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1959-12-04 第33回国会 衆議院 建設委員会 第5号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十四年十二月四日(金曜日)     午前十時四十二分開議  出席委員    委員長 羽田武嗣郎君    理事 井原 岸高君 理事 二階堂 進君    理事 堀川 恭平君 理事 中島  巖君    理事 山中 吾郎君       逢澤  寛君    川崎末五郎君       島村 一郎君    砂原  格君       徳安 實藏君    橋本 正之君       堀内 一雄君    石川 次夫君       兒玉 末男君    東海林 稔君       三鍋 義三君  出席政府委員         建設政務次官  大沢 雄一君         建設事務官         (大臣官房長) 鬼丸 勝之君         建設技官         (河川局長)  山本 三郎君  委員外出席者         建設事務官         (道路局次長) 前田 光嘉君         専  門  員 山口 乾治君     ————————————— 十二月三日  委員西村関一辞任につき、その補欠として栗  林三郎君が議長指名委員に選任された。 同月四日  委員淺沼稻次郎辞任につき、その補欠として  兒玉末男君が議長指名委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  道路に関する件  河川に関する件      ————◇—————
  2. 羽田武嗣郎

    ○羽田委員長 これより会議を開きます。  国土計画都市計画道路河川及び住宅に関する件につき調査を進めます。  質疑の通告がありますからこれを許します。石川次夫君。
  3. 石川次夫

    石川委員 まだ正規の法案として出ておりませんけれども新聞その他で相当問題にされて、関係者方面では相当取りざたをされておるという問題一、二について、まず当局から現在進捗している状態及びその意向を伺いたいと思います。  まず第一点は、踏み切り法案、これは正式には踏み切り法案というのではないでしょうけれども踏み切り事故が非常にふえてきて、何とかしなければならぬということで、今後は道路踏み切りについては、全部立体交差にすることを原則とするというようなことを前に衆議院のこの委員会において問題にされておるように聞いております。結局その平面除去の場合の費用は、原則として国鉄が三分の一、あるいは不適当な場所においては三分の二から二分の一の間をもって費用負担するというふうな原案に基づいて、現在国鉄当局相当話を進めておるという話を聞いておるわけなんですけれども、現在その進捗状況はどうなっているか。今交渉しているときに障害となっている点は、どういう点が問題になっているかということを一応伺いたいと思います。
  4. 大沢雄一

    大沢(雄)政府委員 ただいまの石川委員のお尋ねの点でございまするが、踏み切り事故の防止と交通の円滑化の見地からいたしまして、運輸省からただいま御指摘踏み切り法案と申すべきものにつきまして、鉄道道路との交差に関する法律案ということに名前はなっておりまするが、提案建設省に参っておりまして、目下折衝中であります。これにつきましては、その趣旨に対しては、建設省といたしましてももとより異論のあるはずはございません。賛成でございまするが、ただいま御質疑にもありました通り負担区分点等におきまして、なお意見の一致を見ない点があるわけでございます。それらについて、ただいま調整をいたしておりまするような状況でございまするが、見通しといたしましては、円満な話し合いができるのではないかという見通しを持っておりまする次第でございます。
  5. 石川次夫

    石川委員 今ばくとした御答弁があったわけなんですけれども、問題はなんじゃないでしょうか、一番重要だと思われるのは、踏み切り保安設備費用負担区分をどうするかという問題が、一番の障害になっておるのじゃないかというふうに漏れ聞いておるわけですが、その点、どうなんですか。
  6. 大沢雄一

    大沢(雄)政府委員 ただいま御質問通り、今一番問題になっておりまするのは、保安設備費用をどこが持つかという問題でございます。運輸省といたしましては、道路整備特別会計特定財源としてガソリン税もあることでございますし、それに目をつけまして、保安設備建設省で持ってくれ也かという希望を出しておるわけでございます。しかしながら、その点につきましては、この設備性質等から考えまして、従来の通りにこれは鉄道の々通のためであると考えておりまするので、私どもといたしましては、これを道路整備特別会計の方で持つということにつきましては異論を持っておりまするような次第でございます。その点、目下折衝中でございます。
  7. 石川次夫

    石川委員 私劈頭に申しましたように、これはわが党でもって方針をきめて、どうこうという意見を申し上げる段階に至っておらないわけです。ただ、内容がどうなっているか、新聞などで、また巷間でいろいろうわさをされているのをわれわれは知らぬというのは困るという意味で御質問申し上げたのでありまして、意見を申し上げる段階ではございませんけれども、個人的な意見を申し上げますと、ガソリン税を引き当てるというようなことは、建設委員会立場からすればちょっと困るのじゃないか。これは目的がはっきりきめられておる。道路それ自体ガソリン税というものは引き当てられなければ困るという性質のもので、それはやはり管轄が鉄道であるから、鉄道負担をするということで建設省の方としては交渉を進めるべきではないかというふうに個人的に考えております。しかし、これは正式な党としての意見ではございませんので、一応踏み切り法案折衝の現段階内容についてはわかりましたから、その点については質疑を打ち切ります。  次に、新聞に出ておりまして、やはり地方に行きますといろいろと質問を受けて、わからない点が多いものですから、その点を御説明願いたいと思うことは、建設業法案内容を再検討しているということが出ております。これはともすると、大企業を優遇して中小企業を冷遇するのじゃないかということで、地方業者あたりからも相当質問を受けておりますけれども、われわれとしては、内容が全然わからないという点で非常に答弁に困ることが多いものですから、この建設業法案というものを現在提出をする意図を持っているかどうかという点を、まずお伺いをしたいと思います。
  8. 大沢雄一

