○門司
委員 非常に時間もおそくなりますので、ごく簡単に
あと二、三の点をお聞きしておきたいと思いますが、今
警察側から
お話もございましたように、実際上の問題として、この問題は
取締りの対象にしようとすれば、非常にむずかしいのでありまして、いわゆる補導と
取締りの境界というのは非常にむずかしい問題であります。
法律をきめるときに、間違った
取締りをするというようなことはなかなか言われないのであって、皮肉かもしれませんが、当然間違いのないように
取締りをいたしますと言うにきまっておる。
ところが、実際はなかなかそうはいかぬのです。また一線の
警察官というものが、そういうことを十分認識しておりましても、現場に立ち至ったときの心理
状態というものは、何もないときに考えておるときと、目の前にいろいろな問題が出てきたときの心理
状況というものは違うのでありまして、そのときに権力を持っておる者が、往々にして権力を使いたがるということは当りまえのことであります。それを私は非常におそれるのであります。
不良化の防止に資するということに大体なっておるという話でありますが、
青少年の中には、時間的という言葉を使うと行き過ぎかもしれません、時期的という言葉の方が正しいかもしれませんが、
不良化するような気分を持つときがある。むやみに人に反抗してみたり、世の中が半分わかって、半分わからないで、自分はわかったつもりで仕事をしてみたりする非常に危険な時代がある。その時代に、深夜
喫茶等の問題がこれとからみ合ってきて、そうして
不良化する道をたどっておる。しかし、その時代が過ぎれば、かなり非行のあった
少年でも、
一つの時期が過ぎれば、けろりとして忘れたような顔をしている。真人間というと言い過ぎかもしれませんが、正しい道を歩くようになる。そこで補導するにいたしましても、その点は十分にやはり心得てやりませんと、一ぺん
警察に連れていかれた、二度
警察に連れていかれた。どうも世間から見ても、あれは困る。親の方から見ても、お前は
警察の厄介になって、ろくな者ではないということになると、知らずとそこに追いやる結果になってきはせぬか。私は、そのことを非常におそれるのでありまして、ぜひ今の
警察庁の話のようなことでできればけっこうだと思いますが、なかなかそういくかどうかということは、私にはかなり大きな疑問があると思います。
それで、直接この法案の内容のことについて、もう一、二点、重複するとは思いますが、お聞きをしておきたいと思いますことは、時間の問題についてでありますけれ
ども、その時間の問題の前に、こういう深夜
喫茶などはなければない方がいいのだという御
意見は大体わかっております。しかし、これは時間が書いてありますので、この時間を中心にして考えてみますと、大体
法律に書いております
考え方、十一時までくらいでよろしいという御
意見のように一応承わったのでありますが、そういうことでよろしいかどうかということ。それからその次には、
内部構造の問題でありますが、室内の
構造は、少くとも現在ありますものの中には、往々にして見通しのきかない特別の装置をしたようなものがあるのであります。この問題はいろいろ私はあると思いますが、
内部構造と時間でけじめをつけるということには実際はかなり問題があると思うのです。
業者からいえば、明るくさえしておけば
内部構造のことについてはそうやかましいことを言わなくても、見通しがきこうときくまいと、ある
程度やれるのだ。
ところが深夜
喫茶のこの
法律の適用を受けるような
構造にしておくと、明るくしたときに、見通しがきき過ぎてどうも工合が悪いというように、
構造と時間の問題が非常にデリケートな問題を
業者は持っておると思います。しかし、そういう問題については
業者の反省といいますか、何かを求めなければならぬと思いますが、そういう問題がありますので、
内部構造については、
現状のままでよろしい、ただ見通しがきくというようなことでよろしいかということ。
その次に問題になって参りますのは、室内の
照明の問題でありますが、現行三ルクスといっておりますが、これはできれば、われわれもしこの
法律を認めるといたしますれば、ある
程度やはり明るい
ところで、変な気持になると言うと語弊があるかもしれませんが、何かその
部屋自身が暗い感じを与えるというようなことが、心理的に
青少年にどういう影響を持つかということも非常に私は大きな問題だと思います。明るい
ところに行けば明るい気持になるでしょうし、薄暗い
ところに行けば薄暗いような心理
状態になることは、この年令層においてはことさらに私は敏感に感ずると思う。ここではこういうことをやってもよろしいのだ、こういうことをやっていけないのだというその見さかい等については、やはり
照明の問題がかなり心理的に影響してくる。従って、この
不良化を防止するということになりますと、
照明の問題がかなり大きな問題になると思いますが、
照明の問題は、率直に皆さんのお気持からお考えになって、どの
程度のものを要求されるかということを、この機会にもう一度聞いておきたいと思います。