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岡部国会図書館副
館長 私副
館長の
岡部でございます。私が
就任いたしました以上は、
館長を補佐いたしまして、
国会及び
国民から信頼され、かつ
国会及び
国民に対する
図書館サービスについて遺憾なきを期するように全力を尽したい所存でございますから、何とぞ御
指導をお願いいたします。
なお、私
就任以来日なお浅く、十分いまだ検討いたしておりませんが、当小
委員会が昨年十月二十九日お示しになりました
図書館の
刷新に関する五つの
根本方針の御
趣旨を尊重いたしまして、これをすみやかに実現することが
図書館立て直しの第一着手であると考えまして、目下その実現にできるだけ努力しておりますので、その間についての
経過を、すでに御
承知の点もあろうかと思いますけれども、かいつまんで御
報告させていただきたいと思っております。
まず第一に、
財団法人春秋会でございますが、これは昨年十二月十日付をもちまして、
内閣総理大臣から
解散の
承認を受けて、目下
清算中でございます。この
清算につきましては、なるべく早く
処理したいつもりでございますが、現在のところ、この
解散団体が所有しております
財産は約二百六十万でございますので、これはすでに御
承認を得ました
方針に基きまして、図書及び必要な
印刷、
複写等の
機械を購入いたしまして、これを
図書館に寄付する
方針で
手続中でございます。ただ、私が
速記録で拝見いたしました点におきましては、十分表われていなかったように思うのでございますが、この
財団法人春秋会は、三月末まで各方面からの
契約によって
仕事をしょっております。それの
処理が四月以降五月までかかるのではな
いかということでございますので、私、極力その
処理を急がせておりますが、何しろ
長期契約によってすでに引き受けた
複写事務がございますので、これを
処理しなければ
責任を免れるものではございませんので、これはなるたけ早く
処理いたさせまして、その上で完全にこれを片づけたいと思いますから、これは御了承いただきたいと思っております。
それから次に、旧
春秋会はすでに
解消済みでありまして、その保有いたしております
財産は、三月三十一日、すなわち本日現在で二百三十二万一千八百七十円の
預金の形になっております。これは、この全額をもってゼロックスその他の
印刷機械を購入いたしまして、
図書館に寄付いたしたいと思います。これはそういう含みで直ちに取りかかりたいと思いますので、御了承いただきたいと思っております。これは数日中に
機械を購入いたしまして、その
処理を完結したい。これをもって旧
春秋会は完全に消滅するという形にいたしたいと思っております。
次に、
図書館運動場維持後援会の問題でございますが、これはすでに昨年十月二十九日
解散いたしまして、その
清算の結果、残金六万円がございますので、これも
預金になっておりますが、この六万円は、
図書館の
国有財産である広場の使用の収入でございますので、これは
図書館の雑収入の一部として国庫に納入いたしたい、こう考えて、その
手続を直ちにやらせたいと思っております。
それからその他の
外郭団体の
専門図書館協議会につきましては、
事務局を
館外に移して参りまして、その
経理には今後一切タッチしないことにいたしたいと思いますが、ただ、
専門図書館協議会の
機能というものは非常に大事なものだと思いますので、
経理以外の、すなわち事業の
指導育成という
意味におきましては、今後ともこれに当っていきたい、こう考えております。
なお、
国際資料協会は、私の
調査いたしました範囲におきましては、当
図書館と全然
関係のない機関でございますので、これは今のところ見送るつもりでございます。
それから次に、
国会資料協会は、これも当
図書館とは別に
関係はないのでございますが、ただ
事務室が今の
三宅坂分室の
地下室に一室持っておるそうでございますので、これはなるべく早く撤去させて、当館と一切の
関係を絶ちたい、こう考えております。
それから第五番目の
売店等につきましてはすでにこれを廃止撤去いたしまして、現在私が
承知しております限りにおきましては、今の
図書館の地階に
理髪店と食堂と歯医者とがあるだけでございますから、これらは適当に監督して参りたいと思っております。
それから前に戻りまして、一番重要な問題として考えております
人事の
全面的刷新ということでございますが、そのうちの三項の「六十才以上の
職員及び
兼務者の取扱いについて考慮すること」という御
意思を体しまして、着々
人員の
整備に当っておるわけでございますが、現在のところ
調査及び
立法考査局の
専門調査員の
定員二十三人中、すでに高齢その他の事由によりまして、今月一ぱいで退職する者が九人に達する
見込みで、従って、現在員は十四人になる
見込みでございます。この
専門調査員というような高級な、権威のある官職の
定員が
いかがあるべきか、あるいはこの
専門調査員の
機能あるいは
定員をどうすべきかということにつきましては、なお慎重に検討いたしまして、
専門調査員の
機能の万全の発揮にもう少し工夫をこらしたいと思っております。それから
常勤職員が多数
兼務いたしますことは、やはり好ましくないことでございますので、あるいは一、二の
専門調査員の間には非常に
兼務の多かった方もおられるようでございますが、今度の
人員整理の際に、その問題は、具体的な問題といたしましては大てい解決いたす予定でございます。なお、一般的な
方針といたしましては、大学の教授というようなものの兼任は、新年度以降は原則として認めないという
方針でございます。ただ、
学識経験者がそろっておりますので、この
学識を生かすということも国家的に大事なことと存じますので、
勤務時間外の
講師、すなわち夜学の
講師というようなものはこれを認めてよろしかろう、それから昼間の
講師でありましても、特に
図書館学というようなものを講ずる向きにありましては、
勤務時間内といえども、一週四時間以内程度のものは、これを認めていいのではなかろうかというような一般的な
方針でいきたい、こう考えております。
それから
図書館の
仕事といたしましては、
PBレポートその他の
科学資料の
複写ということが大きな
仕事になっておりますが、この
複写によって
図書館が何らかの利益を上げるというような必要は毛頭ないことでありますし、そういうような疑いも避けなければなりませんので、この四月一日からは
複写料金の引き下げを行うことにいたしまして、これは一般に直ちに告示の
手続をとった次第でございます。その他規則の
整備を二、三行なっておる
状態でございます。
さらに、
人事の全面的な
刷新ということは、
機構の
改革とあわせて断行する必要があろうかと思うのでございまして、その点につきましては、私申しわけございませんが、
就任早々でございますので、なお館内の
事情を十分
調査し、その
調査の結果に基きまして、実情を把握した上におきまして、御期待に沿うような形に持っていきたいと思いますので、その点につきましては、一カ月か一カ月半の
余裕を与えていただきたい、こう考えておる次第でございます。
現在のところ、中間的な御
報告を申し上げますれば、以上の
通りでございます。