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1959-08-24 第32回国会 衆議院 建設委員会 第5号
公式Web版
会議録情報
0
昭和三十四年八月二十四日(月曜日) 午前十一時十九分
開議
出席委員
委員長
羽田武嗣郎
君
理事
井原
岸高
君
理事
木村 守江君
理事
堀川 恭平君
理事
中島 巖君 逢澤 寛君 川崎末
五郎
君 島村 一郎君 砂原 格君
高橋
等君
徳安
實藏
君 橋本 正之君
服部
安司君
堀内
一雄
君 石川 次夫君 東海林 稔君
山中
吾郎君
山中日露史
君
山本
幸一
君
出席国務大臣
建 設 大 臣
村上
勇君
委員外
の
出席者
総理府事務官
(
自治庁財政局
財務課長
) 松島
五郎
君
大蔵事務官
(
主計官
) 宮崎 仁君
文部事務官
(
文化財保護委
員会事務局次
長)
田中
彰君 文 部 技 官 (
文化財保護委
員会事務局建造
物課長
)
服部
勝吉君
農林事務官
(
農林経済局金
融課長
) 太田 康二君
農林事務官
(
振興局長
) 増田 盛君
通商産業事務官
長田 正夫君
建設政務次官
大沢 雄一君
建設事務官
(
大臣官房長
) 鬼丸 勝之君
建設事務官
(
計画局長
) 關盛 吉雄君 建 設 技 官 (
河川局長
)
山本
三郎
君 建 設 技 官 (
道路局長
)
佐藤
寛政君 建 設 技 官 (
住宅局長
)
稗田
治君 専 門 員 山口
乾治
君
—————————————
八月十一日
委員久野忠治
君、
小川豊明
君及び見
玉末男
君辞 任につき、その
補欠
として
林唯義
君、
栗林三郎
君及び
久保田豊
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任さ れた。 同日
委員久保田豊
君及び
栗林三郎
君
辞任
につき、そ の
補欠
として
兒玉末男
君及び
小川豊明
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。 同月十二日
委員堀内一雄
君及び
松澤雄藏
君
辞任
につき、そ の
補欠
として
田中角榮
君及び
賀屋興宣
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。 同日
委員賀屋興宣
君及び
田中角榮
君
辞任
につき、そ の
補欠
として
松澤雄藏
君及び
堀内一雄
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。 同月二十四日
委員松澤雄藏
君及び
武藤武雄
君
辞任
につき、そ の
補欠
として
高橋等
君及び
山本幸一
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。 同日
委員高橋等
君及び
山本幸一
君
辞任
につき、その
補欠
として
松澤雄藏
君及び
武藤武雄
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。
—————————————
本日の
会議
に付した案件
委員派遣承認申請
に関する件
災害対策
に関する件(
台風
第七
号等
による
災害
対策
) ————◇—————
羽田武嗣郎
1
○
羽田委員長
これより
会議
を開きます。
災害対策
に関する件につきまして
調査
を進めます。この際、
河川局長
よりこのたびの
台風災害
につきまして発言を求められております。これを許します。
山本河川局長
。
山本三郎
2
○
山本説明員
お
手元
に
資料
が差し上げてありますが、
縦刷り
の七
号台風
(八月十二日—十三日
豪雨
を含む)による
災害
の
被害状況
及びその
対策
というのがございます。これは八月二十二日現在におきまして、県並びに
地方建設局
から
報告
のございましたそのままの数字を掲げてございます。
順序
に従いまして御
説明
を申し上げます。 第一ページはすでに御承知のことでございまして、八月の十二日ないし十三日の
豪雨
に引き続きまして、
台風
七号が、この図面に示すように本州を横断いたしたのでございまして、あとで申し上げますように非常な
豪雨
を発生したのでございます。また風も非常に強うございまして、
住宅
や
立木等
に非常に大きな
被害
を及ぼしたわけでございます。 第二ページから第五ページにかけまして、
建設省
が
直轄
で
改修
をいたしておりまする
河川
につきましての
警戒水位
を突破いたしましたる
河川
の
出水状況
並びに流域の雨量、それから
被害状況
並びに
被害
の
報告額
が掲げてございます。これでごらんいただきますように、
出水
の
警戒水位
を突破いたしましたる
河川
は、
関東
、
北陸
、
中部
、
近畿
の各
地方
に及んでおります。このうちで非常な大きな
出水
を見ました分は、
関東
の
利根川水系
でございます。それから
富士川
の
水系
、
中部
に参りまして
木曽川水系
の
揖斐川
、それから
近畿
に参りまして淀川でございまして、これらの
河川
につきましては、
計画高水位
を、いずれもある地点におきましては突破いたしておる次第でございます。それらの
河川
におきまする
被害
の
報告額
は、第五ページにございますが、二百二十四個所で二十一億五千九百万円
余り
の
報告
と相なっております。 次は、第六ページの
直轄
でやっておりまする
砂防
の
災害
でございまして、
関東
、
中部
、
北陸
の各
河川
におきまする
砂防工事
の
被害
の
状況
でございまして、これの
被害額
が十三個所で七千六百万円
余り
と相なっております。 次は第七ページでございまして、便宜私から御
説明
申し上げますと、
直轄
で
工事
をやり
維持管理
をしておる
部分
の一級
国道
の
被害
でございまして、これが六十六個所で六千三百万円と相なっております。 以上が
直轄
の
災害
でございまして、これを合計いたしますと二十二億九千九百万円と相なっております。 次は、第八ページに参りまして、これから以降におきましては、
府県
並びに
市町村
が担当いたしまする
公共土木
の
被害状況
がしるされております。これでごらんいただきますように、先ほど申し上げました各
地方
の二十三
府県
に
被害
が発生いたしております。これに
出水状況
、あるいは
被害地域等
が書いてございますが、その点は書きものによりましてごらんいただくことにいたします。このうちで
被害
の大きいものは、先ほど御
陳情
のございました
山梨
県が、現在の
報告
は六十億ということ相なっております。それから
長野
県が五十五億でございます。それに引き続きまして十ページの
滋賀
県が二十五億ということに相なっております。その他十億をこす
被害
を受けておる県は、
京都
、
福井
、
三重
、それから
岐阜
におきましても、
揖斐川
の支流でありまする牧田川の
堤防
が
決壊
いたしまして、
土木災害
としては少いわけでございますけれども、二千五百町歩の
浸水
が発生いたしまして、現在なお
浸水
を受けておる
状況
でございます。以上申し上げた各
府県
が十億以上でございまして、それらを合計いたしますると、
補助
として取り
上ぐべき府県
並びに
市町村
の行いまする
公共土木施設
の
被害
の
報告額
は、二百三十二億二千九百万円でございまして、以上
建設省所管
の
公共土木施設
の
災害
の総額は、
直轄
、
補助
を合せまして二百五十五億二千八百万円ということに相なっております。 それでは便宜上、
道路
の
状況等
も書いてございますので、わかる
範囲
におきまして私が御
説明
申し上げます。 十二ページは一級
国道
の
被害状況
及び
交通処理状況
でございまして、これでごらんいただきますように、その後非常に
復旧
に
努力
をいたしておりますが、なお多少の
復旧
ができないところが残っておるような
状況
でございます。詳しいことは
道路局長
から御
説明
があると思います。 十六ページ以後におきましては、建物の
被害状況
がしるされております。これにつきましても、御要求によりまして
住宅局長
から
お話
があると思います。 次は十八ページでございますが、5、といたしまして
復旧対策
が書いてございますので、これにつきまして若干の御
説明
を申し上げます。
一般的事項
といたしましては八月十五日に、
災害
の発生の直後でございますが、
建設省
に七
号台風災害復旧促進本部
を設置いたしまして、
災害
の直後に
建設大臣
は
山梨
県及び
岐阜
県、
政務次官
は
長野
県の
被害状況
を視察されました。 次は、今次
災害
の中で特に
被害
が激甚でありました
山梨
県、
長野
県、
京都
府、
滋賀
県、
福井
県、
岐阜
県、
三重
県及び静岡県に対しまして、
災害
の
状況
の
調査
並びに
応急復旧工法
の指導に当らせるため、
現地
にそれぞれ
係官
を派遣いたしました。 次は、
山梨県知事
の
要請
がございまして、
災害復旧事業
の
処理
につきまして
応援
をほしいという
お話
がございました。これは
技術家
でございますが、それに応じまして埼玉県、
東京
都、神奈川県、愛知県、茨城県の各都県からさしあたり各五名ずつ、合計いたしまして二十五名を
応援
に派遣することを了解をいただきまして、それぞれ
手配
を完了いたしております。また
長野県知事
の
要請
によりまして、同じく
災害復旧
の
処理
に当らせるために、
北陸地方建設局
から九名を派遣することに決定いたしております。 次は、
災害
の
状況
の
調査
を待ちまして、早急に
緊急査定
を実施することにいたしております。その結果を待ちまして、
予備金
の
支出
をお願いするわけでございますが、当面の
復旧資金
といたしまして、
要請
に応じまして
つなぎ融資
のあっせんを行うような考えでおるわけでございます。 第二番目は、
直轄河川
の
復旧対策
でございますが、
直轄河川
の破堤もしくは
決壊
のため、
次期出水
