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説明員(
小山進次郎君) ただいま
矢嶋先生仰せの
通り、前国会にそのようなお話がございまして、私も国民年金法の立案を担当いたしました者として、お話も承わり、実は私自身も、先生がおっしゃる
通りの気持で事を運んでおるのでございます。
まず、簡単に現況を御
説明申し上げますと、九月の二十日現在で、全国を通じまして千三百八十九名の充員をいたしましたが、このうち調達庁から迎えました人が総数で八十九名でございます。もちろん、実はこれ以上の割当を各府県にしたわけでありますけれ
ども、なかなか実情は、先生が御
指摘のような
事情があって、私が思ったようには運びませんでした。しかし、いろいろの障害はございましたけれ
ども、私
どもの方から強く各県の知事に対して話をいたしました結果、係長以上におきましても十名採用いたしております。先ほど先生がおっしゃった、級の高い者が受け入れにくい
事情にあるというお話は、これはもうお話の
通り事実なのでございまして、調達庁におる人々で、転出を希望している人々の中に若い方も非常に多うございますが、調達庁の実情を申しますと、若い人は、本人は希望するけれ
ども、いろいろ中の
事情があって出しにくい。まあ比較的年を取った方を出したい、こういうような
事情でございます。ところが、この種の人は多くの場合、等級で申しますと五等、それから四等という人が
相当おります。私
どもの方の地方の部局は、御
承知の
通り各県に年金課というのを、国民年金課というのを設置しておるわけでございますので、総数から申しますと
相当の数になりますけれ
ども、一単位ごとで
考えますと、おおむね三十名前後の組み立てでございます。
課長が四等級、それから
課長補佐が、全国の半分ぐらいが四等級または五等級、係長が平均して三名くらいで五等級または六等級、こういうような組み立てでございますので、勢い四等級クラスの人は非常に受け入れにくい。これは
事情を申し上げますというと、
課長ないし
課長補佐は、仕事の性質なりあるいは県とのつながり等から申しまして、原則的には
厚生省で仕事に熟達した者か、あるいはその県で
課長勤務をして、市町村の
指導に対して
相当の経験と能力を持っておる者を迎えざるを得ない。
課長補佐もそういうような
事情がございます。そういうようなことで、なかなか級の高い人を迎えにくかったというわけでございます。しかし係長以下につきましては、いろいろ
努力をいたしまして、ただいま申し上げましたように、総数の百名目標に対しては若干まだ及ばない点がございますけれ
ども、もう一息というところまできているわけでございます。
かねがね気持を申し上げておりますように、国の機関で、一方に人員がふえるところがあり、他方に減るところがあるとしますならば、できるだけそういう人を迎えたい。これはもう私
ども常々
考えておりまして、調達庁の人たちに対してももちろんそうでありまするし、また実は私
どもの部内にも引揚援護局というまことに気の毒な部局を持っているのでありまして、この悩みは決してよそ事ではなくて、
ほんとうに身にしみて感じておりますので、現状ではまだ十分ではございませんが、
努力をしておりますので、この点は御了承いただきたいと思います。
なお、定員法改正の結果、百名という目標のはずがもっと多くとれるはずだ、こういうお話で、実は私
どももそう
考えたのでありますが、どうも農林部内の
事情としては、別にあれで実質的に定員が楽になったわけじゃない。やはり計画上しぼるべきものはしぼらざるを得ないという
事情等から、当初の予定
通りとってほしい、こういうような実情なり希望のようでございまして、この点も私
ども当初の約束でございますので、農林部内に対しましても、できるだけ
一つ迎えると、ただし調達庁と農林省とでは、これは公平に見まして、部内で問題を解決する能力が
相当に違いますので、調達庁の方からはなるべく級の上な、ほかに行きにくい人をわれわれの方にもらうと、それから農林部内からもらうときは、約束した数ですから、なるべく百名に近いところに持っていくように
努力はいたしますけれ
ども、これは級の低い若い人を迎えるようにする。大体そういうふうに配分をいたしまして、先ほ
ども申し上げましたような
状況に到達をしている。こういう
事情でございます。