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相澤重明君 今、通産大臣からの御
説明をいただきましたが、まず第一に、この四百十六号の不当事項というのは、試作に対する補助金の出し方だと思うのでありますが、それに対して、事前あるいは事後の審査というものが十分行われておれば、こういうことはなかった。そこで、今の大臣の
説明では、今後は考査官制度を十分に活用して、そういう事態を起さないようにしたい、こういうことだと思うのでありますが、実際に輸出振興のためにとる中小企業のいわゆる振興策、こういう面での適用の仕方だと私は思うんですが、そういう点について、いま少しく御
説明を私はいただきたいと思うんですが、それは、試作品をこの場合に、アメリカにすでに輸出しておったということが書いてあるわけですね。ところが、試作品を
相手に輸出したのか、それとも、もうすでに完全なる製品としてできておったものであるにもかかわらず、いわゆる助成金を横取りしようと、こういう
考え方によってやったのか。まあ、後段の
説明では、東京都の指導が不十分であったやに書いてあるわけですね。こういう点について、そのいずれなのか、この点、いま少し詳しく御
説明をいただきたいと思う、これは担当官でもけっこうだと思うんですが。
そこで、私は大臣に——大臣は、三時からインドの大蔵大臣と何か御懇談があるそうですから、そこで私は、大臣がおる時間だけ、少し基本的な問題をお尋ねをしておきたいと思うのでありますが、実は私ども
参議院議員も、八月の二十日から九月の七日まで、ここにおる野本
委員を団長に、私ども東南アジアを回ってきたわけです。そうしてインドの銀行
関係の方にも、あるいはネール首相初め各首脳部にも、実はお会いをしてきたわけです。
そこで、この指摘事項の中には、今回は別に記入してありませんが、外米
輸入について、今年度の方針というものは、どういうふうになっておるか。それから、特に私どもが、現地でいろいろ陳情を受け、あるいは
相手の国の政府の
人たちとのお話の中に受け取ったことは、
日本が、三年連続豊作ということで、米は買わなくなったけれども、しかし飼料ですね、牛や馬、豚等に対するもの、そういうもの、あるいはトウモロコシ、そういうようなものについて、もっと
日本の、いわゆる通産省なり、政府としては、お
考えを持たないのかどうか、そうすれば、われわれも喜んで
日本との貿易について、
一つ協調したい、こういうようなお話があったのでありますが、東南アジアとの貿易について、一体どう
考えておるのか。これが第二点です。
それから第三点といたしましては、ジェトロの問題がありますが、これは時間がありませんから、後刻またお話を承わることにして、
池田通産相は、輸出振興についての何かそういう特殊的なものを今お
考えになっておるのではないかと私は思うんですが、この輸出振興に対する——岸内閣としても、特に明年度予算編成に当って、いわゆる外貨獲得ということは一番重要な問題であると思うのでありますが、東南アジア開発についての、そういう輸出指興については、どういう構想をお持ちになっておるのか、この点を第三点としてお尋ねをしておきたいと思うのです。
それから第四点といたしましては、すでに前の総理大臣であった石橋湛山先生や、あるいは昨晩も松村先生が中国をお訪ねになっておるわけでありますが、中国との経済交流について、一体通産大臣は、どうお
考えになっておるのか。特に私ども香港で、いろいろこの国際貿易の
関係をお聞きをいたしたわけでありますが、
日本がよほど、いわゆる対外貿易、国際政策についてお
考えにならないというと、口では外貨獲得、いわゆるこの
日本の産業発達、国民生活の安定ということを言っておっても、それが計画倒れになってしまう。この間ちょっと新聞で、何か外貨の手持ちが二億何ドルですか、ふえておるから、絶えず好転をしておるというようなことを言われておりますが、私は、まあ私どもも、東南アジアを回って、そしていろいろ
相手の国のお話を聞いてみると、ドイツなり、英国なりのいわゆる攻勢というものは、なかなか大へんである。
一つの例をとっても、ビルマのいわゆる鉄道車両の輸出は、
日本がかなりやっておったのでありますが、今は、ドイツの車両がどんどん入ってきておるわけですね。こういうような面を、いわゆる通商
関係、貿易
関係の問題を
一つ一つ取上げれば、もうたくさんな問題が私はあると思う。
そういう点で、いわゆる日中貿易の
関係、あるいは
日本と朝鮮との三国間貿易、こういうようなものについて一体どういうふうにお
考えになっておるのか、この点、これは、どうしても大臣でなければならんと思いますが、
一つお答えをいただきたいと思うのであります。
それから第五点としては、今新聞でだいぶ賑わって参りましたが、ガス料金の値上げについて
池田通産大臣は、どう
考えていますか。これは、今回の
台風十五号のいわゆる影響によって、東邦ガスですか、これがついに料金値上げということを自主的におやめになって、協力をされるということを聞いておるのでありますが、しかし他のガス会社については、何かすでに通産省は値上げを認めておると、——
池田大蔵大臣——というわけじゃなかったと思うのですが、通産大臣でありますから。まあ、そういうようなことを、ちょっとちらほら聞くのでありますが、そういうことは、私はないと思うのだけれども、通産省としては、ガス料金の値上げの問題について、どういうふうにお
考えになっておるのか。
それから第六点、最後に、中小企業振興について、特に国内の中小企業というのは、非常に多角的にわたるわけでありますけれども、金融難で非常に困っておるわけであります。特に今回の災害対策については、政府は
臨時国会の中で特別予算を編成するようでありますが、
一般的に言う中小企業対策、金融
関係というものは、私は一審問題点だと思う。
そこで前
国会におきましても、この中小企業
関係の法案で、特にそういう点を政府としても努力されたと思うのですが、たとえば大蔵省
関係のいわゆる資金放出についても、
一般銀行に、その取扱いを任しておる、こういう場合に、
一般銀行としては、いわゆる自己資金と、政府のその中小企業対策資金というものとを勘案をして、貸し付ける場合に、ともすると、中小企業の
人たちの意見よりは、自分の銀行のお得意のことが問題になってくる、こういうおそれがあるように私は思う。で、あとでもし私は時間があれば、事例をあげて大臣に実は迫ってもいいが、きょうは三時までですから、時間がないけれども、そういう中小企業に対する金融政策というものを、一体通産大臣は、どう
考えるか。これは、大蔵省の立場でいけば、なるべく金はしぼって、なるべく出さん方がいいかもしれませんが、通産省は私はそうでないと思う。中小企業の振興こそ、あなたの省の一番大事なことであろう、こう思うのですが、この点について、どうお
考えになっておるか。
以上の点を
一つ、御
説明願いたいと思うのです。