に対し危険のおそれ大きいものにつきましては、
年度既定経費
、これは
河川
の
改修費等
すでにきまった
経費
がございますが、これで立てかえ払いをいたしまして、
緊急工事
を行うことといたしております。その
河川別
の内訳は次の
通り
でございまして、これによりまして、たとえば
富士川等
は一億二千万円をすでに
支出
を決定いたしまして
工事
に着手しております。さらに
岐阜
県の
木曽川水系
の
揖斐川
につきましても、六千二百五十万円の
支出
を決定いたしまして、
工事
に着手いたしております。 以上合計いたしまして、合計十
河川
に三億一千九百万円の
事業費
を決定いたしまして、それぞれ
応急復旧工事
に着手いたしております。
道路
、
住宅等
の
復旧対策
もございますが、これは各
局長
から御
説明
をしていただきます。
佐藤寛政
3
○
佐藤説明員
道路災害
のおもなものについて御
説明
申し上げます。ただいまごらんいただいております
資料
の十二ページでございますが、この十二ページに一級
国道
の
被害状況
及び
交通処理状況
といたしまして、二十二日現在の
状況
をごらんに入れてございます。今回の
災害
によりまして、
道路
におきましても各所に
大小無数
の
災害
を受けたわけでございます。直ちに
維持費等
をもちまして、小規模のものは
復旧
に
努力
いたしまして、
交通
に
支障
のないようにいたしておるわけでございますが、そのうち一級
国道
の
交通
どめに至りましたものを、ここに
資料
としてごらんに入れたわけでございます。一級一号、いわゆる
東海道線
におきましては箱根、それから
三重
県の
鈴鹿
の前後に相当な
災害
を受けております。しかしながら、これらはただいまは
応急
復旧
いたしまして、とりあえず一
車線交通
を可能にいたしました。
鈴鹿
峠を越えまして
滋賀県内
に入りました
土山
町に、この
資料
の上から三番目に
白川橋
と書いた
部分
がございますが、この
橋梁
が、落下ではございませんが、非常に破壊をいたしましたので、この線は
迂回線
をここに書いてございますように、
迂回路
をもって
交通処理
はいたしておりますが、本線一級一号線それ自身は
交通
不能でございまして、ただいまこの
橋梁
の
応急修理
によりまして、とりあえずやはり通すようにいたしたい。
見込み
では、本日中に
交通
可能になる
見込み
でございます。それから
東京付近
では、十七号の三
国国道
、またその先の湯沢の
付近
、それからまた十八号の
碓氷峠等
にそれぞれ相当な
災害
がございましたが、これらは
維持費
または
工事費
をもちまして、一応
交通
可能な
状態
になっておるわけでございます。それから
長野
県の十九号がやはり相当やられまして、
交通
不能になったわけでございます。この十九号のおもな
部分
は
長野—松本
でございますが、この
区間
は国の
指定区間
ではございませんので、県の鋭意なる
努力
によって、今日では
交通
可能になっておる
状態
でございます。 それからその次八ページに参りまして、二十号でございますが、二十号と申しますのは、
東京
から
甲府
を
通り
まして
松本
まで参ります
路線
でございますが、これは
山梨
県のまん中を通っておる
路線
でございまして、この
甲府
の先も手前も非常に大きな
災害
を受けたわけでございます。しばらく
交通途絶
の
状態
でございましたが、まずもって
甲府
までの
交通
は可能になり、現状におきましては、
韮崎
から
長野
県界に至る
区間
の間に、なお
交通
が通らないところがございますが、これは
橋梁
もみなやられた。それから
川沿い
でございますから、
道路
の
路床
が流されておりますので、両側から一個所ずつ攻めていかなければなりませんので、かなり手間取っておりますが、これも県の
努力
によりまして、
調査
によりますと、本日中に
交通
が可能になる、こういう話でございます。 それから十四ページの方に参りまして、
岐阜県内
にもございましたし、それから十四ページの一番下に書いてございます二十一号の
近畿
、米原町醒ケ井、これが
岐阜
県から
滋賀
県を通って大阪へ入りますいわゆる
東海道
の二次線、大事な線でございますが、これがやはり現在のところ
交通
不能でございまして、これも
調査
によりますと、二十四日、本日中に
交通開始
になる、こういう情報でございます。 ちょっと
ミス
・
プリント
がございます。十三ページの一番下の
甲府
市
—韮崎
市間
交通
不能と書いてございますが、これは大事なことでございますが、
交通
不能じゃございませんで、可能の
ミス
・
プリント
でございますから、御修正をお願いいたします。こういう
状態
でございまして、相当やられました。
直轄指定区間
になっておりますところは、
維持費
をもちましてさっそくにも
復旧
にかかっておるわけでございますが、簡単なものは一日、二日で
交通
可能に相なっております。大きなもの、つまり
鈴鹿
の先の
土山
町、それから
山梨
県の
韮崎
から先というようなところは、ちょっと
工事
が大きいのでおくれましたが、今明日から
交通
を開始する、こういうような
状況
に相なっておるわけでございます。簡単でございますが、以上で御
説明
を終ります。
稗田治
4
○
稗田説明員
住宅関係
の
被害
並びにこれが
対策
につきまして、簡単に御
説明
を申し上げます。 お
手元
にお配りいたしました
資料
の十七ページにございますが、
全壊
が三千二百四十六棟でございます。流出が七百五十八棟、
全壊
、流出合計いたしまして四千四棟でございます。そのほかに半壊になりましたのが九千六百十八棟あるわけでございます。 それでこれが
対策
といたしましては、十九ページに書いてございますが、
滅失住宅
に居住しておりました低
所得者
を入居させるためには、
地方公共団体
の
要請
に応じまして、
当該地方公共団体
の区域内の
滅失戸数
の三割に相当する
戸数
までは
災害公営住宅
の割当を行うつもりでございます。御案内のように、
災害公営住宅
と申しますのは、第二種
公営住宅
のことでございまして、
補助率
は三分の二でございます。 その次に
住宅金融公庫
の
対策
でございますが、
災害復興住宅融資
といたしまして、
建設
につきましては一戸
当り
三十万円まで、また補修につきましては、一戸
当り
十五万円までを申し込みに応じて逐次貸し付けをすることになるわけでございます。なお
災害復興住宅
のほかに、従来の
個人貸付
の
住宅金融公庫
の普通の
住宅
がございますが、これも
災害用
に
特別ワク
として若干残してございますので、これにつきましても
用意
をしておるわけでございます。これは十五坪までの
住宅
につきまして、恒久的な
復興
をいたすわけでございますが、七五%の
融資
を行うということになるわけでございます。
単価等
につきましては、それぞれ構造、種別によって
地域差等
もございまして、千差万別でございますが、そういう
災害特別貸付
の
用意
もいたしておるわけでございます。
住宅金融公庫
におきましては、
災害
直後直ちに
係官
を派遣いたしまして、この
災害復興住宅
の
融資
の準備に当っておりまして、現在までに市街地におきまして、
貸付
の
相談所
並びに
申込所
を四十八ヵ所開設いたしております。なお逐次この
相談所
並びに
申込受付所
はふやしていく予定でございます。 以上簡単でございますけれども、
住宅関係
の
被害
並びに
復興対策
につきましての御
説明
を終ります。
羽田武嗣郎
5
○
羽田委員長
質疑の通告がありますから順次これを許します。
堀内一雄
君。
堀内一雄
6
○
堀内委員
このたびの
台風
が、
被害地域
が大きくて非常に激甚であったということについては、先ほど三県の
知事
からも
陳情
のありました
通り
で、まことに驚きのほかないのでありますが、私は今度の
災害
に際しまして、
政府
が適時適切なる
処置
を講じ、ことに
建設大臣
初め
関係
の
人たち
が、
現地
を視察して適切なる指示を与えたり、さらには
自衛隊
が出まして
応急
の
処置
をやってくれたということは、喪心しておりました
被害民
並びに
地方
の
人たち
を非常に鼓舞し、また光明をもたらしまして、
自力更生
に
努力
しているありさまは、まことに
政府
の
処置
が適切であったということを思うのでございます。にもかかわらず、私はこの際、一つには
政府
の意図を示すことによって、
地方
の
復旧対策
上の
当事者
の
参考
にいたし、さらには
現地
の
要望等
につきまして申し上げたいと思うのでございます。 第一は
自衛隊
の救援のことでございます。
自衛隊
が
現地
に派遣されて、そしてあの優秀なる
機械力
と非常な熱意を持って
復旧作業
に従事されたことは、非常に
地方民
も喜んでおるのでございますが、ただ、考えますれば、
自衛隊
には
自衛隊
の教育、いろいろな
関係
もありましょうし、従いまして
現地
の
人たち
は、できるだけ長くあのこともこのことも
自衛隊
にやってもらいたいというような希望を持っておるのでございますが、そうもいかないことと存じます。しかもこの
復旧
に当っておる
人たち
は、その辺の見通しがつきませんために、いろいろの
計画
にも
支障
を来たしておるように感ずるのでありまして、そういう
意味
から、
建設省
といたしましては、この
自衛隊
に対する期待は種類的にはどういうものであるとか、その程度においてはどういうことまでは
自衛隊
に期待しておるのだというようなことを、一応御発表になりますことが、
地方
の
復旧作業
上に非常に
参考
になると思うのでございますが、それに対して
大臣
の御所見をお伺いしたい。
村上勇
7
○
村上国務大臣
今回の七
号台風
が突風と
豪雨
によりまして
山梨
、
長野
ほか二十幾つの
府県
に多大の
被害
を与え、
地域住民
の非常な苦痛の
状態
を、私はまことに御同情申し上げる次第でございます。
建設省
といたしましても、直ちに