    大沢(雄)政府委員 ただいまの御質問の点にお答え申し上げますが、建設業法改正案を提出するかどうかにつきましては、検討はいたしておりまするが、現在のところ、まだ決定を見ておりませんような段階でございます。
  9. 石川次夫

    石川委員 そう言われてしまうと、あとの質問継ぎ穂がなくなるわけなんですけれども新聞などには、はっきりと内容の具体的な点まで明示されているという格好になっている。それに関連をしまして、相当業者としては関心が強いということを考えますと、ただ現在意図がまだはっきりしない、そういうものを提案するかどうかわからぬということだけで、われわれとしては引き下がるわけにはいかないというふうに考えるわけです。結局その内容として伝えられるところによりますと、日本では、一年間の工事が一兆五千億くらいしかないのに、業者が七万人もあって、そのために出血受注などという過当競争が非常に激化されておる。     〔委員長退席堀川委員長代理着席〕 米国などは、二十兆円も一年間に工事量がありながら、業者が七万しかいない。日本では、未登録業者まで入れると、二十万人にもなってしまう。あまりにも零細、そして工事をする能力のない者まで業者として登録されておることは不適当だというふうなことで、不良業者を防ぐという意味でもって、総合業者の方とあるいは職種別の方と二つに分ける、そしてその規制をはかることを意図しておるというふうに聞いておるわけでございますけれども、そういう点での話し合いは、全然今まで建設省当局としては持たなかったかという点を伺いたいと思います。
  10. 大沢雄一

    大沢(雄)政府委員 ただいま御質問趣旨にもありました通り建設業育成発展のために、過当競争を防止いたしまして、業者の健全な発展をはかるということはきわめて重要な問題と考えておる次第でございます。その方法についてでございまするが、建設業審議会等におきましていろいろとこの点に関しまして検討されて、意見もお話しの通り発表されておるようでございまするが、建設省といたしましては、まだこれを取り上げましてどういうふうにするということにつきましては、そこまで検討が進んでおらないような次第でございます。きわめて問題がむずかしい問題でございまするので、十分これは検討しなければならぬと考えておるわけでございますが、今のところ、まだどういう方法によって育成強化するということにまで至っておらないような状況でございます。
  11. 石川次夫

    石川委員 まだ提案をするということに決意されておらないということになると、通常国会には出ないというふうに理解してよろしゅうございますか。
  12. 大沢雄一

    大沢(雄)政府委員 建設業法関連しまして、あるいは別の問題で、業法改正案というものが出ることもあるかもしれません。もっともこれも、建設業法改正でいくか、単独法でいくかという問題もありまするし、まだ改正をするかどうかということもきまっておらぬのでございます。ただいまの登録制度建設業規制と申しまするか、そういう点につきましては、通常国会提案をするということはないと考えておる次第でございます。
  13. 石川次夫

    石川委員 そういうことであれば、いろいろこれ以上質問をする必要もないと思うのですけれども、一応この機会ですから、意見だけは申し上げておきます。というのは、実は国道を現在まで県でもって所管をしておって、県の方で指名入札をさせておるというのを、国道は、やはり国でもって一轄して工事の促進をはからなければならぬ、あるいはいろいろな均衡もとらなければならぬということでもって、国で一轄されて直轄工事対象とされておるということは、これは趣旨としては反対する理由がないわけです。ところで地方に行きますと、中小企業というものが、国が管轄したということによって全部国道の補修あるいは改良、そういう工事からはみ出しておるという点で、結局これは大企業を育成するための一つの陰謀ではなかったかという怨嗟嵯の声も出ておるということも、一応考慮対象考えておいてほしい。そこに、かてて加えて、今度の建設業法案では二つに分けて、総合業者とそれから職種別業者というふうに分けて登録し直すということになりますと、中小業者としては、相当不満が濃くなってくるだろう。なるほど現在は非常に乱立をしておって、過当競争というふうなことで、出血受注もあるという非難の点があるので、そういう点でお考えになる点はよくわかりますが、中小企業者の声というものもよく考慮に入れて、一つ対処してもらわなければ困る。それから現実の問題としては、各県あたり工事では、ABというふうな二つにいわゆる登録を分けまして、五百万以上なら五百万以上の仕事はAの登録者、それ以下はBの登録者ということで、仕事の量によって登録というものを分けておるというのが実態になっておるように思うわけなんです。従って、別に今度の建設業法でもって二つに分けなくとも、現実の問題は、それほど不自由は感じておらないというのが実態ではないかというふうに考えますし、それから先ほど申し上げたような、いろいろの不平不満というものが醸成されておるということも御考慮をいただいて、今後の建設業の、先ほど申し上げたような趣旨における改正といいますか、そういうものについては、相当慎重に一つ考慮を願いたいということを、あらかじめ一つ意見として申し上げておきたい。  それから、これは実は大臣の方に伺いたかったのですが、きょうは今から政務次官に御答弁をいただきますけれども、問題が大臣所管に属することであると思いますので、この次またあらためて大臣からも御答弁を伺いたいというふうに思いますから、委員長の方でお取り計らい願いたいと思います。その一つは、前々から問題になっております治山治水特別会計の問題であります。これは新聞で見ますと、どうもすっきりしない点がたくさんある。ということは、治山の問題と治水の問題を二本建にしようという案のようにも思われる。いやこれは一元化すべきだという案も出ておるようにも考えられるわけです。一体どういうことに現在なっておるかという点を、まず伺いたいと思います。
  14. 大沢雄一

