○
山本(幸)
委員 文部大臣にちょっとお尋ねを申し上げたい。御承知の
通り、今度警職法でいろいろ紛糾をいたしまして、幸いに党首会談、引き続き四者会談を開いて、
国会の正常化が進められつつあるわけです。そこで、
国会正常化の中心課題として取り上げられているのは、いろいろありましょうが、その中で、
国会の法規あるいは
慣例、
決議、そういうものを厳守するよき
慣例を作るということが、重要な問題の一つになっております。それと同時に、そういう
国会の正常化をやっていく裏では、やはり
国会の権威を高める。これはやはりあなたも大臣であると同時に、
国会議員でいらっしゃるのですから、
国会の権威を高めることについては、もちろん私
どもに御協力を願えることを信じております。ところが、たまたま
国会でいろいろなことが
決議されますけれ
ども、この
決議が尊重されておらぬのです。端的なことを申し上げると、少々反対の意見があろうと、あるいは紛糾するような問題であろうと、政府の考えること、政府の意図することなら、無理してでも促進してやらせようとするが、
国会の
決議は随所に実行されていない、尊重されていない、こういう現象が出ておる。これでは私は
国会の権威を高める意思に反すると思うのです。もちろん、われわれ
議員は同時に反省もしなければならぬ。むやみやたらに決
議案を出したり、
決議をするということも注意しなければなりませんが、同時に、
決議したものについては、やはり政府としても実行してもらい、尊重してもらい、またそのためにわれわれとしても
努力する、こういう建前をとりませんと、
国会の権威というものは高まらぬと思います。そこで私は、具体的に一つあなたに申し上げたいことは、これは、数年間の問題で、やっと昨年の四月二十三日、衆議院の本
会議の
決議になっておる事項であります。御承知の学芸大学の内容充実強化の問題であります。これは福岡、大阪、名古屋、新潟、北海道、この五つを目標にして大体
決議がなされているのですが、今私はこの
決議を見てみますと、こういうことになっておるのです。内容を抜粋してみると、「第一に教員の養成
機関の改善と充実、二は小、中、高等学校における理数
関係の
教育内容の向上の技能
教育の
振興、三は大学における自然科学、技術に関する
教育又は研究の部門及び自然科学、技術に関する研究所の拡充並びにこれらの新設」、こういうことを内容として、三十二年四月二十三日に
決議が行われておる。これに対して、しかも調査費を百万円計上いたしまして調査を願い、すみやかに
国会の決定を尊重してもらうような実行方法についても、強く要請をいたしておるわけであります。しかるに、いまだその報告等も耳にいたしませんし、便々と今日にっているわけですが、今すでに三十四年度の予算がそれぞれあなたの方で審議をせられておるやさきであります。ここであなたにお聞きしたいことは、第一点は、百万円の調査費用を計上せられて、これらの拡充についての調査をどのようになされたのか、これをまず第一にお尋ねしたい。第二の問題は、調査の結果どういう結論で出ておって、しかもその結論に基いて、今予算審議が行われておるんだが、その予算審議にどのような形でこの問題が扱われておるか、この二点をまず先にお尋ねしたいと思います。