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二階堂委員 従来よりも一そうそういう点に留意して
仕事をやるようにいたしたいということでございますが、
協議会というものを昨年ですか
お作りになって、この
協議会を足場にして
促進しなければならぬというお
考えであるようでありますが、けっこうなことだと思っております。しかし、今承わりますというと、
実施個所等については、
自分の方ではこういう
個所をやりたいということを
協議会に
申し入れている、提示している、また
国鉄の方の
意見も、どういう
個所をおやりになるおつもりかということを承わっているということでございますが、
輸送力の
増強という点から
考えてみまして、少くとも今後は
国鉄におかれても、いろいろな
事故防止の
観点、あるいは
交通経済の
観点から
考えられまして、
立体交差をお
考えになっていると私は思うのであります。また
道路にしてもしかりでありますが、そうであるならば、やはりこの
協議会に初めて
自分の
考えている
個所を持ち寄って話をするということでなくて、少くとも
予算の
折衝と並行して、あるいはそれ以前に、具体的に
自分の
考えている
個所等を
事前に
相談して、そうしてなるたけ
協議事項に持ち込まれなくて
仕事を進めていくように
考えられるということが当然であろうと思います。従来そういうことがなかったために、非常に
仕事がおくれているということは非常に遺憾にたえないのでありますが、この
協議会を
お作りになってから、わずか一回ばかりしか
お開きになっておらないのであります。こういうことでは、何のために
協議会を作っておられるのかわからない。しかもその
協議会を
お開きになって、
自分の
個所はこういう
個所だということを
お互いに話し合うだけでその
会議が終るということであっては遺憾だと思っております。なるたけ早くこういう
協議会を開かれて、
お互いに真剣に御
相談をされて、こういう
立体交差の
実施が
促進されるように積極的に
努力していただかなければ、単に
話し合いをするだけでは何にもならぬと思っております。要は従来大きな問題になっておって、しかも
交渉解決等に長時間を要しておったようなこの問題を具体的に取り上げて、この
仕事を
促進されることが、
協議会を
お作りになったそもそもの
目的ではなかろうかと私は思っております。その
目的に沿うように、
一つ十分協力していただきたいと思っております。今承わりますと、
道路局では、大体
実施個所は
地建——直轄の
国道に
関係すれば
地建、あるいは
地方道等は県庁が主になってやるわけでしょうが、大体
地建当局にまかしておる。そうして
地元の
国鉄の
監理局等と
交渉をさせておる、こういうことであるようであります。そこで、私は
国鉄の方にちょっとお伺いいたしますが、先ほど私が劈頭に申し上げましたように、実際にはいろいろな
方法で
工事が
促進されるように
努力をなさっておることは、私も認めるわけでありますが、やはり相当な長
年月を要した
個所もあるようであります。私は、ここに
資料をもらっておりますから、具体的に言えとおっしゃれば申し上げてもいいわけでありますが、時間もとりますので、具体的な問題については差し控えますけれ
ども、
道路局は、主として
地建の方に
交渉の
責任を置いておるということであります。私も
いろいろ地建等に参りまして、
地建の方だけの
意見を聞きますと、
国鉄の方では、一本にお
話し合いをするような
窓口ができていない。これはもちろんそうでしょう。
国鉄には
施設局があり
電気局があり、あるいは
通信局ですか、私はよく存じませんが、あるいは
保線関係の区とかいうものがあるようでございますが、そういうふうに
交渉の
窓口が
二つないし
三つ、あるいは四つに分れておる。従って
立体交差の
相談をする場合には、やはり
窓口が
一つでないから、
二つ、
三つにまたがる
窓口に
交渉をしていかなければならぬ。かりに
施設局の方でいろいろな
話し合いがまとまっても、また
電気通信その他の方でなかなか話がまとまらないために、
話し合いの時間が非常にかかり過ぎておるという
うらみが私はあろうと思っております。今私が手元にいただいておる
資料を見てみましても、