緊急応急
の
手配
をいたした次第でありましたか、
孤立状態
に陥っておりまする一部の
人たち
を救出し、またこれらに対する空中からの食糧その他の運搬、あるいはまたこの
孤立状態
を解消するためのあらゆる
措置
につきまして、いち早く
自衛隊
の
出動
を
要請
いたしました。この
自衛隊
の
出動
によりまして、これが着々打開しつつありますることは、まことに私は感謝いたしておるところであります。われわれといたしましては、この
孤立状態
が解消いたしますならば、
自衛隊
に対して、それ以上の
復旧事業
に対しての御加勢を願うということは考えておりませんので、
孤立状態
が解消し次第、
自衛隊
はお
引き取り
を願うというように考えておるのであります。
堀内一雄
8
○
堀内委員
孤立状態
という解釈についても、私はちょっと不明の点があるのでございますが、とにかくわれわれが今一番心配しておりますのは、次に来たる
台風
でございます。気象庁の
長期天気予報
によりましても、今後九月一ぱいくらいまでに四回くらいの
台風
が来るだろうということをいわれておりますが、ひとり今度の
災害地
ばかりの問題ではありませんけれども、ことに今度の
災害地
に行っていろいろ調べてみますと、二十二
号台風
のときの
砂防
の
決壊等
の
復旧
がまだできていなかった。それが今度の
災害
の重要な原因になったということは、先ほど各県の
知事
の
陳情
の中にもありましたが、
現実
にそういう姿を私ども見ておるのでございます。そこで、これがある程度
対策
ができないときに
台風
がさらに来るということになりますれば、その
災害
をまことに大にするということを懸念するのでございまして、こういう点から、いわゆる
孤立
という
意味
はどういう
意味
でございますか、先ほどの
知事
の
陳情等
の中にもありましたように、川の流れというものがほとんど原形もなくなり、
堤防
もみんななくなってしまっておるようなところにつきましては、一応その
砂防
の
応急処置
ぐらいのところは、
自衛隊
の力でやってもらえないかというようなことを、
災害復旧
の
当事者
としては非常に望んでおるようでございますが、その点について、いま少し確実な御返事を願います。
村上勇
9
○
村上国務大臣
自衛隊
には
自衛隊
本来の
使命
もあることでありますし、一応
道路
も開け、あるいは
道路
の
復旧
と並行して、あらゆる
緊急応急
の手当を、
自衛隊
に並行してやっていただいております。また
建設省
及び各県におきましても、総力をあげて
復旧
をやっておりますので、一応
孤立状態
が解かれれば、私は
自衛隊
は
自衛隊
本来の
使命
に帰って差しつかえないと思っております。また
建設省
としても、県としても力を合せて、これらの
応急対策
については、十分万全を期しておる次第でありますので、この点につきましての御不安は除かれることだろうと思います。
堀内一雄
10
○
堀内委員
第二にお伺いしたいことは、今度の
現実
に
災害
の起ったところにいたしましても、二十二
号台風
の
善後措置
ができていなかった、結局これは
災害復旧
の
計画
によることでございまして、それは急にというわけにもいきますまいが、私は現在、一
年度
の
改修
がどのくらいの
地域
に終っておるか、第一
年度
の分がまだ終らないところがどのくらいあるか、概略でよろしゅうございますから、全国的の数をお伺いしたいと思います。
山本三郎
11
○
山本説明員
災害復旧
の
進捗
の問題だと思いますが、これは
法律
の定めるところによりまして、
緊要工事
は三カ年で
復旧
しろということが
法律
に定められております。その趣旨に基きましてやっておるわけでございますが、
災害
の発生した年におきましては、
緊要工事
は
全国平均
いたしまして三〇%、その他のものを含めますと二五%の
進捗率
に相なるわけでございまして、第二
年度
の
緊要工事
は、三割やりまして残りが七割ございますが、そのうちの五割を次の年にやります。全体の
災害
といたしましては、次
年度
は全体の四〇%ということに相なっております。そういうふうにやっております。
堀内一雄
12
○
堀内委員
それは
災害法
に基く
計画
で、一応
予算面
はそうなっておりましようが、私のお伺いしたいというのは、現に今度の
山梨
県の
大武川
での非常な大きい
砂防
のごときは、第一
年度
は着工していない、そういうようなことで
予算
の編成とか、いろいろな
関係
から、
計画
の中ではそうなっておるが、
現実
にどんな様子かということを私は非常に心配するのですが、その辺についてもう少しお伺いいたします。
山本三郎
13
○
山本説明員
これにつきましては、
査定
に
当り
まして、この
緊要度
を
現地
で
査定官
がきめて参ります。従いまして、たとえばA、B、C、Dというようなクラスに分けて参ります。それに従いまして
緊要度
を勘案いたしまして、国から県に
予算
を流すわけでございます。その流す金の率は、先ほど申し上げましたような率で流すわけでございますが、県はそれを受け取りまして、もちろんその三〇%は
全国平均
でございますが、非常に急ぐ
工事
のあるところは三〇%をこえて県に配付いたします。県は受け取った金の
範囲
内におきまして、自分の県のうちで
緊要工事
から施行するわけでございまして、たとえば
山梨
県におきまして、昨年の
災害
があって、そのうちでどうしてもやらなければならぬものをまず第一に、たとえば
孤立
している町に行く
道路
がやられているというようなものがまず第一だと思うのです。それから次は、仮橋をかけておるものは、次の
出水期
までは持たぬから、これをかけかえなければいかぬというふうに、
順序
をきめましてやっておるわけでございまして、
大武川等
が着工できなかったとするならば、そのほかに急ぐ
災害
がありまして、着工に至らなかったという
状況
ではないかというように私は考えております。
堀内一雄
14
○
堀内委員
もちろんやっておられるでしょうが、この点一つ再
調査
をされて、そうしてできるだけ促進しておいていただきたいと思うのでございます。 その次にお伺いいたしたいと思いますのは、昔から
災害
は忘れたころにやってくるということを申しますが、今度の
災害地
の各地を見ましても、
河川
敷の中に家を建てておったり、工場を建てておったり、また引揚民の方々などが、久しく水害がなかったために、そういうところへどんどん耕地などを作られて、
自力更生
に
努力
しておった。そういう
人たち
が非常に
災害
を受けておられるというようなことが多いのでございますが、そういうような点から、
河川
敷というようなものを使う上において、当局においてどんなふうな方針でやっておられますか、そのことをお伺いしたい。
山本三郎
15
○
山本説明員
お説の
通り
、
河川
の敷地の中に工作物を作りましたり、あるいは土地を利用するにいたしましても、流れを阻害するようなものを作りますと、必ず
災害
の原因になるわけでございます。実は戦争中に食糧増産とか、あるいは土地の利用とかという見地から、
河川
敷がある程度放漫に利用されたような傾きがあります。そういうものが、現在におきましてもまだ相当散在するわけでございまして、これらの移転につきましては、非常に県の当局も苦労をしておるわけでございますが、何せ住んでいる人間をよそに移さなければならぬということでございますので、かわりの土地をやらないとなかなか行くところがないというような
状況
で、苦しんでおるわけでございます。しかしこれにつきましては、
関係
者が非常に骨を折りまして、移転地等を考えてやりまして、移転するような
措置
をとっておりますが、お説の
通り
、川の中にそういうものがありますと、必ずその結果対岸に影響するようなことがありますので、
建設省
といたしましては厳重な通達をいたしましては——従来もやっておるわけでございますが、中にはそういうふうな行き場所がないというようなために移らないものもございます。中には
法律
を無視いたしまして、知らぬ間に建ててしまうというようなものもあるわけでございますが、これらにつきましては、強硬手段をとりましても、私は公共の利益を守るために強力に
措置
していかなければならぬというふうに考えておるわけでございます。今後ますますそういう点につきましては、注意をいたしたいというふうに考えております。
堀内一雄
16
○
堀内委員
道路
の
建設
、そのほかにつきまして、土地収用法の問題が上っておるのでございますが、この問題は、逆にこういう公共の土地を無断使用せられるという事例もたくさんあるようでございますので、私は将来土地収用法等の問題を検討されるときに、
大臣
におかれまして、ぜひそういう点の方もお考えになっていただきたいと思います。 その次にお伺いいたしたいのは、今度のダムの水害について、先ほど
山梨県知事
が
陳情
している中に、一瞬にして部落がなくなったということを二回言っておられましたが、
現地
を
調査
して見ますと、ほんとうに一瞬にして、逃げることもできないような形で、非常に大きい水が出てきた、こういうことでございます。それで、私は明治四十年ごろにあった水害の記録等を見ましても、やはり同じような記録があった。それをいろいろ調べて見ますと、どうも今度の
山梨
県の水害のように、大きい山くずれがあって、適当なところに水がたまってしまった。またしばらくたつと、その水がすっと減ってしまって、人が渡れるというようなことを考えましても、私は結局ダムができて、そのダムが
決壊
したというような事態じゃないかというふうに考えておるのでございます。そういうような
意味
から申しましても、多目的ダムの必要をますます痛切に感ずるのでございますが、この際多目的ダムの
建設
等につきまして、こうしたような
災害
の起ったような場所につきましては、優先的に一つお考えになっていただくような御意図があるかどうか、お伺いしたい。
村上勇
17
○
村上国務大臣
お答えいたします。
堀内委員
のお説の
通り
