○
湯山勇君 それじゃ、一つメモ願います。第二は、今、
松永委員の質問に関連をして参りますが、
大学院の学生に対する奨学費は、大体、一種の方で月一万円、これが原則ではなかったかと思います。ところが、実際は五〇%
——この表に出ている奨学費を受けておるものの半数くらいが一万円の奨学費を受けておるようであって、あとの半数ぐらいは二種の六千円くらいしか受けていない、こういうことですが、これは大体、
大学院の学生というものは全部一種の方を適用すべきではないかと思いますが、それについてのお考えを伺いたい、これが第二点です。第三点は、文部省の方でも、
大学院学生については、貸与でなくて
給与するというような御方針もあったかと承わっておりますが、それについてのお考えを承わりたい、これが第三点。それから第四点、
大学院では、いろいろただいま御議論がありましたが、基礎研究はうんとやってもらわなければならないと思います。ところが就職の
関係、それから基礎研究に従事するものの
待遇の問題、それから就職先の問題、こういうことが関連いたしまして、本来ならば基礎研究をうんとやらなければならないものが、生産面に出ていくとか、あるいはたとえば医学で言えば臨床の方にいく、まあこういったことがあげられております。それからさらに、
条件は悪くても海外へ出ていくと、こういうふうに、基礎研究の部分が実際今日の
大学院では思うようにできていない、こういうことがしばしば指摘されておりますが、これについてはよほど、今お話もありましたけれども、抜本的な対策が必要ではないか、基礎研究に対するですね、それについてのお考えを伺いたい。で、これと関連して、ポストドクトレート・フェローシップの問題、今、
大学院で調査してみますと、大体五百名程度もフェローシップを希望しておるそうです。しかし本年度の
予算を見ますと、まあどれくらいになるかよくわかりませんけれども、推測すると三十名内外じゃないかというふうな推測がされるのですけれども、これははなはだどうも不十分ではないかというようなことも考えます。で、特に基礎研究をしておる者について特別な配慮がなされるものかどうか、これを伺いたいと思います。その次は、やはり
大学院のあり方ですけれども、まあ抜本的な御研究は願うとして、現在の、
大学と一体になった
大学院というのがいい形態かどうか、つまり
大学院を独立させる、
教授も、もうこの段階では
大学院の
教授というものを専任すべき段階ではないかということを考えるわけですが、そうでなければ、今回の研究費にいたしましても、その他の問題にいたしましても、
大学院を持っている
大学の学問
教育と、それから
大学院を持っていない
大学との間には、だんだん開きができてくる。研究費にいたしましても、とにかく二分の一から三分の一ぐらいではないかと思います。同じ
教授で、同じような科目を持っておる人の……。で、こういう形態は、私はやはり学問
教育の
機会均等というような点からいっておもしろくないので、
大学院を独立させて、そして
大学は
大学で、どの
大学も同じようなレベルにあるというようなことを、今とるべきではないかというようなことを考えますが、それについての御見解を伺いたい。それから最後に伺いたい点は、研究費の増額になったことは非常にけっこうだと思いますけれども、その研究費が戦前に比べてはるかに劣っておるということについては、先般、全国の
大学教授連合あるいは国立
大学協会、こういうところから文部省へも要請が参っておるし、資料もきておると思います。今日のような研究費の
状態では不十分だということは、これはどなたも
異議のないところですけれども、しかしその不十分な研究費が、
光熱費とか、その他の
費用で抜かれることは、これはしばしば問題になって参りました。従って、研究に当っておる
教授は幾ら一体あるのかということがよくわからないということが実情です。そこで、その研究費の使途について、少くとも中間
経費をその中からとるとしても、この範囲を起えてはならないというような規制がなされてしかるべきではないか。それから現在研究費が出されておりますが、それについてはいろいろ根拠がなければならないと思います。積算の根拠というものが。それはどういうふうに一体お考えになっておられるか。まあ今、
緒方局長にいきなりこういうお尋ねをすることも無理だと思いますけれども、従来の惰性で、つかみ金のようなものでだんだんふくらんできたということが実情だと思いますけれども、しかし学会に出る
費用とか、あるいは研究発表のためのいろいろな
費用とか、そういうことを考えて参りますと、やはり研究費であるだけに、その研究費にはある程度根拠を持って、積算の基礎というようなものも明確になっておれば、私は中間
経費で引かれることも、ある程度規制できるのではないかということを考えます。そこで積算の基礎があればお聞かせ願いたいし、次の機会にはぜひそういうことを計算して、これだけの研究費が要るというような研究費の出し方をしていただきたいと思うのですが、これに対するお考えを伺いたい。
まだありますけれども、まあその程度でやめておきます。