問題だと思う。すでに国鉄の駅なりあるいは丸ビルでも若干沈下をしておるわけですね。これは海のそばは運輸省の
関係があるかもしれない。しかし大体において
建設費の重要な部面だと私は思うのです。そこでこの地盤沈下対策というものは、
政府の中でも大きな問題として今取り扱っておると私は思う。その地盤沈下対策というものをどういうふうにこれからやろうとするのか。そうしてこの間の伊勢湾の台風ではないけれ
ども、ああいう被害を二度と、高潮を阻止することも
政府でお考えになっておるようでありますが、それらの対策を含んでやらなければ、私は今からそういう
計画を立てていかなければ、
東京都にしても横浜にしても大へんだろう。これはひとり伊勢湾だけの問題ではないと思うのです。そういう点についての一つお考えをこの際もしお持ちでしたら御発表いただきたい。
それからその次にいま一つは、
住宅の問題を一つだけ申し上げたいと思うのですが、
建設省の
住宅対策というものは、非常に
努力されておることも
承知しておりますが、特に大都市における労働者の
住宅というのは、産業労働者の
住宅計画もあります、あるが、同時に
建設省でももとあなたのところにおった人も現在いっておりますが、日本労働者
住宅協会というのがある。一昨々日でしたかね、
住宅金融公庫の
決算をやった際にも私から申しあげておったのでありますが、昨
年度、三十三
年度は五百戸
建設のワクを、
住宅金融公庫としては
建設省とも御相談をされて出したようであります。ほとんど完成の境に近いというお話がありました。そこで三十五
年度の新予算をあなたはこれから通常国会に提案されるわけでありますが、この労働者
住宅の払底の折柄、この五百戸のワクをもっと広げる考えはないかどうか。
それからいま一つは、先ほどの
決算の中で
土地の問題を私は申し上げましたが、大都市における
土地の購入というものはなかなか大へんなものだ。
土地価格というものは非常に高いわけです。そういう所における
住宅を
建設する
土地家屋ですね、そういうものの評価を、大体労働省なり、あるいは
住宅金融公庫とあなたの方でもご相談になると思うのですが、
土地の価格について
実態に即した計算というものをされるようにお考えになっておるかどうか。それとも現在の労働者
住宅の十四坪ですか建坪、この坪数の基準というものをくずすことができないから、幾ら
東京であろうと名古屋であろうと、その
土地にはかかわりなく同じ一律でいくのか。この点についての
建設大臣としての基本的な考えをこの際承っておきたい、こう思うのです。