、
被害
のはなはだしい、非常に激甚をきわめたその個所の
状態
を調べてみますと、多くの場合、山くずれのために、土を含んだ水が流れてくる、その力が平水よりも非常に強い、同時に中に木の株とか、あるいはまた立木、そこらにあったあらゆる障害物を一緒に流しておる、そういうようなことによって、非常に
被害
が倍化されたのではないかと私は思います。従いまして、かような
状態
を取り除くためには、お説のようにまず山を治めていくということがどうしても大事だと思います。しかし山全体を治めていくということについては農林
砂防
等の
関係
もありますので、でき得ればいささか後退したところへ、適当な場所に多目的ダム、特に防災ダム等を積極的に
建設
していくということは、この
被害
を最小限に食いとめる唯一の道であろう、かように私も思っております。
堀内一雄
18
○
堀内委員
そこで、
大臣
の根本方針はわかりましたが、今度の
災害対策
といったような
意味
において、現にその
被害
を受けたようなところを御
調査
になって、適当なところがあったならば、それは優先的にやるというお考えがあるかどうか。
村上勇
19
○
村上国務大臣
もとよりただいま
調査
中でありますので、
調査
の結果、これはいわゆる地盤の崩壊による
出水
が
被害
の原因であると認めた場合には、その
地域
の再度の
被害
を除くために、どうしても優先的にこれを施行する必要があると思っております。
堀内一雄
20
○
堀内委員
本日の新聞等にも御発表になったようでございますが、治山治水の五ヵ年
計画
を御
計画
のようでございますが、私はここで繰り返す必要もありません。
建設省
の白書等を見ましても、この五ヵ年
計画
によって治山治水をやることが、いかに必要であるかということは、もう申すまでもありませんが、私は経済基盤云々といったようなことを言う前に、とにかく国土を安定させるということが、その経済基盤の前の問題だというふうに考えておるのでございまして、たまたま練達の
村上
建設大臣
を迎えておることでございますので、この際私どもは、この五ヵ年
計画
をことしこそ、この成立を期待しておるのでございますが、一つがんばっていただきたいと思います。 そこで、これは農林省
関係
かと思いますが、今度の
災害
は、もちろん多くの雨によって起ったことに違いないが、いわゆる戦時中から非常な乱伐をしたということが重要な原因になっておるのです。それで、私は今度の風水害を見まして、非常に多くの木が折れておる。この折れておる木の
状態
というものは予想以上で、
大臣
はよく御存じの
通り
でありますが、そこでこの木が折れたのは、やはり乱伐したと同様の結果になるのではないかということで、私は将来山を治めるということは、植林ということが非常に重要と思いますので、ぜひその点につきましても御
参考
にしていただきたいと思います。
建設省
に対する質疑は大体それで終りでございますが、次に農林省の方にお伺いしたのですが、まず今度の
災害
の
地域
というものは、
山梨
、
長野
といったような果樹園地帯というものが非常に多かったというようなことから、果樹の方の
関係
の
被害
が非常に多いのでございますが、天災法等に果樹がワクの中に入っておるかどうか、また入ってないとしたならば、今までの青森のリンゴの
災害
等については、どういうような
対策
をやってきたかということをお伺いしたい。
増田盛
21
○増田
説明
員 今回の
災害
におきます
山梨
、
長野
等を中心としまして、果樹に莫大な損害がありましたことは御承知の
通り
でございます。これに関しましていろいろ
対策
を考えているわけでありますが、まだ実態が明らかでございません。とりあえず天災法の
出動
を待ちまして、これによりまして——これは果樹農家に限定されたわけではないのでありますが、一戸
当り
十五万円を限度にして営農資金の貸し出しが行われるわけであります。これに対して、いろいろ金額の多い少いに関する議論もあるかと思いますけれども、大体今までの
災害
においては、この
範囲
内で運用いたしましてやってきております。大体実績を見ますと、やはり去年の狩野川
台風
、伊豆
台風
の例におきましても、果樹農家の場合には、一般農家よりも、十五万円が限度でございますけれども、貸出率が多いようでございます。なお果樹の場合におきましては、やはり通常の営農資金に対する要求よりも、たなの
処置
、特に
山梨
、
長野
のようにブドウ園の多い場合には、たなが多いわけでございます。こういう果樹だなのようにきわめて多額の
経費
を要するものは、現在いろいろな手段を講じて
復旧
に
努力
いたしておると思いますけれども、この果樹だなの
復旧
をどうするか、それから倒壊した木を、もう一度起し直しまして活着させるわけでありますが、これに対する
対策
をどうするか、全然枯死してしまったものに対する
処置
等いろいろの段階があると思います。果樹だな等は、これは農業施設でございますから、私は農林漁業金融公庫の
災害
資金で
処置
ができると思います。 なおホップの点がございますが、これは果樹ではございませんけれども、やはり一連の果樹地帯において起った現象でございまして、このホップのたなの
復旧
等に関しましても、現在は農林漁業金融公庫の
災害
資金のワクにはございませんけれども、やはり一連のものとして
措置
した方が適当ではないかと見ておりますので、現在各方面に折衝中でございます。 なお、いろいろなものに関しまして国庫の助成がないのかという点も考えられるわけでありますが、率直に申し上げまして、過去におきます果樹を中心にしました
災害
に対しては、
補助
金を
支出
した例は少いのでありまして、最近の例におきましては、凍霜害に一部例を見ているわけでありまして、昨
年度
の例もございましたけれども、樹勢回復のための肥料費、薬剤費については、凍霜害に限ってほぼ二、三例出しております。風水害の場合には、昭和二十八年に一度あったきりで跡を断っております。しかし今回の
災害
は特に
被害
が甚大でございます。やはり特別の
措置
を講ずる必要があるのではないかと思います。何を
補助
するかといえば、いろいろ研究を要するかと思いますが、特に零細
補助
金、あるいは個別
補助
のために使途不明ということで、あとでもんちゃくを起すのも困ります、そういう点をもう少し工夫しまして、
現地
の方々の御
要望等
も十分にくみ入れまして、私どもの方でもう少し研究いたしたいと思っております。ただいま考えておりますのはそういう点でございます。
堀内一雄
22
○
堀内委員
いま一度お伺いしますが、天災法のワクの中には果樹は入っておりますか。
増田盛
23
○増田
説明
員 入っております。しかし天災法は、
法律
に明文がございます
通り
種苗、それから肥料、農薬、こういうふうに、使途は営農資金でございますから明記してございます。しかし当然入っております。
堀内一雄
24
○
堀内委員
今の
お話
を聞きまして、私は非常に喜んでおるのでございますが、とにかく
現地
の様子を見ますと、あの倒れたブドウだなをみんな出て
復旧
する。学童まで出てこれに協力しておるというふうに、いわゆる
自力更生
といいますか、そういった姿を、私どもは涙なくしては見られないような気がするのでございます。同時に今の果物のモモとかにしても、落ちたモモをみんなで集めたり、いろいろしておるのでございますが、さらに倒れてしまった根をどうするか、ここ三、四年は、聞いてみますと、ほとんど元へ返る
見込み
がない。そういうようなことになりますと、農家としても非常に困ることになりますので、この際ぜひ特別の
処置
を考えてもらいたいと思うのでございます。 次に中小企業庁の方にお伺いします。私は一昨年九州の
災害
のときに、たまたま
建設省
に勤めておりましたので、
現地
に行きましたところが、例の諌早の
災害
で、お盆の前で中小企業の、ことに商店の
人たち
が非常にたくさんのものを仕入れた、それが水害でみんな流れてしまった、ところが農業の方には、天災法という特別の
法律
がありますが、中小企業の方にはそういうものがないということで、当時中小企業の方に特別の金融
処置
をしたように思っておるのでございますが、その姿は、今度の
災害地
においてやはり同じだと思います。現にみんなお盆を当て込んで商店が買い入れた、それがみんな流れてしまったというようなことを各所で聞いておるのでございますが、そうしたようなことに対して、長崎の諌早その他でやったあの
処置
と、今あなた方の考えておることをお伺いいたしたいと思います。
長田正夫
25
○長田
説明
員 御
説明
申し上げます。諌早の場合に行いました
措置
は、まずとりあえず中小企業金融公庫、国民金融公庫、それから商工組合中央金庫の三つの
政府
機関を通じまして、できるだけ
復旧資金
を迅速に貸し出す、こういうことのために、それぞれ
現地
の窓口及びこれらの機関の代理店を通じまして、もう建物その他の固定資産が流失されておりますので、できるだけ担保を徴収することを緩和いたしまして、信用保証協会を利用する、あるいは信用保険制度を利用するというふうなことによりまして、
被害
の実態に応じた貸し出しをやることにいたしました。その後
被害
の実情が非常に大きくて、中小商工業者の立ち直りのためには、どうしても金利負担を軽減する必要があるというので、特に中小企業金融公庫と国民金融公庫の貸出金利につきまして特定のもの、零細企業でございますが、従業員三十人夫満の製造業、商工業につきましては、五人未満のものにつきまして三十万円以下、及び貸出金融につきましては期間三年以下につきまして、一応六分五厘の特別金利を適用したわけであります。これを閣議決定で行なっております。今回の
災害
につきましても、非常にその
被害
が大きいというので、私の方でもさっそく三機関に指令いたしまして、
現地
の窓口、及び代理店の窓口を通じましてその
復旧資金
の需要につきまして、一体どのくらいあるであろうかということを今
調査
さしております。まだ
調査