昭和三十三
年度の踏切り
除却の
実施状況でございますが、
国道分が二十四カ所、
地方道分が十二カ所、合計三十六カ所ということになっております。これはいつまでの
決定かわかりませんが、
費用分担で
協議が成立していないものがまだ十カ所も残っておる。それから
国鉄側の
計画が未
決定で遅延しておるものが六カ所、
設計を
協議中のもの、または
設計準備中のものが六カ所、その他で、こういうようなわけでありまして、
協議が成立して済んでおるものが三十六カ所のうち十一カ所、こういうふうな
実施状況であります。これは何月までの
報告かわかりませんが、最近の
報告であろうと思っております。
費用負担の
協議、その他
工事対象事業等についての
協議というものは、御
承知の
通り道路と
鉄道との
交差に関する
建設省と
日本国有鉄道との
協定というものができておりまして、これも見てみますと、ずいぶん
国鉄と
道路の
関係の
話し合いがもめて、歴史的にも相当な
年月の争いを経て、ようやくまとまったのが
昭和三十一年十二月十八日であります。この
協定に基いていろいろお
話し合いをされていかれるものと思っておりますが、今申し上げましたように、
昭和三十三
年度のこの
実施状況を見てみましても、まだこういうような具体的な問題で
協議ができていないというような
状態である。なぜこのように
協議の成立に時間がかかるか、これは、私は両
当局の
責任もあると思っております。あるいは
自治体との
話し合いにいろいろな問題が起ってきて、そういうような結果が出てきておると思うのでありますが、やはり何と申しましても、ほんとうに両
当局、特に
国鉄の
関係は
窓口も多いのでございますが、それぞれの
窓口を通じて
折衝することは、私はなみなみならぬ
努力を要する
仕事であろうと思っております。従来のように長くかかっておったのではとてもいけないということで、私はきょうも
当局の方に
お願いを申し上げて、こうしていろいろなことをしゃべっているわけでありますが、
当局の
方々が、
道路輸送の
増強、あるいは
交通経済の
立場から、
国家経済の発展、
繁栄の
立場から、もう少し真剣になって
お互いが
話し合いをしていかれるならば、私はこんなに
協議がまとまらないような件数が多く出てくるはずはないと思っております。私は、この点で
国鉄当局の
責任を一方的に追及するわけではありませんが、このまとめ方の
責任者というものが、あまりにばらばらになっている
うらみがありはしないか。また言葉が過ぎてはなはだ失礼かと存じますが、
国鉄一家というものは相当大きな
一家をなしておって、歴史的に見ても非常な力を持っておる存在であります。
国鉄優先主義と申しますか、そういうような
考え方で、
道路の方の
話し合いというものも、
請願工事というような
考え方で、各局の部課の
責任の
方々がお
話し合いを進めておられるのではないかというような感じも、率直に私は持っているのであります。こういうことでは、どうしてもこの
話し合いがうまくいかないのであります。
話は違いますが、私は
国鉄の方になぜそういうことを申し上げるかというと、実は
道路の問題とは別になりますが、
土地改良組合が
用水路の
改修を長年かかってやっているところが私の郷里にありました。そこがたまたま
国鉄との
交差にちょうどぶつかったのであります。その
交渉に
地元の
土地改良組合が約二年有半かかりました。
国鉄の
言い分を聞いてみますと、
土地改良組合は、
自分の方で勝手に
用水路の
改修計画をお
立てになって
仕事を進めておられるわけで、
事前にそういう
交渉を私
どもは受けておりませんので、
費用の
負担等については、あなた方の方でお持ちになるのが当りまえだ、こういうことを
現実に聞いて、そのとき私も非常に憤慨いたしまして、
当局の方にも厳重な抗議を
申し入れたことがあります。ところが本社の方から、鹿児島の
管理部の方に
電話をしていただきましたら、一週間もしないうちにその問題が
解決した。
土地改良組合が二年有半もかかって
仕事をいろいろ
折衝しておったものが、今申し上げましたように、これはあなたの方が勝手に御
計画なさったことでありますから、
費用については、当然
土地改良組合がお持ちになるのが当りまえだ。御
承知の
通り、その
