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山村(庄)
委員 私は「はと」で帰る予定のやつを引き延ばして、四時の「こだま」で大阪に帰ろうと思っておるんですが、もう二つだけ重大な問題があります。その次は入場税、ここへ入場税の親方が来ておる。
政府原案によりますると、五十円以下、一の線を全然知らぬ顔の半兵衛でほったらかしておる。それから二と三は、これはそのまん中の中間へ数字を引いて、そうして二にする。で、上は、これは三だけにして、一切全部三にしてしまう。こういう案です。それから、この間社会党の横山さんの案を聞いてみますると、現行の一も二も、またもう
一つ欲ばって三のまん中ごろまで、百円まで一にしてしまえ、こういう話。それから、四の線までを二に、百五十円以上を三にせよ、こういう
お話ですが、これは
政府案も
考えられる点もありますけれ
ども、下の方の大衆のところを何も
考えないとほったらかしでやるのだ、高い上の方だけ
考えてやるのだということでは、ちょっと聞えませんで。それから、社会党さんは、ちょっと聞いたらいいことばかり言うのや、いっでも、どこでも。そやけ
ども、実際にそろばんと比較対照したら行われぬことを、やろう、やろうと言うて、これどうや、これどうやと、ちょっと聞いたら食らいつきはいいのやけれ
ども、実際の専門家が
考えてみると、あれはちょっと無理やというようなことがよけいある。これは社会党の伝統や。こういう税の実態から
考えて
——ここでこの間横山
先生があそこへ表を張っておったから、社会党の案だと、私はこう
考えておった。これも何も自民党の案だとは言わぬが、
山村案として
一つ出してみたいと思います。私は一と二を
一つにしてしまう。それでこれを一にする。それから三を二にする。それから四以上をもって三にする。こういう
考え方です。(発言する者あり)ちょっと横の方からも
——一
一つ土びん口は黙とってもらおう。これに対して業界全体の声というものも、これも
考えてやらなければならぬ。われわれは民衆の代表や。世間の声というもの、また業界の声というものを
——わし率直に業界の声を伝えておきまするが、これは、三十円くらいの
免税点やったら、そのくらいのものやったら、もうやってもらわぬ方がましや、
名前だけ
政府にいい顔さして、実質は何も得にならぬ、そんなことあかん、こう言っておる。わしは率直に言いますよ。それから、入場税の減税をしただけ今度入場料を引き下げるとかいう命令を出すとか、条例を出すとか、政令を出すとか、
法律できめるとかいうことを言うておる。これは実際において、
業者は、そういうふうな
実情をいろいろ
考えてもろうたならばでけぬ、こう言うておる。これは
業者の声をそのままなまで伝えているのですよ。それで、
結論として
業者の連中の言うのには、大蔵省案の通りに改悪をされるのやったら、むしろ現行のままでほったらかしておいてくれ、こう言うておる。改悪と言うておる。これはどうも
一つ感心せぬところがあるので、それで私は社会党の案と
政府案のちょうど中間の、できそうなところを取って
考えた。だからこの
山村案というものは至当だと思う。これは
業者の意見も何も聞いていません。
一つ私の言うことを
考えておいてもらいたい。
私は入場税については苦労しています。文句があります。ここでこれを
一つ申しておく。この入場税というのは、これは非常にいい
税金ですよ。これはもとは地方税だった。これは徴税費が要らぬのだ。
税務署の役人は大ぜい要らぬ。ちょっとおったらいい。そして興行会、
組合等に現実に命令しておいたらちゃんと持ってきてくれる。切符なんか判を押してちゃんとしておいたら、この
税金はインチキが
一つもないのです。徴税費が要らぬとよけい取れる。それで、私は、地方税のときに一生懸命になって、よし、こいつを
一つふやしてやれと思うて、映画館や何かどんどんこしらえるのをむやみやたらに許可した、
税金がよけい上ってくるようにと思うて。そうして大阪府で三十億ぐらい上るようになってきた。そうしたらこれを