    大沢(雄)政府委員 最初の建設業法改正の場合のいろいろ問題点につきましての御意見、まことにごもっともな御意見と存ずる次第でございます。十分御意見に沿いまして、将来規制等考える場合には検討いたしたいと存じます。  次に御質問治山治水特別会計の問題でございますが、建設省といたしましては、建設省所管治水中心といたしまして特別会計を設置をしたいということで、その案を出しておる次第でございまして、他省所管に関しましては触れておらぬ次第でございます。ただ、いろいろとただいま御指摘通り新聞等にこの問題に関して、あるいは大蔵省方面意向であるとかいうようなことで出ておりますることは、ただいま御指摘通りであります。農林省関係治山建設省治水中心としたものと二本建にすることがいいという意見も強いようでございますが、また治山治水仕事の面の調整等から考えて、一本建にするがよいという意見もあるようでございます。私どもただいまの要求は最初申した通りでございますが、省としての意見といたしましては、所管が異なりまして、一本建になって共管ということになりますると、事業実施特別会計でございますので、いろいろ事務的に複雑で、かえって円滑な仕事実施の上でいろいろ問題が多いのではないかと考えまするので、私どもとしては、とにかく共管でない、建設省所管特別会計を設置してもらいたいという希望を持っておりまするような段階でございます。
  15. 石川次夫

    石川委員 そうしますと、一応二本建でいくような御意向のように承るのですけれども、二本建の場合に、治山関係はどこ、治水関係建設省ということで、所管関係からいけば大体すっきりするような感じを受けるわけなんですが、いずれにいたしましても、運輸省がここに介在しておるということになりますから、結論として、二本建にしたところで所管別のものの統一化をはかるということは期待できないんじゃないかと考えるわけなんです。  それからあと一つ問題になりますのは、二本建にした場合に、治山の方の関係は、御承知のように北海道の風倒木その他が現在二百億ばかり積立金がある。もちろんこの中の九十億円ばかりは、財政投融資の方の原資に充てられておるというような関係で、全面的にこれを使うわけにはいかぬでしょうけれども、農林の方の関係では治山特別会計というものを作って、風倒木による積立金をこれに引き当てるというようなことで、かなり有利な条件が生まれてくると思う。ところが治水の方の関係では、これに見合うものはもちろんないでございましょうけれども、これに対する特別の財源として一体何を期待されているかということを、一応伺いたいと思います。
  16. 大沢雄一

    大沢(雄)政府委員 今御指摘通りに、二本建にいたしましても、海岸等関係におきましては、これは運輸省所管仕事があるわけでございまするので、関連を生じてくるわけでございまして、五カ年計画ということで、仕事の面におきましては一本に計画を立てておることは御承知通りでございます。ただ特別会計の点になりますると、先ほど来申し上げておりまする通り、今のところ私どもは、建設省所管のことだけについて考えているような段階でございます。特別の財源といたしましては、現在ございまするダム特会を吸収いたしまして考えておりまするので、それに関する限りにおきましては、特別財源があるわけでございますが、大部分の財源といたしましては、一般会計からの繰り入れ、それに、直轄事業に関しまして地方から納められまする交付公債分借り入れ、なお一般会計繰り入れが不足する場合におきましては借入金、あるいはいわゆる治水公債と申しまするか、そういう特別財源考えておりまするような次第でございます。
  17. 石川次夫

    石川委員 ダム特別会計から繰り入れるといいますか、それを予想される財源というのは——財源というとちょっと何ですが、余裕財源というのは大体どのくらいあるわけですか。
  18. 山本三郎

    山本政府委員 ただいま政務次官がお答えいたしましたように、建設省直轄でやっておるダムにつきましては、特別会計制度がすでに設けられておることは御承知通りでございまして、そのダム特別会計におきましては、ただいま申し上げましたように、財源は、一般会計よりの繰入金直轄事業地方分担金相当額借入金と、それから電気事業者等分担金をもって工事を施行しておるわけでございます。そういうふうな同じような制度をほかの一般治水事業にもとりたいわけでございますけれども一般治水事業には、電気事業者等分担金に相当するようなものは見込まれないわけでございまして、従いまして、一般会計繰入金直轄事業地方分担金相当額借り入れを充てる以外には、治水事業執行はできないわけでございます。その一般会計繰り入れの問題でございますが、一般会計から繰り入れる額にもおのずから制限があるわけでございますので、さらにその分につきましても何か借入金等方法がないと、この治水事業五カ年計画執行ができないではないかということを申し上げたわけでございまして、ダムの方に余裕財源がありまして、それを河川の方に回すというようなことを考えておるわけではございません。
  19. 石川次夫

