運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1959-03-13 第31回国会 衆議院 決算委員会 第10号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十四年三月十三日(金曜日)     午前十一時三十一分開議  出席委員    委員長 田中 彰治君    理事 井原 岸高君 理事 鹿野 彦吉君    理事 鈴木 正吾君 理事 高橋 英吉君    理事 小川 豊明君 理事 山田 長司君    理事 山本 猛夫君       綾部健太郎君    宇田 國榮君       加藤 精三君    木倉和一郎君       久野 忠治君    瀬戸山三男君       橋本 正之君    増田甲子七君       村上  勇君    保岡 武久君       淡谷 悠藏君    板川 正吾君       神近 市子君    小林 正美君       田中幾三郎君    西村 力弥君       森本  靖君  出席国務大臣         国 務 大 臣 伊能繁次郎君  出席政府委員         防衛庁参事官         (長官官房長) 門叶 宗雄君  委員外出席者         証     人         (前国防会議事         務局参事官大蔵         省主計官)   吉村 真一君         専  門  員 黒田 久太君     ————————————— 三月十三日  委員大久保留次郎君、賀屋興宣君、齋藤邦吉君、  椎名悦三郎君、中島茂喜君、増田甲子七君、渡  邊良夫君、坂本泰良君及び松平忠久君辞任につ  き、その補欠として綾部健太郎君、橋本正之君、  瀬戸山三男君、宇田國榮君、久野忠治君、木倉  和一郎君、加藤精三君、板川正吾君及び小林正  美君が議長の指名で委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  歳入歳出実況に関する件(防衛庁航空機購  入問題)      ————◇—————
  2. 田中彰治

    田中委員長 これより会議を開きます。  本日は歳入歳出実況、特に防衛庁航空機購入問題について調査を進めます。証人として吉村君が出席されております。  まず証言を求める前に証人に一言申し上げます。昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことと相なっております。宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が、証人または証人配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係にあった者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び、医師歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士弁護人公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあった者がその職務上知った事実であって黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになっております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは三月以上十年以下の懲役に処せられることとなっておるのであります。一応このことを御承知になっておいていただきたいと思います。  それでは、法律の定めるところによりまして、証人宣誓を求めます。御起立を願います。  宣誓書の御朗読を願います。     〔証人吉村真一朗読〕     宣誓書  良心に従って、真実を述べ、何事もかくさず、又、何事もつけ加えないことを誓います。
  3. 田中彰治

    田中委員長 それでは、宣誓書署名捺印して下さい。     〔証人宣誓書署名捺印
  4. 田中彰治

    田中委員長 これより証人証言を求めることにいたしますが、発言の通告がありますので、順次これを許します。  淡谷悠藏君。
  5. 淡谷悠藏

    淡谷委員 吉村証人にまずお伺いしたいことは、あなたはこの前、当委員会証言を求められました際に、天川勇氏は新三菱重工の顧問ではないということを言われました。その際に、決算委員会にあなたが呼ばれたあと大川氏を再々訪問したというようなことを言われておりますが、何回くらい訪問されましたか。
  6. 吉村真一

    吉村証人 三、四回くらいしたと思います。
  7. 淡谷悠藏

    淡谷委員 その用件は一体何だったのですか。あなたは当委員会でいろいろ天川氏のことについても聞かれましたし、いろいろグラマンの問題に対するあなたの気持を聞かれたはずなんですが、その後何か天川氏と打ち合せをするような必要があったのですか。
  8. 吉村真一

    吉村証人 打ち合せというわけではございませんが、再三御証言申し上げましたように、個人的につき合いをやっておりますし、まあ天川個人の名誉に関することもいろいろ出ておるようでございますし、そういった関係で、天川氏のところへ行って、その後の内輪話とか世間話をした、あるいは私の関係証言先生に聞いておいた方がいいという点も聞いたことがあると思います。
  9. 淡谷悠藏

    淡谷委員 あなたの関係で聞いておいていいというのは、どういうことですか。
  10. 吉村真一

    吉村証人 天川氏が新三菱顧問であったとか、あるいはその金がどこから出ておるとかというふうなことを、まず私の知らかったことにつきまして、天川氏の意見を聞いたことがあります。
  11. 淡谷悠藏

    淡谷委員 天川氏はどういう返答をされておりましたか。
  12. 吉村真一

    吉村証人 新三菱嘱託とか何とか、そういった職員では全然ないと言っておられました。
  13. 淡谷悠藏

    淡谷委員 金はどこから出たと言っておりましたか。
  14. 吉村真一

    吉村証人 金については大部分三洋だが、一部新三菱とかそのほかの会社から出たのもあるというふうに言われました。
  15. 淡谷悠藏

    淡谷委員 三洋電機、新三菱。その他というのはどこですか。
  16. 吉村真一

    吉村証人 そこまでは尋ねません。
  17. 淡谷悠藏

    淡谷委員 あなたと一緒に方々飲み歩いた金はほとんど新三菱及び三洋から出ておりますか。
  18. 吉村真一

    吉村証人 金がどこから出たか、この前の証言でも申し上げましたように、当時私は天川氏にお願いして、天川氏と一緒に飲んでおった。どこから出たかについては、当時は三洋電機からおそらく出ているだろうと推測しておったわけでございます。
  19. 淡谷悠藏

    淡谷委員 あなたはたった今、決算委員会でいろいろ聞かれたことについて、個人の名誉に関することもある、また金の出どころもいろいろ聞きたいから、それで行ったのだと言っております。ところが、一番肝心かなめ料理屋支払いの金の出先を聞かないという話はないと思うのですが、一体三洋、新三菱が出した金というのは、料理屋以外どこに使われたのですか。
  20. 吉村真一

    吉村証人 三洋、新三菱が出した金をどこに使われたか、それは私は存じません。
  21. 淡谷悠藏

    淡谷委員 むろん料理店などの支払いに使われたかどうかも、あなたとしては確かめなかったのですね。じゃ、何を確かめに行ったのですか
  22. 吉村真一

    吉村証人 天川氏なんかと一緒会食しました分の支払いについては、先ほど申しましたように、当初は三洋電機から出ておるのだろうと推測しておったわけであります。
  23. 淡谷悠藏

    淡谷委員 天川氏は、あなたに言わせますと、非常な軍事通であり、また国際事情通である、あなたが教えを請うに足るほどの人だというのですが、あなたの先生に当るこの人からいろいろごちそうになるということは、どうしても筋道が立たぬのですが、そこは一体どう考えられます。
  24. 吉村真一

    吉村証人 たしか二十八年以来の古いつき合いでございますから、それで先生も酒のきらいな方でございませんから、一緒に飲みにいこうというふうなことで、再三行ったわけでございます。別に先生がついているわけではございませんけれども、いろいろ御意見を聞かせていただく、その人からごちそうになったという結果にはなっております。
  25. 淡谷悠藏

    淡谷委員 ずいぶん多額の金を支払っておられるようですが、一体天川さんという人は一カ月どのくらいの収入があります。あるいは新三菱三洋からどれくらいの金をもらっておりますか、お聞きになりましたか。
  26. 吉村真一

    吉村証人 そういう金銭上の関係については別に聞いておりません。
  27. 淡谷悠藏

    淡谷委員 それじゃ、あなたが打ち合せに行ったのは何を聞いたのです。さっきは金銭上の関係を聞きに行ったと言うし、今度は金銭上の関係を聞かなかった。決算委員会で聞かれたことについてあなたはどういう打ち合せをしに大川氏をたずねられたのですか。
  28. 吉村真一

    吉村証人 私と天川氏の飲んだ分が、この前の委員会委員方の御質問によりますと、新三菱から出ておるということがございましたから、そういうようなことがあったかどうか、それを聞きに行ったわけでございます。天川氏の所得なりあるいは収入の全体が幾らか、そういうことについてはお聞きしたことはございません。
  29. 淡谷悠藏

    淡谷委員 天川氏は、飲んだ金を新三菱が払ったかというあなたの質問に対して、どう答えられたのです。
  30. 吉村真一

    吉村証人 一部あると言っておられました。
  31. 淡谷悠藏

    淡谷委員 一部あるというお答え。そうすると大部分天川氏の財産、ということでもございますまいけれども、収入から払ったことになるのですが、あなたは長い聞交際して、その点不思議に思ったことがございませんか。
  32. 吉村真一

    吉村証人 別に不思議に思ったことはございません。
  33. 淡谷悠藏

    淡谷委員 あなたは天川氏をこの前、哲学の博士であるか、経済学博士であるか、とにかく博士だと言っておりましたが、このことは聞違いございませんか。その後聞きませんでしたか。
  34. 吉村真一

    吉村証人 別に先生文学博士あるいは理学博士であるとはっきり申したことはございません。世間でそういうふうに確かに言われておりましたが、あるいはその中には、いやそうじゃないんだ、という人もおったようでありますが、その点について、果して博士号を正規に持っておられるかどうかまで伺ったことはございません。
  35. 淡谷悠藏

    淡谷委員 あなたは天川氏を国防会議その他へいろいろ紹介の労をとったようであります。推薦もされたようであります。国防会議推薦する人を、身分も確かめないでやられたほど、あなたは軽率だったのですか。
  36. 吉村真一

    吉村証人 推薦と申されましたが、私は別に天川氏を推薦というような意味でやったのではございませんで、非常にいろいろな斬新な知識を持っておられるし、総合的な話が非常にうまい人であるから、一度話を聞いたらどうかというふうな意味で、御紹介申し上げたということでございます。
  37. 淡谷悠藏

