○村瀬委員
法務省の要求は決して無理ではない。三倍半以上に
事務量がふえておるものを、そのまま同じ
人間でやるというようなことは、一升の
——メートル法で一升などはなくなったのかもわかりませんが、一升のますに二升五合も、どんなに入れようとしても入るわけがないのであります。その点は数理に明るい
大蔵省が議論の余地なしに、率先
法務省の要求は当然入れるべきであって、それをお入れにならないところにもろもろのこういう不合理、またせっかく政府が「一兆よい国」のよい
予算を作っておりながら、
地方の純真無垢な、何らの悪心のない人々に対しまして、一体政府は、どうしてわれわれ
いなかの無力なものを粗末にするのかという政治に対する基本的な疑問さえ抱かすようなことを派生的に生み出すのでございます。その点は
大蔵省にお帰りになって、局長、大臣にも十分お伝えおきを願い、来
年度は必ず七百八十名なり八百名なり増員するというふうに今から
一つ御用意を願いたい。
そこで、時間がだいぶたっておりますので、
民事局長にお尋ねをいたすのでございますが、先ほど来の御答弁並びに前二回にわたる御答弁によりまして、
民事局長の苦衷は十分私も推察できるのでございます。しかしながら、七百八十名いなければこの
事務量はさばき切れないという一応の数字が出ておるのでございまするが、これに対しまして前回の
委員会で、池川
説明員の御答弁によりますと、配置転換を三百名やりたい。七百八十名要るのだけれ
ども、そのうち配置転換を三百名やりたい。その三百名のうち、三十四
年度で百名くらい配置転換をやりたい。増員をするところは
東京が三十三名、
大阪が二十三名、横浜が十四名、福岡が十一名、合計して八十一名になりまして、まだ百名には達しませんが、そういう
計画だところで
東京の
事務が、三日も五日も
登記がおくれておるが、これを何とか正常に復するにはどうしても二百名要るのだ。二百名要るところをせいぜい三十三名くらい配置転換で増員をしたい、こういう御答弁であったのであります。しかし私は、たとえば
東京に例をとりまするならば、二百名いなければ
処理はできないという計算になるのに、無理をして方々廃止したり、いろいろ他府県に迷惑をかけて三十三名抜いてきてみましても、二百名要るところに三十二名では、私は、ないよりはよいという
程度で、根本的な解決にはならないと思うのでございます。またこの三十三名というのも、先ほどの御答弁から類推をいたしますると、三十三という数字が先に出たのではなくて、周囲の都府県からいろいろ無理のない整理案を出してもらうと、たまたまそれを合計をしてみれば三十三くらいは
東京へ抜いてもよいという結論が出た。先に三十三が出て、それを周囲に割り当てたのではないという御
説明でございましたが、いずれにいたしましても、二百名要るところを、非常な無理をして、政治の基本、政治のあり方まで
地方の人々に不安を抱かすようなことまでして三十三名を
東京でふやしてみても、何らの解決にもならぬと思うのでございます。でございますから、こういう
計画は、もう少し時間をかけて、もっと根本的な解決のめどがっくまで延期をなさって、そうして臨時雇では非常に無責任になって困るでございましょうが、そこは文書その他書類の点検を厳重にするというような
方法で間に合せていくという
方法をお考えになるべきではないかという感じがいたすのでございます。
で、お尋ねをいたすのでございまするが、私が今申しました
東京、
大阪、横浜、福岡では八十一名でございますが、ほかにもどこか増員するところがあるかわかりませんが、百名ということでございました。今わかっておるのが八十一名だが、これを一歩譲って百名といたしましても、各県に割り当てますと二人ないし三人でございます。そういたしますと、二人庁を一カ所、一人庁を一カ所くらい、両方で二カ所くらい県で
統廃合をいたしますならば、この
計画は満たされると思うのでございますが、一県当り一カ所か二カ所というふうに了承をしてよろしゅうございましょうか。