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佐多忠隆君 関連して……。今、
森委員からの
質問がありましたように、安
条約の
改定は非常に重要ではありますが、しかし事柄の
性質上、この
調印に
総理がみずから出かけられるということはほとんど
考慮の余地がないのじゃないか、従来のたとえばいろいろな国々との
相互防衛条約の場合に、
総理みずからが出て
調印をした
とい例むしろ絶無じゃないかと思う。もしそういう前例があれば
お知らせを願いたいのですけれども、私の知る限りにおいては、これは絶無である。で、なぜ
日本だけが
総理みずから出かけていかなければならないかということが、いまだに問題になっているのか、きまらないとおっしゃるからまだきまらないのでしょうが、しかしなぜ問題になるのかということが私
たち国民にはわからない。伝えられるところによりますると、これはもっぱら
党内事情で、一、二の特定の人からぜひそうやるべきだというような進言があったから、だからその
党内事情を
考慮して、
総理自身が出かけざるを得ない状況になつたのだろうといううわささへある。さらにはもっぱら
党内事情であるらしいということは、党からだれか
代表者を、たとえば大野副総裁をぜひ引っ張り出そうとしていろいろあなた方が画策をされた、しかしそれが失敗をしたので、それじゃやむを得ないから次にだれか、あるいは
総務会長、あるいは
政調会長とかというような
お話で、今は何か
総務会長の石井さんにきまっているとかという、そういうもっぱら
党内事情で、こういう問題が私議されているということは、われわれは非常に遺憾だと思う。さらに
国会からも
国会の
与党の
代表を
連れて行くと言っておられる。これも私
たちは、今までそういう例はないし、そういう愚なことは行なわれれるべきじゃないのじゃないか、これもわれわれは、もし
国会に諮るというのならば、
国会に
事前に諮ることがむしろ当然ではないかというようなことをやかましく論議をして参りましたが、その際に、きまって
政府側がお答えになることは、
条約締結権は
内閣が持っているのだから、
行政事務としてやるのですから、必ずしも
事前にお諮りをする必要はないのだということでもっぱら
答弁をしてきておられる。それならば何も、これから諮る筋のものですから、
国会から、しかも
与党の
議員をお
連れになるという必要も毛頭ないので、もっとそこはすきっとした形でおやりになるべきじゃないか、そういう点についてわれわれは、
国民一般も非常なけげんな
気持ちをもってこの
全権団の
構成なり仕組みを見守っていると思うので、これらの点を、もう少しはっきり
総理から御
答弁を願いたい。