○春日委員 だとすれば、これはなおさらなんです。なおさらだということは、たとえば、中小企業団体であるとか、あるいは酪農団体であるとか、明治、森永以外のそれらの企業体が持っておるところの滞貸は、これはずっと需要供給のアンバランスが滞貸になってきておるのですから、従って五月以前の製品というものは相当現実にあるのです。だから、そういうようなものを買い上げ対象のらち外に故意にけ落していくための陰謀なんです。そうして明治、森永の新しい製品をより多く買い得るような、そういう客観情勢をここに積み重ねておる。捏造しておる。故意にこれを作り上げておる。こういうような政治的陰謀というものが、この政商たちが
政府と結托して、あるいは
政府の官僚と結托をして、こういうような悪事を働くというようなことがもし事実であるとすれば、これは全く重大事件です。しかも十億円になんなんとする巨額な国費の支出が正当な政策目的に使用されない。私は、今一部を利して一部を不利に陥れるということを申し上げたけれ
ども、これは論外のさたとして、ときにはそういうような立場に置かれることがあり得るとしても、政策として、これば、だれが
考えても、品物のないのにたくさん買い上げをすれば、彼らは困らないばかりか大喜びなんです。何も、救済対策でもないし、応急対策でもないし、当面性もない。滞貸のうんとあるものに少ししか買い取らないという形になれば
——問題はここなんですが、それらの処分はどうしてもこれを投げ売りしていかなければならぬ。
政府に陳情しても買ってくれない。それで滞貸が現存する以上は、この滞貸をどこかに売っていかなければならぬ。これは、需要供給の原則で、市価をくずして安く売っていかなければならぬ。だから、百五円をだんだん下っていくという現象は必至の情勢であり、ここに来ておる中沢君あたりも、これは酪農のベテランであるが、この男の言っておるのは、だんだん値が下ってきておる。現に下ってきておる。憂うべき現象がすでに招来されておる。そういうような状態であるとすれば、この
措置によって逆に市価の暴落を来たすのですよ。いいですか。今回の緊急
措置の
意味というものがまるきり没却されてしまうのみならず、反対の現象を招来するということです。これは全く国費の乱費である。
国民の血税を明治、森永へこういうような手品によってやるようなものです。そんなばかなことは
国民として許されるべきことではない。従って、私は、
委員長を通じて重ねてお願いを申し上げるけれ
ども、時間も参っておりますし、
質問もいろいろしなければならぬけれ
ども、この際、七月三十日現在において閣議決定を要請するための農林省の
原案の中に、滞貨の現在高、需要供給を証明するところのそれぞれの数字上の資料というものがある。なくして論ぜられるべきはずはございません。従いまして、前にも申し上げましたように、脱脂粉乳の問題と、それから今度買い上げの対象になった三品目の酪農の製品について、七月三十日現在高が各社別にどういう状態であったのか、この資料を
一つ御
提出を願って、次回の本
委員会に農林
大臣の御出席を求めて、そうしてここで重ねて
質問をいたしたいと思います。本日私が強く大蔵
当局に御要請しておきたいことは、非常に疑義があるということ。ことごとく応急対策として、全部の書類も九月中に
処理ができるようになっておるのを、十二月に延ばしたということ。そうしてその資料というものが
提出されない。これは私がここで唐突に申し上げているのではなくて、いろいろな団体から農林省にこの資料の
提出を求めたが、隠蔽してこれを明らかにしない。ここにくさみがある。特に、学校給食においては、一年、二年というようなアメリカから輸入したものを使っておる。少くともカン詰製品は一カ月や二カ月を争うべき問題ではない。それを五月以降のものでなければならぬというところに非常にくさみがある。こういうような事柄は白か黒か明らかにしなければなりませんので、この
質問を続行いたしたいと思います。本日は時刻もすでに過ぎておりますから、私の
質問は留保いたしまして、この次続けて行うことにいたします。