    石川委員 そうしますと、なおさら財源が非常に困難になってくると思うのですが、昭和三十三年では三百二十六億の予算で、三十四年度が三百六十八億、大体四百億近い予算のところへ、今度の治水五カ年計画によりますと、御承知のように三千七百七十億という膨大な計画を立てておるから、三十四年から始まると仮定いたしましても、大体年に八百億程度予算を組まなければ所期目的は完遂できないという格好になって参りますると、今言ったように交付公債、あるいは一般財源繰り入れというようなことで、これだけの財源というものはとても期待できないのではないか、一体、こういう状態治水関係特別会計を設定いたしましても、ほんとうに所期目的を完遂する見込みがあるのかどうかという点を私たちは非常に心配しているわけです。特に、治山治水特別会計という二つを設けることにもいろいろ問題があるし、それから先ほど申し上げましたように、治山特別会計については、治山の五カ年計画予算自体が大して大きいものではないところへ持ってきて、一応の財源というものは期待できるものがあるわけです。ところが治水の方はほとんど期待できないということになりますと、なおさら治水の方の関係治山に比べて立ちおくれてしまうということをわれわれは心配しておるわけで、われわれの希望からすれば、やはりこれは一元化するということ、それから財源というものを、一体どこから求めるかという点に非常に不安を感じておりますけれども、この三千七百七十億という予算を完全に消化するつもりで要求はするのでしょうけれども大蔵省立場からすれば、とてもこれは見込みがないという結論が出そうな気がするのです。この点の見込みは、一体どういうふうにお考えになっておりますか。
  20. 大沢雄一

    大沢(雄)政府委員 ただいまの御意見通り、この事業費をまかなっていくということにつきましては、これは容易なことではないと私どもも存じておるわけでございます。しかしながら、石川委員も御承知通りに、予算委員会あるいは災害対策委員会等におきまして、総理からも、また大蔵大臣からも御答弁があります通り、どうしてもこの災害を克服いたしまして、年々の莫大な被害、ことに人命等に関する被害を除きますためには、継続的に治水投資を十分に行ないまして、国土保全のこの事業の立ちおくれを取り戻さなければならない、そういう強い信念の上に立ちまして、何としてもこの基本計画を実現したいという熱意に燃えてただいま折衝いたしておりまするような段階でございます。私どもといたしましては、何としても財源の裏づけがある治水計画を、この基本構想に基づいて実現しなければやまないという信念で交渉いたしておりますような段階でございますことを御了承願いたいと存ずる次第でございます。
  21. 石川次夫

    石川委員 その問題に関連しまして、来年度の予算獲得のことについての心がまえを一応伺いたいと思っておったのですが、先ほど申し上げましたように、これは大臣所管に関する問題ではないかと思いますので、この次にあらためて大臣からの所見を伺いたいというふうに考えております。と申しますのは、これは人によっていろいろ意見が分かれるところでございましょうけれども、来年度の予算自然増収というものが見込まれますのは、二千億ちょっと上回る程度というのが大体の定説ではないかというふうに考えております。それからどうしても自然に増加する金額、あるいはまた規定によって増加をしなければならぬという金額等を差し引きますと、きわめて大ざっぱな数字で恐縮でございますけれども、大体来年度の予算において追加し得る余裕財源は七百億くらいしか見込めないというふうに考えるわけです。ところで建設省所管といたしましては、御承知のように災害復旧というものが非常に大きな課題になって日程に上っておる。どうしても緊急に解決をはからなければならぬという課題になるわけです。そこへ持ってきて、先ほど申し上げましたように治山治水特別会計を設定するということで、治水特別会計においては五カ年三千七百七十億という膨大な予算を立てておられる。さらに、かてて加えて一兆円の道路五カ年計画ということが、建設省のどうしてもやらなければならぬ課題になっておる。そうしますと、建設省の三つの項目だけで、住宅その他を抜いただけですでに七百億円を突破するのではないかというふうな見込みが立つわけです。非常に参しろうと考え考えてみましても、そうなりますと、防衛関係予算をふやすわけにいかぬ。それから文教関係すし詰め教室などというものの解消もはかれないというふうにきわめて単純な解答もここから出ざるを得ないわけです。ところで、しからば来年度の災害予算というものは、一体どの程度増額を見込んでおるかということを伺いたいと思います。
  22. 山本三郎

    山本政府委員 災害復旧につきましては、現在まだ査定の進行中でございまして、はっきりした結論は出ておりませんが、建設省所管災害復旧対策といたしましては、三十四年度が当初予算におきまして約二百八十六億でございます。それから三十四年度の補正予算を入れますと約五百三十億に相なっております。これは災害復旧災害関連事業並びに伊勢湾高潮対策事業等を入れました数字でございますが、それに対して来年度どのくらい要るかということでございますが、災害復旧対策といたしまして約七百億くらい要りはせぬか。その結果といたしましては、三十四年度の当初予算に比べますと約四百億よけい要りはせぬか、それから補正予算に比べますと、大体二百億ちょっとの見当くらい三十四年に比べますとふえて必要になるというふうな見当をつけておる次第でございます。
  23. 石川次夫