がはっきり出てきておりませんが、とりあえず前例に基きまして、担保条件を緩和する、あるいは貸出手続をできるだけ迅速に行う、その他
貸付
期間、それから資金の使途、また
貸付
条件につきましても、できるだけ実情に応じたように緩和するというような優先
措置
を考えております。なお資金手当につきましても、まだはっきり実態が全部つかめておりませんのでわかりませんが、できるだけ
現地
の支店、代理店でとりあえず優先的に流すことにいたし、その
状況
に応じましては、原資の確保のための特別な
措置
も考えなければならないのではないかというふうに考えております。なお金利につきましても同様でございますが、その点につきましては、もう少し実態をつかみましてから、
関係
各省とも協議した上で考えていきたい、かように存じております。
堀内一雄
26
○
堀内委員
この前の諌早の例もあることでありますから、手ぬかりはないことと存じますが、要は時期を失せず早くやってもらいたい。
長野
、
山梨
もそうですが、ああいう全県下的にひどい
災害地
では、全部流れてしまったのです。そこの
復興
といったところで、食糧の問題はさることながら、この場合もう何もないのですから、そういうような
意味
から、やはり中小企業の、ことに商店などを早く復活するということは、
現地
の
復興
に非常に
関係
があると思いますので、ひとつ時期の方を
努力
してもらいたい。 次に文部省の方へお伺いしたいのは、文化財の問題ですが、今度の
災害
で一番目立つのは、木がやられておる。それと森がやられておる。森の中には神社があるというようなことから、神社の
被害
というものは非常に多い。現に静岡県の富士宮の神社のごときは境内で四百本の木が倒れておる。しかも非常に大きい木が、至るところで倒れておるというようなことで、非常な
災害
を受けておるようでございますが、ああいう文化財等に対する現在の
被害状況
、またこれに対してどのような
処置
をしておるのか。さらに神社庁のことはおわかりかどうか知りませんが、神社等に対してどんな
対策
を立てておられるか、それをお伺いしたい。
田中彰
27
○
田中
説明
員 今回の
台風
による文化財
関係
の
被害状況
は、最も大きいのは、県別に申しますと
山梨
県でごいざます。その他今御指摘の静岡、
長野
等数
府県
にわたって、これが
被害額
はただいま判明いたしておるもので約四千万円に及んでおるわけでございますが、
被害
の
状況
は、大体今
お話
もございましたが、神社、寺院等建物が多いのでございます。ひどいのは倒壊をいたしております。御承知の
山梨
の善光寺の山門は倒壊をいたしております。なお本堂は傾斜をいたしておる、その他あるいは建物の柱が折損をいたしておりまするとか、あるいは倒木のために建物が倒壊をしておりまするとかいうような
状況
でございまするので、全体の
被害
の金額を早急に取りまとめまして、高額の国庫
補助
をいたしまして、これが
復旧
に万全を期したいと思っております。
堀内一雄
28
○
堀内委員
私の質問はこれで終りますが、最後に
建設大臣
初め各
政府
の当局が、適時適切に非常に御尽力をいただいておることは、私ども
現地
を回って見ましてみな感謝いたしておるのでございますが、しかし、先ほども申しましたように、九月末までにはまだ四つ来るという予報もありますし、かたがた、ぜひともこの
応急
の
措置
をお急ぎいただくと同時に、罹災民が非常に
自力更生
のためにがんばっておりますので、この際ぜひ皆様の共同のお力で、これを助けていただきたいと存じます。 以上で私の質問を終ります。
羽田武嗣郎
29
○
羽田委員長
次に、中島巖君。
中島巖
30
○中島(巖)
委員
大臣
に伺いますが、私、新聞なんかで見ただけでありますけれども、今回の
災害
に対しまして、
被害額
の点から申しますと、ただいま
河川局長
から
説明
がありましたように、
公共土木施設
災害
二百五十五億というような数字が出たわけであります。先ほど
長野
県の
知事
より
陳情
書も出ておりまけすれども、
長野
県の
公共土木施設
災害
関係
といたしましては五十五億となっておりますが、総額において二百三億というような数字が出ておるわけであります。従って、この
長野
県の例などによって申しますと、総計では約一千億以上になるということはほぼ想像がつくわけであります。そこで社会党といたしましては、二、三日前にこの
災害対策
のために臨時国会を召集するように、成規の手続をもって
政府
に要求したと聞いておるのであります。また椎名官房長官などの談話によると、臨時国会は召集しない、こういうようなことも新聞で見たわけであります。その辺が非常にあいまいでありますので、そういう問題について、閣議で話し合ったことがあるかどうか。それらの内容について、
大臣
よりお聞かせを願いたいと思います。
村上勇
31
○
村上国務大臣
お答えいたします。この
災害復旧
に対して、補正
予算
をやらなくちゃならないかどうかというようなことについての臨時国会を開くかどうかという点については、閣議等では一度も話が出たことはありません。今までは一度もまだ話題に上っておらないのであります。
中島巖
32
○中島(巖)
委員
社会党で正式に要求した場合において、そういうことは閣議に諮らずに、総理の方で直接臨時国会を開く開かないというようなことを決定するわけですか。
村上勇
33
○
村上国務大臣
社会党から要望されたのは、先般の閣議の翌日か、その閣議のあとだと私は想像しておりますが、社会党から要望がありますれば、それは必ず閣議の議題になると思います。明日あたりの閣議にはあるいはそれが話題になるかもしれませんが、今までの閣議では、一度もまだ話題になっておりません。従って、前回の閣議後に社会党から御要望があったのじゃないかと私は思っております。
中島巖
34
○中島(巖)
委員
ただいま
大臣
よりの御答弁をお伺いしますと、前の閣議以後において社会党から要望があったのだから、次の閣議においてそういう相談が多分あるだろう、こういうように解釈してよろしいわけですね。
村上勇
35
○
村上国務大臣
これは、官房長官から諮ることでありますので、その相談が閣議に出ますかどうかについては、私から明確なお答えはできませんけれども、かような問題については、私の常識としては、やはり閣議に官房長官が持ち出すものだろう、かように思っております。
中島巖
36
○中島(巖)
委員
そこで、
政府
の方が臨時国会を開く開かぬというようなことについて、何ら話題に上っておらぬ、こういうことになりますと、結局現在の
予備金
並びに立法
措置
において、この
災害
に対して十分
復旧
ができるというお考えのもとに、今までそういう
お話
が出なかったのだろうというように私ども想像するわけであります。そこで
大臣
にお尋ねするのは、まず第一点としまして、現在の予備費がどの程度あるのか、そして
緊急査定
の額がどのくらいな程度であるかという点について御
説明
願って、われわれ並びに
災害
民の安心のできる御
説明
を願うことが一つと、もう一つの問題は、この
災害
に対する現在までの立法、ことに
建設省
関係
としましては、
公共土木施設
災害
の国庫負担法において十分であるというように考えておられるかどうか、この二つについて
大臣
の御所見を承わりたいと思います。
村上勇
37
○
村上国務大臣
ただいまの
予備金
が幾ら残っているかということにつきましては、八月十五日現在で七十三億
予備金
が残っておるように記憶いたしております。従いまして、今回の
災害
あるいは初項以来の
災害復旧
が、この金でまかなえるかどうかというような御質疑であろうと思いますが、ただいまのところでは、私はこれだけあれば十分まかなえるのじゃないか、かように思っております。従いまして、今の国庫助成の総額が、目下一応
査定
をいたしておりますので、
査定
が終りますればはっきりした数字が示されます。その数字を見た上で、国庫の今日の
予備金
がもし不足ならば、これはどうしても
措置
をしなければならないと思いますが、私はただいまのところでは、この
予備金
で十分間に合い得る、こう思っております。
中島巖
38
○中島(巖)
委員
今
大臣
が言われた七十三億の
予備金
というものは、
建設省
関係
だけで七十三億ですか。
村上勇
39
○
村上国務大臣
これは国全体で七十三億であります。
中島巖
40
○中島(巖)
委員
先ほど
河川局長
の答弁で、二百五十五億という数字になって、これを三・五・二の割合で行うというと、
建設省
関係
の本
年度
行うべきものが七十六、七億になるわけだろうと思います。その他農林
関係
、一般に非常に大きな数字になるわけであります。そうしますと、結論といたしまして国全体で七十三億なんだが、
建設省
関係
で第一次
工事
をいたしまして、大ざっぱに見まして七十六、七億が必要なわけであります。その他農林
関係
やいろいろありますから、三・五・二の割合で行うとすれば、おそらく二百億近いものが必要ではないかということが大体想像ができるわけです。ところが、これもすぐ金の要るわけではなくて、
査定
を終って受け渡しをするというような順手を経ていきますと、結局臨時国会以降に金を支払うような分が非常に多くなる、そういうような見通しのもとに、ぎりぎり一ぱい
予備金
で負えるのじゃないか、こういうようなお考えだろうと思うのですが、そういたしますと、次に小さな
災害
が来ましても、臨時国会を召集して補正
予算
を組まなければならぬというような段階になると想像するのですが、
大臣
の御所見を承わりたいと思います。
村上勇
41
○
村上国務大臣
予備金
でとうていまかない切れないという場合には、
予算
の補正をする必要がありますけれども、私はただいまの
状態
では、
予備金
で間に合っておる、かように思っております。 なお、先ほどの三百数十億に対して七十何億という中島
委員
の御質疑に対しましては、
河川局長
から一応御
説明
いたさせます。
山本三郎
42
○
山本説明員
ただいま二百五十億
余り
の
報告
