○下平
委員 これはでき上がったことについて黒白を明らかにして、それぞれ
責任をとる、あるいは
責任をとらせるということについては、これだけの不祥事件を生じたのでありますから、私は当然だと思います。しかし、今ここで論議されている中で、ぜひ私も少し聞いておいていただきたい点があると思います。事いやしくも
議員の一身上の問題でありますので、
調査の結果がわかってくる、あるいは事実が明確になる前に、たとえば言葉の端に出て参りましたが、
社会党が事前に通謀、計画をしたとか、あるいはこれとこれとが指揮者であったとかいうふうに、先入観を持って断定することだけは、これはお互いに慎しまなければならぬと思うわけであります。そこで私は、問題になります点は、二、三あると思うのです。まず、淺沼さんが
デモ隊の総指揮者であったかどうかということも問題になりますが、現実に指揮官の
たすきをかけてやっていたではないか、こう言われます。私は、当日の
院内における
陳情団の取り扱いの
責任者として、この計画にも参加をいたしておりましたので、若干の
お話をしますから、ぜひ聞いていただきたいと思うのです。そこで私どもはこの計画をするについて、通常の
陳情以外には
社会党は引き受けることはできない。通常の
陳情とはどのくらいかというから、私は議運におる立場から、いろいろ過去のことも知っておるので、何十万来ようと、二十人以上の
陳情については
社会党としてはあっせんの労をとらない、こういう態度をきめ、これは
デモ責任者にも、前もって
国民運動
会議からの
要請で伝えておきました。そこで
院外の行動で、特に二十万といわれるような動員と聞きましたけれども、そういう際に、あまり間違った混乱が起きてはいけないから、
社会党の
議員団として、
陳情をあっせんする人たち、ないしはその
責任者と、直接に
デモ隊を指揮する
責任者がごちゃごちゃになるようでは困る。そこで、
デモ隊の指揮者は指揮者の識別をする、
院内の
陳情のあっせんをする者はあっせんをする者の識別をする、ここまで意を配ったわけであります。今の映画ではわかりませんけれども、
デモ隊の
責任者は白い
たすき、
院内の
陳情のあっせんを扱う者は……(発言する者あり)計画できめたのですから、もうちょっと聞いて下さい。
国民運動
会議というのは、
社会党も加盟
団体の一員になっておるのであります。そこでそれをきめました。きょうの映画をカラーで見ればおわかりになりますが、
社会党の
院内の
交渉をあっせんする人は、黄色い
たすきであります。直接
デモ隊の
責任者は、全部白い
たすきをつけておるわけであります。これはカラー映画で見ていただけばわかります。このことは、
あとで機会もあると思いますから、詳しく申し上げませんが、そういう色でいろいろと識別をしてあります。一貫して、私どもは
院内の
交渉をあっせんするという立場をとってきました。しかし、それが私たちの不注意とか、あるいはまたそのときの
状況、私たちの努力の足りなさのために、私どもの意思とは違った結果になった。この点については、とるべき
責任はとりたいと思います。
もう
一つは、はたして
議員が
先頭に立って
さくを破って入ってきたかどうかという点であります。私は高いところから見ておりました。自民党の皆さんの
控室をお借りして、私たちは見ておりましたので、つま
びらかなことはわかりませんが、
委員長と同様な見方をしていたわけであります。そこで、私は
警務部長にも
質問をしたわけでありますが、私は今の映画を見て、私の思っていたこと、見たことが確かだと思いましたが、今の映画を見ても、
社会党議員団と三十人の
陳情団は別の門から入って、そうしてかなりの距離を行っております。その
あとに
デモ隊が別の正面の門を押し破って入ってきたわけであります。(「あれが平穏な姿か」呼ぶ者あり)平穏とか平穏でないとか
——とるべき
責任は私どもとりますけれども、事実が間違ってとられてそれが先入主となって結論が出されて、は困りますので、
陳情隊が入って
——これは実は参議院の段階では百人選んだわけですが、それではいけないというので五人にしました。
衆議院は三十人にしたわけです。そうしてその三十人の
陳情団と
社会党の
議員団というものは、別の門から入ってこちらに向いて来ておるわけです。その門とは別の門をいわゆる全学連の
諸君がぶち破って入ってきておる。そこで門を開く
すきを与えたことが、そういう
デモ隊に
侵入される
すきを与えたということなら、これは私どもにも
責任がありますけれども、直接
自分たちが
先頭に立って、門を破って数千名の
デモ隊を引き入れたということだけはないのです。こういう点を、私どもは決して
責任を回避しようというものではありませんけれども、もうちょっと……。
〔発言する者あり〕