○阿
具根登君 予算がきまった現在九十億の金が右から左に出るということは私もそれは
考えられない。しかし
考え方なんです。
石炭に対してはどういうお
考えをお持ちですか、われわれの
考え方はこうだと、ところが資金源がどうだこうだとおっしゃるけれども、
石炭とは違いますけれども、それじゃ化繊品が出てきて、生糸がこれだけ余ったならばどうするかという場合には、三百数十億の金が出ておるわけです。そして
政府としてはちゃんとそれだけのことはやっておられるわけです。
石炭に対して生糸のようにして下さいといっているわけじゃないのですよ。これは資金運用部資金から借りて、しかも
昭和四十二年までには返しますよというやつもできないと、そういう
考えでは
石炭に対する対策は何も持っておらないと、こう言わざるを得ないのですね。それは生糸で農民の方々が非常に困る。一番困るのは仲買人の方々でしょう。それにこれも
政府の施策によって生糸を作らしたんだから、繭を作らしたんだから、それだけのことをやっておられるならば、
石炭に対して、事情は違うだろうけれども、
政府の
指示によって、そうして出してこれだけ余ってきた、その一部をしかもこれは利子をつけて返す金を借りて、そうしてこうしてやれということに対して、それがはっきり踏み切れないというのは、私どもには
考えられない。これに対してこういう
考えが出ておる、いわゆる資金運用部資金から金を借りてくれば、安い利子だから、これはありがたいのだという
考え方が
一つ。それは統制の第一歩ではないかという
考えが
業者の中に出ておる。とすると、これは
業者の
考えは、新
昭和石炭株式会社というのは、私が言うように、これは値段のつり上げの調整になってしまうのだ、それじゃそんなものは要らなくなって、皆さんがおっしゃるように、来年の三月には
貯炭は正常になるのです。一年の間にそうする必要はない。これはこれでできた以上一年でつぶれないと思うのですよ。つぶれないということは、これは
石炭の価格調整にこれは残っていくのだ、かえって危険きわまりないものだと私は思うわけなんです。そういうものを野放しにするよりも、
政府がここで手をぬらしてこういう
石炭対策を立てなければ、
石炭の値段を下げる下げるとおっしゃっても、決して下げることはない。おそらく
業者の方がこわいのは、
大臣の
指示によってこの価格をきめられるのと、それから
出炭をもっと
規制されるのが一番こわいのじゃないかと、こう思うのですよ。しかしそうすることは
石炭業界を助けることであって、今の
貯炭をかかえておる今日、こういう
政策をとらなければ、私は
大臣が
考えておられるようにはならないと思うのです。
それからもう
一つこの中で私どもが出しておりますのは
石炭を
燃料だけに、そのままの
燃料で使うのは、これは長い目で見た場合非常にむだなことではなかろうか、こういうように
考えるわけです。そういたしますと、これは何にまず化学的に使うかということになってきて、一番早いのは、これは完全ガス化したならば、わざわざ高い
運賃をかけて灰になるその灰までまぜたやつを持ってくるよりも、ガス化した方がいいのではないか、これはだれでも
考えて、相当会社でも研究しておるようでありますが、採算に合わないからほんとうの研究になっておらない。ドイツの例を見ますと、都市にガス会社の大きなパイプが通っておる。その付近の炭鉱がこれをガス化して、パイプに入れる場合にガスとして売っておる。こういう実際よそでできておって
日本にできない理由はないじゃないか。しかし恒久的なことを
考える場合には、個人の
能力、財力ではなかなかうまくいかないだろうから、そういうところまで
一つ研究してやったらどうだ、こういう
考え方で、これは出しておるわけなんです。
大臣は経済問題は専門家ですから、こういう
考え方が悪いかどうか、いいとするならば、
一つ今の間に合わないけれども、よしやりましょうと、こういうお
考えがあるかどうかお伺いしたい。