    石川委員 私先ほど七百億というふうなことを申し上げたのは、三十四年度の当初予算に比較しての話ですから、念のために申し上げておきます。そうしますと、今の御答弁ですと、大体四百億くらい、私も大体三百五十億から四百億円というふうに見込んでおったわけでありますが、大体四百億円くらいそこで災害としての増額が必要になってくるということが明確になってきたわけです。そうしますと、その次に道路関係の五カ年計画予算でございますけれども昭和三十三年、三十四年、三十五年といきますと、三十三年は五カ年計画に入っております。六百九十四億円の予算で、三十四年が千一億円の予算です。そうしますと、五カ年計画における全部の予算額といたしましては五千三百二十二億ということになりますと、大体今後毎年千六百億円、これは単純平均でありますけれども、千六百億円ずつやらなければ消化できないということになるわけです。そうしますと、来年度の要求として漏れ聞くところによりますと、大体千四百十二億円くらい要求している。ただし、この中にはわれわれの予想しなかったオリンピック関係道路予算が百十一億円入っておるというふうに考えますと、千三百億円ということになります。今後毎年予算額として千六百億円ずつ消化しなければならぬものが、来年度の要求として千三百億円ということになりますと、大体三十五年、三十六年、三十七年度とずっとカーブを描いて上昇するという見込みでありましょうから、きわめて妥当な数字だというふうに考える。そうしますと、千二百億円といたしますと、今年の千億円に比べまして三百億円くらい増加しなければ、この道路五カ年計画というものは消化できないというふうな形になります。そうなりますと、少なくとも今年の予算よりも三百億円くらいはどうしても増加させなければ、道路五カ年計画という国民の前からの懸案であった一兆円道路というものは完成しないというふうに、しろうと考えでも見込まれるわけでございますけれども、これに対する道路局の見解は一体どうでございますか。
  24. 前田光嘉

    ○前田説明員 明年度の道路予算につきましては、ただいまお話がございましたように、一兆円道路計画の線に沿いまして、第三年度目を確実に実施という方針で折衝しております。数字につきましては、ただいまもございましたけれども、本年度の予算よりは約三百億ほど増加になりますけれども、一兆円予算道路事業を五カ年間に実施するに必要であるという観点から、ぜひとも獲得したいと考えております。
  25. 石川次夫

    石川委員 また先ほど申し上げたように、大体自然増、既定増を抜きますと、来年度の純然たる増加額としては、全予算として七百億円くらい見込まれる。これはもちろんわれわれが希望しております国民年金の増額とか、あるいはまた公務員のべース・アップの予算額とか、そういうものは全然入っておらぬわけです。どうしてもこれだけしかない余裕財源というものは、七百億円というふうに計算をされておるわけです。そうしますと、災害だけで大体四百億円、道路関係で大体三百億円ということになって参りますと、それだけで、余裕財源建設省のこの二つの項目だけでなくなってしまうという単純な結論が出てくるわけです。そうしますと、この予算を、建設省としてはよほどの心がまえでやっていくとしても、非常に困難だということが予想されます。一兆円道路というものは国民への公約です。それから災害に対する対策も、国民としてどうしてもやってもらわなければならぬ血の出るような叫びだと思うのですけれども、この二つ予算だけで全部を食ってしまうということは、実際問題として困難だということになりますと、大臣は一体今後の予算獲得に、どういう決意を持って対処されるのか、あるいはどういう新しい財源を見つけようとしておられるのか、これを伺いたかったわけですけれども政務次官としての一応の御見解を伺いたいと思うのです。
  26. 大沢雄一

    大沢(雄)政府委員 ただいま御意見通り、明年度の予算編成につきまして、財源といたしましては容易なことではないということを、私どもも十分承知をしておるわけでございます。しかしながらこれらの点につきましては、私どもといたしましては、国土保全の責任をになっておりますものといたしまして、所管建設省関係のこの仕事につきまして、皆様の御支援、御鞭撻をいただきまして、最善を尽してこれが実現のために努力をするということに考えております次第であります。
  27. 石川次夫

    石川委員 大体そういう答弁しかできないだろうと思うのです。しかし私が何回も申し上げますように、常識的に考えれば、これは不可能だということを言わざるを得ない。われわれの立場からすれば、この際必要もないようなジェット機などに費用をかけることは、とんでもない話だということを言いたいわけです。そこまで話を飛躍させないでも、建設省はほんとうに国民の要望に対して、最低限度の責任を果たすというためのことだけでも、来年度の予算獲得というものはきわめて困難である。従って大蔵省としては、来年度予定されたような減税ということも全然やらぬというふうな意図も、そこから出てきたのではないかというふうに考えられますけれども、あらためて財源として考えられますのは、接収貴金属を払い下げるとか、外為インベントリーを取りくずすとか、あるいは林野の風倒木積立金というものは二百億円ばかりある、これに何とか目をつけよう、あるいは公債を発行しようというふうなこともありますが、この一つ一つについてはいろいろ意見がありますけれども、これについて申し上げる場所でもないし、また時間の余裕もないから省略いたしまして、いずれにいたしましても、よほどのことをあらためて手を打たなければ、建設省の責任は果たせないということを一応お考えいただいて、この次の委員会であらためて大臣の所見を伺いたいと考えます。きょうの質問はこの程度にしたいと思います。
  28. 山中吾郎

