○
東隆君
清澤委員から私の
発言を認めていただきましたから。私も
賛成意見を述べたいと思います。
この三
法案並びに
附帯決議に対して、はもちろん
賛成をいたします。そこで
政府は、今回のこの
テンサイ関係の
法案は、
大蔵委員会に
提案された二
法案と、それからこの
委員会に
提案をされた三
法案と、この五つの
法案を出されておるわけであります。われわれはもう
一つ、
てん菜生産振興臨時措置法の一部を改正する
法律案、こういうのを実は
提案をいたしまして、そうして
政府の意図しておりますものをもう少し
強化しようと、こういうようにいたしおるわけであります。そこで、そういう
考え方のもとに進んでおりますけれども、しかしながら、
日本における
テンサイ糖業の進展ということは、これは将来を考えてみますると相当困難な道があると私は考えておるのであります。それは北海道における
ビートの耕作の歴史を考えてみましても、実は非常な困難な道を切り開いてきておるわけであります。今ようやく戦後において、
国内でもって
甘味資源を得ることができなくなりましたので大部分を輸入に待つというような
状態になったので、従って、
テンサイ糖が芽を吹いてきたと、こういうような
状態なのであります。で、
ビートのブームが起きておるようでありますけれども、その
ビートのブームをしさいに観察いたしましても、これは一部の
製糖業者が
工場を設立するということが、これがブームの原因になっておるのでありまして、決してこれは
ビートを栽培するという
方面においてのブームではないのであります。そこで、
ビートを、この
テンサイ糖業を
発展させるためには、
工場を設立する前に、
ビートを耕作するところの条件を整備しなければならないのであって、この整備が一番大切なことなのであります。その点からいいますと、北海道におけるところの四十年の経験というものが、これが非常に重要なことになろうと思うわけであります。北海道では北方農業の確立の
中心作物としてこの作物を取り上げてきて参りました。その作物が今、東北の方に伸び、それからまたこれが南の方の
暖地ビートの栽培、こういうような方向に進もうしとておるのであります。しかも、南の方で
暖地ビートを進めますのには、水田の
方面においては早期栽培をしなければならぬ、しかも、その品種は、これはやはり北方で育った水稲の品種を持っていくと、こういうようなことになるのでありまして、ことごとく北方農業が南下する、南の方に下っていくというような形でもって、この大きな
日本農業を改革するようなそういう形が進められていくのであります。こういうような大きな
機会を作ろうとしておる時でありますので、私は
政府がもっと大きな
考え方で進めていかなければならぬと思う。ところが、
政府のお考えになっているということは、
テンサイ糖そのものの中からいろいろな工夫を考えられているのでありまして、これでは規模がきわめて小さい。で、われわれの考えていることは、もっと大きな
日本の
甘味資源を
中心にして考えなければならぬと思うのでありまして、そのためには、輸入のケイン・シュガーを相当やはり対象に置いて、そうして財源その他を捻出することを考えていかなければならぬと思うわけであります。従って、審議の過程において、私は
消費税を全廃して、そうして関税をもう少しふやして、そうしてそれによって甘味
対策を確立する必要がある、こういうことを私は主張をいたしたわけでございますから、こういう点は、これは今後においても、
政府において十分に考えなければならぬ問題であろうと思うのであります。戦前における
砂糖の
消費税は、これは台湾でもってできたところの
砂糖が入ったわけでありますから、関税をかける余地がなかったわけであります。だから関税という面を除いて、
消費税によって
政府は考えられたのでありますが、しかし、今の場合においては、ほとんど全部海外から輸入することになっているのでありますから、
国内においてこれから進めていこうという
テンサイ糖業に対して
消費税をかけて、そうしてその出鼻を押えつける必要はないと思うわけであります。また、今回の法律によって、
振興会の財源を
テンサイ糖業をやっている
工場から、一定の
会社から吸い上げる、こういうような
やり方は、これは豆をいるのに豆がらをもってするように、もとは同じ根から出ているような、そういう
やり方をやっているのでありまして、これも私はあまり
賛成ができないのでありますが、この
法案を通すために、まっこうから反対をするわけに参りませんので、一応ほこをおさめますけれども、しかし、十分に
一つこれらの点をお考えになって、そうして私の
希望するところは、
日本の甘味
対策というものを
政府は十分に考える必要があると思うわけであります。
国内で
生産されるものは単に
ビート糖だけではありません。ブドー糖もありますし、あめ類もありますし、その他たくさんあるのでありますから、そういうようなものも含めて、そうして
国内におけるところの
甘味資源の拡充
計画等を私は
政府が考える必要があると思う。その一環として
ビートをどういうふうに伸ばしていくか、こういうふうな
考え方でもって進むべきであろう、こう考えるわけであります。
そういう点で私は質問を申し上げ、そうしてさらに
テンサイ糖の発達のために、もう
一つ強力に申し上げておきたいことは、
工場を誘致し、
工場を設置することはきわめて容易なことなのであります。これは
政府が一定の
価格でもって買い上げればこれは何も問題はないのであります。しかし、
ビートを
農家に作らせるということは、これは非常に困難な問題でありますから、この困難な問題を解決するために、私はあらゆる条件を整備してもらわなければならぬ。
ビートを耕作するに必要なところの条件を整備することをしなければ、決してこの
テンサイ糖業というものは発達をしないのであります。もちろん
ビートの
価格の安定ということもこれは第一でありますが、しかし、土地条件であるとか、その他各般の問題がありますので、この点を
一つ十分に先に行くように、先行するように考えて、そうしてこの法律の施行をしていただきたいと、こう考えます。
以上申し上げて、
法案並びに
附帯決議に
賛成をいたします。