○石山權作君 よく
お話がわからないのですけれ
ども、
説明書に書いてあることによりますと、いい苗を作りまして、生長年限をきわめて短時日にして
不足の分を補うという趣旨だと思います。御
承知のように木材はうんと足りないのでございますから、いい苗を作
つていただきたいのでございますが、もししいて私ら聞くとするならば、
りつぱな設備をもって国家機関でその土壌に合う優秀な種というものを、それぞれ各地に指定し得るくらいの能力を持てれば、私は日本の林業というまのはうんと変
つてくると思うのです。そうなると民間の種苗場など困るだろうと思うけれ
ども、大きな目で見れば、せつかく国家で試験場をお持ちになっているわけですから、そのくらいの力を持ってもいいのではないかというくらいの拡充をはかった
つて、私は決して無意味なものではないし、大きな力を持つ。ですからこの林業試験場なるものをうんと拡充した方がいいという
意見です。
それと同時に、次に今度の
設置法案に出てくるところの林木育種場の問題でございますが、この育種場の問題になるとかなりに問題が違
つてくると私は思うのです。たとえば北海道、岩手、茨城、岡山、熊本の五カ所、こうしでそれぞれ苗をお作りになるわけですね。これは民間にも配るだろうし、国有林自体も補充するだろうと思うけれ
ども、私はやはりここで問題になるのは、在来行なっておるところの営林局の種苗場あるいは試験場的なところ、こういうものがどういう格好で有機的にこの五つの育種場と結ぶかということなんです。これは土地と木というものは離すことができない。稲だ
つて同じことです。土地と木とは離すことができない。この五つの個所で育種されたものがあつちこっち、北海道にも
一つあるし、東北にも
一つあるから、それぞれ似ているといえば似ているでしようけれ
ども、土地というものは断層があるわけですから、小さい道一本を境にして全然土質が違うということはありふれていることなんですから、これは今までの営林局の存在、営林局の設備を皆無にしてたとえば岩手なら岩手一県から国有林全部、東北に苗木を領布するのか、そういうやり方をとるかどうかということも私は疑問に思うわけです。やり方を伺
つておるのです。