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加瀬完君 私が言いたいのは、最小限の地域を押えると、そこに市なり
町村という地域があるわけです。ここで産業経済
計画が進展すれば、それは県の
計画であろうが、国の
計画であろうが、
住民は満足なんで、具体的には、一番その地域における産業経済
計画に具体的な
希望というものを持ち、あるいはまた要求も強いのはこれは地域の
住民ですよ。だからその地域の振興建設
計画によって新
町村の建設
計画にきめた経済
計画なり産業の開発
計画というものを、どの部面は
市町村でやらせ、どの部面は団体営でやらせ、どの部面は県がやる、どの部面は国がやるというような関連性を持たせて、そうしてどこの部面は一体新農山漁村の振興
計画で分担するか、あるいは県の単独補助事業で分担するか、あるいは
市町村が自前でやるか、こういう連関性がないと、
一つの所にたくさんの事業主体ができたり、またほんとうに
市町村でやるのは困難なような有益な事業があっても、また農林省がこれだけのいい
計画があっても、それには連関性を持たないというようなことが
実態なんで、その連関性をはっきりしてもらうような形において、具体的には
住民が、なるほど新
市町村の建設
計画といろいろの振興
計画によって、これだけ所得が上ったという形の
行政をやってもらわなければ困るということです。これはまだ十二分に連絡がとれているとは言えないと思います。
農林省の方に御注文申し上げますが、新農山漁村の振興
計画で一番先に取り上げているのは何ですか。その地域の産業経済
計画に対する振興策なり何なりというものを打ち出しているかどうか、具体的に。産業経済
計画とは縁もゆかりもないようなものに金を使っているような
実態がたくさんある。有線放送に金を出したりなんかして、ばかげた話です。もっと、主体が主体なんですから、主として農林省なら農林省としてのやらなければならない問題がたくさんあると思う。そういうものを、もっと
町村の
意見を聞き、県の
意見を聞き、あなたのおっしゃるように、いろいろの団体の
意見も聞いて、最小限度、県なら県で総合
計画を立てて、なるほど新
市町村建設計画の上にも新農山漁村振興
計画が役立ったという形をとってもらいたいということなんです。
それから、
自治庁に伺いますが、今度の法案なんかも、私は何回も言うけれ
ども、どうも
事務的に、
町村合併の
進捗率ばかり上げることを
考えていますが、一体、建設効果というものはどうなっているのですか、建設効果というものは。具体的に言うならば、
住民税は、
町村合併を進めれば、下るとは言わないけれ
ども、少くもそう上らないというような
説明があった。またひいては、
住民税にかかわりなく非常に広がるというような御
説明が十分あった。しかし、最近の
住民税の所得割なんかを見ていますと、オプション・ツウのただし書きで取っているところが、これは昨年の統計ですが、二千九百七十三
町村であって七七・六%、これでは、
町村合併をやって
住民税が上った、上ったから直ちに悪いということは言えないけれ
ども、上ったという
結論が出ると思う。なお、
住民税の上った
一つの証左といたしまして、
住民税に増加
措置をとった
町村が、三十二年には二百九十
町村で六・六%でありましたのが、三十三年には二百五十六
町村で八・七%、これはあなたがたの統計で、間違いない。だんだん
住民税が
町村合併をやって上ってきている。それで、さっき言ったように、新
市町村建設計画がさっぱり進まない。税金をよけい取られて、
町村合併はするだけだということになっては非常に困るのだが、この建設効果というものは一体どう
考えているか。きのうお配りいただいた「新
市町村建設計画に基く事業実施
状況」でも、非常によくなったのは庁舎の建設だけだ。役場や市役所なんかはうんと建ったが、保健衛生とか産業経済というものはさっぱり
計画が進捗しておらない。まあ
自治庁が干渉することは非常に困るけれ
ども、
町村合併をやって役場ばかりりっぱにした。こういう
町村合併のやり方に対して、どんな御
指導をなさっておられるか。
住民税は上った。役場ばかりはりっぱになった。しかし、保健衛生なり産業経済なりの事業というものはさっぱり進展していない。これでは、何のために
町村合併を進めたかと疑いたくなる。この問題について、どういうお
考えをお持ちですか。