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東隆君 先ほどの政務次官の
お話を聞いておりますと、
政府の要請でもって減員をすると、こういうようなことだと、こういう
お話ですが、もしそうだとすると、私は
相当これに対しては抵抗があったろうと思います。各部局で非常に抵抗があったろうと思うのですが、私はそのうちの抵抗の一番弱いところに実はこの
数字が出ておるのではないかと、こういう気がして仕方がないのです。そこで本来ならば、この減員をする場合に、どこから減員をするかということをしさいに各部局について
調査をして、そうしてそこから
数字が出てこなきゃならぬと思うのです。上からもし与えられた
数字だとすれば、そういうような努力をされんければならぬと思うのですが
農林省はそういう努力をされましたか。頭から統計の方に百名と、こう振り当てたのですか。それとも、各部局をしさいに
調査をして、そうしてそこから選び出すようにおやりになったのか。私はその点は非常に大切だろうと思うのです。それは、今までの
整理をやる場合にどういう問題が起きてきたかというと、地方の方に事務所を持っておる関係のもの、たとえば食糧庁の関係の食糧事務所ですね、それから、統計のやはり末端の方の部面、そっちの方に
相当の人数がいるわけなんですが、そういうような面にしわ寄せになっているのです、今までのいろいろなこういう定員を減すような場合にですね。そして、結局減員の問題が起きた場合に、しわ寄せされるところは、そういうようなところがいつもしわ寄せされておる。今回は食糧事務所の方は減員になっておらぬようでありますけれ
ども、統計の方は、これはものすごく来ておるわけなんです。だから私は、やはり各省間の振り合いだのなんだのいろいろな問題があったろうと思います。仕事の簡素化の問題は、これは率先、みんなが各部局でもってやらなければならない仕事です。そうだとすると、しわ寄せを何も統計の方に持っていく必要がないと、そういう問題があろうと思うのです、上から
数字をぶっつけられたとした場合に。そういう点をもう少し
考えていただきたいことと、それからもう
一つ、もし上から割り当てられた
数字だったら、やはり
一つ各部局に割り当てて、そうして内部においてやはりある
程度の操作ができると思う。部局の中で操作ができると、そういう問題も起きてくると思います。で、これはおそらく統計の関係の方で抵抗が弱かったからそこに来たのじゃないかと思う、率直にいえばね。これはいつでありますか、二十四、五年ごろですか、一番初めに統計部長を安田さんがやっておった時分、あのときに、実のところを言うと、統計関係は非常に
数字をこまかくそろえて、そうして統計関係はある
程度の
数字を確保することができた。それから以後において統計に大なたがふるわれてきたわけです。私は、仕事が減ったとは思わない。まだまだ広げていかなければならぬ面がたくさんあると思う。たとえば災害関係の
調査なんかは、これは現にふえてきておる。それから、先ほど
お話しになった農業センサスの問題、これもふえてくる。それから、サンプルなんかも、これはもう実にお粗末なとり方です。今おそらく部落単位くらいの
数字が統計は必要でしょう。ところが、郡単位くらいのものしか━━平均かなんかわからぬのじゃないですか。だから、これは実際に統計の中身をしさいに見ていけば、まるでかすみを通してながめるような
数字が出てきておるのであって、きちっと
町村単位くらいまではっきりした
数字をつかむことができない形になっておる。それを基礎にして、共済関係の問題だのなんだのみんなそれでもってはじいておる。そういうふうな点を
考えてみると、これは統計の関係を充実をして、もっと小さく分けて、そうして仕事の分量をふやしてやっていかなければならぬのが、これが統計の仕事です。そいつが、はなはだもって
政府の
考え方は、国際連合の統計の
数字を出せばそれでもって事が終るようなことを、これは実際のことを言うと、以前そういう答弁をしたことがあるのですからね。だから、統計に対するものの
考え方が非常に違うのです。そうして実際において、たとえば食糧庁におけるところの統計がある。その統計は、たとえば検査数量であるとか、あるいは出回り数量であるとか、そういうような数量をしさいに調べてあるのですけれ
ども、しかし、
政府はそれを発表をしません。発表をしないのです。そういうように、的確な
数字が世間に発表されることをおそれるのかどうか、それは知らないのですけれ
ども、しかし、統計そのものに対する
考え方が、これは非常に違っておると思う。私は、そういうような点、統計を軽んずる
考え方が今の
政府にあるんじゃないか、こういう点も
考えられるわけです。もし統計を非常に尊重するんだったら、私は、縁の下の力持ちをやっておるような、そっちの方面をもっと充実するだろうと思います。それを全然やらないのですから、これは弱いところにしわ寄せをしておる、こういうふうに判断をせざるを得ないと、私はこう
考えておるのです。そういう面はございませんか。