○千田正君 この
法案は
賛成はいたしますけれ
ども、昨日来当
委員会においていろいろ質疑応答がありました
通り、ただいまも
小笠原委員から
農林大臣、
大蔵当局にだめ押しをしたようでありますが、せっかく骨格ができたのであるから、この骨格がゆがめられないような方法を
予算の獲得の際に
考えていただかなければならぬと思う。そういう自信はもちろんおありのことと思いますけれ
ども、そうでなかったなら、先ほど
農林大臣がおっしゃったような画竜
点睛を欠くと。絵だけ描いたけれ
ども、目が
一つもないのでは、何らの意味をなさい、こう思いますので、特にこの点は念を押して、次の予画の公表と酪農
振興基金に通知する場合の手続でございまして、申し上げたかったのは以下のようでございます。第一項によりまして、このどれだけを市場からたな上げするかという保管
計画は
農林大臣である、国自身が立てるのでございまして、その保管
計画内の、保管
計画を定めるべき、省令で定める事項の中で、保管者である製造業者が大
部分と思いますが、製造業者が、大
部分の乳業者が勝手に保管物資を処分しないようにさせることでございます。
その次の御
質問でございますが、酪農経営の改善は各
方面にわたって集中的に効果を総合して発揮できるようにいたしますことが必要だと思いますが、おおむねその
考えは、本
法案に盛りました酪農経営の改善
計画の
計画事項になると思いますが、そのうちでも乳価の半分ばかりに相当する濃厚飼料を使っておるのを、購入して酪農を営んでおるのが、北海道を別としまして本州側の一般的な状況でございます。そこで、自給飼料を強化することが最も根本的に重要なことでございますが、第一には草地改良造成事業を行うべきと思っております。これは昨年度までに都道府県に対しまして二百七十台の草地改良用のトラクターその他の付属農機具の補助を行なっておりますが、この能力を発揮すれば、なお今後相当の改良面積は可能でございます。
そこで、昨年度までは高度集約牧野を約三万五千町歩、改良牧野の改良を三万七千町歩実施しておるのが実積でございますが、将来は牧野を高度集約牧野に造成したいと思っておりますのは、今後四年間で小くとも十万町歩くらいしたいと思っております。
また、既耕地におきます飼料作物の栽培も年々ふえておりまするけれ
ども、三十二年末には約二十八万町歩ございました。農林統計の示すところでございます。これも長期
計画の中に立てております畜産、特に乳牛の飼育の長期
計画に応じまして、さらに少くとも十万町歩くらいの飼料畑は、利用度も増しまして作りたいと思っておるわけでございますが、それを目途にいたしまして、三十四年度はただいま先生御指摘のように、補助金としましては高度集約牧野について約七千町歩、その他の優良放牧地の造成で三百二十町歩を対象にいたしまして、一億五千八百万円を計上しております。なお、この草地改良事業は利用をすべき農家の方々がどういうふうに
計画を持ち上げて、また
実行していくか。でき上りました草地、牧野、これをいかに維持管理していくかということについて基本の制度をさらに研究する要があると思っておりますが、目下研究中でありますので、成案を得ますれば農地制度のような草地制度、あるいは土地改良法に書いておりますような意味の草地改良事業法、こういうようなものを参考にいたしましてりっぱな制度をだんだん仕上げていきたいと思っております。あわせまして三十四年度の
予算に計上してありますが、
法律案の細目
説明でも申し上げましたように、都道府県等が酪振
計画に基いて
実行いたします草地改良事業はもう少し大
規模なものをやってみたらいいじゃないか、そういう意味におきまして、その場合は国が調査と設計を、工事をいたしまする場合の土地改良事業の設計のようなもの、干拓事業の設計のようなものでありますが、その基本調査と工事
計画の設計は国が直轄でやったらいいじゃないか、そういう
考えを持ちまして、来年度はとりあえず四カ所くらいをねらいまして、大
規模草地改良基本調査設計費と書れてありますが、五百万円を計上いたしておるのであります。また北海道を中心にいたしておりますが、湿地牧野の改良事業がだんだん進んでおりますが、なお相当の面積これはございますので、補助金において三百万円、また放牧利用模範施設費補助金で約一千万円を計上いたしておりますが、飼料畑におきまする肥料あるいは種子等につきましては、技術導入で無利子の
農業改良資金を
一つ活用したい、また事業は、草地造成改良の事業をいたします場合にも、その
事業費に対して
農業改良資金を利用したい、こういう意味におきまして、
農業改良資金には八千八百万円を計上いたしますと同時に、農林漁業公庫の資金を使うことが適当と思われるものもございますので、これに対しましては一億九千三百万円の資金
措置を講じておるのが来年度の事業でございます、なお、そのほかに既耕地で飼料作物を作る、あるいは牧草を作るということが、先ほど申しましたように、非常に進んでおりますが、これは新農村建設事業の中において約一千町歩、北海道に長年牧草地の更新事業といたしまして千八百町歩、また飼料作物の作付をする、従来の作物を転換する意味におきまして約八千二百町歩、寒冷地畜産
振興に伴いまする自給飼料の増産としまして千四百町歩等を予定し、その他を含め、
農業改良資金、農林漁業公庫資金、五億六千万円、来年度の財政投
融資としまして計上をいたしておるのでございますが、なお牧草または飼料作物の種に対しまする採種圃あるいはそのもとの原種圃あるいは配付奨励をいたしまする
措置等、おのおの
予算及び資金を通じまして確保しておるのでございますが、これを逐年続けていきまして、おおむね三十七年度までには牧野において十万町歩、その利用度も増す、プラスであります。従来以上に十万町歩、畑の飼料作物について十万町歩、その利用度も増す、こういうふうに
考えておる次第であります。