地方は毎年
災害等で洪水が出るところであります。従って
用水路の
改修を行うこと
自体が
災害を防ぐことである。その
災害のために、
鉄道自体も毎年
災害を受けているような
個所であります。そういうような
言い分も私は聞きました。けしからぬじゃないかといって
運輸省に参りまして
監督局長——当時の
監督局長の名前は忘れましたが、
お話し申し上げましたところ、その当時、まだこの
協定が成立しない前でありましたが、これは三十一年ですから、できておったと思いますが、
負担金五百万以下の
個所であるならば、
地方の
監理局長の権限にまかしてあるというような
お話でありました。
電話一本かけて一週間もしないうちに
解決した、こういうような体験を私は持っております。
そういうことからいたしますと、先ほど申し上げましたように、
国鉄一家は大した勢力を持っている。何にしても
国鉄ががんばっておれば、言う
通りにならなければいかぬ。
用水路も言う
通りになる。あるいは
道路との
交差の問題につきましても、たとえば
鉄道が新線を
お作りになる場合には、
鉄道が主であって
道路は従である。だから、
鉄道に並行して
道路も勝手にあっちに曲げろ、こっちに曲げろ、そういったような指示までしている
個所もあるやに私は聞いております。こういうお
考えでは私はいかぬと思う。やはりこれは、すべて
国家経済の
繁栄、
交通輸送力の
緩和という点から
考えてみて、
一つ真剣に協力をしていただかなければならぬと思っておりますが、こういうようなことについて、
国鉄当局はどういうふうに今後の
——こういうような長年かかって、しかも今申し上げましたように、まだ三十三年分ものが未
解決に終っているという
個所が具体的にあるわけであります。こういう
個所を早く
解決するようにしていただかなければならぬと思っておりますが、こういうような
考え方について、一体どういうふうに今後
道路局あるいは
建設省と
話し合いを進められていく気持があるかということを、
一つお尋ねしておきます。
同時にまた、各
地方の
監理局にその
話し合いの
責任を持たしておくということも、これはやはりそういう手足の局を持っておられればいたし方ないと思っておりますが、しかし先ほど申し上げましたように、
施設部があり、
通信があり、あるいは
電気があり、いろいろ
設計等も相当時間がかかると思っております。この
設計がまとまらないとか、あるいは
負担の区分がまとまらないとか、あるいは
工事の
対象の
個所がなかなかうまくいかない、たとえば
立体交差を行う場合におきましても、
国鉄の方はある一定の区間だけは
負担に応ずるが、それ以上の範囲についてはなかなか
負担をするわけにいかぬ、こういうような御
意見もある
個所については出ておるのであります。しかし
道路の方といたしましては、たとえば
立体交差をする場合に、
道路を一部変更するという場合には、やはりその
道路をある特定のすでに
交通ができる
道路まで取りつけていかなければ、
道路としての役目を果さないわけであります。ところが
鉄道の方では、そこまで余分に
道路を持っていくとなると、
自分の方の
負担が多くなるというような見地から、やはり
道路と
国鉄との
道路を作る場合の
話し合いがなかなかうまくまとまらないという
個所もあるように私は聞いております。こういうようなことでは、これは少々の
負担増になることもやむを得ませんが、やはり同じ
目的のために協力していただくという真剣な気持があるならば、簡単に私は
解決ができるはずだと思っております。できないところに、なかなか
電気は
解決がついたが、施設は
解決ががつかぬとか、あるいは保線の
関係で問題が出てきたとかいうようなことで、
地方の知事とか
地方の建設局はこの
折衝に非常な
努力をいたしております。こういうこと、実際私も
地建等に参りまして話を聞いて、非常に遺憾に
考えますから、先ほどいろいろ問題外のことまでもつけ加えて御
意見を申し上げましたが、私はもう少し高い見地に立って、何か
窓口を一本にして、早くこういう問題が
解決できるように
促進していくという心がまえが
国鉄当局の方にもなければならぬ、こう思っておりますが、こういうようないろいろ申し上げましたことについて、
当局の
方々の御
意見を承わっておきたいと思います。