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矢嶋三義君 関連して。辻
委員の質疑に関連し、さらに私は、先般本
委員会の
調査団の一人として
調査に参加して第七管区
本部長並びに
長崎海上保安部長、さらに、私的に佐世保海上保安部長の種々意見を承わったのですが、その角度から、午前中
調査報告が行われたわけですが、それに関連してお伺いしたい。まず、辻
委員からいろいろ伺っておりますが、
李ラインそのものは外交上の問題で、根本的にこれを解決する問題は外交政策の面からあると思います。それと、
韓国に対して日本が必要以上に低姿勢ではないか、こういう点については、私は辻
委員と同感です。ところが、あなたが二度にわたって書かれた歌なるものは、これは適当でないと思う。私もこれは
九州の新聞で見たのですが、きょう伺いたいと思ったが、それは国務大臣として適当でないですよ。あなたのほんとうの気持は、私はあの歌には出ていなかったと思う。やっぱりあなたあのときにちょっと狂ったじゃないかと思うのですがね。(笑声)そのわけは、第七管区
本部長あるいは保安部長等から聞き、いろいろな人から聞いて、総合して判断されることは、ああいう
李ラインそのものは、外交上の問題でありますが、
拿捕とか、安全
操業という問題は、トラブルを起さないで十分やれる方策がある。それをやらないところは、これは政治の貧困ですよ。そうい意味において、運輸大臣の責任、
政府の責任は非常に大きいと思う。
韓国の
警備艇は十一ぱいの
警備艇を持っておる。あの広い範囲に十一ぱいは大したことではないわけです。そのうちの六ぱいは旧日本海軍の艦艇ですから十二ノット程度、
拿捕された船のうちの若干優秀なものは
無線機械が優秀ですからそれを
装備してやっておる。ところが、この
海上保安庁は従来四隻でやると今度六隻にふやした、その後問題になってさらにふやそうとしておるようですが、
海上保安庁そのものが船が少い、それから速度がおそい、船が小さい、この海国日本で。その上に持ってきて、よそから二隻とかあるいは四隻プラスすれば、よその
地域に穴があいてきます。だから
海上保安庁そのものの船が速度がおそく、小型であり、数が少いわけです。質的に、量的に不十分です。それが最も象徴的に現れているのが、この
李ラインの範囲内だ。私は最終的の判断として、大型の船でもって、これは十六、七ノット、少くとも十五ノットくらいにして、十五ノットから十七、八ノットのスピードの出る船にしておけば、これは十分指導ができる。そうしてまた、午前中もちょっと触れましたが、
無線機を持たないで漁に出ているのが約一千そうあるというのです。
漁民が貧困だからですが、そうして保安庁としては通知しても
無線機がないから通じない、そうしてはつかまっているわけです。だからこういう事件が起って紛争が起る場合を考えれば、一千そうの船に
無線機をつけるには二千万円あればいいということを現地では聞いた、安いのにびっくりした。地元としては半額国庫負担すれば、
あとは県からとそれと業者とで直ちに
無線機はつけられるというわけです。これは二千万円必要なのを半額国の
補助として一千万円、そのくらいのものは楢橋さんともあろう人が、現地まで
視察して閣僚懇談会まで作ってこのくらいの
補助ができないとはあきれたものです。午前中官房
長官をつるし上げたのですが、
無線機をつけさせる、そうして
海上保安庁の全般的な問題でもありますが、船を大型化して速度を上げる。特に
李ラインのような
地域にこの七、八はいの、
韓国警備艇は十一ぱいあるというが、七、八はいの巡視艇を配備してそうして指導すれば、外交政策上の
李ライン問題が根本的に解決する前の過度的な段階として十分安全
操業は行われて
拿捕なんか起らない。できることですよ、これは明らかに政治的貧困のものであり、これだけの態勢を整えれば、最近西
九州に盛んに、あるいは北中国、鳥取、島根あたりに密出入国が行われておりますが、こういうものもある程度押えられる。あるいは辻
委員が指摘したノリは政治的圧力が背景にあるかどうか私は知りませんが、これらの密貿易にしても、これらの量的、質的な
海上保安庁の
警備力を強めれば十分やれることなんです。国家
予算からいったらささやかなものです。なぜこれをやらないかというのです。私はこの点残念ながら辻
委員と若干意見が違うのですが、
機関砲とかその他武装していくことによって安全
操業するより、これを私は先行さすべきだ、これは直ちにできることです。それから
李ラインの問題、それから安全
操業に対する
海上保安庁としての対処の仕方、
出先機関の対処の仕方については、第七管区の渡辺
本部長からつぶさに承わり、意見を交換しました。私は非常にこの手薄な部下を持ちながらも、第七管区の渡辺
本部長はしっかりした考えのもとに非常に苦しい環境下に努力しているものと私は認めました。第一線の
本部長以下がそれだけ努力されているのですからね、政治の貧困によってあなた方の部下を苦しめさせ、あるいは零細
漁民の生活をおびやかして、さらには日韓両国間の国際紛争を巻き起すような種は、即刻チェックできるように運輸大臣は政治力を発揮すべきだと思いますがお答えを願います。