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鈴木壽君
大臣が時間がないようでございますから、簡単にお聞きしますが、今のあなたのおあげになった
数字ですね、確かにその
通りと思うのです。しかしいずれにしても、そのものからいって、たとえば
国道がこれだけの延長が改良されるのだ、あるいは
舗装されるのだ、あるいは
地方道がこれだけ改良され、これだけの
舗装ができるのだと、こういうふうなことだけではちょっと変なことになりはしないかと思うのです。確かにあなたのおあげになったような
数字からしますと、
地方道の方がよけい改良なり
舗装なりか伸びてきておりますね、しかし、では
国道と
地方道とのキロ数はどうかというと、これはもう
国道の方がはるかに短いのですから、ですからそういう単にどっちをよけいキロ数を多く改良したとか、
舗装したということよりも、むしろあなたの方で別にあげておるようなパーセンテージで見る方が、むしろものの実態がよくわかるのじゃないか、こう思うのですが、そこであなたの方の五ヵ年
計画の最終の三十八年三月末までの
整備状況の
見込みではパーセンテージで見ると、
国道の方は五三%の改良ができる、それから
舗装の方は四〇%のものができる。しかし都道府県道は改良が二四・三%、
国道の方の半分以下でございます。それから
舗装がわずかに七・三%で、これは
お話にならない
舗装の
状況になるわけです。ですから私は先ほど来の話からしまして、
国道を重点にやるのだということも、それは今回の五ヵ年
計画では根拠もあると思うし、私はそれでいいのですが、と同時に何べんもあなた方もおっしゃるような、いわゆる培養線なり、直接
地方住民が日常利用するようなそういう
道路のことについても、これは十分
考えていただかないと、単にキロ数だけが
地方道の方がよけい改良され、あるいは
舗装されるのだ、こういうようなことを言っても恩恵を受ける住民というものはそういうことではないと思うのです。そこで、一番初め私が申し上げましたような
心配というのは、実はこういうような割合で
国道、府県道ができておることは、ちょっと私
ども残念だと思うところもあるし、さらに市町村道に至っては、かりに千九百億の金を投じ、あるいは場合によってはそれ以上の金高、
事業量になるかもしれませんけれ
ども、実態というものは、大きなパーセンテージになって表われてこないというところに問題がある。その問題というのは、
国道等のために、あるいはあなた方の
考えておる
主要道路というようなものの改良なり
舗装なりのために、
地方は自分の直接日常使う
道路のそういう
舗装なり改良なりというものについても実は金が出ない。こういう結果を私は当然
心配されるのであります。これは形の上ではいろいろ何といいますか、
計画もできるでございましょう。あるいは無理のない
計画だというようにお
考えになるかもしれませんが、私も一応こういう
計画は、何とかこれはできるに違いないと思うのです。しかしながら、その
仕事ができても、もっと必要な特に
地方道の方に、実は
地方の住民からしますと非常に大きな不満があるけれ
ども、それを満たしてやれるような金がないという結果が出てくるんじゃないだろうか、こういうことなんです。ですから
計画がずさんで、
地方の
財政状況を全然無視したとかということを私は申し上げるのではなしに、一応の
計画としてはできるにしても、
計画外の目に見えないところに私はしわ寄せが——
地方財政の面からこの
道路の完全な今後のあり方からしますと、しわ寄せが出ていくんじゃないかということが実は私は
心配なわけです。ですから、この
計画はりっぱな
計画ですから、私
どもも先ほど
加瀬委員がおっしゃったように、だれも不賛成な者もいないし、より一そうやってもらいたいと思う。と同時に、こういう
計画だけでなしに、この五ヵ年
計画でこういう今言ったような結果が出るとするならば、この次に、できるかできないか知りませんが、かりに五ヵ年
計画を国が
考えるといった場合に、やはりこういう
比率からする問題は私は解決できないじゃないだろうか。やっぱり
国道、
地方道、主要府県道というようなものが大きなウエートを持っておる。これは国がやるから当然だというならば、これは当然かもしれませんけれ
ども、大きなウエートを持っておられる。しかし、依然として
地方住民が欲する自分たちのまわりの日常使う
道路については、なお残された部分が非常に多くなっていく。今後十年たっても私はやっぱりそういうふうな
一つのここに現われてきましたような割合で、やはり取り残された部面が非常に大きくなっていくのではないか。これでは私は
計画そのものの今後の
遂行の
状況というようなものについてやつはり
考えてもらわなければいけないじゃないか、こういうことなんでございますが、この点どうでございますか。