    ○山中(吾)委員 関連をして御質問申し上げます。  特別会計のことで、前に建設委員会質問に対して大蔵省の主計局長が、治山治水に関する特別会計の設定は法律的に不可能であるという、たしか文書で答弁があったはずです。その点についてここでだいぶ騒いで、そのまましり切れトンボになっているのですけれども、法律的に不可能ならば現在でも不可能であろう。特別会計の設定というものが現実に行なわれるということが予約されてきた。そうすると、局長のそういう文書による回答の仕方は、私は国会を軽視するものだと思う。その点について、どなたでもけっこうです、法律的に不可能だと文書で主計局長が回答した説明を、御存じであればしていただきたいと思います。
  29. 山本三郎

    山本政府委員 この点につきましては、われわれといたしましては、また大蔵省に対して、いろいろそういうことは別の観点があるということは申し述べておるわけでございますが、大蔵省がどの点でという点につきましては、私どもから申し上げるのは不適当ではないかと思いますし、また大蔵省からお聞きになっていただかないと、間違うといけませんから……。
  30. 山中吾郎

    ○山中(吾)委員 建設委員会に対する答弁に、法律的に不可能だという文書をよこしたので、建設委員会を侮辱しているものだと思うので、私はわざわざここで自民党の委員の人の名誉にもかけて言っているのですが、これははっきりしないと、役人がでたらめに文書でそういうことをいうという習慣をつけるべきではないので、これは次の機会に主計局長を呼んで、私は質問してもいいのですが、その点について、建設省もそういう見解を持つべきである。法制局でもない、大蔵省でもないから、建設省としては、そういうものは私らには関係ないというふうなお考えであるならば、常に一方的な大蔵省の解釈によって左右されるということになりますので、それは、やはり一つの見解を持っていただきたいと思う。  それから、この間の災害のあとに、新聞紙上を通じて、政府の方では科学的な研究所を設置して、今後の災害対策について万全の措置をとるというふうな発表があったのでありますけれども建設省内において台風科学研究所であるとか、あるいは総合災害科学研究所というふうなものを持ち、あるいは現在の土木研究所を拡大をして、もっと将来の災害対策について検討するというふうな構想を持って検討されておるのかどうか、あるいはないのか、それをお聞きしておきたいと思います。
  31. 鬼丸勝之

    ○鬼丸政府委員 お答えいたします。ただいまお尋ねの災害対策としての研究の事業を拡充する問題でございますが、実は今次の災害にかんがみまして、土木研究所、建築研究所、それから地理調査所の三つの付属機関におきまして、災害対策上必要な新しい研究あるいは調査、試験等を行なわせるべく、今回の予算の問題としても来年度追加要求をいたしております。そこで、これは新しい研究なり調査の仕事をやらせるに必要な機構の充実も考えなければいけませんので、土木研究所、建築研究所におきまして、それぞれ所要の機構の充実と人員の増加をはかるべく、この面の予算の追加要求もいたしております。     〔堀川委員長代理退席、委員長着席〕
  32. 山中吾郎

    ○山中(吾)委員 今、石川委員質問の中から、来年度の予算獲得は非常に困難であるというふうなことが推察できるような内容であったと思うのですが、治山治水関係しては、純義務支出的な性格を持たさない限りにおいては、やはりどんなに予算折衝で努力をしても困難であろうと私は思うのです。そこで、この台風科学研究所とか、あるいは災害科学研究機構を持って、そこで行政を拘束するような災害復旧計画が立てられ、その災害復旧計画が国会において尊重されるというふうな、そういう機構を持っていくということが非常に必要ではないか。権威のある復旧計画というものを作る機構ができ、その機構によって作られた復旧計画は、大蔵省を含んで国が尊重するというふうな機構を持つことが、私は恒久解決の非常に必要な方法だということを考えておるわけです。そういうことを含んでの科学研究所とか、何かそういう機構というものをお持ちになって、そこですべて改良復旧なりを含んで復旧計画が立てられる。できたものは国会に報告されて、国会はそれを承認する。承認することによって、災害復旧事業費というものは純義務的支出として尊重されるというふうな機構に持っていくべきじゃないか。その点について政務次官、局長、皆さんの中で、そういうことについての御意見をお持ちになっておられれば発表していただきたいし、今後研究してみようという御意図があれば、ここで御回答願っておきたいと思います。
  33. 大沢雄一

    大沢(雄)政府委員 災害の復旧につきましては、御高説の通り、これは国土保全の責任から申しますれば、当然義務的に考えなければならぬと、私もその点全く同感でございます。これに  つきまして、現在におきましても災害復旧につきましては、査定をいたしたものにつきましては、復旧の進捗度等についてはいろいろ取りきめがございますが、ほとんど義務的に査定をしたものについては復旧されておるわけでございます。しかし単に復旧だけではなく、改良、関連仕事とあわせて災害を克服するという観点に立ちますと、ただいま御説の通りに、適切なそれについての研究の機構が整えられまして、それに基づいて改良も含めた災害の克服の計画が立って、これが尊重されるということでありますれば、まことにこれは適切なことではないかと考える次第であります。これらにつきましては、御意見趣旨に沿いまして、十分一つ検討してみたいと考える次第であります。
  34. 山中吾郎

