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矢嶋三義君 さっきのに、返りますが、
防衛庁長官、あなた当時
官房長官ですがね、
ロッキードが約七十五万ドルでできるというデータを出したときに、われわれこの
委員会で追及したときには、
防衛庁の
政府委員は、どうも各社から出る資料はあまり信用できぬ。そんなに安くできるとは思わぬという
答弁を
速記録に残しておるのです。その当時
グラマンは九十八万、ドルということだった。ところが今度は、あとでも伺いますが、あなたさっき経済的
理由と言ったが、
ロッキードがやはり安くできるというのが
白紙にしたという
一つの
理由だと言っておる。ところが
ノースロップN—156は七十五万ドル
程度よりまだ安くできるということがわかってきたようです。しかも
ノースロップの副社長は元国務次官をした人で、今の
岸内閣の重要閣僚と比較的懇意な人です。そういうルートから、
ノースロップは時間の経過とともに着々と上ってきておるわけです。これでまた今度は
ノースロップだ、やれ
グラマンだ、やれ
ロッキードだ、そういう形で、
パイロットの生命にも
関係があり、手数百億の血税を使い、そうして今後の兵器の進歩とにらみ合せて妥当かどうかという問題を、早急に強引にきめるということは私は適当でないと思う。そこで私はあえて要請を含んで問いを発しますが、先ほど申しましたように、私は
F—86F、これは
パイロットも乗りこなせるようになったのだから、これにあなた方の
立場からいうならば、サイドワインダーをつけて乗りこなせるように訓練をしておって、この際主力戦闘機をいずれにきめるというようなそういう
結論を急ぐというような態度を
岸内閣としてやめていただきたい。これは私は要請を含んでの質問です。その
理由は、
アメリカの上院の外交
委員会では、対外援助計画というものを再検討すると言っておる。御承知だと思います。相互安全保障法、いわゆるMSAの改正をして、軍事援助というものを削減していく、あまりにも軍事援助をやり過ぎておったから、援助を受ける国は経済力が乏しいにもかかわらずそれを受ける。受ける結果その国の負担が多くなって、結局経済再建と
防衛関係がびっこになって、後進国でありながらびっこになって経済発展ができぬ。これでは
ほんとうの
国防にならないという反省から、相互安全保障法を改めて対外援助の軍事援助の
重点を切りかえようというのが
アメリカの上院外交
委員会におけるもうほとんど
決定になっておることです。従って
グラマン、
ロッキードになってもあなた方が当初二分の一折半負担という形というものは私は絶対にあり得ないと思う。それとも
グラマンから
ロッキードに変れば折半で済みそうだという新しい情報が入っておるのかどうか、そういう見通しはどうか、それも合せてお答え願うと同時に、第一点の要請をつけての質問にお答え願いたいと思います。