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説明員(
松村清之君) これは、いろいろにわたって書いてございます。「
統一地方選挙結果調」という書類の中のこれは七ページからずっとありまして、十七ページにわたって数字が載っております。簡単にかいつまんで今申し上げておるわけでございますが、
一般の市の
選挙は八五%、それから
町村の
選挙は九〇%以上、こういうような
状況になっております。
これらの
地方選挙の各種の
選挙の
投票率を見てみますると、
町村長の
選挙が
前回の
昭和三十年の四月の
選挙の
投票率に比べて一%落ちた以外は、すべて
前回よりも上昇を見ておるのでございます。中でも
婦人の
投票率は、特に
男子に比べて
投票率の伸張が上回っておりまして、今回の
地方選挙におきましては、
都道府県関係の
選挙を除きまして、
知事、
都道府県議会議員の
選挙を除きまして、他のすべての
地方選挙におきましては、
婦人の
投票率が
男子の
投票率を上回るような
状況になってきておるのが注目すべきであろうと思うのでございます。
それからもう
一つは、
大都市の
投票率、これは、絶対的な
投票率におきましては、なるほど低うございますけれ
ども、
前回と比べました場合には、他の
地域における伸びよりも
大都市の
投票率というものが伸びている。これも
一つの
特徴であろうかと思うのでございます。
これが
地方選挙の
投票率でございますが、六月二日に行われました
参議院議員選挙の
投票率につきましては、これもお
手元の「
参議院議員通常選挙結果調」、この中に、五ページから八ページにわたりまして、
全国区と
地方区に分けて
投票率があげてございますが、この
参議院議員の
選挙の
投票率は五八・七%でございまして、
前回の、三年前の
参議院議員の
通常選挙が六二%でありましたのに比較しまして、三四%ばかり今回は落ちておるのでございます。元来
参議院の
選挙の
投票率というものは、ほかの
選挙に比べて非常に過去においても低率であったのでございますが、今回はその中でも一番低く、最低の率であったのでございます。この理由といたしましては、今回の
選挙が、
選挙の
投票日が非常に
関東以北が悪天候に見舞われたということ、そして
地域によりましては農繁期にかかっておった、こういうことが原因をいたしておるのではなかろうかと、そういうふうに
考えるのでございます。それから
参議院につきましては、いつも
無効票というものが多いのでございます。お
手元にお配りした表の一番
最後の二十八ページに
無効票の調べがございますが、この
無効票につきましては、今回は
前回に比較しまして少くなっておるのでございます。お
手元の表にありますように、前国区につきましては、
前回の三十一年が八・一五%あったのが、今回は六。四%、
地方区は四・七四%が四・一六%、こういうふうに、若干でございますが、下っておるのでございます。しかし、
全国区のごときは、なお今回の
無効投票が一〇%をこえる——これは
全国区でございますが、こういう県が未だに三県もあるような
状況でございます。これが
投票の
状況でございます。
あと立候補の
状況、
党派別の
当選の
状況、
党派別の得票数等は、お
手元の
資料によってごらん願いたいと思うのでございますが、次に、
選挙の
管理執行の面からながめてみますると、
地域的には若干の問題のあった所もございますが、たとえば、
地方選挙におきまして、
投票用紙を紛失したとか、盗難にかかった、あるいはかえ
玉投票が行われた、あるいは
開票場が一時混乱いたしまして、長時間
開票事務を遅延せざるを得なかった。そういうふうに、若干
地域によりましては問題のあった所もございますが、これらにつきましては、大体
善後処置もうまく行われまして、総体的には、
地方選挙も無事に平穏に行われたことと
考えられるのでございます。
参議院の
選挙につきましては、これは、
地方選挙以上に
選挙の
管理執行の面はうまくいったのではないかと思うのでございます。ただ二、三の
地域で、ごく少数でございますが、
選挙公報に、
特定の人にしるしをつけて配った、こういうような
事例がございましたけれ
ども、これらにつきましても、すぐ回収をいたして、新しいのを配ったというような措置をとりまして、無事に済んでおるように思うのでございます。
なお、
参議院の
全国区につきましては、今回
二つのことを新しく行なったのでございますが、
一つは、
全国区の
公報につきまして
写真公報を採用したということでございます。この
写真公報につきましては、初めてでございますので、
事前に
十分候補者に
お話を申し上げ、大体うまくいったと思いますけれ
ども、中には若干の
批判がなかったわけではございませんが、その
批判は、結局紙面が非常に狭いためから来る問題でございまして、これは
写真に限らず、もとのような活字においても同様の問題で、将来は、これは
予算が伴いますので、非常に実現が
困難性を伴いますけれ
ども、スペースを広げていけば、この
写真公報というのは将来持続していっていい事柄だと思います。
それから第二は、これは
報道機関に対する速報の問題でございますが、ことしは一千万円の
国庫予算の成立を見まして、
参議院の
全国区に関する
当選の
状況は、すべて
中央選挙管理会において各
報道機関に一元的にすぐに流す。それによって各
報道機関から
一般の
選挙民に流す、こういうことで、報道陣からは非常に
感謝を受けておるのでございます。これが目新しいことだろうと思うのでございます。
最後に、これは、後ほど
警察の方からも
お話があるかと思いますが、今回の
選挙、特に
地方選挙におきましては、残念なことに、
違反の
事例が非常にたくさんあったのでございます。これらの点からして、今日
選挙制度あるいは
選挙法規についていろいろ問題が投げかけられておるのでございます。私
どもといたしましては、これら各
方面の
問題点を今集めております。その集めた結果によりまして、これにつきまして何らかの
対策を講じたいと思っておるような次第でございます。
はなはだ簡単でございますが、以上をもって私の
説明を終ります。