    ○山中(吾)委員 御研究願いたいと思います。私もその点は自分で検討いたしまして、一つのまとまった意見があれば、御意見も申し上げて参考にしていただくつもりでおりますから、御検討願います。  それから治山治水を農林関係と建設関係に分化をして二元的に特別会計を持つということでありますが、農林省関係というのは林道関係の砂防、そういうことが内容なのでありますか、私わからないので、その点も局長からお聞きしたい。
  35. 山本三郎

    山本政府委員 農林省関係といたしましては、林野庁が所管しておりまする治山関係でございますが、結局山はだが荒れた場合に、それをさらに荒れないように処置するということでございまして、その分につきましては、建設省の砂防と非常に密接な関係があるわけでございます。これは、計画の面におきましては、一年がかりくらいで各渓流について計画を打ち合わせてございます。そして建設省の砂防はこういうことをする、林野庁の治山関係仕事はこういうことをするということで、計画の面におきましては、五カ年計画でお互いにどの程度のことをやったらいいかということを打ち合わせてございますし、特別会計というのはその実施方法でございますので、計画がぴしゃりと合っておれば、しかもその進行度合いが合っておれば、私はこれは差しつかえないものだというふうに確信をいたしておるわけでございます。従いまして、特別会計が一緒にできるか、あるいは同時にできまして促進できればまたけっこうなことでございますけれども、もしできないといたしましても、並行して仕事ができるような予算措置が講じられて、計画の面はもうがっちりそろっておりますから、五カ年間の事業量並びに毎年の仕事が並行して進められるならば、差しつかえないものであるというふうに私は考えております。
  36. 山中吾郎

    ○山中(吾)委員 大体わかったのですが、国有林のある地域を流れておる河川、その河川の中における砂防というものは、農林省管轄であろうと思うのですが、私わからないのであとで説明して下さい。  それで、農林省が国有林を保全するという立場から砂防を作る、だからその河川全体についての治水治山の責任というものがなくて、国有林を保全するという立場からの砂防だろうと思うのですが、その点は、建設省治山治水国土保全の責任から砂防計画を立てるのであり、農林省は国有林保全の立場である。そこで、農林省にはそういう大きい国土保全の責任がないから、その砂防計画も、国土保全立場からいうと、欠陥が出ても大して責任の欠けない計画になるのじゃないかということを今心配しておるのです。両者で御相談をなさるとき、今までの実績を通じて、農林省の立場における砂防というものが、建設省立場からいって欠陥がないように協議が整い、指導ということは、官庁関係では上下がないからちょっとないと思いますが、助言がすっきりと入って、そして一貫をした砂防事業が行なわれているのか、それをお聞きしたいと思います。
  37. 山本三郎

    山本政府委員 林野庁の立てておりま治山計画は、国有林野はもちろんでございますが、民有林におきましてもその計画をやっておるわけでございまして、民有林につきましては、大部分が補助事業として扱っております。その事業も、もちろんこの五カ年計画にも入っておりますし、今度特別会計を設定しようという計画内容におきましても、林野庁としては考えておるわけでございます。私の方も、もちろん山の所有者のいかんにかかわらず、全体の計画を立てておるわけでございまして、その点は、林野庁におきましても同じ立場で、単に国有林を保存しようとか、よくしようとかいう考えじゃなくて、治山治水立場から全体の計画を立てておるわけでございます。もちろんやり方といたしましては、今までは、国有林の中にあるのは国有林野特別会計でやっておったわけでございます。ただ、やり方がそういう方法でございますけれども、全体の計画は、その所有者のいかんにかかわらず立てておるわけでございまして、五カ年計画でもそれを論議しておるわけでございます。
  38. 山中吾郎

    ○山中(吾)委員 そうすると、建設省の方ではいわゆる河川法に基づいて準河川の指定をしない上流の地域、この辺になってくると、大体農林省の所管のような格好になって砂防計画をしておるのですか。
  39. 山本三郎

    山本政府委員 砂防関係は砂防法でございまして、河川法の準用とか適用とかに関係ないわけでございますが、砂防指定というのを設定するわけでございまして、これは建設大臣が指定するわけでございます。その中の非常に荒れそうだとか荒れたというところにつきましては、砂防施設指定地というのを作るわけでございます。その中の主として渓流に堆積した土砂が下流に流れ出さぬようにということ、それからまた渓流の土砂が流れ去ったために、その付近の山の土砂くずれが起こってはいけないというふうな目的のために、建設省の砂防はやっておるわけでございます。それから農林省の方は、主として山くずれが起きてはいかぬという立場からやっておるわけでございます。それを合わせて一本ということに私は考えておるわけでございまして、その間の調整を十分やらなければいかぬということで、計画的に十分打ち合わせて五カ年計画を作っておるわけでございます。
  40. 山中吾郎

