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八塚説明員 ただいま
お話しになりましたように、実は終戦後間もなくの
開拓政策は、緊急という名が示しますように、非常に早急に多くの人を、いわば僻地へ送り込んだということになっておりまして、当時の
考え方は、とりあえず奥地で
開墾をしてもらうという
格好であった
関係上、
お話にありましたような、いわゆる三千円
住宅というような
格好になっておったのであります。当時としまして、資材の
関係と
補助金の
関係というものが円滑にいかなかったり、あるいは
開拓者のいわば
生計費そのものというものが乏しかったりいたしまして、現在非常な悪い形のままで残っておる点は、御指摘の通りでございます。その後、御
承知のように
開拓者の中にも、ごくわずかではございますが、かなり優秀な
成績をおさめておるものもあるわけでございます。一方依然として非常に
営農が不振の
状況に陥っておるものもございます。大部分はある
程度自分の家につきまして、その
緊急開拓当時の古い家を直し得るように、まあまあその
程度まではいっておるのじゃないかと思いますが、やはりどうしてもそこまで手の及ばないという人が、
岩手で、今
お話にありました二千戸というようなことでありましたが、あるいはその
程度は確かにあると思います。私どもとしましては、その後
単価につきましても、漸次上げておるつもりでございますが、やはりまだ不十分であるというふうには
考えておりまして、通常の新しい
入植者に対する
補助単価等も今後機会を見て上げていきたい。それから今すでに、当時入りまして非常に老朽した
住宅の
改築の問題でございますが、
北海道につきましては、実は
改築の
予算をとりまして、大体その
事業が終わっておるのであります。
考え方としましては、内地もそういうことを及ぼしていきたいというふうに思っておりますが、まだこの点は、
予算的には確定せられておらない
状況でございます。当初の
開拓の
考え方は、とにかく入っていって手で起こしてという、今から
考えますとまあやむを得なかったかと思いますが、行き方としては非常に反対であったのじゃないか、従いまして、昨今では、やはりある
程度住宅も早く建ててもらうというふうな
考え方で、これはごく一部でございますが、機械
開墾地区、そういうところでは、むしろ
住宅の施設も当初に早くやっていくというやり方にしておるつもりでございます。なお
建設省との
関係でございますが、私どもの方も、今回の災害等におきましても、いろいろごめんどうを見ていただくようになっておりますし、従来ともいろいろお
打ち合わせをいたしておるわけであります。ただ
開拓者というものは、先ほども申し上げましたように、ピンとキリとが非常に離れておりまして、ごく一部の優秀な
農家は一般の企業家並みに、あるいは企業家以上に、通常の
住宅政策のべースに乗り得るかと思いますが、これはごくわずかにとどまるのじゃないか。やはり
開拓者に対する
住宅は、
補助ということで、今後も私どもとしては進めていかなければ実情に合わないのじゃないかというふうに
考えておるわけであります。非常に大ざっぱでございまして、なお計数的にいろいろ御
説明する必要があればいたしますが、一応以上お答えいたします。