    淡谷委員 だれにその話を持ちかけたのです。
  38. 吉村真一

    吉村証人 国防会議事務局の、だれだったか忘れましたが、事務局の方に、一度話を聞いたらどうかというようなことで申し上げたことはございます。
  39. 淡谷悠藏

    淡谷委員 そのころ、あなたはどこにおったのですか。あなたは国防会議参事管か何かをしておられたように思いますが……。
  40. 吉村真一

    吉村証人 たしか国防会議事務局が発足した当時でございますから、昭和三十一年の夏ごろだったと思いますが、従ってそのころは私は大蔵省主計官をしておったわけでございます。
  41. 淡谷悠藏

    淡谷委員 大蔵省主計官防衛関係のことをやっておられたことはこの前聞いておりましたが、相手の事務局員を権かめないで推薦して、それがそのまま嘱託辞令まで出すようなことになりますか。結局は廣岡事務局長にあなたが話したのじゃないですか。
  42. 吉村真一

    吉村証人 廣岡事務局直接には話さなかったように覚えております。
  43. 淡谷悠藏

    淡谷委員 国防会議事務局でそういう関係決定するのに、廣岡事務局長承認は要りませんか。
  44. 吉村真一

    吉村証人 だれをお呼びして話を聞くかということの決裁については、むろん事務局長決裁は要ることになっておるだろうと思います。
  45. 淡谷悠藏

    淡谷委員 予算の支出はだれの承認が要りますか。
  46. 吉村真一

    吉村証人 予算の使用につきましては、やはり事務局長承認が要るはずでございます。
  47. 淡谷悠藏

    淡谷委員 事務局に関しては事務局長がすべての責任を負うという原則と考えてよろしいですか。
  48. 吉村真一

    吉村証人 事務局の都内の事務を総括して管理するという意味においては、そうであろうと思います。
  49. 淡谷悠藏

    淡谷委員 あなたの証言を聞いておりますと、最初の場合と二回目の場合と大へん食い違っておるのです。由比という人についても、山田委員から聞かれた場合に、最初は知らぬと言っておる。追及されましたら、知ってはいるが役所で知ったと言っておる。この前に私の質問に対しては、飲んだこともあるという答弁をしておる。どの答弁が一番正しい答弁ですか。
  50. 吉村真一

    吉村証人 一番先にお会いしましたのは、たしか役所でございます。その後一、二回飲んだことがあるというふうにこの前は御証言申し上げたはずでございます。
  51. 淡谷悠藏

    淡谷委員 初めからそういうふうにあなたは証言しておりませんね。由比という人は知らぬということを言っております。だんだん問い詰められて、あなたは初めて由比という人と飲んだにとがあると言っておる。その由比という人と飲んだのは二、三回というのですが、それは一体どこですか。
  52. 吉村真一

    吉村証人 一、二回と申し上げましたが、この前の証言でも申し上げましたように、どうも赤坂方面であったような気がするのでございますが、具体的な場所は、はっきりしないということを申し上げたわけであります。
  53. 淡谷悠藏

    淡谷委員 あなたはあまり回数が多いから忘れましたろうが、実はきのう森脇氏を参考人に呼びまして、ここでいろいろ質疑応答したあとに、あなたが答えられたことを全部出しまして、一つ一つ問いただしましたら、間違いがないという参考意見を述べております。もしもあなたが思い返して、あるいは思い出されて、この森脇メモに載った事実をこの委員会で訂正されるかされないかは、今後非常に大きな影響を持つと思うので、これはやはり慎重に考えて御発言願いたいと思うのですが、どうも私、初めからのあなたの証言を調べてみますると、初めの証言あと証言とが大へんに食い達っておるのがあなたの証言持色なのであります。何だかその点でぼかしてしまおうという意図がはっきり見受けられる。あなたは天川氏のところに行って決算委員会の内容の話をして、いろんな書類を始末をした記憶はございませんか。
  54. 吉村真一

    吉村証人 別にそういう事実はございません。
  55. 淡谷悠藏

    淡谷委員 それじゃ伺いますが、あなたが一緒会食をし、あるいは飲んだ人の名前を、記憶にあるだけ述べていただきたい。
  56. 吉村真一

    吉村証人 これは私生活にわたることもございますので、どの範囲までお答えすべきか、ちょっと……。
  57. 淡谷悠藏

    淡谷委員 実は重大な段階ですから、私は全部言ってもらいたいと思うのです。これは決してあなた個人の追及を目的とするものじゃございません。ただ、今グラマンの問題というのは大きな疑惑を招いております。このグラマン問題の審議の態度は、当決算委員会の将来についても影を投げるおそれがあるのです。疑惑が当委員会にさえかけられている形がしばしば出て参ります。これは、はっきりその結末を明らかにしなければ、国民に対して責任が果せない。あなたも単なる自分の一身の問題としてお答えになるだけでなくて、大きな国の問題である。国の防衛の問題である。これにつながる汚職を一体どういうふうに解明するか——解明するというよりは、むしろはっきり真相を社会に出して、これは白とも黒ともけじめをつけて、国民疑惑を解くような国家的な責任を痛感して御返答願いたいと私は思うのです。  あなたがそうおっしゃるならば、私は一々項目をあげますが、これはこの前私が言いましたが、三十二年の九月に電研岩瀬、あるいは防衛庁海幕調査第二課長井星、こういう人たち一緒に飲んだことはございませんか。
  58. 吉村真一

    吉村証人 その岩瀬とか井星という方は存じませんから、飲んだことはないと思います。
  59. 淡谷悠藏

    淡谷委員 それでは船後、森本益田田中、こういう人々は知りませんか。船後というのは大蔵省主計官をしておられた。それから森本というのは防衛庁関係の人である。益田という人は三洋電機の人である。田中というのは大蔵省主計局の主査です。この点はどうです。思い出せませんか。この前は否定しておりますが、どうも違うので、はっきり開き返しておきたいと思います。
  60. 吉村真一

    吉村証人 益田氏以外はもとの私の部下でもあり、あるいは防衛庁で同じような仕事をしておる人でございますから、飲んだことはありますが、しかし益田氏という人は私存じませんから、おそらくそういうメンバーで飲んだことはないと思うのです。
  61. 淡谷悠藏

    淡谷委員 もう一ぺん言って下さい。
  62. 吉村真一

    吉村証人 今、名前を四人ばかりおあげになったのでございますが、そのうちで船後、田中森本君というのはときどき飲んだことがございますが、しかし益田君という人は私存じておりませんので、おそらく酒席の席でも一緒に飲んだことはないと思っておる次第でございます。
  63. 淡谷悠藏

    淡谷委員 この船後、森本という人をあなたは知っているし、十七日の晩飲んだこともあなたは認められるでしょうね。
  64. 吉村真一

    吉村証人 その日に飲んだかどうか、この前の証言でも申し上げましたが、はっきりしたメモをとっておりませんので、その日に船後君たちと飲んだかどうかはちょっと私の記憶にはないのであります。
  65. 淡谷悠藏

    淡谷委員 あなたはこの前、私には、はっきり、ございませんと証言していますね。今度は、多少飲んだことがあるかもしれないというふうにお考え直しですか、あるいは思い出されましたか。
  66. 吉村真一

    吉村証人 先ほどの四人のメンバーで飲んだ事実はない、こう答えたと思います。
  67. 淡谷悠藏

    淡谷委員 よろしい。それでは四人のメンバーで飲んだことはないとしたならば、三人のメンバーで飲んだということは、はっきり肯定されますね。
  68. 吉村真一

    吉村証人 三人のメンバーで飲んだことにつきましては、ときどき飲んでおりますから、その日に飲んだかどうかはわかりませんが——その日に飲んだかどうかとおっしゃられると、私としては、どうもはっきりわからないと答えるよりしょうがないということであります。
  69. 淡谷悠藏

    淡谷委員 ときどき飲んだのは、どこで飲みました。
  70. 吉村真一

    吉村証人 船後君たちと飲んだのは大乃あたり、あるいは京稲あたりで飲んだと思います。
  71. 淡谷悠藏

    淡谷委員 幾松はどうです。
  72. 吉村真一

    吉村証人 幾松で船後君や田中君と飲んだ記憶はないのでございます。
  73. 淡谷悠藏

    淡谷委員 幾松ではほんとうに飲んでおりませんか。これは確実な資料が上ってきているんですがな。
  74. 吉村真一

    吉村証人 天川氏と、たしか二回ばかり幾松で飲んだことはございますが、そのときは船後君や、そういった森本君とかいうメンバーはいなかったと記憶しております。
  75. 淡谷悠藏

    淡谷委員 私は、あなたのように続いて飲み、時にははしごをかけて飲んでいる人に、一々日をはっきり思い出せとは言わないが、天川氏と飲んだ大体の年と月くらいは思い出されると思いますが、幾松で飲んだのは、何年両月でしたか。
  76. 吉村真一

    吉村証人 だいぶ前のことでございますから、同月というほどのなにも現在記憶から薄らいで、ちょっと思い出せないのであります。
  77. 淡谷悠藏

    淡谷委員 船後氏とはどういう話をあなたはされたか。そのとき大蔵省主計官をされておった、あなたの後輩だと言っておりますが、あなたは後輩を連れて行って天川氏に支払いをさせておるのですが、これは一体どういう話なんです。あなたのふだんの遊蕩費は全部天川氏が支払うのですか。
  78. 吉村真一

