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国務大臣(
佐藤榮作君)
矢嶋君並びに千葉君からの御意見であります。ことに、
矢嶋君の第一に御
指摘になりました管理、監督と申しますか、これを
一つ厳重にし、おそらくはっきりはおっしゃらなかったが、公私の区別を明らかにしろ、また同時に、管理の面で遺漏なきを期し、その建物の保守等についても意を用いろ、こういう点だろうと思います。まことにごもっともな点でありまして、私
どももさ
ように
考えます。
次に、千葉君の御意見も御一緒だと思います。ただいままでのところ、宿舎を貸与いたします場合に、
大蔵省といたしましては各省に戸数を割当てて、それから先は各省がどういう職にこれを回すかということをきめるわけでございます。そういう
意味で政令等の
規定があるのかと思います。私は
矢嶋君がお話しになりました
ように、長だとかあるいは上役だというので、これに優先的に
考えろということを
考えるべきではないだろうと思います。ただ、長というのは数が少いものでございますから、非常に戸数は少くても、割当率というものを
考えますと、非常にいいところへいくと思うのです。しかし、下級の
職員でも非常に宿舎を必要とする職が多い。ことに私
どものところでは、税務署の
職員などになりますと、これはやはり民家を借り入れてやっておることは、職務の性質上、あまりいいことじゃないと思います。あるいはまた、鉄道だとかあるいは電信電話とか、こういう
ようなところを
考えてみますと、業務遂行上、やはり急に動員といえば言葉が強過ぎるかもわかりませんが、緊急招集を必要とする
ような職種もあるわけであります。そういう
ようなものに対しては、やはり宿舎の割り当ての戸数をふやしていきまして、業務遂行上万遺憾なきを期する、こういう
ようなことをいたさなければならぬと思います。こういう点を特に気をつけて参る、私は御
指摘になりました御意見に全面的に
賛成でございます。ただ、先ほど来千葉君の御意見では、なかなか実際に割り当てがうまくいっていない、こういう
ようなことがございますが、こういう点は、やはりお互いに遠慮なしに話をしていただくことが望ましいので、もしそういうなことで係りに話すれば、簡単に片づくのだという
ようなことがあれば、
国会の議員にそういうお手伝いをさせてはまことに相済まないことですが、それまた
職員のためでもありますから、どうか御遠慮なしにお話を願いたいと思います。
それから第三の国立劇場の問題でございますが、これは
矢嶋議員もかねてから特に熱心に御要望になっておられ、ことに私
ども今回の国立劇場の土地の選定なり、またその規模等について、両院の議員の方々から非常に御理解ある、計画遂行に協力されておられますので、この
意味において私
どもも非常に
扱い方が楽であったと、か
ように実は思っておるのでございます。ただいまのところでは大へんおくれましたが、来月の十二日ですか、国有財産審議会を開くことにいたしております、そこまでの運びになりまして、
ようやく土地の最終的決定をみるかと思います。そういう運びになっておることを
一つ御了承を願いまして、ただいま半蔵門のところ、あの軍の方の建物が返ってきたその機会に、同時にまた警視庁
職員の宿舎等がございますが、それに対しましても、ある程度他に移転してもらうという
ようなことで敷地を確保する
方法をただいま講じておる次第でございます。警視庁と十分相談して、そうしてただいま申し上げます
ように、あの土地を国立劇場と同時にまた最高裁の庁舎と、その二つに割り当てていくということで計画を進めております。おそらく十二日に審議会にかけますならば、皆様の御賛同を得られるのじゃないか、そういう段取りまで運びましたことを御報告いたしておきます。