がされておりますが、これに対しましては、実績を作りました上で
査定
をいたします。それで従来の実績によりますと、
査定
いたしますと八割か八割五分というように減るわけです。それから今申し上げましたのは
事業費
でございますので、国の負担率をかけますと、これは一番低い場合は三分の二でございますから、それだけ低くなります。従いまして二百五十五億の三割というのは当然に要らないわけでございまして、一割ちょっとあれば間に合うというふうなことになるわけです。負担率と
査定
率を、従来の実績によって見ますと、そういうことになります。 それからまた二百五十五億につきましても、まだ実際に設計書を作ったわけでもございませんし、測量等もされておりませんので、これらの数字はまだ相当動く数字ではないかというふうに考えております。
中島巖
43
○中島(巖)
委員
ただいま
河川局長
から大体のこまかい数字の
説明
があり、私もそう了承しておったわけです。しかしこの
公共土木施設
の
災害復旧
という点のみではなくして、その他万般に対して
被害
をこうむっておるわけだから、私はこれは臨時国会を召集して、そしていろいろな特別立法をこしらえて、補正
予算
を組むべきである、こういうように考えておるわけです。これは
大臣
と私との見解の相違でございますから、押しつけることはできませんが、そういうように私は思っております。 次に、私は
長野
県でありますので、
長野
県のことだけは詳しいつもりなんですが、御承知のように
長野
県は再建整備団体で、この
陳情
書にもある
通り
、二百三億というような膨大な
災害
をこうむったわけでございます。私の記憶する限りでは、過去において何度か
災害
を受けたのでありますが、大体五十数億以上の
災害
を受けたことはないと思います。そういたしますと、今回は最も大きな
災害
の四倍近いところの
災害
を受けておるのじゃないかと思うのです。従いまして、この特別交付税だとか、あるいは起債について特別の配慮をしなければ、再建整備団体としてやっていけないのじゃないか。ここ二、三日前にも、臨時県会を開いて、二十数億の
災害
臨時費を通したような
状態
にあるのです。従いまして特別交付税なんかについて、あるいは起債などについて、自治庁としてはどういうような考えを持っておるか、それをお伺いいたしたいと思うわけです。
松島五郎
44
○松島
説明
員 ただいまお尋ねがございました
災害
に伴う財政
措置
の問題でございますが、先般
被害
の非常に甚大な県並びにその県にあります
市町村
に対しましては、とりあえず九月に交付いたすことになっております交付税を繰り上げて、八月の二十四日に交付いたしまして、さしあたりの資金
措置
を講じた次第でございます。なおこれは一時の資金繰りのための繰り上げ支給でございまして、これだけで終局的なものではございませんが、ただいまお尋ねのございました起債並びに交付税の問題につきましては、まず起債の問題については、公共事業につきましては国で
査定
をされました事業執行額の
地方
負担分の一〇〇%を充当することにいたしております。その起債につきましては、将来償還財源については、九五%までを交付税法上保障することになっておりますので、一般公共事業につきましての
災害復旧
の財源負担の問題については、さしたる問題がないと存じております。 なお単独事業につきましても、公共事業の
査定
額に応じまして、それぞれ
措置
をいたすこととしております。 それから特別交付税につきましては、従来も同様でございますが、
被害額
のうち公共事業の
査定
額の二%、たとえば
長野
県でかりに百億の公共事業の
災害
がございますと、二億の特別交付税というようなものを
措置
いたしまして、それによって一般的な
応急
措置
に必要な資金の財源としていただいておるわけであります。 なお、
災害
救助費等につきましても、
地方
負担の一定割合を特別交付税で
措置
をするというような
措置
を講じてきている次第でございます。 なお
長野
県のことでございますが、
長野
県は再建団体でもございますし、財政的にも非常に困難が予想されるわけでございますが、幸いに同県は、従来財政の健全化に努められまして、相当額の積立金も保有しておられますので、それらをある程度この際使って
応急
措置
を講ずるというような面につきましては、再建
計画
の変更上もこれを承認すると申しますか、そういうような方向で進みたいと思います。
中島巖
45
○中島(巖)
委員
そこで
建設省
と自治庁と両方にお尋ねしたいのですが、今自治庁の
お話
だと、
災害
の
公共土木施設
国庫負担のついたものに対しては、一〇〇%起債を認める、その起債の償還に対しましては、基準財政
支出
額と認めて、九五%の償還債を保障する、こういう
お話
でありましたが、そこでお尋ねしたいことは、俗に小
災害
といっておりますけれども、たとえば町村におきましては十万円以下の
災害
、市や県におきましては十五万円以下の
災害
、これは結局国庫負担の方法がないのであります。これはしょっちゅう非常な問題になっておるのでありまして、
災害
のたびに
委員
会から常に
政府
に対して要望しておるのですが、現在の
法律
では、やりようがないというようにわれわれは考えておるのでありますが、これに対して、
建設省
としては何か案があるかどうか。 それから自治庁にお伺いすることは、町村において一件の
災害
の額が百万円以上に達した場合には、これに起債を認めるというようなことになっておるように記憶いたしておりました。しからばその起債は、どの程度の率を認めるか、すなわち具体的に申し上げますと、一〇〇%認めるとか一三五%認めるとか、今までの例はどういうふうにそれをやってきたか、この一点と、それからもう一つの点は、これは
建設省
の方へお尋ねするのでありますけれども、結局こういうような
災害
の額を、一ヵ所十万円以下というように切ることは非常に不公平じゃないか、すなわち
地方公共団体
の基準財政収入額を基準として、そして
災害
の額によって
補助
を出すような立法をすべきではないか、こういうように考えるわけですが、これらについてお考えになったことがあるかどうか、この点お伺いしたいと思います。
村上勇
46
○
村上国務大臣
ただいまの小
災害
に対する
補助
の対象を引き下げるという問題は、しばしば国会でも、また
政府
におきましても問題になっておったところでございまして、去る二十八年のあの異常の大
災害
の際に、この対象を引き下げたことがありましたが、それが非常に何千ヵ所、何万ヵ所というような数になりまして、それの
査定
あるいは会計検査その他に非常な手数がかかったばかりでなくて、そのためにまた一部ではあまり感心しないような事柄もあったように承わっております。非常に事務的に繁雑にもなりましたので、当時立法
措置
はありましたが、これを一括してある程度の起債を認め、そしてそれをあとで国が特別交付金等によって補給していったという例はあるのであります。しかしながら、その後この対象を非常に引き下げるということは、まず物理的に非常に不可能な場合もあるので、それがそのままになって、今日十万円以上を対象ということに
市町村
の場合にはなっておるのであります。先般の九州
災害
から、ずっとこれに対して、その対象率を引き下げてくれという御要望はずいぶんわれわれ承わっておりますので、いろいろと研究はいたしておりますけれども、まだ結論に到達するところまで至っておりません。
松島五郎
47
○松島
説明
員 公共
災害
の問題でございますが、従来も公共
災害
の
査定
額に応じまして、それぞれ公共
災害
の多いところは、小規模
災害
も多いという一般的な事情を考慮いたしまして、一定の比例的に起債の配分をいたしておるわけでございます。今回も相当の公共
災害
がありますので、従ってその原則に従っていっても、そう大きな問題がないのではないかというふうに私ども考えておる次第でございます。なお一件限度の問題につきましては、私直接の担当でございませんので、はなはだ恐縮でございますが、詳しい事情を存じませんが、
河川
、
道路
、そういったものを、
災害
の場合には全部含めて起債の限度をきめておると思いますので、お尋ねのような特別な問題は、あまりないのではないかというふうに考えております。なおこれは直接担当いたしておりませんので、まことに恐縮でございますが、その程度のお答えしかできませんことを御了承願います。
中島巖
48
○中島(巖)
委員
私のお尋ねしたのは……。
羽田武嗣郎
49
○
羽田委員長
ちょっと中島さん、途中ですけれども、三十五
年度
予算
について、北海道開発審議会に
大臣
が諮問されておりますので、一時ちょっと中座させていただきたいのですが……。
中島巖
50
○中島(巖)
委員
私の方はけっこうです。
羽田武嗣郎
51
○
羽田委員長
それでは、
政務次官
がかわりにおりますから、
大臣
、ちょっと中座を許します。
山本幸一
52
○
山本
(幸)
委員
議事進行。
大臣
はいつ来られるのですか。
羽田武嗣郎
53
○
羽田委員長
済んだらすぐ来ます。
山本幸一
54
○
山本
(幸)
委員
何時ごろですか。
村上勇
55
○
村上国務大臣
北海道開発審議会の
予算
の諮問ですから、一時間半ぐらいでしょうね。
山本幸一
56
○
山本
(幸)
委員
私もちょっと一言あるのですが、あなたの立場を考えて簡単にやりますから……。 端的に申し上げますが、今伺った
報告
書は最終的なものですか、御答弁を願います。
山本三郎
57
○
山本説明員
これは、現在までに各
府県
から
報告
されてきておるものでございますので、今後異同は考えられるわけでございます。
山本幸一
58
○
山本
(幸)
委員
異同があるとすれば、当然ふえるだろうと思うのです。私どもの常識では、減る異同はないと思います。私どもも水害地を見ておりますが、当時
報告
したものよりもっとどんどん追加をされておる現状です。従って、これは私どもは中間的なものと了承してよろしゅうございますか。これは政治問題だから、
大臣
、どうですか。