    吉村証人 先ほどの幾松で飲んだかどうかは、はっきりしないのでございますが、天川氏、船後君と飲んだときには——大体船後君は、天川氏が旧海軍省時代に同じ課でたしか働いておった懇意な関係にあるのでございます。こういった関係で親しい間柄で、ときどき飲んだということでございます。
  79. 淡谷悠藏

    淡谷委員 今、私言っておるのは、一体一緒に飲むのに、ただ、飲みたいからといって飲むのか、何か話があって飲むのか、そこを確かめたいのです。
  80. 吉村真一

    吉村証人 酒席の席で天川氏のいろいろな新しい知識をお聞きする、あるいは昔語りをするというふうな趣旨で飲んだわけでございます。
  81. 淡谷悠藏

    淡谷委員 酒席の席で酒を飲み、女をはべらせて新しい知識をあなたは傾聴されるのですか。これはやはり国防会議嘱託費を十万円も出して、辞令を出して、そういう人から知識を得るために、その人の金で酒席においてあなたが知識を得るわけですか。どうもおかしいではないですか。
  82. 吉村真一

    吉村証人 プライベートな関係天川氏とは再三つき合っておったわけでございまして、そういった間柄で、天川氏も昼間は勉強されたり、あるいは講演に行かれたりして忙しいようで、会えないことも多いわけでありますから、夜聞いたこともあるということであります。
  83. 淡谷悠藏

    淡谷委員 あなたは私的な関係と申されますが、あなたは国防会議参事官をしておられた。天川氏も嘱託である。しかも調査費は出しておる。それを私的な関係で、飲みながら調査を依頼し、その内聞を聞く。その支払い天川氏がやる。あなたは私的な関係でさまざまな資料なども天川氏に提供したのですか。
  84. 吉村真一

    吉村証人 天川氏は別に嘱託というわけではございませんで、たしか三十二年の二月に、この前申し上げましたように、次期戦闘機の機種の性能の比較をどういうふうに考えたらいいかというふうなテーマで作業をお願いしておったわけであります。その関係——その関係というわけでもございませんが、そのほかには国際情勢なり、あるいは防衛全体の話なり、そういうものもわれわれの任務としてあるわけでありますし、そういうことについても聞いたというわけであります。
  85. 淡谷悠藏

    淡谷委員 天川氏が国防会議から頼まれた次期戦闘機決定についていろいろ調査をしておられたので、そういう関係でいろいろなことも聞いた、とあなたはおっしゃるのですね。
  86. 吉村真一

    吉村証人 天川氏と飲んでおったのは、要するに、頼んだ二月以後もむろんございますけれども、それ以前にもだいぶ前から飲んでおるわけでございますから、別に戦闘機関係で飲んだというわけではございません。
  87. 淡谷悠藏

    淡谷委員 三十二年の二月以後でよろしいのです、あなたは、たった今、次期戦闘機決定についての話をされたと言って、私に聞き返されると、すぐ訳しておりますが、あなたの証言はどの程度までほんとうですか。はっきり言って下さい。この期になってから、そんなに保身にきゅうきゅうとしなくてもいいじゃないですか。いさぎよく言いなさい。
  88. 吉村真一

    吉村証人 戦闘機の話について先生意見を交換するために飲んだということじゃございません。それは人間でございますから、話をしておる間に、こういう戦闘機があるとか、こういうことにすべきである、というような話も聞いたわけであります。
  89. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員 ちょっと関連して。ここに出ておるメモには、たびたびあなたが天川氏その他の人と会合、会食をされた、こういうふうに出ておる。それを一々今聞いておられるようですけれども、それは、なかなか人間心理状態で、一々そういうものを、いつだれとどこで飲んだということは覚えておられないということは常識なんです。ただ問題は、今あなたがここで御証言されましたように、数回天川氏などと会食しておった事実は認めておられる。そういう場合に、このメモ通りであるかどうかわかりませんけれども、場合によっては、連日料亭等において会合しておられる場合があるのです。そういう際に、一体どういうふうな状況と申しますか、どういういきさつでそうなるのか。たとえば天川氏からあなたや、あるいはその他あなたの知り合いに連絡があって行くのか。どちらから連絡をして行くということになるのですか。そういう点を一つ伺います。
  90. 吉村真一

    吉村証人 当時の状況を、どちらからと申しましてもあれでございますが、天川氏から、今晩飲もうじゃないかとか、あるいはまた私の方から、じゃ、あしたももう一回会いませんか、というようなことで行ったことはあります。
  91. 淡谷悠藏

    淡谷委員 私は、あなたのような国の防衛予算を握る役所の重要なポストにいる人が、それほど公私混淆しているとは、もうあきれ返ったものだと思います。ある場合には私的な立場、ある場合には公的に天川氏を国防会議推薦する。あなたは、三十二年の二月に、天川氏に次期戦闘機についての調査を依頼されたと言っておりますが、嘱託じゃないとあなたは言うのですね。それほど詳しく知っているならば、天川氏は、国防会議との間でどういう関係でつながれたのですか。はっきりおっしゃって下さい。
  92. 吉村真一

    吉村証人 天川氏が国防会議嘱託でないということは、これはこの前申し上上げましたように、調査委託費を払うための委嘱をしたことはあると思います、という意味で答えたのでありまして、嘱託という別に身分を与えたわけではございません。
  93. 淡谷悠藏

    淡谷委員 あなたは、そのために辞令を出したということを証言されておる。何の辞令ですか。あなたが嘱託じゃないと否定されるならば、別なことがあるでしょうから、はっきりその内容を言って下さい。
  94. 吉村真一

    吉村証人 前回、別に辞令を出したとは言っておらないと記憶しておるのでございますが、何か委託の指令が、あるいは委託契約の契約書のようなものを渡しておるのじゃないかというふうに、たしか申し上げたと思います。
  95. 淡谷悠藏

    淡谷委員 委託契約書、あるいは委託指令みたいなものというと、これは、一体身分的にはどうなります。契約者ですか、あるいは何になりますか。これは嘱託じゃない、ただし委託費は払う。これは、やっぱり国防会議を主体として、天川氏を相手方として何らかの契約が結ばれたと見てよろしいですか。
  96. 吉村真一

    吉村証人 別に身分上、公務員に採用するとかなんとかいう意味の行政契約ではなくて、単なる私契約、売買契約と同じように意味の契約であると思います。
  97. 田中彰治

    田中委員長 ちょっと証人、あなたに申し上げておきますが、あなたの答弁を聞いていると、前の答弁と違って、いろいろ複雑になってくるのです。あなたが、国防会議のりっぱな職にある人が天川と飲んだ。その天川と飲んだ金がみんな産業企業からきているということをあなたも知っているのだから、そして毎日か一日置きくらいに飲んでおって、今、ああでもない、こうでもないと、苦しいことをやらないで、もう少しやはりあなたの解決の方法があると思うな。こうやって、だんだんと迷惑していってしまうんだ。あなたの言うことを聞いていると、この前の証言と今度とは違う。あなたが言い抜けしようと、しまいと、世間では知っているじゃないですか。りっぱな役人が、飛行機を作るところの会社から金を持ってきて飲んだということを、あなた決心しなさい。自分の身分を考えなさい。
  98. 吉村真一

    吉村証人 当時、天川氏と再三つき合っておりましたときの支払いは、天川氏が、おれにまかしておけというわけで、おれは三洋電機からもらっておるんだから、というようなことでございまして、新三菱重工から出ておるとは、私はそのときは毛頭考えなかったのであります、
  99. 淡谷悠藏

    淡谷委員 今の天川氏との関係ですが、私的契約とあなたはおっしゃるのですね。あとのいろいろな調査依頼も、やはり同じように私的契約を結んでおりますか。天川氏の場合は特別なんですか。
  100. 吉村真一

    吉村証人 調査委託費が、当時、あのときにたしか百万ぐらいついておったはずでございますが、そのうち天川氏との契約には、たしか十万円ばかり払っておるはずで、そのあとは商大の先生にお願いして、何か防衛調達について一つのテーマ、それからあと二、三件あったように思いますが、そういった調査の委託をしております。
  101. 淡谷悠藏

    淡谷委員 調査を委託する場合は、十万円というのは通り相場ですか。
  102. 吉村真一

    吉村証人 それは、それに要しますいろいろな労力とか、あるいは価値とか、そういったものから総合的に判断されるのではないかと思っております。
  103. 淡谷悠藏

    淡谷委員 そうしますと、契約書の内容には、調査依頼をした内容が全部列記してありますね。そうでなければわからないと思いますがね。
  104. 吉村真一

    吉村証人 私は、契約書の方をやっております経理担当の参事官でないのでありますから、最終的な文書がどういうような格好で出されたか承知しておりませんが、こうこうこういうものを調査してくれと頼むわけでございますから、その頼むテーマについては、むろん明記してあるわけでございます。
  105. 淡谷悠藏

    淡谷委員 あなたは、天川氏に何を頼んだのですか。あなたは、その契約書の内容がわからないと申しますけれども、推薦したのはあなたなんです。話の糸口をつけたのはあなたなんです。一体天川氏には、国防会議でどういうことを調査してもらったらよかろうということをあなたは言ったのですか。明確にお答え願いたい。
  106. 吉村真一

