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穗積委員 日中の現状打開については、
日本の
国民もそれを願っております。中国の人民並びに
指導者も、あげて願っております。ところが中国側の
態度は、昨年の第四次
民間協定ができましたのを岸内閣がこれをつぶして、そのときから今日に至るまで一貫いたしております。そこで、やるおつもりだというのなら伺いますが、これを打開するためには
大使級会談であるとか、あるいは
民間協定によるか、
政府間協定によるか、あるいはまた協定にいたしましても、気象協定、海難協定、漁業協定あるいは郵便協定というようなものでやっていくか、いろいろなお
考えを放送されておられるわけだが、それらの一切の前提は、第一番に、岸内閣が中国
政府に対する敵視画策を転換しなければいけない、これが第一の前提条件になっていると思うのです。このときに、あなたは国際関係の東西の緩和をも勘案しながら、
国内の世論をも勘案しながら、やろうというおつもりでほんとうに
談話発表をなすったのなら、そのおつもりがあろうと思うのです。あなた方は敵視
政策ではないと言っておられるわけだが、
向うは敵視
政策と見ておる。われわれが客観的にながめても、岸内閣の敵視
政策というものはこの一、二年来積み重ねられて参っております。そこで、やるおつもりがあるのなら具体的にお尋ねいたしますが、その敵視
政策を氷解する、そのためには少くとも私は——岸さんが一昨年台湾へ行かれたときに、蒋介石の本土武力反攻
政策を支持するかのごとき談話を発表なすった。これは次の国会において問い詰められて、そういうことを言った覚えはないと言っておりますが、そのときの談話だってこれは国際的に
新聞にも出、ずっと報道せられたのに対して、岸さんは、われわれの
質問に対してそれは誤解だと言っておられますけれども、国際的において、また中国に対しては、それはわれわれの真意ではない、われわれの真意はこの通りだ、蒋介石の反攻
政策に対して私は賛成をしなかったどころか反対をした、そう言うような声明をむろん出すべきだと思うのです。これが第一。それから第一は、昨年十月のブラウン記者との談話、これは明らかに中国を侵略者として規定している。台湾の戦争を国際共産主義の侵略に対する国際戦争だという規定をしておられます。そういう点で、これは明らかに中国に対する敵視
政策、むしろこっちの方が中国の真意を曲解しておるのですが、これも取り消さなければならない。さらにことしの正月においては、伊勢参拝されたときに、中国の内政干渉をやめなければ
貿易打開はできないという、そういうような何かひっかかったような談話を逐次今日に至るまで発表しておられる。また国会におきましては、台湾
政府との関係を尊重しこれを持続するということで、中国との国交回復に水をさし、または
二つの中国を認めるかのごときうらはらになる
言葉を出しておられますが、敵視
政策をまず撤回することが一切の
交渉の始まりであるとするならば、これを取り消す必要があると思うのです。私は今具体的に例をあげました、それらを頭の中に置いて、あなたは中国との関係を打開するためにまずそれらのことをすべき
話し合いを岸さんとの間にされたかどうか。実は私はきょうは岸
総理もここに一緒に御出席を要求しておったのですが、おいでにならないので、岸
総理に対しては次の機会にお尋ねをいたしますが、あなたは
外務大臣という責任の地位において中国との関係を打開しようとするならば、以上のことについては当然相手の誤解を解くために——誤解であるならば誤解を解くために、こちらが誤まりであるならば進んでその誤まりを正して、そうして
政策の転換をはかるべきだ、こう思うのです。具体的に積極的にそういう
措置をおとりになるべきだと思いますが、どうでございますか。