村上勇
59
○
村上国務大臣
これはふえる場合もあり得るでしょうが、減る場合もあり得るのです。
山本幸一
60
○
山本
(幸)
委員
その
大臣
の答弁は、ちょっとおかしいと思うのですが、それはそれでよろしゅうございます。結果を見なければわからぬから、よろしゅうございますが、そうすると不確定ですね。不確定だといわなければならぬと思うのです。不確定だとするならば、場合によればふえる場合もあるのだ、あなたのおっしゃるように減る場合もある。おそらくお聞きの皆さんは、減る場合もあるというのは、
大臣
の詭弁だと思っております。皆さんは、ふえる場合が、ほとんど過去の経験からいって常識だと思っております。いずれにしても不確定であるということは、私は間違いがないと思う。そうだとするならば、先ほど中島君の質問で、あなたの答弁にありましたように、いわゆる
予備金
の
支出
だけで必ずしも十分とは私は言い切れないのじゃないか、こう考えるわけです。そこでその点は、私と
大臣
の見解の相違ですから、問題がありましょうが……。
羽田武嗣郎
61
○
羽田委員長
簡単に願います。
山本幸一
62
○
山本
(幸)
委員
簡単にやりますが、そこで私は、
大臣
にさらに伺いたいのは、そうすると、当然やはり臨時国会の問題が出てくると思うのです。従って臨時国会は、単なる
政府
の行政上の
措置
だけでなしに、できるなら人心の不安を一掃するような
努力
が
政府
も国会も必要だと思うのです。その点は、
大臣
はどうお考えになりますか。
村上勇
63
○
村上国務大臣
山本
委員
のただいまの御質問は、ふえるという仮定のもとに御質疑なさっておるのでありまして、従来の例から申しまして、ふえたということは、ほとんど私は記憶にございません。従いまして、私どもはこれ以上ふえるものだとは思っておりません。これを厳格に
査定
してみますと、まず今は、ただ単に一方的な
報告
でありますので、私は
査定
の結果は、これ以上ふえるということは考えておりませんので、今の
予備金
から申しますと、あなたの御意見と私は必ずしも同じだということは言い得ないのであります。
山本幸一
64
○
山本
(幸)
委員
その点は
村上
さん、私は議論の過程でちゃんと認めておるのです。不確定という言葉を使っておるわけですが、問題は、私の言うのは、ふえる場合も減る場合もあるが、
査定
は必ず減りましょう。
査定
でふやしたことは、かつてなかったのですから、これは減りましょう。しかし
報告
そのものは、ふえるという常識に私は立っておるのです。議論はやめましょう。しかし問題は、
政府
の行政
措置
以外に、もっと
被害
地の人心の不安を一掃せしめることが必要であると思うが、どうか、必要であるとすれば、
政府
と協力して、国会が開かれることによって、国会も
政府
も真剣になって
災害
に対する
対策
を講じておるのだということを見させるのだが、その
意味
においては、私は臨時国会は必要だと思うのです。そこで賢明な
大臣
ですから、当然一日、二日のうちに招集される閣議において、あなたはその
意味
において、臨時国会を開いた方が妥当だ、そういう主張をせられると思うのですが、どうですか。
村上勇
65
○
村上国務大臣
予備金
で
措置
できる限り、ただ
災害
があったから、
予備金
があるにもかかわらず、必ず臨時国会を開いて補正するというようなことを、
建設大臣
として要望するということは考えておりません。
山本幸一
66
○
山本
(幸)
委員
建設大臣
が臨時国会を開く意思がなければ別ですが、私はやはりそういう不確定なものであるということを前提とすると同時に、人心の不安を一掃せしめるためにも、特に当面の責任者の
建設大臣
は、願わくは単なる
予備金
だとかなんとかいうものにこだわらないで、あるいは臨時国会をおそれないで開いて、国会と
政府
が協力して
災害地
の
対策
をするという態度に、ぜひ出てもらいたいと思います。これは私の要望です。 その次に一つだけ、
大臣
は時間がなさそうだからまたゆっくり伺いますが、今度の
災害
で私が見たところでは、相当
部分
前の
災害
と同一個所がある。これはあなたもごらんになったと思うのですが。そこで、今後の
復旧対策
等については、単なる
復旧
をするのか、改良を伴った
復旧
をやるのか、そういう点はいかがです。
村上勇
67
○
村上国務大臣
お答えいたします。今回の
災害
で、前回
被害
をこうむったところが再
災害
を受けたというところは非常にわずかであります。これはもう従来の
災害
の例から申しましても、非常にわずかな例でありますが、不幸にして
復旧
が、時間的にそういう
災害
の来るまでに間に合わなかったというような不幸な事態があることは、まことに遺憾であります。ただしかし、従来の
災害
をこうむったものを、いたずらに原形
復旧
のみにとどめるか、あるいはこれに改良を加えた
復旧
をするかどうかというような御意見に対しましては、
建設省
としては、あくまでも必要があれば十分改良
復旧
をいたしたい、かように思っております。
山本幸一
68
○
山本
(幸)
委員
最後に一点だけで終りたいと思います。あなたも
岐阜
県を視察せられてよく見られたと思うのですが、今度の
災害
の中に、全部であるかどうか、そういう政治論は別問題として、天災でなく人災のきらいが多分にあると思うのです。あたがな視察せられた
岐阜
県の
揖斐川
と牧田川の逆流によるあの二ヵ村約二千戸の
被害
は、現に
建設省
が
堤防
の補強
工事
をやっておって、たまたまそこにコンクリートを敷設するということで穴を掘っておった。しかもあのどしゃ降りの
堤防
の切れる前日までその
工事
をやっておったということです。そのために、そのところが非常に脆弱になって、一挙に
決壊
をした、こういう事実を私は
現地
へ行って見てきておるのです。あなたもおそらくその点の見落しはないと思いますが、そうなると、これは単なる天災とは言えぬわけですね。私はやはり国の責任に帰すべき問題が相当含まれておると思うのです。そこで、これは単なる
岐阜
県だけの問題ではなしに、全国綿密に
調査
すれば、あるいは他にもあるかもしれぬと思います。そういういわゆる
政府
の責任に帰すべきような問題が含まれておる場合には、その
災害対策
は、
被害
の全面的な国庫負担をするのか。私は
政府
が積極的な態度をとられることが、
被害
者を非常に安心させると思うのですが、そういう
対策
をおとりですか。
村上勇
69
○
村上国務大臣
山本
委員
は、どういう機関によってさような
調査
をざれたか、私はむしろお聞きしたいのでありますが、私が
現地
に参りまして詳細に
調査
し、また地元の
人たち
の意見も聞き、
建設省
の出先機関の
報告
を聞いて判断したところでは、あの脆弱な個所をまさに
復旧
しようとして、御承知のようにレールを敷き、ちゃんと準備万端整っておる、そうしてあと幾日か時日があれば、その後にあの大雨が降ったならば、あそこは完全に補強されておった、しかしちょうどそういう回り合せの悪い、その施設を十分にやらないうちに、あの大雨となったということでありまして、決して
建設省
があそこへ穴をあけたとかなんとかいうことはないので、私から言わしめれば、あの
地域
は、
堤防
に沿ってほとんどの農家が建っております。そしてむしろあそこのかさ上げとか、あの
堤防
の強化をするためには、農家の立ちのき、あるいはいろいろな隘路がそこにありまして、それらがああいうようなことになっていなければ、あの
堤防
の
復旧
も完全にできたと思っております。これはどちらがいい、悪いは私は申しませんけれども、ああいうような隘路がありますために、思うように仕事を積極的にやることができなかった。しかしもしかすに時間をもってすれば、必ずあの
台風
、あの
被害
から完全に免れているであろうと、私はいかにも残念に思っております。そのどちらに責任があるとかいうようなことは申されませんけれども、ともかくも
建設省
の出先は、あの
措置
に対して何ら不都合はなかったということは、私ははっきり認識して参っておりますので、どうぞ一つよろしくお願いいたします。
羽田武嗣郎
70
○
羽田委員長
山本
君、
大臣
が審議会で諮問案を諮られる時間となりましたから……。
山本幸一
71
○
山本
(幸)
委員
重要な問題だから……。
羽田武嗣郎
72
○
羽田委員長
しかし一問という約束でおやりになったのだから……。
山本幸一
73
○
山本
(幸)
委員
一問のつもりだったけれども、
大臣
の答弁が違うから、おのずから出てきますが、それはいずれ必要な
参考
人を呼んでお調へ願えばいいと思う。また国会も必要であれば
参考
人を呼んで、事実を明らかにしたいと思うのです。私は、今あなたの御
説明
通り
、
堤防
補強
工事
をやっていたということだけは言っているのですから。問題は、
建設省
が土手をつぶすために穴をあけたのではなくて、土手を補強するために、コンクリートを流すために穴をあけた。ところが
豪雨
の前日まで、雨の降っていることを承知で、前日まで
工事
に着手せられて——当然
被害
が予想せられるときには、
工事
の半ばのものに対して、臨時の
措置
を講じなければならぬのですよ、それを
建設省
がやらずに、やりっぱなしで帰ってしまっておる。従ってそこが脆弱だから破れたということで、
地方
で問題になっているのです。私は見てきたのです。しかしそのことは、今言ったように、さらに今後明確にいたしたいと思います。 一般的な議論として、もし国の責任に帰すべきようなものを含んだ場合には、それについては、
大臣
の方は全額国庫負担でそれを救済するような心がまえがあるかどうか、それを一つ聞いおきたいと思います。
村上勇
74
○
村上国務大臣
山本
委員
は、どこから聞いたのか、私はどうも理解に苦しむのですが、私の
調査
したところでは……。(
山本
(幸)
委員
「私は行ってきたんだから」と呼ぶ)私も翌々日か参りまして十分
調査
し、地元の方々、
建設省
出先の
局長
はじめ各現場の支所長ともども、その
状況