    吉村証人 次期戦闘機を選びます場合に、選定に当りまして性能比較をしなければいかぬわけでありますが、その性能比較する場合のその性能の取り方、あるいは性能の考え方というようなものについて、どういうふうに考えたらいいかというふうな意味で、たしか頼んだように覚えております。
  107. 淡谷悠藏

    淡谷委員 次期戦闘機の性能の比較、これには資料が要るはずですが、あなた、何かお渡しになりましたか。
  108. 吉村真一

    吉村証人 当時、別にこのための資料を渡しておるということは、なかったように思っておりますが、ただ、いろいろな途中の段階で、天川氏と、こういうところはどういうふうに考えたらいいであろうか、というような議論をしたことはございますから、そのときに、あるいは若干資料天川氏に指摘し、あるいはその点を指摘して話を聞いたようなことは、あったように思っております。
  109. 淡谷悠藏

    淡谷委員 若干の資料とは、どういう内容の資料ですか。
  110. 吉村真一

    吉村証人 会社のデザイン・ブックあたりで、われわれが考えてみると、どうもこのあたりはおかしいのだが、どういうふうに考えたらいいであろうかというふうな意味で、相談申し上げたことはあります。
  111. 淡谷悠藏

    淡谷委員 会社のデザイン・ブックというのは、どこの会社ですか。
  112. 吉村真一

    吉村証人 これは候補機種が、たとえば、当時はノース・アメリカンとか、あるいはグラマン、ロッキード、ノースロップ、あるいはコンベアと、こういった会社がありましたから、どの分についてであったか、はっきり覚えておりませんが、疑問についてお尋ねしたことは、あるように思っております。
  113. 淡谷悠藏

    淡谷委員 ノース・アメリカン、ノースロツプ、ロッキード、グラマン。そのほか入っておりますか。
  114. 吉村真一

    吉村証人 今の会社のほかに、いろいろ日本に対して、当時アメリカの航空会社から、飛行機の推薦なり売り込みがあったわけでございますから、その中にはF102を作っておりますコンベアの資料も若干持っておったと思います。
  115. 淡谷悠藏

    淡谷委員 このデザイン・ブックは、直接アメリカからおとりになりましたか、国内で手に入れましたか。
  116. 吉村真一

    吉村証人 会社のデザイン・ブックと申しましても、千差万別、いろいろあるわけでございますが、会社が各国に対して、たしかにあれは、売り込み用に作っておるようなデザイン・ブックもありますれば、ほんとう意味の設計図面みたいなものもあるわけであります。われわれの手に入りましたのは、何しろみな新しい飛行機でございますから、おそらく各会社が売り込み用に使った簡単なパンフレットみたいなものであったと思います。
  117. 淡谷悠藏

    淡谷委員 そのパンフレットは、直接あなたの方に送ってよこしたものですか。それとも、国内の何らかの会社を通して送られたのですか。
  118. 吉村真一

    吉村証人 私の方で見ましたのは、たしか防衛庁を通じて、防衛庁からもらったり、あるいは借りておった資料だったように思っております。
  119. 淡谷悠藏

    淡谷委員 貿易商を通じて防衛庁から手に入れた資料というのですか。じゃ、その貿易商は、どこの貿易商ですか。
  120. 吉村真一

    吉村証人 私がお答えしましたのは、防衛庁と申し上げたので、別に貿易商社と申し上げたのではございません。
  121. 淡谷悠藏

    淡谷委員 この資料は、防衛庁から出たのですね。
  122. 吉村真一

    吉村証人 お借りし、あるいは見せてもらったのは、防衛庁からいただいたものです。
  123. 淡谷悠藏

    淡谷委員 お借りし、あるいは見せてもらったのが防衛庁……。そのほかはどこです。
  124. 吉村真一

    吉村証人 大体そうだと思っておりますが、中には、コンベア社のように、直接何か郵便で舞い込んできたようなものもございます。
  125. 淡谷悠藏

    淡谷委員 防衛庁のだれの手から借りましたか。名前をはっきり聞きたいのです。
  126. 吉村真一

    吉村証人 私の方としましては、大体あそこの防衛局を通じて、あるいは装備局を通じて借りておったわけでございますから、そのどちらかだったと思います。
  127. 淡谷悠藏

    淡谷委員 諸元比較表は、どこで借りましたか。
  128. 吉村真一

    吉村証人 諸元比較表と申しましても、ちょっとわからないのですが、どういう……。
  129. 淡谷悠藏

    淡谷委員 飛行機の性能の比較表であります。諸元比較表としてあります。大蔵省主計局の判が押されてあって、極秘の判が使われてあります。これは、天川氏の所有であったことは確認されておりますが、これは、一体どこから手に入れたのです。
  130. 吉村真一

    吉村証人 その大蔵省主計局の文書の件につきましては、前回も御質問がございまして、たしか私の方の山中政務次官が調査をしますということでお答え申し上げたのでございますが、その後調査いたしましたら、私の方にございました。これは、日付が実は三十一年の四月の十三日ということになっておったものでございますから、今まで三十一年度の書類のフアイルを探しておったのでございますが、このフアイルにはなかったわけです。三十二年度のフアイルを見てみましたら、そのちょうど御指摘のF86、1〇〇それから104の比較したものがございまして、それがあったわけでございますが、これは、ほんとうのことを申し上げますと、大蔵省で中身を作ったのではなくて、天川氏が当時——これは、日付が三十一年になっておりますけれども、実は三十二年の四月の十三日の書類を誤まった三十一年と書いたようでございますが、その書類でございまして、これは、断片的にいろいろF86、1〇〇、104、いわゆるセンチュリー・シリーズの話がだいぶ話題に上ってきましたころに、いろいろ天川氏から出た話を断片的に聞いておったのでございますが、それを、私が実は四月五日に国防会議事務局の方に転任になったのでございますが、そのあとで、何かまとめてくれということで、先生にお願いしてまとめてもらったのがあの文書であるというのが、どうも真相であるようでございます。
  131. 淡谷悠藏

    淡谷委員 これは、非常に重要な問題ですから、すっかりお聞きしておきたいのですが、この文書をまとめてくれというのは、だれからだれに頼んだのですか。
  132. 吉村真一

    吉村証人 はっきりした記憶はございませんが、私も、その当時主計官として話を聞いておりまして、私がおそらく頼んだんじゃないかと思うのでございますが、ただ、それが参りましたのは、私が向うに行ってからなものでございますから……。じゃ、天川氏の作った文書になぜ大蔵省と書いたり、あるいは極秘の判を押したかという御質問が当然あると思います。これは、当時あまり世間にも広がっていない話の結果のデータをまとめたものでございますし、先生自体も、あまり公けにしないように、部内限りにしてくれというふうなことをおっしゃられて、事務の補助者が極秘の判を押して——これは、手抜かりでございますけれども、大蔵省が複製の労をとったという意味で、大蔵省と書いたんじゃないかと私は推測するわけでございます。
  133. 淡谷悠藏

    淡谷委員 あなた自体、そういう質問をされるのが当然だろうと思うと言うほど、この問題に対する疑惑は深いのです。あなたは、酒を飲み過ぎて頭がぼやけているのじゃないですか。私が頼んだんだろうと思う——自分で頼んだことさえわからない。それで、よく役所で勤まるものですね。あなたが頼んだのですか。だれに頼んだのですか。もう一ぺん分別し直して下さい。重要なことですから。
  134. 吉村真一

    吉村証人 文書で頼んだかどうか——私、先ほど申し上げましたように、どうも私が頼んだのではないかという程度の記憶で、当時国防会議事務局に転任する際でございまして、あるいはそのまま言わずに行ったのかもしれません。あるいはその話を聞いておったときに、話だけじゃ断片的でよくわからぬから、まとめてくれまいかというふうに言ったんじゃないかというような気もしますが、だいぶ前のことでございますから、ちょっと記憶がないのでございます。
  135. 淡谷悠藏

    淡谷委員 あなた自身、この諸元比較表というのは、世間に流布してない書類でもあるし、重要な書類でもあるということを言っておられる。その書類を取り扱う場合に、私が頼んだかもしれない、という非常にあいまいな態度——あなたがやりましたかと、私はこちらから聞きたいのです。あなたが、あなた自身に向って、おれがやったんだろうかというそんなにルーズに扱う機密書類というものがあるのですか。大蔵省防衛に関する機密書類を、いつでもそんなにルーズに取り扱っておりますか。責任者もわからなければ、依頼を受けた者もわからない。そういう形で、ナンバーのある書類までこんなに粗末に扱っているのですか。
  136. 吉村真一

    吉村証人 私が三十二年の四月五日に主計局から国防会議事務局に参りましてから、あの書類が出てきたわけでございますから、その後どういうふうに扱われたかは、私は知らないのでありまして、それは、想像するにそういうことではなかろうか、ということを申し上げたわけでございます。
  137. 淡谷悠藏

    淡谷委員 じゃ、あなたは、その書類を天川氏に渡してくれと頼んだことは、確実なんですね。
  138. 吉村真一

    吉村証人 別に、天川氏に渡してくれと頼んだというよりも、そういう書類が出てきたのは、私が国防会議事務局に参りましてから、あとで知ったわけでございますから。私のあと防衛関係の係としては、おそらく天川氏から原稿をもらって、それを複写したわけでございますから、原稿を渡すべきところを、複写したものを返したのではなかろうか、かように考えております。
  139. 淡谷悠藏