    ○山中(吾)委員 もう一つ、まだ私知識がないのでお聞きするのですが、同一地域の中に、農林省は農林省の立場から土砂くずれの施設をやる、建設省建設省の、いわゆる土砂堆積を防止するために作るというように、同一地域に両管轄の施設をやるわけで、同一地域で甲という地域は農林省、乙という地域は今わかりました砂防法による指定地域だと、地域によって農林省の管轄あるいは建設省の管轄になっておる。こういうふうに、一つの地域の中に建設省、農林省の両管轄になって事業をしておるのはどういうわけですか。
  41. 山本三郎

    山本政府委員 砂防指定地域の方は主として渓流——小さい川でございますが、これに土砂が堆積いたしたり、またその川が荒れたために付近の山がくずれるということがないようにしなければならぬ、これは、治水上の観点からそういう判断をいたしまして、砂防指定地にするわけでございます。それからまた林野庁におきましては、それを荒廃林地の指定と申しますか、そういうような指定をしておるわけでございまして、山くずれが起きそうだとか、あるいは起きているという地域を指定するわけでございまして、別の観点からやっておるわけでございますが、区域によりましては、両方の区域が一緒になっておるところもございます。従いまして、そのやる仕事が両方の観点に立ってやられるような仕事があるわけでございます。たとえば川の中に破防堰堤を作る、床どめを作るというような場合にも、その床どめを山がくずれないようにやるという観点にもとれますし、あるいは川の中にたまっている土砂が流れ出さないような施設のためにもやる、両方の目的に役立つような場合がございます。従いまして、それをうまくやらないと、両方が同じものをやるということになります。従いまして、昭和の初めに、この点は当時の農林省と内務省で覚書を作りまして、主として川の方の保全をやるものは内務省である。それに関連して山を多少やるものは当時の内務省でございますが、林野庁の方におきましては、山の方を守ることが主体であって、それに関連して多少の川の中の処置もやることは認めるというような覚書になっております。その覚書では、主観的な判断がありますと、同じものを両方で対象にするようなこともございますので、具体的には毎年やる仕事を、各県におきまして林野を受け持つ部がございますが、それから土木の方と両方打ち合わせてやるという体制をとっております。また今回の五カ年計画等におきましては、両方の立場から考えて必要だというものがございますので、それらはお互いに協議をいたしまして、これはこちらでやろう、これは向こうでやろうというようなことで、重複がないようなことにして五カ年計画を作っておる次第であります。
  42. 山中吾郎

    ○山中(吾)委員 説明をお聞きしておるうちに、だんだん心配になってきたような感じがします。特別会計がさらにできて、その辺の今までの申し合わせとか、そういうふうな工事の協定ですか、それに支障が出てくるんじゃないかということもしろうと考えに思うのですけれども、そういうことは、おそらく各担当者で協定をされると思いますけれども、その辺の関係も、なお今後特別会計というものができることによって事情変更がくるんじゃないかということも考えられますから、なをその細部の事業実施の点についての御検討を願って、新しい制度の中における円満な事業推進を希望いたします。
  43. 二階堂進

    ○二階堂委員 ちょっと一言関連して。先ほど石川議員の道路鉄道立体交差の問題についての質疑がございましたが、実は私はことしの四月一日、建設委員会におきまして、この問題を取り上げて、国鉄の大石理事にも来ていただきまして、いろいろ質疑をいたしておったわけでございますが、建設省の方にちょっと資料を要求いたしたいと思います。  その一つは、この前の質疑の中で、道路局長の説明の中に、昭和三十四年度中において早急に解決を必要とする、すなわち鉄道道路との立体交差についての解決を必要とする個所が、一級国道において十六カ所、地方道路において十二カ所あるという説明がありましたが、この解決がどのように促進されておるのか。全部解決されておればけっこうでありますが、もし未解決の個所がありとすれば、何カ所あって、その理由はどういう理由かということが第一点であります。  第二点は、国鉄道路の方において、この問題を解決するために、しかも解決を促進するために、協議会というものが設けられておるわけであります。これは昭和三十三年度から設けられておると思いますが、昨年中においてはわずか一回しか開かれていないということでありましたが、その後この協議会が何回持たれておるか。  それから所管は違うかわかりませんが、本年度に入ってから、この鉄道交差点における交通事故が何件起こって、その大体の事故の種類、それから人命その他に与えた損害、これは建設省所管ではないと思いますけれども関係当局にお聞きの上、資料の提出をお願い申し上げます。
  44. 前田光嘉

    ○前田説明員 ただいまお尋ねの、ことしの四月に二階堂先生からお尋ねのありましたその後の状況でございますが、その当時お答えいたしました問題の個所につきましては、その後相当進捗しておりますが、数字につきましては、あとで資料として差し上げたいと思います。  それから協議会の開催につきましても、四月以来相当開いております。総会のほかに、各部門に分けまして数回小委員会を開きまして、具体的な問題の処理に努力をいたしております。これにつきましても、あとで資料を差し上げます。  それから交通事故につきましては、関係当局から資料を取り寄せまして、これも資料として提出したいと思います。
  45. 羽田武嗣郎

    ○羽田委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。     午前十一時四十六分散会