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森脇証人 これは、吉村氏が当
委員会において、この大蔵省主計局、N。7、極秘と書いた
書類であります。そうして、ここのところで彼が訂正いたしましたのは、三十一年四月十三日とはなっておるが、これは三十一年でなく三十二年であるということを訂正しておる事実がありました。そうして、この全体を通じまして、私が
専門家に鑑定を受けた関係の
内容においては、こういうものがやすやす民間人に流れていくということは、これは大へんなことだ、こう聞いております。それから、この中で特に重要な一点があります。それはここにございますこの折り畳みになっておる表であります。これは、あとで皆様がごらん下さればわかります。これの表題にはレーダー
性能要目と書いて、いろいろ詳しく書いてございます。そこの一番最初にあるのがAPG—3OA、その次にAPG—37改と書いてあります。その次がAPG—34、この三つのレーダーについて、ずっと詳しくデータが出ております。それからその次には照準器、サイト、カッコしまして、
性能要目として出ております。それには一番最初がA—4であり、その次がMG—4改と書いてあります。その次がMA—10と書いてあります。
そこで、その一番最初のAPG—30A、これは現在
日本にもきておるところのレーダーであるそうであります。その次にある二つのものは、これはいまだ
日本に来ていないというのが実相であり、もし来ておるとしても、これは
アメリカ国防省から
防衛庁にでも手渡されてあるならば、あるであろうというものであります。そこで第一のこのレーダーは、
専門家の鑑定によれば、現在
日本の
防衛庁においても非常に極秘であるべき性質を温存している。その次の二つ申しました部分は、現在なおかつこれは
アメリカ国防省の機密に属するものであ
つて、これが第一、一民間人に流れておるようなことがわかったならば、大へんな問題だという鑑定を受けております。従ってこの二つについて、当
委員会が
アメリカ国防省に対して、この事実が果してそうであるかどうであるか
質問されたら、その真偽がわかると思います。よって、かかる重要なものが天川ふぜいに流れ、従ってまた私ら民間人にも手に渡るというような現象は、国家
国防の上からいって、事重大だと私は思います。(「その
通りだ」と呼ぶ者あり)
それからこれを見ますと、これは大体F86—F、
F100、
F104の諸元
性能の比較、これも私が知っておる限りでは、吉村氏が天川氏に委嘱して作らしたということは当
委員会で
証言しておるはずであります。ところが、これが青写真でずっと出ておる中から、あとでいろいろと赤インクでもってさまざま訂正してある個所がたくさんあります。その訂正されておる部分のほとんど大部分というものは、
ロッキードの
性能を落す方向に向
つての訂正の赤インクであります。従って、これは三十二年の四月何ぼにできたものでありますから、これを天川氏が
基本線にして、
ロッキードを落すためにどうするかということで、この赤線を入れたものだろうと私は推定されます。そして、その赤線で訂正されて
ロッキードが
性能を落すようにな
つたものの数字が多くここに出ておるわけであります。そういうようなことから考えますと、これも
国防会議が天川に委嘱した。次の
グラマン、
ロッキードも、どういうことに使われたか私は知りませんが、要は、そのときも天川に委嘱した。そうするとこの委嘱された第一の表に、そういうような訂正の文句が書かれてある。しかも、それは
ロッキードの
性能を落すような方向に書かれてある。こういう事実について、わかるわけであります。