    淡谷委員 話が違うじゃないですか。天川氏が原稿をして、原稿で返すべきところを複写で返したというのですが、資料は、これは大蔵省資料ですよ。大蔵省が複写して出すならいいけれども、天川氏から出た原稿の複写をしたというのは、どういうわけですか。私が言っているのは、大蔵省主計局の判があり、極秘の印を打ってあるこの書類のことを言っているのですよ。取り違えないでお答えいただきたい。
  140. 吉村真一

    吉村証人 中身は天川氏の作られたものでございますが、それを、一応形式的にも極秘の判を押し、大蔵省と入れたからには、形式的にはそういった極秘文書の扱いをとろうじゃないかというなにが、むろんあったと思いますが、そもそも原案を作られた方に原稿を返すべきところを、原稿がきたなくなったものでございますから、写真版にとった分をお返しして、その他は部内限りということで、そういう意味で極秘の判を押した、そういうふうに考えております。
  141. 淡谷悠藏

    淡谷委員 諸元比較表は、天川氏が作られたものですか。
  142. 吉村真一

    吉村証人 先ほどから問題になっております大蔵省主計局の極秘の判の押されました文書の中身は、天川氏が作られたものでございます。
  143. 淡谷悠藏

    淡谷委員 三十二年というと、ちょうどグラマンの問題が突発した年なんです。天川氏は、新三菱あるいは三洋関係があって、その金であなたをごちそうしている人間なんですよ。それが機種決定調査を依頼されて、自分で作った資料に基いて飛行機の性能を比較する。これじゃ、一人で全部やっているように思われますね。この比較表を天川氏が作った経緯というものを、あなたは知っておるはずですが、隠さないで述べていただきたい。
  144. 吉村真一

    吉村証人 先ほどの書類につきましては、私が離任後の書類でございまして、どういう経緯でそれが作られたかについては、その前に、たとえばF86とか1〇〇とか104とかの性能の断片的な比較なり、性能そのものについては、ときどき話は聞いておったわけであります。それは、予算の査定なり、防衛担当の主計官として当然知っておくべき知識でございますから、聞いておったわけでございますが、ただ書類で出てきたものについては、私の離任後でございまして、どういう経緯で作られたかは、はっきりしないのです。私としては知らないのです。
  145. 田中彰治

    田中委員長 淡谷さん、ちょっと。防衛庁長官が、小川君の質問があってすぐに帰られるそうですから、十分ばかり待って下さい。
  146. 淡谷悠藏

    淡谷委員 けっこうです。
  147. 田中彰治

    田中委員長 防衛庁長官が出席されましたので、吉村証人証言は保留し、長官に対する質疑に入ります。  証人には暫時控室でお待ち下さい。     〔吉村証人退席〕
  148. 田中彰治

    田中委員長 防衛庁長官に対する発言の通告があります。これを許します。小川豊明君。
  149. 小川豊明

    ○小川(豊)委員 長官にお尋ねしますが、長官は、まだ就任後、日が浅いわけですから、防衛庁の細密な動きについての御認識はないかと思うのですけれども、今、問題になっているいわゆる次期戦闘機の問題は、昨年の四月二十日に内定したわけです。ところが、その後この購入は、いろいろな問題があって一時中止になった、こういうことが発表されていますが、このことは御承知でございましょうか。
  150. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 お答え申し上げます。お話のように、F11F——lFの次期戦闘機決定の問題につきましては、昨年の四月二十日に内定をいたしました。ところが、その後いろいろな事情が次第に発生いたしました結果、現在のところにおきましては、内定自体はまだ国防会議でそれを取り消したというようなことはないように承知いたしておりまするが、防衛庁といたしましては、その後の新しい事態等につきましても、各国、ことにアメリカの新しい機種その他の状況については調査研究をしておる、かような段階でございます。
  151. 小川豊明

    ○小川(豊)委員 そうすると、新しい次期戦闘機は内定したが、いろいろな事情で、それを購入の手続はしておらないで中止しておるが、これは内定を中止したのではない。こういうことなんですが、その理由としては、アメリカのその後の新しいいろいろな飛行機を比較研究するために、これは中止した、かような御答弁と解釈してよろしゅうございますか。
  152. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 私の申し上げたことが十分でございませんので、御理解いたたけなかったかと存じますけれども、昨年の四月二十日に内定をいたしましたが、御承知のように、その後いわゆるグラマン機についていろいろな問題が生じましたために、一時その決定——決定はもちろんでございますが、内定自体が停滞をしておるという状況でありますし、当防衛庁といたしましては、次期防衛目標の整備もしくはF86Fについて、次期戦闘機を製作しなければならぬというような状況から、事態の進展を期待するために、その他の各種の戦闘機種等につきましてもいろいろと研究をいたしておる、さような状況であります。
  153. 小川豊明

    ○小川(豊)委員 そうしますと、四月二十日に内定したものは、(山田(長)委員「四月二十日じゃないよ、十二日だ。」と呼ぶ)その後、今ここで問題になっておりますが、グラマン問題とかなんとか、いろいろこういうことが起ってきて、一時これを中止する。しかしながら、あと戦闘機の製作というものはゆるがせにできないから、各機種について調査しておるという段階だ。こういうことですが、そういたしますと、その内定した飛行機は、こういう問題が起ってきたので、やはり国民に対してこういう疑惑というものは解いて、すっきりした姿で次期戦闘機決定しなければならない、そういう点も配慮の中に加わって中止された、こう思うのですが、それはいかがですか。
  154. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 決定は見ておりません。現状は、御指摘のような点も考慮されておるかと存じます。
  155. 小川豊明

    ○小川(豊)委員 そういたしますと、グラマンが内定したにもかかわらず、これはその後踏み出しておらない。そういう中において、今防衛庁——あなたではない、あなたの部下である幹部の諸君の何人かが、新しいノースロップのN156を購入すべきだということで、それぞれ動いておるということが私どもの耳に入っておるわけですが、こういうことについて、長官は御承知でございますか。
  156. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 その後の事態につきましては、私も事態を聴取し、また調査をいたしておりますが、ただいま御指摘のような点については、全く承知しておりません。
  157. 小川豊明

    ○小川(豊)委員 そういう事情は何ら知っておらないとすると、そういう動きがあったとしても、これは長官が命令したわけでもなければ、研究しろと言ったわけでもなくて、そういう事実があるとするならば、それはあなたの下部の人たちが、自分の判断でやっておるにすぎない。こういうことになるわけですが、そう解釈してよろしゅうございますか。
  158. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 御指摘のように、私からはそういうものを、特にこのノースロップについて調査研究を命令したという事態は、全くございませんから、もしさような事態がかりにあるといたしますと、下部のそれぞれの主管において研究等がなされたかどうか、その辺も承知いたしておりませんが、御指摘のような関係で、もしされたとすれば、調査研究したろうと存じます。
  159. 小川豊明

    ○小川(豊)委員 それで、お伺いしておきたいのですが、こういう非常に重大な問題は、国防会議なり防衛庁なりで一応こういう機種、こういう機種については調査をし、研究をすべきだという意見が一応まとまって、そのまとまったことが、長官の指示なり命令なりによって、調査研究等はされるべきではないかと思うのですが、あなたの方の機構としては、下部でそれぞれ独言の立場でそういう動きをしても、差しつかえないようになっておるわけですか。
  160. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 その点につきましては、下の方で調査研究をいたしまして、それが次期戦闘機の問題に関連ありますれば、当然これは御指摘のごとく、機関を通して私の手元にまで参り、そこで協議の結果、さらに次の段階に移るべきだと存じますが、私はその点について何ら承知しておりませんから、現在それまでの事務としては、私ども防衛庁としてその問題の処理には当っておらないということであります。
  161. 小川豊明

    ○小川(豊)委員 これは、つい最近私の入手した情報なんで、必ずしもこれ自体を私首身も正確であると断定しておるわけではありませんが、今この問題は、非常に国会でも問題になって、国会の審議自体にも影響を及ぼしておる問題である。そういう点から、非常に慎重に扱わなければならない。それにもかかわらず、これによると、ノースロップN156というのを購入したいからというので、ぜひアメリカに行って調査したいから、調査団の派遣を許可してくれと、アメリカの方へ申し込んだ。ところがアメリカの方でも、今グラマンの問題が、決算委員会等では問題になっておるのだから、これは防衛庁の長官、国防会議の議長とよく相談してからにしたらどうか、ということを言った。ところが三月の六日に、再び防衛庁の幹部の一、二が顧問団の方へたずねて行って、航空部長に会って、国防会議の議長も防衛庁の長官も、防衛庁の幹部はみなノースロップN156を日本の戦闘機として購入したいという意見に大体一致しているから、ぜひノースロップN156の購入調査団がワシントンに行けるように手続を頼む、こういうふうに申し入れた。こういうことがはっきり文書で出ているわけです。そうすると、あなたは、こういうことについては何ら相談も協議も受けておらない、従って関知しない、こういうことになるわけですか。
  162. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 お尋ねの点につきましては、私もその点、御質問の趣旨を伺ったものですから、直ちに当方へ参ります前に、次官にも、その間にそういうふうな事情があるかということを尋ねました。また防衛局長も見えておりますが、少くともわれわれ幹部の間では、さような命令をしたこともなければ、さような指示をしたこともない。またさようなことについて、何ら関知しておらないということを、明確に申し上げます。
  163. 小川豊明

