○角屋
委員 農林省の
行政機構改革と申しましても、これはやはり、
国家行政機構全体の中において骨組みをどうするか、そういう中でやはり農林
行政の機構問題というものは出てくるわけです。従って、これだけを取り出してどうするということにはならないだろうと私は思います。御
承知のように、従来の
論議の中でも、農林省の機関の一部を含めまして国土開発省等を作るというような見解もあるわけでございまするから、従って、やはり、国の機構全体の中で農林
行政の推進をいかにするのが適当であるか、しかも、最近の農政の変遷等から見まして、やはり、旧来の
考え方に拘泥せずに、今日の事態に即応した農林
行政のあり方はいかにあるべきか、こういうことについては省といたしましても真剣に検討してもらいたいと思うのでございます。
この問題はこの程度にいたしまして、次に、今御
承知のように
政府の方から定員法の一部改正の法案が出ておるわけでございますが、この問題の不合理な点について、先般私は総括質問の第一陣で出ました際にも農林大臣に最後の質問の中で指摘したのでございますけれ
ども、まだ
関係の
部長が来ておらないので、この点は
部長出席のあとに回しまして、定員外の定員化の問題についてさらに触れてみたいと思います。
御
承知のように、
昭和二十四年の五月三十一日、
法律第百二十六号でもって定員法が公布せられまして、翌月の六月一日から発足をいたしましてから、要するに、
政府職員については、定員内の職員と定員外の職員、こういう大きな区分けがなされたわけでございます。しかも、定員外の職員につきましては、今日までいろいろそれぞれの
関係委員会あるいは
関係者の努力等もありまして、常勤労務者あるいは常勤的非常勤等については、それぞれ違いまするけれ
ども、だんだん待遇その他の面についても改善されて、ほとんど定員内職員と変らないという事態まで進展をしてきているわけでございます。しかし、同じ
国家公務員として
政府機関に勤めながら、一方は定員内職員として正規に勤務できる、他方、いわゆる特別のいろいろな差異がないはずなのに、常勤労務者あるいは非常勤職員として長い間そういう身分のままに拘束をされておる、こういう不合理については、むしろ定員法そのものがこういうことを結果づけておるわけでございまして、何とかして是正をしなければならぬということは、
国会内でも従来から
論議された経過があるわけでございますが、昨年も、そういう観点からいたしまして、定員法の手直しが、大体三分の一近く定員外の定員化ということに進んだわけでございます。そこで、昨年の定員外の諸君の定員化の問題のときには、
国家公務員法が基本的に改正をされる場合に定員外職員の定員化を抜本的にやるのだ、こういうふうに言われて参りました。
国家公務員法につきましては、御
承知のように、公務員
制度の改革に関する公務員
制度調査会の答申というのが
昭和三十一年十月十五日になされましてから、具体的に総理府の中に公務員
制度調査室というものができて、
国家公務員法の改正問題について、あるいはこれに関連した人事院等とも十分連携をとりながら、今日まで改正をされて参りました。おそらくは今次
国会に提案をされるんじゃないかというふうに予想されておったのでございますが、しかし、この
国家公務員法の改正そのものの
政府のねらっておるところは、私
どもから申しますときわめて反動的な性格のものが幾多伏在をしておるわけでございますから、これが出されて今日われわれが賛成できるかということになると、むしろこれは、従来から
考えておられたようなそういう内容であるとつぶさなければならぬということにも相なるわけでございますけれ
ども、そういう
国家公務員法の改正の際に定員外職員の定員化の問題については抜本的に
考えたい、こういうふうに言っておった
政府与党の経緯からいたしまして、本年の定員法の改正の中ではそういう
意味では定員外の定員化というものは全然出されてきていない。そこで、去年が定員外の定員化の第一年目である、本年が第二年目である、来年が第三年目で、三カ年計画で定員外の定員化を完全に消化いたしたいという従来の
考え方というものが、
国家公務員法の改正がいまだに結論が出ないということで犠牲にされてしまっている。しかし、定員外の定員化というものは、今日このままに放置できない現状にあるわけでございまして、御
承知のように、定員外の定員化の実数等を見て参りましても、これは
行政管理庁の数字あるいは私
どもが入手している資料その他で若干の数字の違いはありますけれ
ども、御
承知の、常勤職員については大体三万八千、常勤的非常勤については大体三万四千、両方合せますと大体七万二千近くの、いわゆる定員内の職員と何ら変らない、勤務条件で勤務している職員が現実におるわけでございます。農林省の場合をとらえてみましても、御
承知のように、大体一万三千名近くの常勤労務者、並びに一万九千三百七十五名の常勤的非常勤、さらに、もっとゆるやかな
意味における非常勤職員ということになりますと十六万九千七百四十一、こういうふうな数字になってきますが、やはり、常勤労務者並びに常勤的非常勤職員、こういうものの定員化ということが焦点に相なって参るわけでございます。
そこで、農林省の方にお伺いしたいのでございますが、今御
承知のように、
政府からは定員外の定員化の問題について法案としては提案されておりませんけれ
ども、
国会の中では、やはりこの際第二年目として定員外職員の定員化をやらなければならぬ、こういうことで、内閣
委員会の中でも与党と社会党の中でいろいろ努力がなされておるわけでございます。農林省といたしましては、実際の勤務の実態その他から見まして、ぜひ実現をしてもらいたい、こういう熱意のもとに
考えておられるのかどうか、定員外の定員化の問題についての
考え方を承わりたいと思います。