を
調査
したのでありますが、
建設省
が逃げ出したというようなことは、あなたの認識不足でありまして、
建設省
では、あの最後の提防が
決壊
する八時二十五分まで、あそこへちゃんと踏みとどまって、そしてあの
堤防
に対する手当をしたのでありますけれども、ともかくこれはとうていだめだというので、一万何千というあの住民、あるいは牛馬までも全部土手に待避させて、そのあとであの
堤防
が
決壊
したということになっておりますので、むしろ私は、今回の
措置
については、おほめの言葉をいただくかと思っておりましたところが、
現地
の
山本
委員
から、何かこう変なお小言をちょうだいして、これは一つよく御
調査
の上で——私は決して責任を回避するものではありませんけれども、絶対にさようなことはありませんので、もう一度ぜひ御
調査
願いたい。
羽田武嗣郎
75
○
羽田委員長
中島君……。
中島巖
76
○中島(巖)
委員
非常に時間もおそくなりましたし、お聞きしたいことがたくさんありますが、問題をしぼることにいたします。 おそらく今後この程度の
災害
があれば、必ず臨時国会を召集せねばならぬ、こう思うのですが、そこで常に一番問題になりますのは、単独
災害
、小
災害
の問題であるわけですが、これは自民党の
建設
部会におきましても、何らかの
措置
を講じなければならぬ、こういうふうに言っているわけであります。私の想像では、おそらく
建設省
としては、大蔵省の方へ折衝を今までに何回かしたことがあるのじゃないか、そして結局大蔵省の
関係
で、この立法
措置
ができなくているのじゃないか、こういうように私想像するわけです。従って本日は、大蔵省から担当の方に来ていただいたわけでありますが、つまり小
災害
といいますと、くどいようではありますけれども、町村なんかにおいては、
建設省
関係
では十万以下、それから県
関係
においては十五万以下が
補助
の対象にならない、こういうことになっているわけであります。ところが最近の
台風
、ことに六、七、八月ごろの
台風
の特徴としまして、梅雨前線にぶつかる
関係
でもって、局地的に非常な
被害
があるわけです。そうしますと、この十万以下の単独
災害
というものは非常に数が多い。そして二十八年災におきましては、一個所十万円を七万円とかというように切り下げておりますけれども、これは私は適当ではないと思うのです。と申しますのは、
地方公共団体
の負担能力に応じて国は救済すべきである、こういうふうに考えるのです。そういたしますと、
地方公共団体
の財政収入に比較いたしまして、その
災害
の累積が大きければ大きいなりに救済するような立法
措置
を講ずべきが当然であるというように考えるのでありますが、これらに対して、大蔵省としては研究をなされたことがあるかどうか、研究なされたことがあるとすれば、どういう点に難点があってこの立法
措置
ができないのであるか、この点をお伺いいたしたいと思います。
宮崎仁
77
○宮崎
説明
員 お答え申し上げます。小
災害
の問題でございますが、先ほど現在の
措置
については、自治庁の松島課長さんの方から
お話
がございました。二十八年災の場合に、やはりこのことがいろいろ問題になりまして、先ほど
建設大臣
からも
措置
をいたしたようなことはお答えがございましたけれども、私の記憶いたします
範囲
では、二十八年災の場合におきましては、土木
関係
については一応現在の限界、つまり
府県
の
災害
については十五万円、
市町村
は十万円という限度をそのままにいたしまして、それより小規模のものにつきましては、起債で
措置
するということを行なっております。この起債につきましては、こらいった小
災害
ばかりでなく、その他のものも特別な起債がございましたが、そういったものについて元利補給をしております。その後の
災害
に
当り
まして、やはり小規模の
災害
について何らかの
措置
をいたすべきではないかという御要望はたびたびございました。もちろん私どもの方といたしましても、この問題をいろいろ研究しなければならぬということで、三十年当時一応
災害
国庫負担法の一部改正をやろうということで、各省集まっていろいろ議論をいたしたことがございますが、当時その問題もいろいろ研究いたしました。それで、主としてそれは各省の課長
関係
の担当者の
会議
でございましたが、研究いたしました結果、この小
災害
制度について一応出ました結論としましては、ともかく現在の限度、つまり
補助
負担の対象になっております
災害
につきましても、これは
現地
査定
を全部やるという建前でいきたいわけでありますが、当時の実情としますと、一〇〇%やるということはなかなか困難である。これは人的な問題、それから期間的な問題、いろいろ問題がございます。それにさらに件数の非常にふえる小
災害
というものを取り込むことは、
査定
事務、そういった
意味
の事務管理の面からいっても、非常に欠陥が多いということがありまして、これを引き下げることは非常に問題が多いというような結論であったと思っております。最近の事態といたしまして、昨
年度
の
災害
に
当り
まして、狩野川
台風
の
災害
でございますが、土木
関係
につきましては、小
災害
につきまして特に最後まで問題になることはございませんでした。農地
関係
の
災害
などにつきましては、何か特別の
補助
をしてはどうかということがございまして、結局起債の特例法で起債を認めて、その元利補給をやるというようなことが国会の修正によって入った事例がございます。
公共土木
につきまして、どうしてそう大きく財政的な問題にならないかと申しますと、これも先ほど自治庁から御
説明
がございましたように、現在の制度でも、こういった小規模の
災害
を含めまして、起債で見ることになっております。これはどの程度であるかということは、いろいろ問題もございましょうが、一応過去の実績等から見て、
補助
の裏の負担の起債と同様に、一応全部を見るという建前でやっております。ただ
市町村
別に見て非常に小規模であるという場合には、起債が認められない場合があるようでありますが、一応建前は見ることになっております。そこで起債を見ましたあとで、当然これの元利償還が必要になってくるわけでありますが、元利償還につきましては現在の制度で
地方
財政
計画
に織り込み、また交付税法によりまして、その一部について交付税で
措置
をするという建前になっております。従いまして、元利償還の公債費でございますが、これが非常にかさんでどうにもならぬということになると問題になるのでありますが、従来いろいろ大きな
災害
がございましたけれども、そういったものについて、特に償還で困っておるというような事態は、そう私ども耳にいたしておりません。現在の制度でやっていくということで、あまり大きな
支障
はないのではないかというように考えております。
中島巖
78
○中島(巖)
委員
実は顕著な例を一つ申し上げますと、たしか昨年の
災害
でしたが、私ども
長野
県の南部ですが、平谷村という村があるわけです。これは非常に貧弱村でありまして、財政収入が一ヵ年に七十万くらいしかない、そういうところでもって四十個所くらいの小
災害
が起きたわけです。これではどうにもやりようがないのです。従って、梅雨前線の特徴として、一個所に非常な
豪雨
が起き、その結果小
災害
が非常に頻発する、こういうところに対して何らかの
措置
を講じなければならぬ、こういうように考えるわけなんです。従って私の考えとしては、この十万円を七万円に下げるとかいうようなことでなくして、村の財政収入とにらみ合わして、その小
災害
の額が大きい場合にはどういうふうにして
補助
を出すか、国庫負担をするかというような点に気をつけて、立法
措置
を講ずべきではないか、こういうように考えるわけです。今自民党の
建設
部会においても、この問題を非常に大きく取り上げてやっておられるようでありますが、私の方でもやっておるわけです。従って
政府
においても何とか考慮願って、次の国会においては立法
措置
を講じてもらいたい、こういうことを強く大蔵当局に要望するわけなんです。 それから先ほどちょっと聞き落したのですが、これらの小
災害
の規模が相当大きくなると、起債を認める額はどの程度、何割くらいを従来認めておったか。それからこの起債の償還に当っては、やはり他の
公共土木
の公共団体負担と同じような償還方法を認めるのであるかどうか、この二つの点を自治庁にお伺いしたいと思います。
松島五郎
79
○松島
説明
員 先ほど御
説明
申し上げましたように、公共事業の
査定
額の一定割合を基準にいたしまして起債の割当をいたしております。従来も大体それで、特別なものを除きましては、ほぼ小
災害
は起債の対象になっておるのではないかと私は考えております。なおその償還の問題でございますが、これにつきましては、普通交付税のうちで、現在は二八・五%に相当するものを基準財政需要額に算入をいたしまして、交付税上必要の
措置
を講じておる次第であります。
羽田武嗣郎
80
○
羽田委員長
それでは本日はこれで質疑を終ります。
—————————————
羽田武嗣郎
81
○
羽田委員長
次に、
委員
派遣承認の申請につきましてお諮りいたします。 このたびの
台風
第七
号等
による
災害
実情
調査
のために、
現地
へ
委員
を派遣したいと存じますが、その旨
議長
に承認を申請することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
羽田武嗣郎
82
○
羽田委員長
御異議ないものと認め、さように決します。 なお派遣
委員
の人選、派遣地、期間等の決定及び
議長
に対する申請手続等につきましては、
委員長
に御一任を願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
羽田武嗣郎
83
○
羽田委員長
御異議なしと認め、さように決します。 次会は公報をもってお知らせすることとして、本日はこれにて散会いたします。 午後一時十二分散会 ————◇—————