    ○小川(豊)委員 そうすると、防衛庁の幹部として当然の職責ですから、新しい機種をどういうのを選ぶかということに対して調査研究することは、私はあり得ると思うのです。これは越権だと思いませんが、もし長官等が知らないにもかかわらず、防衛庁の幹部でしょうが、一、二の人が顧問団の方へ行って、アメリカヘの派遣を手続するというふうなことは、これは当然長官等の了解なしにとった非常に越権な行為になるのではないか、こう解釈されますが、この点はいかがでしょうか。
  164. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 次期戦闘機の機種決定問題は、御承知のようにきわめて重大な問題でございますので、これらの点につきましては、私どもとしては数回これに関する会合を開きまして、基本的な態度については、国防会議においてもう一度この問題をいかにすべきかということを処理してもらった上で、防衛庁としてはさらにこれに関する具体的な研究を進めようという話し合いをいたしておりますので、ただいま御指摘のような、特定のものについて今から調査団を派遣するとか、在日顧問団の方へそれの懇請をするとかというようなことは、防衛庁としてはございません。もしそれが、御指摘のように、かりに一部の人によってあったといたしますれば、それは、さっそく私どもとしては調査をいたしたい、かように考えております。
  165. 山田長司

    山田(長)委員 関連して、長官が今参りましたときに、たまたま証人として呼ばれておりました吉村氏が話をされていたのを、あるいはお聞きになったと思うのでありますが、いずれ長官にあらためて出ていただいて、いろいろ今の戦闘機の問題については伺わなければならぬと思っておるわけですが、大体防衛庁の長官は、私に言わせるとかわり過ぎるのですよ。これは、何もあなたの寿命を長くするということで発言するのではないが、船田の場合にしても、あるいは津島の場合にして、左藤の場合にしても、あるいは伊能長官の場合にいたしましても、大体大小の選挙のたびごとにかわっておる。もうあなたも、そろそろかわるという風説が出ているくらいなんです。今の吉村証人の話を聞いていてもわかりますように、戦闘機決定に当っての諸元比較表なるものは、天川という一介の浪人によって作られておるものが国防会議に出されて、これが論議の中心になっている。実は、これは前回の吉村氏のこの場に来ての証言では、諸元比較表については全く関知しないということが、二月十三日の本委員会の速記録にちゃんと載っていますけれども、そう言っていたのがきょうは、諸元比較表は天川勇という者が作ったとはっきり言っておる。一体、一介の浪人がこういう重大な諸元比較表を作って、それが戦闘機決定を見るに至るような重大な状態にまでなっていたのを、かように決算委員会で取り上げたことによって、このことが世に出たわけでありますけれども、今、長官は、次期戦闘機の問題についての結論は国防会議できめるようになる。こう言われておるが、御承知のように、国防会議メンバーというものは、岸首相を初めとした四人の大臣である。一体この四人の大臣が、ほんとう戦闘機の性能のことをこまかく知っているかどうか。防衛庁長官自体だって、戦闘機の性能のようなものは理解されないと思うのです。しかも長官が、ちょいちょい半年とか十カ月でかわってしまうような状態で、その場限りの、将来の栄達のために長官を足場にするようなことで、どんどんかわっていったのでは、せっかく重大な国防の、しかも莫大な経費を使う戦闘機の問題について、ほんとうに一介の浪人に左右されるような重大な段階にきておると思うのです。ここで長官は、ただ国防会議で結論を出すというようなことだけでなくて、何かもっと権威のある機関が一つ必要であるような感じを持たれないかどうか。私は、現在の段階におけるところの戦闘機の購入というのは、設備資金に新三菱が四十億の金を費し、川崎航空が十五億円、国家の金を使っているということで、それがために急いで戦闘機を購入して、そこに仕事を与えなければならないというふうにしか考えられないのですよ。まあ就任早々の長官ですから、こういうことについて、今ここで詰問することがいいかどうか問題ですけれども、どうかそういう点で、何らかの形で——機種の選定に当っては、ただ国防会議意見だけとか、一介の浪人の手腕によってそれが結論を出すというようなことは、絶対に許されないと思うのですが、何かこれについて御所見があるかどうか、伺いたいと思います。
  166. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 日本における航空機の生産につきましては、御承知のように、日米共同生産協定によりまして、F86F、T33等の練習機の生産が川崎航空、新三菱等で生産されるように相なりましたことは、これは、申し上げるまでもないことであります。従って、それに続く次期戦闘機の問題として、御指摘のようなことが起ったことについては、政府としては全く遺憾なことである。御指摘のように、諸元比較表なるものが、果して一私人の天川氏によって作られたのかどうかということを、私確認いたしておるわけではございませんが、御指摘のようなことであるとすれば、きわめて重大な問題でありますと同時に、国防会議といたしましては、御承知のように、各種の専門的な組織を通じまして、諸般の資料国防会議へ提出され、それに基いて、国防会議メンバーが周到な研究をした上で次期戦闘機をきめる。かような段階だと存じますが、御指摘のように、国民の大切な税金を使って防衛の任に当り、また防衛の装備をいたすということでございますから、お話の通り、慎重の上にも慎重を重ねてこれが決定をしなければならぬと私も考えておる次第でございます。
  167. 山田長司

    山田(長)委員 ただいまの御発言の中に、国防会議メンバーによって慎重にきめるというが、総理及び大蔵大臣、通産大臣、あるいは防衛庁長官、あるいは企画庁長官、こういう人たち国防会議の構成メンバーであって、一体これらの人たちだけで、ほんとう戦闘機の精密な問題の意見が開陳できるものかどうかということに私は疑問を持っておるのですよ。こういう点について、何らか機関が当然ほかにあって、それが具申をするというなら話がわかると思うが、そういうことがないので、こういう天川という一介の浪人の比較表などに重点を置かなければならないような結果になるんじゃないかと思うんですよ。こういう点について、何か御意見はないかというのです。
  168. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 私どもとしては、それぞれ防衛庁防衛庁として独自の研究に基く調査をし、その調査資料を提出し、国防会議事務局としては、それぞれその任に応じた調査研究をいたしており、また通産省あるいは大蔵省もしくは経済企画庁が、それぞれ財政その他の見地から、それぞれの資料を出して検討いたしておりますと存じますが、御指摘のような専門的な問題については、それぞれ専門機関が組織を通じて出されたものと考えますが、こういう重要な問題については、防衛庁としても今後慎重な検討をして、万全を期したいと考えております。
  169. 山田長司

    山田(長)委員 私は、飛行機のことをよく理解しないのですけれども、この間の予算委員会の席上で、あなたは、安全保障条約に従ってきているアメリカの飛行機を、土浦にあるのを四十五機アメリカに返した、こういうことを言われておった。この場合、一千機くらい擁しておる飛行機の中には、わかりやすい言葉でいえば、下は幼稚園から上は大学の学生まで、こういう形の中の最高に属する戦闘機の四十五機は、九機であれば五編隊もできる。専門家に言わせると、これは重大なことだというのです。四十五機返したということは、国防上そう簡単に扱うべきものじゃないと言われておる。下の幼稚園のような、簡単な練習機のようなものであれば、四十五機返したところで問題じゃないけれども、これが九機で五編隊できる飛行機を、今度の場合にさっと簡単に返して、四十五機だから何でもないということを防衛庁長官は言っておった。新聞の発表だけだから、私はこれを信じないつもりでおったのですが、それが、たまたまこちらの予算委員会で言われたほかに、参議院の方でも言われておる。四十五機の戦闘機をそう軽々に返すということについて、あなたは、今でも何でもないというお考えなのですか、どうですか。
  170. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 私が、衆議院並びに参議院においてお答えいたしましたのは、四十五機の飛行機というものは、もちろん日本にとりましては大きな増防衛力だと考えております。この日米共同生産協定に基きまして、御承知のように、F86Fは昭和三十年から日本で日米共同生産によって生産をするという建前で今日に至りましたものでございまするが、その間、日本における生産が軌道に乗りまするまで、日本の生産のできるまでの間アメリカから供与するということで、飛行機の供与を受けました。そのうち四十五機は、昭和三十二年の春に、三カ月余りで入ったものでございますが、御承知のように、当時アメリカの航空訓練の基本と申しますか、その内容は、アメリカの天候等の関係上、大体一カ月十八日程度の訓練ができるということを基準にいたしまして、日本もそのままアメリカの基準によって訓練の計画を立てました。ところが、御承知のように日本におきましては、年平均におきまして、月十八日という訓練を実施することが、天候上きわめて困難であったという一つの欠陥がございまして、またジェット飛行場の整備等につきまして、いろいろと計画上手おくれを生じたということも事実でございます。それらの点から、昭和三十二年当時より訓練上運転要員が所定の計画通りに整備されてない現状においては、アメリカの方で、せっかくやったものだが、現在使われておらないならば返せ、という話が一昨年からございまして、その後私どもとしては、オペレーターの訓練並びに飛行場の整備等に十分な努力をいたしたのでありまするが、なかなか思うような状態に相なりませんし、かたがたアメリカ側としては、他の機種等についても、今後運転要員の整備、飛行場の整備ができた場合においては十分供与することについて協力もするから、今要らないものについては返したらどうかという再三の催告もございましたものでございますから、昨年の十一月末に返す話し合いをまとめまして、今日に至っておるわけでございます。御指摘のように、返すならば、日本で生産しておるものを漸次生産をストップして、もらったものを返さないようにしたらよろしくはないか、というような御意見等も国会などで出たのでありまするが、日米共同生産協定というものが本来の建前で、その間のできない期間についてアメリカから供与する、話し合いの基礎がそういう建前になっておりましたものですから、さしあたり使わなかった、供与を受けた四十五機は返さざるを得ない、かような事情に相なりましたことは、私ども非常に遺憾と存じまして、現在飛行場の整備並びに運転要員の訓練に極力遺憾なきを期して、努力をいたしておる次第でございます。
  171. 小川豊明