政府がぱっと取り上げた。その取り上げる取り上げぬというところで、どうしても
政府が地方税をそんなに取り上げて財源をひったくるのならば、同じ
税金のうちでも入場税をやめて遊興飲食税を取ってくれ。遊興飲食税は、金ばかりかかって、なかなか
業者がずるいので、うまいこと上らぬのです。それも同じように二、三十億。税が一緒だから遊興飲食税を取ってくれ、入場税は大阪府は置いといてくれ、その運動をやったのです。そのときに小西君はひっかかっておるんです。よろしいか、世間では小西君が汚職だなんていうれけ
ども、これは汚職でも濱職でもない。あのときは地方庁と
政府との戦いだ。その運動を大阪は代議士に頼まなければでけぬから頼んだ。そのとき
業者は全部地方税に残しておいてくれという意見だった。地方税の方がいい。国税にされるよりも地方税の方がいい。そして業界の方と地方府県、府県知事会、府県
議長会を開いて、みんなが全国一致で、この入場税を取られまいとして一生懸命になって防衛策を講じた。そのとき、業界の連中やその他関係者を集めて一ぺん懇談し、事情を聞いてくれと言うた。よしそれじゃ時と場合によったら費用やったら府庁が出してもいいからと、わしのところの税務長が来て言うた。そうしたら、よしおれにまかしておけというので、柳橋かどこかへ人を呼んで相談をした。そのあとでちょっと一ぱいやった。その費用はわずか三万や五万だ。それを、業界の連中がそんなものを
先生に払わせておくのはいかぬといって払ったとか、
先生に渡したとかいう問題だ。府庁のために、これは公けのために小西
先生は奮闘してくれた。けれ
ども、いかなんで、税は地方税から国税に取り上げられてしもうたのや。そうして、全国の人は知らぬ顔の半兵衛で、小西君を、あいつは汚職や濱職や、こういうふうな気の毒なかわいそうな目にあわしておるのです。
政府と地方とのけんかなんです。その中に入ってうまいこと調停案なりいろいろやってくれようと思ったのが、
内容はそういうことでひっかかったのや。検事局あたり、あるいは裁判所あたりが僕を呼び出したら、僕はちゃんと言うてやる。こんなものは国家、
国民のため、地方か国家かということのためにやった。そのときのわずかばかりの費用にすぎぬ。それから、府庁のことをいろいろと代議士さんに頼まなければならぬが、もううちのことはあかぬぞ、お前らのことを頼まれてやったらじきにひっくくられる、ばかな目にばっかりあう、あほくさい、わしは何も聞かぬぞといって府庁のことは聞かぬのや。仕方なしにわしが出てこなければならぬ。だから、わしは、この入場税というものには非常な関心を持っておる。このいきさつを話すと、あのときに、遊興飲食税を
政府がめんどうくさいやつを取り上げて、入場税を地方へ置いといてくれたら、こんな小西君が縛られたり監獄へ行ったり、あんな裁判所へ行ったりすることは要らぬのです。これは公けの速記録にも載ることで、私は小西君のために言うが、彼は精神的にそんな三万や五万
業者からインチキでひったくるような、あるいはざあざあするような、そんなけったくさい男とは違うのや。この入場税はこういう歴史を持っておる。だから、入場税がこんな改悪されるなら、おれが佐藤に言って、こんなものはつるし上げてやろう、こういうことを言ったが、お前はまだ入場税についてくちばしをいれるのは早い、黙つといてくれ、わしがやってやるから、こういうことなんです。
私の案はその中間をとって、できにくい案でもない。また一と二を一緒にすることがいかぬというなら、二の途中まで、まあ七十円くらいまで何か一にしてやるような工夫をしてやって下さい。上の方はどないしてもよろしい。この点を
一つ考え直してもらいたい。また、小西親分が、
大蔵大臣のところにどなり込みに行ったりして、妙なことをやってけがしたり引っぱられてはいかぬので
——そんなことやりかねへん男だ。そういうことはしたくないから、
一つよう大蔵省も
考えて、ときによったらわれわれは修正案を出すかもわからないけれ
ども、そのつもりで、今あまりかたいぴしゃっとした答弁をすると抜き差しならぬようになりますから、それだけあらかじめ御承知の上で、この点についての
一つ簡明な答弁を願いたい。