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矢嶋三義君 関連して。問題は、特に皇室の問題なんか曲げられた形で論じられるということは慎しまなければならぬと思う、慎重でなくちゃならぬと思うのですね。で、先ほどの
質疑応答の中で、全国の先生方あるいは日教組の
考えている点がまだ正しく表われていないというところに、高田
委員から発言があったわけです。人のめでたいこと、特に皇太子殿下のめでたい御慶事は、すなおにみんな喜んだらいいと思うのですよ。いろいろね、僕は
意図を持って喜ぶというようなことがあってはならないと思う。また、御当人にも僕は失礼になると思うのですね。だからすなおにみんなが喜ぶことがいいことだと思うのです。問題の焦点はね、橋本さんは人柄もよし、あなたが今度文教行政に携わるようになって、僕はどういうように変るかということを注意しているわけですけれども、要するに文部省は指導過剰です。今の教育は民主教育、地方分権となっているわけですが、教育
委員会制度が現われて、だんだん変ったとはいえ、指導過剰なところがあります。その指導過剰を通して、教育の
中央集権が行われる
傾向にあるのです。だからこういうおめでたいことがあった場合は、教育
委員会法で地方分権がうたわれ、りっぱな教育
委員が都道府県、さらに市町村の段階にあるのですから、お祝いの仕方まで
一つ一つ、学校行事の具体的な案まで今の文部省が一々流すというのは指導過剰ですよ、そういうことを一々やると、地方の教育
委員会というものは、一々文部省から指示がなければ動けないことになる。一人歩きができない教育
委員会になる
傾向が非常に強いのです。それでは教育
委員会法の立法の精神に反するし、教育の地方分権というものが行われないわけです。そういう指導過剰な最近の文部省に警告を発しているわけです。だから日教組はああいう何をしたというのは、あなた方が挑発をしたわけであって、あなた方がこういうことをされなければ、何も日教組がああなり、議論がここへ
西田君から
質問が出て、そしておめでたい人のお祝いをいろいろ議論するということはないと思うのだが、問題の起りは、あなた方の挑発行為にある、すべて最近の文教
政策はこういうことにあると思う。それなら、あなたが頭を振られるなら…、前任者の時代です。たとえば高知県の森小学校、森小学校で父兄がハンストをやって、逆ストをやって、免許状を持たない教師が何カ月間も学校を寺小屋でやっておった、あるいは長崎県の平戸中学校もこれまた学校の統合問題でもめて、学校に父兄は子供をやらないで、免許を持たない先生で学校を自主的に設けて約十カ月間教育をやったではないか。最近ではその中学校の生徒は全部進級させるわけにいかない、落第させないかぬという事態が起ったのです。こういう問題こそ、文部省はもう少し積極的に現地に人を派遣して、そんな変則な教育が続けられてはならない、免許を持った教師でりっぱな教育をしなければならぬ、父兄の方々にそういうやり方は間違っていますと説得して、一校あげて進級できないという事態が起らないようにやらなければならぬ、そういう点こそ文部省の私はやるべき責任だと思う。そういう点については、あなたの就任前ですが、ほとんどやられないで、他の面については非常に指導が過剰である、そこにこういうことが議論になってくるわけです。まあ、教育の地方分権と教育
委員会法の精神からいって、りっぱな教育
委員が都道府県市町村、各自治団体の段階にあるのですから、文部省の指導というものは私は限度があると思うのです。学校行事の
一つ一つまで一々指導すると、それがなければ地方の教育
委員会が動けないという事態になることは、とりもなおさず教育
委員会法の立法の精神が閑却されることであり、教育の地方分権ができず、教育の
中央集権が行われることになる。こういう懸念があるわけで、高田
委員の、われわれの言わんとするところはそこにあるわけです。日教組の決定は、あなた方の挑発によって
一つの
見解を示したのであって、やや
西田委員とあなたの問答の中では、誤り伝えられる懸念がありますから、
関連質問として発言をしたので、よくその点お聞き取りを願いたいと思います。