    ○小川(豊)委員 長官も、就任以後この問題について十分お知りであろうと思いますが、次期戦闘機の問題について、たとえば吉村君というここに証人に来ておられる方は、国防会議参事官として、次期戦闘機決定を握るような重要な役割を果しておる人の一人であります。その人、また別にこの人と絶えず行き来をし、飲んだり食ったり、その飲んだ費用の一切を払っている天川という人は、またわれわれにとってはえたいのわからない暗い影の人である。こういう人と、非常に重要な役割にいる人とが絶えず接触をし、絶えず飲食をし、その費用は一切その人から払ってもらって、しかも防衛庁の機密と称せられる書類が、きのうもここに出てきた森脇という市井の、これは高利貸しだそうですが、そういう人のところにどんどん流れ込んでいるというような、こういう事実が世の中にあるわけです。そういう中で、この問題は、さらにノースロップN156というのが出てきて、しかもこれに対して、新しく就任されたばかりの長官が関係があるのじゃなくて、これにもう賛意を表して、これでけっこうだと言うておるからということで、アメリカの方にノースロップの調査団を派遣さしてくれろと申し込んでいった。おそらく長官は、そう軽率に仕事をする人でもないから、あなたは長年こうした機関の、ことに大量の資材を購入する立場におられた人だから、ことに慎重にやられる人だから、従ってそう簡単にやられるはずはないと私は信ずるが、私の手元に入っている文書では、そういうことがはっきり言われておる。そこで、これはまた吉村証人のように、ここに出てくると人の問題も出てきて、いろいろ思わざる迷惑をかける場合もあるかしれんから、私はその人の名前はここでは省きますが、この書類は、私が作った書類ではない。この書類の全貌を私はここで言いますから、こういうことを一つ長官の方で念頭に置いて、この事実をもっとあなたの方で確かめてもらいたい、こう思うのです。  アメリカの顧問団に、調査団を日本から派遣してくれと言ったときに、アメリカが、こういうふうな問題が起っているから、もう少し慎重にしたらいいだろう、防衛庁の長官にも、国防会議議長にも相談した上でしたら、どうかと言ったらば、三月の六日に再びたずねて、国防会議の議長も防衛庁の長官も、その他の幹部も、このノースロップに対しては意見が一致しておる、こういうことで再度頼んでいった。そのときに行った人々は、ノースロップの輸入代行機関である日商貿易——日商貿易というのがあります。これは、調べましたら大阪の会社で、資本金が二十二億八千万、二十三億ある。昭和三年に設立された会社で、こういうものを取り扱っておる、輸入その他をしておる会社なんですが、この日商貿易もノースロップにきまれば、これを製造するところの新三菱重工の幹部もこれに対しては十分に同意する、日経連の常任理事であり、経団連の副会長である植村甲午郎氏とも相談した結果、防衛長官や国防会議の議長も、幹部も了解しておるから頼むということをつけ加えた。これはあり得べからざることです。あり得べからざることなのですが、こういうことが言われておる。そこで、こういうことをだれが言ったかということが問題になるわけですが、もしこの事実がない、事実が明確にならないと、言った方は大へんにお困りになることだろうと思いますから、その名前を省きますが、こういうことも書いてある。この人は山形県の人であり、このたび山形県知事の候補者を——これは、吉村さんと同じような国防会議におられた人なんです。山形県知事の候補を推薦した。そして知事の候補を推薦するに当って、知事の候補になるには金が相当かかるが、そういう金ができるのかと言ったらば、君、考えてみろ、一機五、六億円もする飛行機を三百台も購入するかしないか、このかきを握っているわれわれである、これと関連する貿易商や重工業会社に行けば、一千万や二千万の金はすぐできるから心配するな、と言った。こういうことを言ったということは、私が聞いたのではないから、私はそういうことを聞いたとは言いませんけれども、そういうことを言ったということを、もし呼ばれれば、国会へ出て証人に立ってもいいとまで言っておられる保守党の代議士の方がある。(「代議士だ」と呼ぶ者あり)そういう点から、これはやはり非常に重大な問題に発展する可能性もあるので、私は、こういうことは万ないことを望むわけですけれども、あなたの方で、一つ十分に御調査を願いたいと思う。
  172. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 はなはだ重大な御発言でございまして、私ども防衛庁としてもきわめて心外に存じますので、願えますならば、在日米軍顧問団に参りました私どもの職員ありとすれば、その名前をここでお聞かせいただきたい。
  173. 田中彰治

    田中委員長 君のそういう発言がありましたから、顧問団を調べましたら、顧問団はそ言っておりますから、あなたの方でお調べ下さればわかりますよ。六日の金曜日です。
  174. 小川豊明

    ○小川(豊)委員 私がこういうことを申し上げた以上、私からそのことを言わせるよりも、あなたの方でお調べになって、もしそういう事実があるならば、これは十分に対処すべきである。ないならばここで名前を出さない方が、私は親切な行き方ではないかと思います。
  175. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 さっそく調査をいたしたいと思います。
  176. 西村力弥

    ○西村(力)委員 関連して。昨年から次期戦闘機の選定の問題が問題になりまして、今もってこうやっているわけですが、ちょっと、はずれますけれども、今後爆撃機の選定をなさる場合があるかどうか。それについてお尋ねしておきます。
  177. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 ただいまの爆撃機の機種選定をするかというお尋ねでございますが、爆撃機については、私ども考えておりません。
  178. 西村力弥

    ○西村(力)委員 それは、ちょっとおかしいと思うのです。この前の船田長官以来、急迫不正の侵害がある場合においては、敵基地もたたき得る。あなたも参議院の予算委員会で、あるいは内閣委員会等において、そういう答弁をなさっていらっしゃる。どうにもならぬ場合には、爆撃機もしくは誘導弾をもって敵基地を爆撃することも憲法違反ではない。国防の責任上それはやらざるを得ない。ただ落下傘とか、そういうもので敵基地に兵隊を送ることは、海外派兵になるから憲法違反だ。こういう発言をなさっていらっしゃる。そういうことから申しますと、当然の帰結として、爆撃機あるいは誘導弾というものを選定する時期が来るのだ。これは、あなた方は予想せられていると思うので、今の御答弁と内閣委員会における御答弁と、はっきり食い違っていると私は言わざるを得ない。どうです。
  179. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 先般来総理が、お尋ねの、御指摘の問題について予算委員会その他で答弁をいたしておりますが、これはあくまでも憲法上の解釈として、座して死を待つというような際には、日本の民族の生存権を守る上からも、全く他に道がないというような場合には、向うからかりに——例をあげての設例の話でございますから、さようにお聞き取りをいただきたいのでありますが、設例として、原子爆弾その他ICBM等で攻撃を受け、このままでは日本の全民族が死滅する以外に道はないのだというような際には、こちらが適切な措置をとるというようなことは、憲法上としては違憲ではあるまい。かような議論が出たわけでございまして、具体的に爆撃をするとかいうことで議論が発展したわけではございませんで、あくまで憲法上の問題として、自衛権とはいかなるものかというような憲法上の解釈から、さような意見が出たのであります。
  180. 西村力弥

    ○西村(力)委員 その点は内閣委員会の問題ですから、深く追及しませんけれども、憲法上の問題として、また、向うの質問者の方から設例としての質問に対する答である、こういう工合に答弁されますけれども、この経過はあなたは御存じないかもしれませんが、そういう意味ではなく、鳩山内閣のとき、船田防衛庁長官のときにおいて、やはり政府の公式の見解として、そういう場合も国防の責任を持つ以上やらざるを得ない。あらゆる手段がだめになった場合、そうせざるを得ない。こう答弁している。ですから、次期戦闘機の機種問題でもそういうことがありますし、爆撃機の機種選定も私たちは遠からずあるだろうと思う。あなた方はそういう工合に、今の場をのがれようとなさる答弁をなさるけれども、こういう関連からこの点を一つお尋ねをしたわけです。その点はわれわれとしては、あなた方ごまかさずに、率直に答弁されることを望むのでですが、問題は内閣委員会のことになりますので、これ以上はこの際はやめにします。
  181. 田中幾三郎

    田中(幾)委員 関連して。吉村参事官天川氏にしばしば——ほとんど数十回というのですけれども、ごちそうになっておる。いわば供応を受けておるわけです。これは歴然たる事実です。そこで、この天川氏に機種決定資料調査を委嘱したいということ、これも事実です。これは嘱託という名前であるか、どういう名前であるか知りませんが、書きつけも渡してあるだろう、これも事実です。そして、天川氏に国防会議事務局から十万円もしくは数十万円の金も出ていることは明らかですけれども、この機種決定を頼んだということで会合し、会食するのなら、むしろ資料を委嘱した方の、その調査に携わっておる者に対する、この労苦に対するごちそうなりなにを、依頼した方から出さなければならぬのが事実です。ところが反対に、友人であるとはいうのですけれども、莫大なごちそうになって、自分が単独で行ったときも天川が払った、こう言っておる。これも、もう動かすべからざる事実になっておる。そこで私が疑問に思うのは、天川なるものは新三菱重工業の顧問であり、嘱託である。それから吉村主計官の口からも、三洋電機顧問であるということは言われておる。顧問であり、嘱託でありますから、業者に非常に深いつながりを持っていることは、これはもう当りまえのことです。そうしますと、この業者とつながりを持って、会社と利害関係の深い者に対して機種決定資料を委嘱したとということになる。裏を考えれば、むしろこの三洋電機もしくは新三菱重工業の方から、この天川国防会議事務局に送り込んで、そして、そちらでこしらえた資料国防会議の方へ売り込んだのではないかという疑惑、これが出てくるのは当然です。私どもはこの営利会社につながっておるところの者のこういう資料、研究というものは信頼できません。そこで、これが今日ここに非常に大きな問題になってきておるのでありますが、私がただいま申しました事実は、これはもう動かすことのできない事実になっておる。  そこで、この際、防衛庁の長官に伺っておきたいことは、この機種の決定の再検討ということは、おそらくなさっておるのでありましょうが、なおかつ、こういう疑惑のある人物の作った資料を、今後も機種決定に対する資料として信憑を置いてやっていくつもりであるかどうか。この点を一点伺っておきたいと思います。
  182. 伊能繁次郎

    ○伊能国務大臣 私の所管いたします防衛庁におきましては、さような点については十分戒心をいたしたいと存じますが、御意見の点は、私も国防会議の一構成員でございまするので、今後さようなものについて信憑を置いて云々というお話がございましたが、本国会においても十分な検討がなされておると同じように、国防会議におきましてもこの点は十分慎重な検討をいたしたいと存じております。     〔吉村証人出席〕
  183. 田中彰治

    田中委員長 防衛庁長官、御苦労さまでございました。  先ほど防衛庁長官が出席されましたために保留いたしました吉村証人に対する発言の続行を許可いたします。  淡谷君。
  184. 淡谷悠藏

    淡谷委員 さっきあなたは、大蔵省主計局の判があり、極秘の判を押されてある飛行機の性能の比較というものは天川比が書いたものだ、という重大な証言をされましたけれども、これを天川氏が書いたことを、あなたはどうして知ったのです。
  185. 吉村真一

    吉村証人 私が出ましたあと事務をやっております者から聞いたのであります
  186. 淡谷悠藏

    淡谷委員 名前をはっきり言ってほしいのです。これは重大な問題ですからね。事務をやっている者というのじゃ、どうも納得できませんから、何という人間か、名前を言ってもらいたい。
  187. 吉村真一

    吉村証人 田中主査でございます。
  188. 淡谷悠藏

    淡谷委員 その田中主査も、あなたと一緒にしばしば天川氏と飲んでいますね。これは、あなたはこの前証言されています。これは肯定されているのですが、もう一ぺん確認しておきます。
  189. 吉村真一

    吉村証人 ときどき飲んだことがございます。
  190. 淡谷悠藏

    淡谷委員 そうしますと、天川氏に資料を提供して次期戦闘機の性能の比較をとり、決定に役立たせようという調査というのは、あなたの方から提供した資料というのはほとんどないのですね。これは各会社のデザイン・ブック、それから肝心かなめの飛行機の性能は天川氏が作っている。天川氏に性能の比較をしてくれと頼んでおいて、比較表もやらないで、一体、何に基いて天川氏はこういうことを比較しますか。もうすでに極秘になっている資料を、天川氏自体がどこからか入手しているとお思いなんですか。
  191. 吉村真一

    吉村証人 先ほど問題になっておりました大蔵省主計局の極秘文書というのは、これは機種決定の問題が正式に国防会議で取り上げられる前に、われわれが事務の参考のためにもらったような格好になっておるわけでございまして、天川氏に十万円の調査委託費を出しまして、国防会議事務局で機種の性能比較の考え方について委嘱をしましたときのなにとは違うわけでございますが、天川氏にお願いしたのは、どういうふうな考え方に立って次期戦闘機の性能を比較するか、というふうな点を重点にして作業を願ったわけでございます。たとえば、各会社のデザイン・ブックをわれわれがながめておりますと、戦闘機の重量が何ポンドと書いてございますが、これは燃料を何ポンド積んたときの、あるいは兵器として何を搭載したときの重さであるか、そこのあたりがはっきりしないと——これは各会社、商業会社でございますから、一番有利な資料をそれぞれ作っておるかもしれませんけれども、その航続力の比較においても、同様な見地から同じようなとり方をすべきである。ある飛行機は非常におそい速度で飛びますと、これはジェット・エンジンの特性といたしまして、たとえば一万メートルあたりを上るのに、ゆっくり上って、ゆっくり巡航速度で行く場合と、全速力でふっ飛ばす場合では、行動半径に二倍、二分の一の差が出てくるわけであります。そういう点をよく考えなければいかぬとか、あるいは載せるべきFCSと申しますか、射撃管制のレーダーとか、あるいは機体操作のレーダーとか、そういったものも非常に重大な要素である。それからスピードを考える場合におきましても、単に競争機としてのスピードでなくて、一定の、誘導弾なりあるいは機関銃を載せたときのスピードである。こういったものを比較すべきだ。そういうふうな趣旨の作業が出てきたように思っております。
  192. 淡谷悠藏

    淡谷委員 そういうふうな会合はしばしば持たれましたか。天川氏を囲んで、あなた方関係者が次期戦闘機の性能を決定するための会合というのは、しばしば持たれたのですか。
  193. 吉村真一

    吉村証人 次期戦闘機の性能を決定するための会合というものは、天川氏とは持ったことはございません。
  194. 淡谷悠藏

    淡谷委員 その方法論をさまざま相談し、検討するような会合は、どうです。
  195. 吉村真一

    吉村証人 主として次期戦闘機関係は私がやっておりましたから、私が天川氏のところをおたずねしたり、あるいは役所に来ていただいて、議論したことは数回あるわけでございます。
  196. 淡谷悠藏

    淡谷委員 じゃ、その点については、天川氏とあなただけでやったというふうに理解してかまいませんか。
  197. 吉村真一

    吉村証人 天川氏と主として接触しまして話を聞いたのは、多分私が非常に多いと思いますが、あと、どういうふうに考えるべきかというような点になりますと、それは部内の参事官とか、あるいは部外におります兼任参事官を加えました参事官会議あたりでも慎重に検討しておったわけであります。
  198. 淡谷悠藏

    淡谷委員 あなたは先回の二月十三日の当委員会で、天川氏に委託された仕事の内容に触れておりますが、これは次期戦闘機の性能を比較する場合の方法論といったものが委託のテーマになっておったはずでございますと、こう言っている。あなたが二人きりで話をされたとすれば、次期戦闘機の性能を比較する場合の方法論というのが、天川氏に与えられた国防会議の任務だと思うのですが、そう解してよろしいのですか。契約書の内容もこれとは違っていないでしょうな。
  199. 吉村真一

    吉村証人 契約書の中身がどういう定め方をしておるか、私は前回申し上げましたように、現物を見ておりませんから、わかりませんが、そういう趣旨で先生にお願いをしておったと思います。
  200. 淡谷悠藏

    淡谷委員 その場合に、方法論をいろいろ議論する場合にも、議論の基礎的な資料になるものが要るはずでありますが、これはさっきも言っておりますけれども、各会社のデザイン・ブック、こういったもののほかに、あなたはおあげになっていない。このほかには、どういうふうな資料を提供して、方法論について話をし合ったのですか。
  201. 吉村真一

    吉村証人 別に各会社のデザイン・ブックを天川氏に差し上げた記憶はないのでありますが、天川氏も軍事評論家であると同時に、軍事情報については非常な資料を持っておられるようでございますから、方法論をやるためには、別に最新の資料が全部要るということではなかったように思います。
  202. 淡谷悠藏

    淡谷委員 たった今あなたは、デザイン・ブックを提供したと言ったじゃないですか。違うのですか。
  203. 吉村真一

    吉村証人 デザイン・ブックを提供したとは申し上げなかったと思うのです。そのデザイン・ブック等で大いに議論したことはあるというのでございますが、デザイン・ブックを差し上げたというようなことはございません。
  204. 淡谷悠藏

    淡谷委員 提供したことはないが、それに基いて議論したのだというと、二人会って、そのデザイン・ブックを広げて主観を話し合った程度のものですか。
  205. 吉村真一

    吉村証人 私が疑問とする点につきまして、ここにこういうふうなデータがあるのだが、どう考えたらいいだろうかというような意味で、その個所を指摘して議論したことはあります。
  206. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 議事進行についてちょっと委員長にお願いいたしますが、私、非常に穏健な、おだやかな、自民党はもちろんのこと、社会党からも賛成していただくような動議を提出したいと思います。それは吉村証人証言もこの程度で打ち切り、防衛庁戦闘機購入の問題もこの程度で一応打ち切りたいという動議を提出したいと思います。その理由は、これ以上究明しても同じことであると思いますから、一つこの程度で吉村証人に対する質問もやめるばかりではなしに、グラマン問題の結論を出す段階になっておると思います。これは社会党も同意してもらえると思います。(「だめだ」「始まったばかりだ」「休憩せよ」と呼び、その他発言する者多し)そういうことで、一つ動議として提出いたします。
  207. 田中彰治

    田中委員長 皆さんに申し上げます。今の動議は採決することはやめまして、休憩して理事会においてきめたいと思います。  暫時休憩いたします。     午後一時十七分休憩      ————◇—————